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視覚情報の二つの経路

2009-12-25 17:06:26 | 脳科学
視覚情報は、第一次視覚野で二つの視覚路1)2)に枝分かれし、前頭前野外側で再び収束する。

視覚情報は、網膜から階層構造をのぼっていき、側頭葉と前頭葉の階層構造の頂点へとたどり着く。そこから情報は、運動に関連した領野へと下っていく。

第一次視覚野から出た1)「腹側視覚路」は、第二次視覚野と第四視覚野を通って、下側頭葉(IT)へ到達し、そこから前頭前野外側部に投射する。

第一次視覚野から出た2)「背側視覚路」は、五次視覚野(MT野・V5野)へと進み、後頭頂葉へと至る。さらに一気にそこから遠く離れた前頭前野背外側部まで投射する。

脳は事実通りには意識に情報提供しない

2009-12-24 15:09:00 | 脳科学
1)大脳皮質への直接の刺激と、2)皮膚への刺激を組みにして与える。

どちらが先に現れたかを報告させると、皮質刺激の開始後に皮膚刺激を与えても、皮膚刺激が先だったと報告する。

皮膚刺激が約500㍉秒遅延されたときに同時に現れたという。

また、刺激を与える体の部位の距離の違いによって、感覚経路の脳への伝達時間に違いがある。

頭部での刺激は5~10㍉秒で到達し、足への刺激は、30~40㍉秒で到達する。

それであっても、頭部での刺激と足への刺激とを同時に行うと、主観的には同時であると感じられる。

私たちの脳は、事実通りには意識に情報を提供しないようである。あるいは、意識の段階が事実を曲げているのだろうか。

「脳」と「意識」の関係は不可解である。

夢を見ている時の脳の活動

2009-12-23 14:58:15 | 脳科学
夢を見ている時の脳の活動パターンは、非常に特殊で、目が覚めている時の活動パターンとは全く違う。

夢を見ているときには、第一次視覚野やそのすぐ隣の視覚部位の活動は、ノンレム睡眠と比べて抑えられている。

夢を見ているときには、紡錘状回や側頭葉内側部といった、第一次視覚野よりも高次の視覚部位はかなり活発になる。

第一次視覚野を失った人も、視覚的な夢を経験し続ける。

夢見では、どちらかといえば、トップダウン的な活動である。第一次視覚野からボトムアップ的に情報が高次の方へ進むのではなく、トップダウン的に高次領域(紡錘状回や側頭葉内側部)が活動する。

だから、夢見は意識活動にかなり近い。ただ、覚醒時との大きな違いは、1)外界からの感覚情報がほとんど入ってこないことと、2)身体活動が封印されていることである。

という特徴を考えれば、これ(夢見)は瞑想や坐禅とにとても近い。

参考資料→(私のブログ)「睡眠と覚醒の切り替え」
参考資料→(私のブログ)「自意識が起きあがって見る明晰夢」

競合に勝ったものだけが生き残る

2009-12-22 22:59:41 | 脳科学
ある出来事に注意を払うと、ニューロン同士の競合に偏り(抑制)をかけて、注目した事柄を勝ちやすく有利にさせる。

脳は視野に入ってくる曖昧な情報に対して、異なるいくつかの解釈を用意する。
それぞれの解釈を表すニューロン連合どうしが相互抑制し、一つの連合だけが生き残って、それが意識にのぼる。

右目に縦縞模様を見せ、左目には横縞模様を見せると、知覚には縦縞模様だけが見え、しばらくすると横縞模様だけが現れ、また縦縞模様に入れ替わるという、知覚内容が交代して現れるという両眼視野闘争が生じる。

知覚内容が交代して現れる現象は、前頭前野と頭頂葉に備わる注意を司る機構が、知覚の交代に影響を与えている。

トップダウン的注意が選んだニューロン連合の活動が高まって優位となり、その情報が脳全体に行き渡り意識にのぼる。

上丘の速い眼球運動と前頭前野による随意的眼球運動

2009-12-21 11:53:30 | 脳科学
上丘は、速い眼球運動のサッカード(視線を移すときに生じる急速な眼球運動)を起こすのに決定的に重要な役割を果たす。

0.1秒もかからない速い眼球運動のサッカードは、標的が中心窩の中心に来るように、ねらいを定めて始まると、目的地にたどり着くまで止まらない。

突然現れたものに対して、反射的に起こるサッカードは、上丘の役目である。

それに対して、計画的で随意的なサッカードは、後頭葉の一部と前頭前野が司る。

参考資料→(私のブログ)「階層構造的反射」

幻肢とはどのようなものなのだろうか

2009-12-20 22:23:23 | 脳科学
あたかもあるかのように感じる幻肢は、腕や脚を失った人ではかなり一般的に生じ、場合によっては数年続く。

失った腕や脚の大きさ、長さ、重さ、位置、運動などを感じる。
意図的に動かしているという感覚さえ生じる。

幻肢は、腕や脚を失ったのではなく、腕や脚から大脳へ至る感覚経路が遮断された人でも生じる。

幻肢が消失していく過程は、まず身体の切断面に近い部位がその生々しさを失う。
次に、抹消部が続き、そして関節、手のひら、足の裏、最後に指が消えていく。

先天的に腕がない子どもに幻肢が生じることもある。
幻肢のある少女は、幻の手を机の上に置き、指を広げて、指で数を数える。
さらに、その幻手で、他人の手をつかむと、暖かさや柔らかささえ感じる。

