MVCメディカルベンチャー会議

The United Doctors of Innovation ☆ http://mvc-japan.org/

第2回MVC定例会

2005年03月22日 | MVC定例会
山下先生をお招きして、「臨床から特許?」について講義いただきました。特許という今までなじみの薄かった世界が身近に感じられるお話でした。出席の先生方からも現在研究中のテーマについて具体的な質問があり大いに勉強になりました。さらに突っ込んだ話を後日企画します。

 第2回MVC定例会 議事録 2005.3.19 新梅田研修センター

講義 「臨床から発明?」  講師 弁理士 山下託嗣 先生

1.弁理士とは特許出願の代理人です。
2.ほとんどの人は特許を自分と縁遠いものと思っているが、実はそんなにすごいものではありません。
3.発明は特許法で次のように定義されています。「発明とは自然法則を利用した技術的思想の創作のうち、高度のものをいう。」形のある「モノ」に限らず、たとえばゴルフのパターの握り方という「体の動かし方」で特許になる例もあります。
4.医療特許の例として、①看護者に負担をかけない車椅子②多機能型点滴スタンド③薬服用カレンダー④HCVポリペプチド などがあります。いずれも発明が解決しようとする課題、特許請求の範囲、発明の効果を記載する必要があります。
5.大切な注意点は、特許出願前に公知しないことです。学会発表する場合は、特許出願後にしないと、特許申請が無効になります。
6.特許の有効期間は20年です。もしロングセラーを狙うなら、逆に特許を取らない方が良いとも言えます。コカコーラは実は特許ではありません。成分はごく一部の経営幹部しか知らず、特許にしていないため、半永久的に商品販売ができるのです。
7.弁理士への報酬は事務所ごとに異なりますが、出願手数料20万、中間手数料20万、成功報酬10万程度が大体の目安です。

研究会には8名が出席し、過去の研究、現在の研究が特許になるのかという質問がありました。製薬会社に権利が移り、どうなっているか分からないという勿体無い発言もありました。

次回は2005年4月16日に林弁護士をお招きして「臨床から訴訟?」をテーマに講義いただきます。ご都合がつけば、ぜひご参加ください。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。