株価が34年ぶりに史上最高値を塗り替えた。
この株高の主役は海外マネーだ、それと円安か。
日本企業は円安で黙っているだけで利益が出るし、海外資源高を理由に価格引き上げに躊躇しない。
よって高収益企業が続出なのだ。
海外マネーにしてみたら今のところ楽勝、あとは売り時を何時にするかだ。
一方国内の大部分の人にとっては「指をくわえて見ているだけ」だろう。
今ごろから下手に手を出せば焼けどをするパターン。
34年前の株価最高値の時も東京の不動産市場には陰りが見え始めたにもかかわらず、地方の不動産買い漁りが始まっていた。
そしてある日突然の株の下落。
「バブルがいつ崩壊するか」は誰もわからない。だからバブルという。
今回の株価史上最高値をあまり喜べないのは、国民生活は株価と同じように上がっていないからだ。
どちらかというと、石川啄木の世界だ。
働けど働けど猶わが暮らし楽にならざりじっと手を見る
2023年度の物価上昇率3.8%、
名目の賃金は少々上がっても実質賃金は2.5%減だ。
年金生活者は67歳まで2.2%、68歳以上1.9%の上昇だが、物価に追い付かない。
今年は利益を出している企業は社員に還元すべきだし、下請け企業に対しても締め付けはやめるべきだ。
年金生活者の今年度の年金上昇率は2.9%だが、果たして物価上昇を吸収できるか。
自民党政権は正直ではない、日銀も勇気がない。
円安修正の方向に動けば国民生活に明るい兆しが出てくるはずだ。