岸田首相は、公明案を丸呑みし、それでも不安に思ったのか維新の会の案も取り入れた。
ところがその修正案たるやモグラの穴のようにあちこちに抜け道を用意している。
頭を一つ叩けば他の穴からまた頭を出す。
金という糧道を絶たれると自民党は成り立たない。必死になるわけだ。
JNN(TBS系)の世論調査によればこの修正案を評価しない7割だ。
それはそうだろう。
企業・団体の献金廃止は一切触れず、政策活動費の領主書の公開は10年後だという。
二階幹事長が50億円も使ったが領収書無しだ。だから裏金疑惑の温床になった。
納税者は領収書は保管し税務署からの問い合わせにはすぐ答えられるようにしている。
「なぜ政治家だけが10年後なんだ」と怒るのは当たり前だ。
公明党の強気のわけは自民党と「同じ穴の狢」に絶対に見られたくない。
支持母体の創価学会は連立離脱を覚悟していたかもしれない。
そこで岸田首相は維新の会にも保険をかけた。
維新はもともと自民党から出ている。カルチャーは同じだ。
待ってましたと泥船になるかもしれない船に乗った。
岸田首相は、麻生・茂木の連日の説得を振り切って公明や維新の案を丸呑みした。
自民党内は不満が渦巻いているようだが、それでも岸田下ろしは起きない。
岸田首相の粘り腰はなかなかのもんだ。
9月の自民党総裁選は混とんとしてきた。
立憲民主党も泉代表ですんなり決まる状況ではなさそうだ。
いずれにしても次の解散総選挙は、政権選択をかけた選挙になるであろう。