行雲流水の如くに

アジアにおける日本の役割を考える

アフガニスタンで人道支援に取り組んでいた中村哲さんが、現地の武装勢力に攻撃され死亡した。

実に痛ましい事件で、このような非条理に対し、怒りがむらむらと沸き上がるのを抑えることが出来ない。

しかしここで立ち止まってはいけないだろう。

中村さんの遺志を継いで、さらなる人道支援の輪を広げなければなるまい。

 

アジアではアメリカと中国による覇権争いが始まり、我が国を含めアジア諸国はどのように動くべきか五里霧中の状態だ。

アメリカのトランプ大統領が仕掛けた中国への貿易戦争は、当初アメリカの圧倒的な勝利になるという予想が多かった。

そして日本は「漁夫の利」を得るみたいな予想もあった。

 

ところが13億の人口を持つ中国は簡単には屈しない。

まずロシアと準軍事同盟を結んだ。そして一帯一路作戦でヨーロッパを取り込もうとしている。

日本に対しては「微笑作戦」だ。安倍晋三もトランプへの度重なる追従につかれたのか、この作戦に乗った。

トランプがアフリカ諸国からくる移民に対し「くそったれ国家から、なぜ多くの人がここに来るのか」などと侮辱した。

この発言でアフリカ諸国は一斉に中国寄りになった。

今やトランプのアメリカは「逆包囲」された状況になってしまった。

 

日本はどうあるべきか?

マレーシアのマハティール首相のアドヴァイスがしっくりくる。

「アジアのためにならない米国の政策は突き放すべきです。米国が正しいことをしている時には従えばいい。米国は世界一の軍事大国で、対抗するために多くの国が、自国の防衛力に無駄にコストをかけなくてはならない。日本はこうした米国の政策に引きずられてはいけません」

 

日本の保守層から出てくる「日本の在り方」についての回答は、「アメリカが守ってくれる」というスタンスから一歩も出ない。

しかし自国の安全は「自分たちで守る」という気概を持ってあらゆる方策を考えなければならない。

中村哲さんが命を賭して守ろうとした「武器によらない平和」という方策も、もっと真剣に考えるべきであろう。


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