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紫の物語的解釈

漫画・ゲーム・アニメ等、さまざまなメディアにひそむ「物語」を抽出して解釈を加えてみようというブログです。

【幽遊白書】蔵馬の物語を追う[魔界の門]

2010-08-08 22:36:51 | ○○の物語を追う
前回からの続き


  幽助誘拐騒動

暗黒武術会も終わり、蔵馬=南野秀一は盟王高校の二年生となっていた。



そんな中、暗黒武術会を共闘した桑原から思わぬ話がもたらされる。



なんと、幽助が何者かにさらわれたというのだ。
幽助を助けるために、桑原、飛影、蔵馬の三人で四次元屋敷という場所まで
赴かなければならないという。
暗黒武術会最強の妖怪・戸愚呂を倒した幽助が、
そう簡単に捕まるとは思えないが・・・。
蔵馬は半信半疑のまま、飛影を探した。



飛影と合流した蔵馬、桑原、ぼたんは四次元屋敷を訪れた。



その中で待っていたのは、蔵馬(南野)の同級生・海藤優(かいとうゆう)だった。
海藤は最近、不思議な能力を身につけたのだという。
それは「禁句(タブー)」という能力で、海藤の領域(テリトリー)内で
海藤が設定したタブーを発言すると、発言者の魂が抜き取られてしまうという
恐ろしい能力であった。
海藤のこの能力により、飛影、桑原、ぼたんの魂は抜き取られ、
残りは蔵馬一人となってしまう。



一対一になった蔵馬は、一気に勝負を決めて三人の魂を取り戻すため、
ある提案をする。
自分にタブーを決めさせてもらえれば、45分以内で海藤にタブーを
言わせることを断言したのだ。
海藤はこの挑戦を受けた。



二人の勝負は、企業秘密級の変顔によって蔵馬の勝利となった。
霊力でも妖力でもない奇妙な能力を持つ人間の存在は不気味であったが、
蔵馬は海藤との勝負の前から今回の事件の黒幕について目星をつけていた。



なんと、今回の誘拐騒動を仕組んだのは、幽助の霊光波動の師であり
暗黒武術会で蔵馬たちとも共闘した幻海師範だったのだ。
幻海いわく、最近、突然にこのような能力を突然獲得する人間が
増えているのだという。
この奇妙な能力を肌で感じて欲しくて、今回の騒動を企てたということだった。

能力者が発生する原因として、幻海は「魔界の門が開きかけている」と
述べた。
何者かが人間界と魔界とをつなぐ扉をこじ開けようとしているのだった。


  仙水 忍



魔界の門を開こうとしているのは、仙水 忍(せんすいしのぶ)という
元・霊界探偵の人間だった。
仙水は正義感の強い男で、邪悪なものは許さない優秀で潔癖な霊界探偵であった。
しかし、ある事件の捜査中、人間が妖怪を欲望のままに食い物にしている
現場に遭遇してしまった。
妖怪=悪という単純な構図を信じていた仙水にとって、
それは衝撃的な事件であった。
この事件以降、仙水は人間そのものに疑問を持ちはじめたのだという。



仙水は霊界探偵をやめ、それから10年の月日が流れた。
そして現在になって、魔界の門を開いて人間界へ妖怪を引き入れるという
行動に移ったのだった。


  魔界の門へ

蔵馬は仙水を止めるため、幽助たちと共に魔界の門へと向かう。
途中、仙水の仲間である天沼月人(あまぬまつきひと)という少年と
戦うことになる。
天沼は魔界の門の影響による能力者で、能力名を「ゲームマスター」といった。
ゲームを現実化できる能力で、蔵馬たちは天沼とのゲーム対決を余儀なくされる。

天沼は遊び感覚でこの能力を使い、ゲーム対決を楽しんでいるようだった。
魔界の門が開ききるまで、時間かせぎをしているだけでいい。
それだけの感覚だった。
しかし、蔵馬はこのゲーム対決で天沼が負けた場合、ゲームマスターの
能力によって天沼が死んでしまうことを見抜いた。
そして、その真相を天沼に話して聞かせた。天沼の動揺を誘うために。
蔵馬は最も残酷で卑怯な方法を選び、天沼とのゲーム対決に挑んだのだ。



パズルゲームによる天沼と蔵馬の対決は、天沼の動揺により
蔵馬の勝利となる。



しかし、目的のために年端も行かない少年の命を利用する仙水に対し、
蔵馬は大きな怒りを覚えていた。

仙水のもとに辿り着いた蔵馬たちは、次に「グルメ」の能力を持つ
巻原(まきはら)と戦うことになる。
巻原は、相手の能力を取り込んで自分のものにできるという能力者であった。
だが。



巻原の正体は、かつて暗黒武術会において死亡したはずの戸愚呂(兄)であった。
戸愚呂(兄)は巻原に取り込まれつつも、逆に巻原を乗っ取っていたのだ。
何度でも再生でき、どんな能力も吸収できるようになった戸愚呂(兄)は
無敵かと思われたが、



蔵馬によって、あっさりと永遠に死ねない地獄へと突き落とされてしまった。


  幽助の死



仙水の力は強大であった。
仙水と交戦した幽助の命はあっさりと散った。



そしてついに、魔界の門が完全に開く。
暗黒武術会以来、妖力を向上させていた蔵馬だったが、
幽助の死をきっかけに、完全に妖孤に立ち戻れるほどの妖力を開放した。


  魔界

蔵馬、飛影、桑原の三人は魔界の地に降り立つ。
蔵馬にとって、久しぶりの魔界であった。



仙水の持つ力はS級妖怪に匹敵するほど。
A級クラスの妖力を開放した蔵馬・飛影と、次元を断つ力を持つ桑原を
一度に相手にしてもかすり傷ひとつ負わせることはできなかった。

もはや蔵馬たちに勝ち目はなかった。
三人が死を覚悟したとき、魔界の空から降りてくる人物の姿があった。

それは、幽助であった。
しかも、幽助がまとっていたのは「妖気」であった。
「魔族大隔世」。
幽助の祖先は魔族であり、その遺伝情報がここにきて覚醒したのだという。



まさかの事実に蔵馬は思わず大爆笑。
この時点ではまだ気付いていなかったが、幽助の祖先である妖怪は、かつて
「魔界の双頭」と呼ばれ、その力の前に蔵馬が魔界を去らざるをえなかった
「雷禅」である。
蔵馬がこの事実を知るのは、もう少し先になる。



幽助の魔族大隔世により、仙水は倒された。
仙水は、人間を滅ぼすことなど実はどうでもよく、
ただ魔界へ来たかっただけだったという。
「次こそ魔族に生まれますように」
と言い残し、仙水は息絶えた。

これにより、魔界の門の騒動は終着した。
霊界特防隊により、魔界の門はすぐに閉じられることになる。
しばらく再び魔界へ降り立つことはないだろうと思った蔵馬だったが
その機会は意外と早く訪れるのだった。


 次回へ続く

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