どもども。
ちょいとご無沙汰しておりました。
1月半ばから強い寒気、といっても平年並みとのことですが(笑)、
その寒さと少々体調を崩していたこともあり、なかなかお出かけできない日々が続いてしまいました。
週の半ばからようやく通常の生活を送れるようになりましたので、北茨城へのツーリングプランを考えていたのですが、
まだまだ朝晩の冷え込みが厳しいようでやはり凍結が心配になり…(^^ゞ
ということで、今回は去年途中断念した場所へリベンジです。
1月26日(日)10:00
予想では15度前後まで気温が上がるとのことなので、3シーズンジャケットにウインドストッパー装備のメッシュパンツという
かなり軽装な出で立ちで出発です。
ま、これが後で大失敗につながりますけど(T_T)
今日はオール下道をトコトコと廻ります。
まずは、17号新大宮バイパスを北上します。
熊谷バイパスを通り、
上武道路を抜け
122号に接続。
そう、このルートは昨年11月1日に走ったルートなんですが、
あの日は途中でタイヤがパンクしてしまい目指していた目的地にたどり着くことができなかった次第で(笑)。
その時の記事は→ココ
122号も銅山街道に入るとかなり楽しい峠道♪
とは言えさすがに気温は5度前後。
とても攻める気にはなれませんので大人しく走ります…(^^ゞ
午後から気圧の谷が抜け一気にまた強烈な冬型の気圧配置になるとのこと。
もうすでに凍てつくような寒さと、猛烈な風が吹き出しています。
空気圧抜いたタイヤでも全然あったまらないんだから。
でも結構走っているバイクがいましたよ。
しかもSS系が一番多かった。
みんな我慢できないんだね~(笑)。
そんなわけで、無事到着です。
富弘美術館
群馬県みどり市東町草木86
電話.0277-95-6333
12/1~6/30まで
平日 9:00~17:00
土日祝 8:30~17:30
7/1~11/30まで
平日 9:00~17:30
土日祝 8:30~18:00
入館料は大人500円
ご存知の方も多いと思いますが、
下記にHPにある星野富弘(ほしのとみひろ)氏のプロフィールをご紹介します。
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1946年 群馬県勢多郡東村に生まれる
1970年 群馬大学教育学部体育科卒業
中学校の教諭になるがクラブ活動の指導中頸髄を損傷、手足の自由を失う
1972年 病院に入院中、口に筆をくわえて文や絵を書き始める
1979年 前橋で最初の作品展を開く
退院
1981年 雑誌や新聞に詩画作品や、エッセイを連載
1982年 高崎で「花の詩画展」
以後、全国各地で開かれた「花の詩画展」は、大きな感動を呼ぶ
1991年 群馬県勢多郡東村(現みどり市東町)に村立富弘美術館開館
1994年 ニューヨークで「花の詩画展」
1997年
2000年 ホノルルで「花の詩画展」
2001年 サンフランシスコ・ロサンゼルスで「花の詩画展」
2004年 ワルシャワ国立博物館での「花の詩画展」
2005年 (新)富弘美術館新館開館
2006年 群馬県名誉県民となる
2010年 富弘美術館開館20周年 富弘美術館の入館者600万人
2011年 群馬大学特別栄誉賞(第一回)
現在も詩画や随筆の創作を続けながら、全国で「花の詩画展」を開いている
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プロフィールにもあるように、星野さんは1970年、高崎市立倉賀野中学校の教師として赴任した年、
クラブ活動の指導中頸髄を損傷、手足の自由を失うという大けがを負います。
一時は生きる希望を無くし自殺まで考えていた日々から、口に筆をくわえ詩を書き絵を書くことにより
新たな人生を見出し現在もなお素晴らしい作品を生み続けている人です。
口に筆をくわえて物を書くということ自体大変な困難であることは推して知るべしですが、
まあ実際に氏の作品を目にすると、そんなことは一瞬で忘れてしまいます。
花や木や鳥はどこまでも飾りが無く、ただただ生命(いのち)を美しく、はかなく、そして力強く描いているからです。
そしてその絵に添えられた詩が見る人の心をガンガン叩いてくる。
氏が全力をもって描いた文字でないと伝わらない部分もあるのですが、
心打たれる詩を一部ご紹介します。
小菊
よろこびが集まったよりも
悲しみが集まった方が
