日本の「自己愛」が決定的に傷つけられたのは、2010年中国にGDPで追い抜かれたときであろう。
それまでの日本は中国を下に見ていた。下に見るならまだしも馬鹿にしていた部分もある。
抜かれた時は、それだけに心の傷は深かった。
しかし2000年の歴史を見れば、日本が中国を国力の点で上回っていたのは、日清戦争勝利から日本のバブル華やかし頃までだ。
14億の人口が資本主義に目覚めたら、日本はまともな勝負ではかなわないと自覚すべきだ。
中国は共産主義の国ではない。専制的資本主義国家と定義すべきだろう。
朝鮮半島は北朝鮮と韓国に分断されているが、両国とも真に恐れているのは中国であって日本ではない。
金正恩が花火遊びをするようにミサイルを飛ばすのは、名目的にはアメリカ相手だが中国向けでもある。
彼らはプライドが高い。プライドが高いということは「自己愛」も深い。
その「自己愛を」決定的に砕いたのが1910年の「日韓併合」だ。
いまだに日本に対して「恨」の気持ちを抱いているのだ。
日本人は「おもてなし」などと言って相手に気を遣う文化を持っている。
底流に流れているのは、他者から嫌われ、対人関係の中で傷つくことを過剰に恐れているからだ。
しかし対人関係に踏み出せば、大なり小なり傷つくものだと割り切ることだ。
更に言えば「嫌われる勇気」を持つことだろう。
(アドラー心理学の教え)
中国や北朝鮮、韓国と向き合う時には、心理的に対等な立場でつきあうのがこの地域の安定を生み出すだろう。