幻肢にはいろいろな感覚、暖かさや冷たさ、くすぐったさ、かゆみ、しびれ、硬さ、うごめき、伸縮、重み、痛みなどを伴う。

幻肢症状は、腕や脚以外にも、乳房、睾丸でも現れる。しかし、四肢に比べれば、それらの実在感の出現率はかなり低い。

参考資料→(私のブログ)「体性感覚野の身体地図」

伸縮自在な意識

2009-12-19 12:02:38 | 脳科学
意識(脳の働き)の本来の性質として、その一部に何らかの欠陥が生じたとき、その欠陥を補う形で再編成され、新たに完結した意識の統合体として機能し始める。意識はどこまでも、統一を保とうとする。

逆から見れば、鉛筆を手に持ち紙に先端を走らせると、ざらざらした感触は、手に触れたところではなく、鉛筆の先に感じる。感覚的な意識の境界が、必要なところにまで押し出される。

脳が感じる感覚は、どこまでも身体に沿うように感じられる。そして、手袋をすれば、手袋の外側までも身体部分として扱うようになる。

意識はそういう意味では、伸縮自在である。

釈迦は悟りを得て、意識を宇宙大にまで広げられたし、時間的に過去へ未来へと広げられたという。

参考資料→(私のブログ)「体性感覚野の身体地図 - 脳情報発信所」
参考資料→(私のブログ)「頭頂葉の損傷で失認する - 脳情報発信所」
参考資料→(私のブログ)「自分の肉体という知覚・認識が生まれるためには - 脳情報発信所」

「リベット」の「マインド・タイム 脳と意識の時間」

2009-12-18 13:09:46 | 脳科学
マインド・タイム 脳と意識の時間

脳神経科学者であるベンジャミン・リベットのマインド・タイム 脳と意識の時間
=脳だけが知る真実! ヒトは実は「遅れて」生きている! 自由意志、心脳問題、無意識と意識など人間をめぐる究極の謎が明かされる。40年に及ぶ研究による驚くべき発見の経緯と脳や意識をめぐるあらゆる仮説への明解な論評。

行動を起こそうと「思った」(意識)ときには,脳はすでに行動化に向けての活動を開始している。私たちが行為をしようと決定したと思う瞬間よりもずっと早く無意識に意思決定している。

この事実によって、世界中にどよめきの嵐が起こったに違いない。これは「自由意志」
の否定とも取れる事実であるからだ。

閾下知覚でも行動に影響を及ぼす

2009-12-17 11:06:34 | 脳科学
意識にのぼらない閾下知覚の刺激でも、人の行動に影響を及ぼす。

最初の光刺激を見せてから100分の7秒以下の時間間隔で、次の光刺激を見せると、最初の光刺激が見えなくなる。つまり、最初の光刺激は、意識にまで到達しない。

であっても、潜在的に知覚された情報は、本人が制御できない無意識的な自動的反応を引き起こす。

例えば、あるものに対して古典的条件付けされた不安や恐怖感は、それが馬鹿げたことだと分かっていても、止めることができない、意識的な制御ができない。

潜在的に知覚された情報は、本人が制御できない無意識的な自動的反応を引き起こす。

別の例では、意識にのぼらない視覚情報によって、運動反応のプログラムが修正される。

例えば、熱いものに触れた手を瞬間的に引っ込める場合は、手を引っ込める運動は、熱いと感じて危険を察知するよりも前に開始されている。そして、その後に熱さを感じる。

「主体感覚」、「所有感覚」は脳内で作られる

2009-12-16 15:18:04 | 脳科学
以前に「自己に障害を持つ統合失調症」について述べたが、

活動の所有感覚を得るのに、運動の計画や意図は必要ない。

活動の主体感覚は、活動計画が感覚のフィードバックと一致したときに得られる。

活動の所有感覚(「これは自分の行為だ」)は、運動性の活動(運動野から筋肉に送られる指示)と、感覚のフィードバック(観察結果と筋肉などによって作り出される自覚)がぴったり一致したときに得られる。

私たちは、このような「活動の所有感覚」(「これは自分の行為だ」、「主体感覚」、「所有感覚」は脳内で作られている。

瞑想や修行や悟りなどによつて、一時的にこのような感覚が消えることがある。これが宗教体験の源であるかも知れない。

また、これらの感覚は、自我意識の源泉でもある。

自意識が起きあがって見る明晰夢

2009-12-15 16:11:38 | 脳科学
「明晰夢」では、1)夢で経験する知覚(記憶情報から構成される感覚情報)と、2)起きているときの正常な注意力、自己認識、内省、意図、動機、記憶(一言で言えば、前頭前野の動き)が合体する。

