発見！東京上空にトンビ滑空！

カラス？カイト？
いや違う、あの飛び方、あの翼姿は・・
（Kiteも鳶の意だが）あれはまぎれもなく生きた鳶＜トビ・トンビ＞だ！

ここは品川港南口、インターシティに程近いビルの間。
冬の寒空、気まぐれに顔を出した晴れ間を楽しもうとちょっとサイクリング。
空を見るのが好きなわたしは、なにげなく白い雲の流れる空を仰いだ。

すると、SONYのビルを背に、天高く悠々と円を描いてホバリングする大きな鳥の姿が映った。
？
翼を広げ、気流に乗って旋廻する雄姿、どう見ても鳶だ。
それも三、四羽はいる。
けれど、ここは東京都心。
海鳥ならまだしも、森や川で小動物や魚を追う猛禽・鳶なのだ。
ガラス張りのビル群とはしっくりこない。

カメラを取り出し、いざ構えると、あーっという間にランディングしてしまった。
真相を確かめるため、少し近寄っていく。
すると、今度はカラスの鳴き声。
近づけば真っ黒のカラスの群れ。

え？まさか。
わたしとしたことが、見間違え？？
いや、絶対そんなことはない。

しばらく空を睨む。
東京見物、摩天楼を見上げるならともかく、それらを背に、コンデジ構えてあらぬ方を見つめているのだから、周囲の通行人にはさぞ不思議に映ったことだろう。

やっぱり、鳶だった！
ね～！？
とはいえ、一体何故？

トンビとカラスの舞う空の真下には、食肉市場がある。
と、前日ソニーのビルで働く友人と飲んでいる時に聞いた話を思い出した。
「朝の通勤時、市場に牛たちが運ばれるのを見かける」と。

市場では屠畜も行われているのだ。

動物の血と肉の臭いを、野生の鋭い嗅覚が捉えるのだろうか。

それにしてもすごい嗅覚だ。
上空から獲物を捉える視力とそれを捕らえるスピードは知っていたが。
雑食のハシブトカラスはともかく、都会に住む猛禽とは逞しい。
どこをねぐらにしているのだろう。

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トビ（英名: Black-eared Kite　学名: Milvus lineatus）
コウノトリ目タカ科の鳥

ハシブトカラス（英名: Large-Billed Crow, 学名: Corvus macrorhynchos）
スズメ目カラス科カラス亜科カラス族の鳥