男と女

男女間のすれ違い、違い、特徴についての科学的考察

男と女(はじめに・目次)

2024-06-03 02:57:03 | 男と女

(男と女)

(はじめに)

男と女は何故こうもいさかいが絶えず、また分かり合えないのだろうか。
この長年の疑問に解決の糸口をくれたのが、「話を聞かない男、地図が読めない女」という本だった。(日本で最初に出版されたのが2002年で、大ベストセラーになった)

その後、このような男女間のすれ違いについて書かれた本を幾つとなく読んでみたが、行きついた結論について今回まとめてみた。

男女間で、男性は女性に対して「何でそうなのか」「何でこうなるのだろう」と思う事、女性は男性に対して「どうしてわかってくれないの?」と思う事は多いと思うが、何でそのようなすれ違いがあり、お互いに分かり合えないのだろうか。

それは男も女も、自分と同じようにふるまうことを無意識のうちに相手に期待しているからだという。
しかし、男と女には単に身体的な面だけではなく、思考方法、好み、価値観など精神的な面でも多くの違いがあり、従って、この違いをまず認めることが、お互いを理解に近づけるためには必要とされている。

では、どのような違いがあるのか、何故そのような違いが生じるのか。
それには脳の構造、働きの違い、そしてホルモンの活動が大きく影響しているようである。
そしてこのような脳の構造、働きの違いは、人類の長い歴史の中で、環境適応のための進化、つまり遺伝子の変化で生じたという説が納得しやすい。

ここでは男女間の違いを、単に現象面だけではなく、科学的な説明と根拠を踏まえての分析、整理となっている。

また脳やホルモンの作用、影響などについては専門的で分かりにくいところもあったので、専門書などで調べた事を整理して書き出しておいた。

なお男女の性差と言っても、それには個人差、例外もあるということは言うまでもなく、ここでは、それらを認めたうえでの一般的な男女の違い、特徴についての考察であることを述べておきたい。

(追記)

この考察を始めたのは「男女間にはなぜすれ違いが多いのか」「男女はなぜお互いに分かり合えないのか」をテーマに、男女の性差について考察し、それを科学的、生物学的に理解することだったが、その後、男女に特有なこと、興味深いこと、或いは疑問に思っていることも追加して記載することにした。
(これら追加して記載したものについては、科学的な説明のないものもある。)

 

(目次)

はじめに・目次

男女の違い(脳の性差)・・右脳、左脳、脳梁、前項連の構造、機能と違い

男女の違い(言語能力)・・歴史的背景、脳の活動部分、活動領域の違い

男女の違い(空間能力)・・歴史的背景、脳の活動部分、活動領域の違い

男女の違い(五感)

男女の違い(体形)

男女の違い(ホルモンの影響)・・男性ホルモン、女性ホルモンの機能と違い

性分化の過程・・男の原型は女(男は女の加工品)

脳の機能と構造について(辞書)

ホルモンについて(辞書)

染色体と遺伝子について(辞書)

男女の差/男と女について(特性・印象など全般)
・男女の一般的なイメージ
・男性/女性それぞれの比率が高い職業
・女性の方が長生きする理由
・男性の方が出生率が高い理由
・男性の精子が減少している(参考)
・精子/卵子の誕生(減数分裂について)

・男女の色の見え方の違い

男女の差(声の違い・言葉づかい)
・声の違い
・言葉使い
・外国語に於ける男性言葉と女性言葉

男女の差(「女の子座り」など)
・腕時計のつけ方
・バッグの持ち方
・女の子座り
・椅子が持ち上がるかどうか
・薬指と人差し指の長さ

女とは?(女性の言動の特徴)
・女性たちの会話に男性が入り込めない訳
・女性の相談について
・女性のカンについて
・「ねー、どっちがいい」の質問

女の七不思議?(なぜそうなのか)
・なぜ女性はすぐ感情的になるのか
・なぜ女性はおしゃべりで話が長いのか
・女はしゃべること自体が快感
・女の相反する言葉と態度
・女はなぜ結婚すると強くなるのか

女らしさ(男を魅了するもの)
・ポニーテール
・上目使い
・腰のくびれ

男女平等・女性差別とは?
・男女平等・女性差別について
・差別と区別について
・男女という言葉が入った用語の使い方
・ジェンダー(Gender)

脳の男女差についての否定的意見

男と女(あとがき)?・・ここまでの考察で感じたこと、思ったこと

男と女(追記)・・その後の考察の追加

[性差医療について]
[男女間の会話のすれ違い]
[男女差についてChatGPTに聞いてみた]
・男女に性差はありますか
・男女に性差はないという意見についてどう思いますか
・男女平等と性差についてどう思いますか
[男女の色の見え方の違い]
[男女はなぜお互いに理解し合えないのかChatGPTに聞いてみた]

(別ブログ「話の種」に記載)

「男らしさ、女らしさ」
「女性ことばについて」(「女ことばってなんなのかしら?」)
「女らしさ(「風の盆」を見て)」
「女らしさについて」(「女らしさは誰のため?」)

「女性はしたたか」

 

参考画像

参考文献・サイト

 

