1)大脳皮質への直接の刺激と、2)皮膚への刺激を組みにして与える。
どちらが先に現れたかを報告させると、皮質刺激の開始後に皮膚刺激を与えても、皮膚刺激が先だったと報告する。
皮膚刺激が約500㍉秒遅延されたときに同時に現れたという。
また、刺激を与える体の部位の距離の違いによって、感覚経路の脳への伝達時間に違いがある。
頭部での刺激は5~10㍉秒で到達し、足への刺激は、30~40㍉秒で到達する。
それであっても、頭部での刺激と足への刺激とを同時に行うと、主観的には同時であると感じられる。
私たちの脳は、事実通りには意識に情報を提供しないようである。あるいは、意識の段階が事実を曲げているのだろうか。
「脳」と「意識」の関係は不可解である。