しあわせに近いような気がする
強いものが集まったよりも
弱いものが集まった方が
真実に近いような気がする
しあわせが集まったよりも
ふしあわせが集まった方が
愛に近いような気がする
傷
私は傷を持っている
でも、その傷のところから
あなたのやさしさがしみてくる
つばき
木は自分で
動きまわることができない
神様に与えられた その場所で
精一杯枝を張り
許された高さまで
一生懸命 伸びようとしている
そんな木を
私は友達のように思っている
はなしょうぶ
黒い土に 根を張り
どぶ水を吸って
なぜ きれいに咲けるのだろう
私は
大勢の人の
愛の中にいて
なぜ みにくいことばかり
考えるのだろう
らん
むらがって咲いていると
楽しそうで
ひとつひとつの花は
淋しい顔をしている
おまえも
人間に似ているなあ
鏡に映る顔
鏡に映る
顔を見ながら思った
もう
悪口をいうのは
やめよう
私の口から出た
ことばを
いちばん近くで
聞くのは
私の耳なのだから
さくら
車椅子を押してもらって
桜の木の下まで行く
友人が枝を曲げると
私は 満開の花の中に
埋まってしまった
湧き上がってくる感動を
おさえることができず
私は
口の周りに咲いていた桜の花を
むしゃむしゃと食べてしまった
花の名前
花の名前を 知らない
そのことが
今朝は ばかに嬉しい
花だって たぶん
自分に付けられている
名前を知らないで
咲いている
男タルモノ
男タルモノ
花になど
見とれていてよいのか
しかし男タルモノ
花の美しさもわからず
女の美しさを語るな
あげればキリがないくらい、おびただしい数の絵と詩の作品。
そのどれもが見る人の心の琴線に触れるものばかりです。
今日私が一番印象に残ったのは次の詩です。
体のどこかが
体のどこかが
人の不幸を笑っている
人の幸せがにがにがしく
「あいつもおれみたいに動けなくなればいい」
と思ったりする
体の不自由から生じたひがみだろうか
心の隅にあったみにくいものが
しだいにふくらんできたような気がする
自分が正しくもないのに
人を許せない苦しみは
手足の動かない苦しみを
はるかに上回ってしまった
ただ花を見て
白い紙に向かっている時だけ
その苦しみを忘れる
この詩だけ唯一、文字だけが描かれて絵が無い作品でした。
美術館を出ると、通常の風景がちょっと違って見えました。
気付かなかった何かが輝いているような気がしました。
泣きたい気持ちと笑いたい気持ちがいっぺんにきたような感じです。
こころ揺さぶられることを感動というなら、これ以上ない感動を味わえます。
文字だけではとても伝えきれません。
まだ未訪の方はぜひ行って、その目とこころで確認してください。
星野さんの描く文字
来て良かった。
さて、日ごろ汚しまくっていた心を洗い(笑)、まずはこの極寒の地を陽が沈まないうちに脱出です。
みどり市市街地に降りてとりあえず一安心。
山を降りるだけで気温がぜんぜん違います。
いろんなことを感じていろんなことを考えて、とにかくお腹がすきました(笑)
せっかく栃木との県境まできているので佐野らーめんを食べて帰ります。
やってきたのはこちらのお店。
万里
栃木県佐野市高萩町437-7
0283-23-3891
11:00~18:00(売り切れ迄)
定休日:水曜日
たぶん、有名なお店。
行列は店内にありました。
一人なんで割と早く空いたカウンターに通されます。
待った、待ったの15分(オーダーしてからね)
チャーシュー麺(大盛り)
透き通ったコクのある醤油スープは佐野ラーメンならではの美味さ。
麺はかなり不揃いの(笑)平打ち麺。
ラーメンの麺というよりは、きしめんに近い感覚です。
ちょっとやわらかすぎかな、私的には。
チャーシューはしっかりとした塩気があって、麺と絡めて食べた時が最高にうまい。
佐野ラーメンは昨年サイファさんに連れて行ってもらった「大金」に続き2件目。
スープは甲乙つけがたいが、麺の差で私は大金の方が好きかな~。
めずらしくスープまで完食。
お腹に暖のあるうちにと、帰りの下道を極寒の中ひた走りました(笑)。
走行距離:246.8km
寒さに耐えられず、自宅を通りすぎそのまま地元のスーパー銭湯に直行。
あったまって出てくると、忍千の隣にこんなスクーターが・・・(@_@;)
巡回?じゃないよね・・・
さて(笑)。
そんなわけで、今夜はもう少しだけ心を温めて眠りたいと思います。
心をザブザブ洗える富弘美術館のHPは→ココ
