休憩中やうとうとすると、アセチルコリンの濃度が薄くなり、海馬から皮質への経路が往来自由になる。
そなうると、海馬では記憶を符号化する役目の神経細胞が活発になる。
海馬の記憶を符号化する神経細胞が活発になって外界を監視する神経細胞をしのぐと、記憶パターンが皮質に送られて、照合が行われる。
これは外向(外界を監視)から内向(記憶パターンの照合)への転換である。
眠りが深くなると、海馬にとりあえず置いてある最近の記憶を整理して、まとめ上げる。
海馬が睡眠中に皮質に戻した記憶予備パターンによって、皮質にあった痕跡が同調して発火する。
それによって記憶痕跡が確かな記憶へと定着して長期増強される。
レム睡眠時ではアセチルコリンの濃度が再び高まり、海馬からのフィードバックが抑制される。逆に、ノルアドレナリンの分泌がない。
起床中は、皮質にある記憶保管の領域からのフィードバックをノルアドレナリンが抑制する。
レム睡眠時にはノルアドレナリンの分泌がなくなり、皮質にある古い長期増強記憶が皮質に流れ込んで、新しい記憶と統合される。