まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

マイナンバー法の正式名称は?!

2012年05月23日 | ニュース・関心事
「マイナンバー法」法案の正式名称は「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」

実に上手く名称をつけた「マイナンバー法」。税と社会保障に関わる共通番号と思っていたら、正式名称どおりの93の行政分野に関わる共通番号。反住民基本台帳ネット連絡会での勉強会の講師を務めました。2月14日に閣議決定され内閣府に付託されます。

問題点は、利用事務の拡大、情報連携の仕組みが全く規定されていない、第三者委員会と罰則、今後の民間利用、番号カードの交付(住基カード廃止)、共通番号で所得の捕捉はできない、狙いは社会保障抑制、コストと利便性、震災対策と云うデマゴギーなど。

次回勉強会は、テーマは消費税。6月5日(火)13:00 地球ハウス。参加者歓迎!

中国新聞社説 2012年2がつ15に

http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh201202150105.html

「マイナンバー」法案 懸念拭う説明足りない 期待よりも不安を覚える人の方が多いに違いない。

 赤ちゃんからお年寄りまで国民一人一人に番号を割り振り、年金などの個人情報をまとめて管理する共通番号制度の導入法案がきのう閣議決定された。

 番号そのものを「マイナンバー」と名付け、2015年1月の利用開始を目指すという。

 きめ細かい社会保障の実現につながるというのが政府のうたい文句だ。行政の効率化にもつながるだろう。半面、国民にとっては番号で管理されることへの抵抗感は大きい。個人情報の漏えいや番号の不正利用への懸念も拭えない。

 制度の骨格はできても、こうした国民の不信をどう解消していくのか。これまでの政府の説明は不十分と言わざるを得ない。

 マイナンバーは当面、医療や介護、雇用の各保険や年金などの社会保障分野、確定申告などの税務分野で使う。災害時の支援金支給にも利用するという。

 1枚のICカードが健康保険証、年金手帳、介護保険証などの役割を兼ねることになる。国民の利便性が高まる面はあるだろう。手当などの支給漏れも減ると政府は説明している。

 政府はさらに、消費税増税に伴う低所得者対策への利用も検討している。所得税の払い戻しや給付金の支給など「給付付き税額控除」を導入する際に、行政の手続きが迅速化できるかもしれない。

 民主党は09年の衆院選マニフェストで「税と社会保障制度で共通番号を導入する」とした。政府は昨年1月、番号制度創設推進本部を設けて準備してきた。

 しかし国民への浸透度はまだまだだ。昨年11月に政府が実施した世論調査で全体の8割が制度の内容を「知らない」と答えた。このまま導入されれば、混乱は避けられまい。

 8年前には旧社会保険庁の職員がタレントらの年金記録をのぞき見したことが発覚した。同様の制度を導入済みの米国などでは、本人を確認する番号として民間でも利用され、漏れたり盗まれたりした番号で被害も出ていると聞く。

 広島市で昨年夏にあった政府の番号制度シンポでも「自分の番号がどう使われるのか怖い」などの声が相次いだ。

 自民党政権時代から何度も似た制度の導入構想は持ち上がってきた。しかし、情報漏れによるプライバシーの侵害、監視社会化を懸念する声が強まり、見送られてきた経緯がある。

 対策として今回の法案は、情報の漏えいや悪用に関わった職員への罰則を設けた。行政組織などを監視する第三者機関も設置し、強い権限を持たせる。当然の措置だろうが、どこまで実効性が上がるかには疑問も残る。

 政府・与党は開会中の通常国会で法案の成立を図るという。国民の不安が払拭(ふっしょく)できていない現状からすれば、拙速は許されない。国会審議を尽くすのはもとより、時間をかけて国民に説明すべきだ。