つまり、2)起きているときの正常な注意力、自己認識、内省、意図、動機、記憶を伴ったまま、夢を見ることである。

別の言い方をすれば、夢を見ているのに、夢の情景なのに、起きているときと同じ意識が作動している。

明晰夢では、幻覚があるまま、自己意識も働く。

故に、夢を完全に制御できる仮想現実が現れる。つまり、夢の中で、自意識が起きあがり、そこで展開される場面に参加する。

ある意味、架空の内容の映画(仮想現実)に自分自らが参加するような感じである。

明晰夢では、ノルアドレナリンとセロトニンがわずかながら増え、前頭前野の動きが活発になっている。

それに対して、トップダウンの「空想」は、身体的な感覚に根を下ろしているが、外界の知覚や夢に比べると、内容がしっかりしていないのは、ボトムアップ情報が少ないからである。

自己に障害を持つ統合失調症

2009-12-14 21:06:16 | 脳科学
「統合失調症」は、基本的には「主体感覚」と「所有感覚」の有無を表す自己の障害である。

所有の感覚や主体の感覚が停止し、その結果、経験も変容する。

これは自分自身の知覚であり、情動であり、思考であるという所有感覚が失われる。

この行為は自分自身で行っているという、自分が活動主体であるという認識ができなくなる。

このように、統合失調症は自己が消失してしまう場合もある。

が、逆に、自己がとてつもなく増幅する場合もある。

膨張した自己は、自分が神のような主体であり、見渡す限りすべてを制御していると信じ込む。

主体感覚が余りにも強烈な場合、すべてを自分が起こしたことだと思ってしまい、それにもっともらしい説明を作り上げる。

統合失調症者が、自由意志の感覚が失われる段階では、前頭葉の自己の構築に関わる領域が不活発になっている。

一般には、自分で自分をくすぐった場合には、くすぐったい感覚は感じられない。統合失調者では、自分でくすぐったときと、他人にくすぐられたときとでは、 触覚処理領域の反応に違いが全く見られない。

同じ強さの刺激を与えても、自分でくすぐるよりも、他人にくすぐられる方が、触覚処理領域は強く反応する。予測できる刺激に対して、脳は余り反応しない。

早く成熟する扁桃体

2009-12-13 16:47:01 | 脳科学
扁桃体の中で、戦う反応、逃げる反応、固まる反応を担当する部分はそれぞれ異なっている。
刺激に対する敏感さも異なる。

扁桃体は脳の中でも早く成熟する器官で、生まれた瞬間からもう機能している。

心配性の母親から、胎盤を通じて大量のストレスホルモンを吸い取った胎児は、扁桃体が恐怖の刺激に敏感になる。

テストステロンを浴びた扁桃体は、恐怖よりも脅威となる刺激に対して、攻撃的な反応を起こすことを優先させる。

記憶が形成固定される過程

2009-12-11 14:49:28 | 脳科学
休憩中やうとうとすると、アセチルコリンの濃度が薄くなり、海馬から皮質への経路が往来自由になる。
そなうると、海馬では記憶を符号化する役目の神経細胞が活発になる。

海馬の記憶を符号化する神経細胞が活発になって外界を監視する神経細胞をしのぐと、記憶パターンが皮質に送られて、照合が行われる。

これは外向(外界を監視)から内向(記憶パターンの照合)への転換である。

眠りが深くなると、海馬にとりあえず置いてある最近の記憶を整理して、まとめ上げる。

海馬が睡眠中に皮質に戻した記憶予備パターンによって、皮質にあった痕跡が同調して発火する。
それによって記憶痕跡が確かな記憶へと定着して長期増強される。

レム睡眠時ではアセチルコリンの濃度が再び高まり、海馬からのフィードバックが抑制される。逆に、ノルアドレナリンの分泌がない。

起床中は、皮質にある記憶保管の領域からのフィードバックをノルアドレナリンが抑制する。

レム睡眠時にはノルアドレナリンの分泌がなくなり、皮質にある古い長期増強記憶が皮質に流れ込んで、新しい記憶と統合される。

時間概念を作り出す機構

2009-12-10 15:23:04 | 脳科学
「時間の流れ」(時間が流れている)という概念を作り出す機構は、「ドーパミン」という神経伝達物質を主な燃料としている。

空虚ではなく、可能性に溢れているが、時間が失われた(止まっている)感覚は、瞑想で超越の段階に達した人からも伝えられている。

興奮性の神経伝達物質が勢いよく放出されると、主観的な時間が加速して、その結果、相対的に外界の出来事の進みが遅く感じる。

生命が危険にさらされたり、激しく興奮したときには、過去も未来もとりあえず放って今の瞬間に集中する。

ドーパミンが大量に分泌されると、脳時計の進みが速くなり、周囲の時間の流れが遅くなり、スローモーションを見ている感覚になる。

逆に、ドーパミンが切れると、時間サイクルが遅くなり、主観的時間が遅くなり、周囲の出来事の動きが加速して感じられ、そのことによって無気力やうつ状態になる。

脳時計は、ドーパミンを作る「黒質」と、「大脳基底核」と、「前頭前野」のループ(回路)とを信号が一周する時間が、時間単位(通常は0.1秒)である。

その間に起こる神経活動はすべて同一の出来事として経験する。

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