神経細胞一つの活動では、意識に入ってこない。まとまった神経細胞が同時に活発になるくらい強い刺激になって初めて意識される。
反応する神経細胞がどんどん増えていき、ある数を超えるところで、意識に到達する。
無意識段階で、かなりの事柄が処理されている。それは、それらは一つ一つは意識に到達できるほど、活発ではないからである。
それらが、一つに統合されることによって、意識にのぼるほどの強さになる。
例えば、重い石を動かす場合、一人では動かなかった。それでもう一人加わったが、それでも動かなかった。さらにもう一人加わったら、動き始めた。このような状況と同じではないだろうか。
とはいえ、意識にのぼるには大脳皮質での活動でなければならない。小脳や脳幹がどれだけ集中的に活動しても、意識にはのぼらない。
さらに、意識にのぼるには、ある程度の時間幅(0.2~0.5秒)が必要である。余りにも瞬間的な現象は意識にまで到達できない。
つまり、意識にのぼるためには、部分が統合されてある程度の強さになることと、ある程度の時間幅が要求される。
とはいえ、それらも、無意識レベルでは、情報として処理され、影響を与える。