行雲流水の如くに

四面楚歌のプーチン、いまや項羽の心境か。

秦の始皇帝の死後の混乱を収拾した項羽は、得意の絶頂にあったが、老獪な劉邦の術中に陥って垓下(安徽省)で包囲される。

愛する虞美人をかたわらに別れの主演を開いた。

力山を抜き、気 世を蓋う、時に利あらず 騅(愛馬の名前)逝かず。

騅の逝かざる奈何す可き、虞や 虞や 若(なんじ)を奈何せん。

 

ハリキウ州の大部分を奪還され、南部ヘルソンでもウクライナの反攻を受けている。

プーチンは動員令を発して30万人の予備兵を集めるという。

しかし予備兵だから大した戦力にはなるまい。

しかも国内では、やっと戦況が思わしくないということに気が付いて反プーチンデモが起きつつある。

 

今や四面楚歌のプーチンだ。

中国やインドに援軍を求めたが、武器・弾薬は今のところ提供されていない。

体よく断られたのだろう。

逆にインドのモディ首相から、「今は戦争するときではない」と諫められている。

 

今までの戦いの中でロシア軍は決して強くない、「張り子の虎」ということがわかった。

ハイテク戦略面で大きく立ち遅れている。

それはひとえに経済力がないということだ。GDPは約1兆5千億ドル、軍事費は600億ドル程度(GDPの4%)。

韓国レベルの経済力では限界がある。それでどうしても核の使用をちらつかせることになるのだ。

 

今後の焦点はアメリカの出方にかかっている。

短期で終わらせようと思ったら高性能の兵器をウクライナに支給する。

ただあまりにあからさまにすると、ロシアが切れて核兵器使用するかもしれない。

この闘いの主導権は明らかにウクライナとアメリカに移ったと言って良いだろう。


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コメント一覧

megii123
べつらさん、こんにちは。
そうですね。プーチンに虞美人はいない。
項羽は、残虐なところはありましたが感情豊かな英雄です。
人々も「悲劇の英雄」として後世に語り伝えたのでしょう。

プーチンには政治家として最も必要な資質としての「人間愛」がありません。
何とも恐ろしい人間です。

ここはなんとしてもウクライナに勝ってもらいたいですね。
「ウクライナ疲れ」にならないように、持続的な支援が必要です。もうひと踏ん張りでウクライナが勝ちそうな気がします。
megii123
べつらさん、こんにちは。
囚人を戦地に向かわせたニュースは私も見ました。
それにしても、人間の感情を持っていないのでしょうか?
まさにスパイ上がり特有の、人間性を全否定するところから自分の地位を築いたのでしょう。
早くロシア国民はプーチンの危険性に気づいてもらいたいものです。
bellavoce3594
プーチンに虞美人はいない・・・オリンピック金メダリストの愛人がいるということですが、彼女だってどういう経過で愛人になったのかあの国では不明です。ましてやプーチンと生死を共にするとは思えません。
ウクライナとロシア・・・もとはみんなロシアといいますが、ウクライナの方が歴史は古いし、20世紀の名演奏家も世界的な人はほとんどウクライナの出身です。
ピアニストのリヒテル、ホロヴィッツ、ギレリス、
ヴァイオリニストのオイストラッフ、スターン、など。
ウクライナには伝統の誇りがあるのでしょう。
ロシアはソ連の時代から平気で自国民を殺していました。
ロシア内部でそれを憂う芸術作品も多く、やはり可哀想です。
ロシア人ひとりひとりはいい人が多いとききますが、国政が悪い。これからプーチンが自暴自棄になるのが心配です。
周辺国やインド・中国ですら冷淡になっているようですから。
bellavoce3594
プーチンは囚人を戦地に向かわせましたが、ニュースによると全員戦死したようです。
テレビで母親が「自分の息子の命は差し出さない」と強く言っていますが当然です。デモで反対した若い男性らは戦地に送られるということも読みました。これではロシア国民はプーチンを軽蔑しうらむことでしょう。
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