万物は陰を背に負い、陽を胸に抱いて行く 老子
万物という言葉を、人に変えるだけで、老子の考え方が身近に迫ってくる。
老子が一貫して求めたのは「心の自由」だったのではなかろうか?
「自分の心の中の声にしたがうことが出来る」ということだ。
ところがこれは、言うは易く行うは難しい。
自由になれるのは植物や動物を相手にしている時ということになる。
植物はものを言わないから良いが、動物は「人間様」の言うとおりになるかというとそうでもない。
だいたい、犬は家族の中で誰が一番自分を好きなのか、ちゃんと感じとっているらしい。
アザレア
「心の自由」ということを突き詰めていくと、「ひとり密かに喜ぶ」ことを見つけることか。
常に不足を叫ぶよりは、心の閑(ひま)を見つけて「自足」の気持ちを持つほうが良い。
たのしみは 庭にうゑたる春秋の 花のさかりにあへる時々 橘曙覧
2019.5チューリップ