トランプが大統領になって世界は良い方向に向かっているかというとどうもそんなことはないようだ。
アメリカファーストを唱えてあらゆる国と諍い(いさかい)を起こしている。
喜んでいるのは北朝鮮の金正恩くらいだろうか?
それとイスラエルのネタニヤフも喜んでいるだろう。
まあ日本の安倍晋三もファーストネームを呼びあってゴルフをするくらいの中だから喜んでいるのだろう。
しかし冷静に考えると、トランプになって、日本とアメリカの間に何か良いことがあっただろうか?
TPPから一方的に離脱したうえで、二国間交渉を強要し、大豆や小麦の押し売りを始めている。
さらにはF35戦闘機を100機以上(1兆円以上)を買わせられている。
そして極めつけが日米同盟の破棄までほのめかしている。
アメリカの場合、「治外法権」に近い形で自由に出入りできるのが日本と韓国だ。
もちろん駐留軍の関係者に限られるが、確かトランプ大統領も横田基地から我が国に入ったことがある。
日本や韓国は明らかになめられていると言って良かろう。
安倍政権は、沖縄の基地や横田基地の返還を求めて日米地位協定の改定交渉をすべきなのだが、とても怖くてそんなことは言い出せないようだ。
その点ではフィリッピンのほうがずっと骨がある。
フィリッピンは400年間スペインの植民地だった。その間にエリート層はヨーロッパ文明を身に着けて、浅薄なアメリカ文明を軽蔑しているのだ。
アメリカの隣国のカナダなども本音ではアメリカ嫌いだ。
アメリカに油断すると大事なところまで踏み込まれて、とことん従属化されると警戒心を抱いているのだ。
日本の半導体の材料に関する韓国への報復も、裏でアメリカが糸を引いている、という説が流れている。
韓国経済はサムスンの1本足打法になっており、そのサムスンはファーウエイへのウエイトを高めてきている。
中国たたきの材料に今回の措置はもってこいだったのだ。
輸出制限した当初、韓国の文大統領はびっくりして激高したようだが、日本の意図を段々理解しつつあるようだ。
アメリカに日韓間の仲裁を頼んだようだがこれは全くの的外れだった。
トランプの真意をもう少し探るべきだったのだろう。
いずれにしても日韓が誰の得にもならない「兄弟喧嘩」のようなことをしている暇はなかろう。
おりしも世界経済に暗雲が漂いつつある。
お互い矛を収めて世界経済の最悪のシナリオに備えるべきであろう。