 

コメント

男と女(追記)

2023-08-10 13:06:59 | 男と女

男と女(追記)

男女の違いについてこのブログで種々考察を行った後、一区切りついたところで「男と女(あとがき)?」を記したが、半年を経過したところで最近また興味深いTV番組や記事を目にしたので、これ迄の検証を補強あるいは補填する意味で、以下追記として記していくことにする。

(目次)

[性差医療について]
[男女間の会話のすれ違い]
[男女差についてChatGPTに聞いてみた]
・男女に性差はありますか
・男女に性差はないという意見についてどう思いますか
・男女平等と性差についてどう思いますか
[男女の色の見え方の違い]
[男女はなぜお互いに理解し合えないのかChatGPTに聞いてみた]

(別ブログ「話の種」に記載)

「男らしさ、女らしさ」
「女性ことばについて」(「女ことばってなんなのかしら?」)
「女らしさ(「風の盆」を見て)」
「女らしさについて」(「女らしさは誰のため?」)

 

〇「性差医療について」

先日NHKスペシャルで性差医療について報じていた。

産婦人科、女性外来などで扱うような女性特有の病気や治療についてはよく知られているが、同じ病気でも男女差があり、それによって治療方法も異なるというもの。

これについて、TVのコメンテーターが、「近年、男女平等など分けるのは良くないという傾向にあるが、それなのに医療は分ける方が良いとか、ここが時代に逆行しているような...」と述べていたが、男女間での性差は認めるべきとの立場に立つ私としては、流れが変わってきたかなとの思いがした。

番組の内容は、これまで医療面では女性のように生理がなく、体の状態が安定している男性を主な研究対象として診断や治療が作られてきており、またサリドマイドの薬害事件以降臨床試験には女性の参加を禁止するという勧告により男性だけを対象に行われるようになったので、薬の開発、治療、診断もおのずと男性基準になっていったとのこと。
このため、病気についても診断箇所、治療など女性に適していないものも多いという。

例として、次のようなことを挙げている。

狭心症:男性の場合太い血管が詰まることが多いが、女性の場合は細い微小血管が狭くなって起こることがあるので見過ごされやすい。

認知症:男性は「血管性認知症」が起こりやすく、女性は「アルツハイマー型認知症」の発症率が高い。(これは閉経後の女性ホルモンの減少による影響が大きい。)

大腸ガン:男性は比較的肛門に近い位置に出っ張った腫瘍ができる傾向があるが、女性は肛門から離れた大腸の奥に扁平な腫瘍ができる。この腫瘍は見つけにくいために、検査で見逃される可能性もあるうえに、悪性度が高いことも知られている。

薬の副作用:女性の方が副作用のリスクが高い。
これは女性の場合体内に薬が残りやすいということがあり、その原因は、男女の体格差ではなく臓器の働きの違いにある。まず女性は小腸で薬を吸収する速度が男性よりも遅い傾向にあり、そのため薬は時間をかけて吸収され、男性よりも長時間にわたり作用し続ける。
そして、薬の成分を体外排出する腎臓の機能も女性の方が遅い傾向にあり、このため、薬が体内に蓄積される濃度が高くなり薬の作用が強くなることになる。

なお番組では、女性の更年期における女性ホルモンの減少による病気のリスクに於いて、女性ホルモンの果たす役割について詳しく説明しており、また男性ホルモンとの比較で次のように述べている。

「人類の歴史から見たホルモンの性差」
女性ホルモンは、体を保護したり、病気から体を守る作用が強いホルモンであることが分かっています。一方、男性ホルモンは、筋肉を増やしたり、骨を強くしたりなど、強い体を作る作用が主です。男女でなぜこのような性ホルモンの作用の違いがあるのでしょうか?
その理由は人類の進化の歴史にあります。女性は、妊娠・出産、そして育児を担うことが多かったため、病気にならない健康な体が必要でした。一方、男性は、狩猟や外敵と戦う役割を担うために強い体が必要だったと考えられます。こうした男女の役割の違いに合わせ、性ホルモンの作用が男女で違うものになっていったと推察されます。

なおこの番組の内容については、下記NHKのホームページに掲載されている。

「NHK健康チャンネル」

病気の起こり方も薬の副作用も男女で違う 見逃されてきた性差医療
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1532.html

性差医療 男女の体はどうしてこんなに違う?その秘密は女性ホルモンにあり!?
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1533.html

 

〇「男女間の会話のすれ違い」

性差について面白い論文があった。

「コミュニケーションにおける性差についての考察」
 : 「車のエンジンがかからないの」を事例に
著者:松田哲
所属:流通経済大学スポーツ健康科学部 (2015-03時点)

この論文では男女の性差によるコミュニケーションスタイルの違いについて述べており、その理由として脳内化学物質、脳内言語機能分野の違い、ホルモンの影響についても触れているが、ここではコミュニケーションという観点から、男女の性差による表現や解釈の違いについて「車のエンジンがかからない」というYouTubeに掲載された男女間の会話をもとに分析している。