以上、「富弘美術館で心を洗う」でした(^_^)/~
日々の忙しさで、大切なことを忘れかけているかも知れませんね。
暖かくなったら、訪れてみたいですね!(^-^)/
ありがとうございます。
ぜひご家族で行かれてみてはいかがでしょうか。
看病してくれた母への想いや、後にご結婚される女性への感謝や感動など、
ここで私が下手なことを書いても伝わらないことがたくさんありますから(笑)。
みちろうさんはご存じない方ですが、
私のブログのリンクの事故報告に書いてある
女性がおります。
連れて行ってあげたくなりました。
私も少し目頭があつくなりました。
私はこの美術館の存在を両親に教えてもらいました。
昔、両親がこの美術館に行って買ってきたカレンダーが実家のトイレに掛けてあって(笑)、
その絵とそこに添えられた詩がとてもこころに響くものだったのです。
だれだろう
だれだろう
こんな固い実を割ったのは
だれだろう
花や草や木の実や
空や鳥や魚に
色をぬったのは
私は
ふしぎなところに
うまれた
だれだろう?と思った
それが星野富弘さんでした(笑)。
星野さんにとっても「障害」がきっかけだったことは間違いないでしょうが、
この方の作品の価値はそれをはるかに超えたところにありますよね。
mercury77さんの身近な方々にもぜひ教えてあげてください。
万人の心をつかむ作品がここにはあります。
記事に掲載されている詩だけでも、考えさせられると言うか響いてくるものがあります。
でも、群馬あたりの冬の道路事情は分からなかったんですけど、意外とバイクで走れるんですね。
季節はずれの温暖な日だったとは思いますが、夕方近くはかなり冷え込んだんじゃないですか~。
コメントありがとうございます。
私もいつになく高尚なツーリングだったと思います(笑)。
おっしゃるように、心に響いてくるものがありますね。
どれもが大変な困難とともに生み出されたものだとは思うのですが、
なぜかそのメッセージは観る人を「うれしく」させる、そんな不思議で魅力的な作品ばかりです。
群馬も平野部は普通に走れます。
山間部も昼間は大丈夫なところも多いですよ。
それにしてもこの冬一番バイクが走っているのを見たような気がしました(笑)。
もっとも3時を過ぎてからは一気に冷え込んだのと、
猛烈な風にマシンが大きく振られ難儀しました。
信号待ちなんかでも片足ではバイクが支えられない程でしたし、
いろんなものが飛んできて結構危なかったです…(^^ゞ
SevenFiftyです。
わたしもツーリングで小さな美術館や屋外のモニュメントやら見に行きました。
>私もいつになく高尚なツーリングだったと思います
わたしはどうも詰が甘い・・・
URLは乗ってもOKな屋外展示物です。
セルフタイマーで自画撮りしたのですが、足を踏み外した瞬間です。
足は空を蹴ってパンツまでご披露、万有引力には逆らえず地べたに叩きつけられました。
・・・高尚ではありませんが軽症ですみました。
心は・・・折れました。
あはは、見事な空中浮遊ですね(笑)。
しかし結構な高さがあるので、大事にならず良かったです。
これはどこかの湖畔でしょうか?
不思議なオブジェですね。
ある芸術家が、「絵画は、創り手と受け取り手の対話(コミュニケーション)だ」と言っていました。
これは「対話」だけでなく「体験」もできるんですね。
またひとつ刺激をもらいました。
ありがとうございます。
ホントにスッと入ってきますよね。
素直じゃない時は、「何言ってんだ!?」って言葉も、
いざ自分の気持ちとリンクすると「ウンウン!」みたいな。
星野さん、遠い昔に教科書で読んだ覚えがありますが、
改めて行ってみたくなりました。
けど、群馬か~・汗
仰る通り、星野さんの詩は心にするりと入ってきて
時にはちょっぴり淋しく、そしてまたある時はクスリと笑わせるユーモアがあったり、
読む人と共に生きているような感じがしますね。
ここでもうひとつ星野さんの詩をご紹介。
紅葉
川の向こうの紅葉が
きれいだったので
橋を渡って行ってみた
ふり返ると
さっきまでいた所の方が
きれいだった
自分の今立っている場所の良さに案外気づきにくいということを指しているのでしょうが、
実際にもこういう経験てよくありますよね。
風景写真とかとっているとあっちこっち行ったり来たり(笑)
教科書に採用されていたのは知りませんでした。
子供の頃に読むとまた違った感想があるんでしょうね。