これについて著者は次のように述べている。

なぜこの事例を示したかというと,この会話文は男性と女性のコミュニケーションタイルの違いが端的に表れているだけでなく,両者の解釈の違いや問題解決へのアプローチの仕方の差異についても顕著に表現されているからである。
性差によるコミュニケーションスタイルの違いを理解していないと,この会話文はよくある面白い話という認識だけで分析の対象にも上がらないものであろう。しかし,男女の性差によるコミュニケーションスタイルの違いに着目すると興味深い会話文となっている。

(会話の内容)

女「車のエンジンがかからないの…」
男「あらら? バッテリーかな? ライトは点く?」
女「昨日までちゃんと動いていたのに,なんでいきなりうごかなくなっちゃうんだろう。」
男「トラブルって怖いよね。で,バッテリーがどうか知りたいんだけど,ライト点く?」
女「今日は〇〇まで行かなきゃならないから車使えないと困るのに…」
男「それは困るね。どう? ライトは点く?」
女「前に乗っていた車はこんなことなかったのに。こんなのに買い替えなきゃよかった。」
男「…ライトは点く?点かない?」
女「〇時の約束だからまだ時間あるけど,このままじゃ困る。」
男「そうだね。で,ライトはどうかな? 点くかな?」
女「え?ごめん,よく聞こえなかった。」
男「あ,え~と,ライトは点くかな?」
女「何で?」
男「あ,え~と,エンジンがかからないんだよね? バッテリーがあがっているかもしれないから。」
女「何の?」
男「え?」
女「ん?」
男「車のバッテリーがあがっているかどうか知りたいから,ライトは点けてみてくれないかな?」
女「別にいいけど,でもバッテリーあがってたらライト点かないよね?」
男「いや,だからそれを知りたいから,ライト点けてみてほしいんだけど。」
女「もしかして,ちょっと怒ってる?」
男「いや,別に怒ってないけど?」
女「怒ってるじゃん。何で怒ってるの?」
男「だから,怒ってないです。」
女「何か悪いこと言いました?言ってくれれば謝りますけど?」
男「大丈夫だから。怒ってないから。大丈夫,大丈夫だから」
女「何が大丈夫なの?」
男「バッテリーの話だったよね?」
女「車でしょう?」
男「ああ,そう車の話だった」
女「車のエンジンがかからないの…」

これについて著者は下記分析している。(要点のみ記す)

男性は,「相談事」(課題)に対して「解決」を指向しようとする。
ところが,ここで女性が問題としているのは,約束までの時間に目的地に辿り着けないことが問題なのである。さらに言えば,この約束相手に迷惑をかけてしまうことや,そのことによってお互いの関係が悪くなってしまうことも心配しているのかもしれない。つまり,車が動かないことが問題なのではなく,そのことで約束が果たせないのが問題なのである。

そしてこの女性は相談した男性との関係性も悪化しそうだと感じて,「もしかして,ちょっと怒ってる?」と相手の感情に配慮する言葉を発している。さらに,「何か悪いこと言いました?言ってくれれば謝りますけど?」と関係を悪化しないよう下手にでて,相手を怒らせないように配慮している。これも女性によく見られるコミュニケーションスタイルの一つだとされている。

なぜこうなるのかというと,男性のコミュニケーションスタイルは直接的であり,女性は湾曲的だからである。
女性の場合は,周囲との関係を大切にするため,直接的なコミュニケーションを避け,相手に感じ取ってもらうようなコミュニケーションスタイルになりやすい。

アメリカでジェンダー論が展開し始めると,性差は社会的・文化的なものとして捉えられるという傾向があった。
そして,昨今の脳科学による男女の性差は再び,生物学的な性差に光りを当てはじめた。
もともと男女は違う生物体であると認識して,お互いの違いを認め合いながら関係構築をしていく必要があるというスタンスである。

この論文のダウンロード
(注:ダウンロードしてからでないと閲覧不可)
https://rku.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=3620&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1

 

〇「性差についてChatGPTに聞いてみた」

このブログのテーマである男女の差についてChatGPTに聞いてみた。
回答は私の考えとほとんど違いはなく、極めて優等生的なもので要点を簡潔にまとめており、一回答に要した時間は30秒程度。
こうなると論文や作文、資料作りなどは、まずChatGPTで下書きを作り、必要な部分を修正、加筆すればかなりの時間短縮になると改めて思った次第。

User
「男女の性差はありますか」

ChatGPT
はい、男女の間には生物学的、身体的、心理的な性差があります。
男性と女性の身体的な性差には、骨格、筋肉量、身長、体脂肪率、内分泌系、生殖器などが含まれます。
また、男性と女性の脳の構造、機能、ホルモンバランスも異なり、これらの要因によって心理的な性差が生じます。
しかし、性差は全ての男性と女性に当てはまるわけではなく、個人差や文化的背景、社会的影響などによっても影響を受けます。

User
「男女に性差はないという意見についてどう思いますか」

ChatGPT
私は、男女には生物学的・心理学的な性差が存在するという科学的な事実があります。
生物学的な性差としては、男性が女性よりも筋肉量が多い、女性が妊娠・出産をすることができるなどが挙げられます。
また、心理学的な性差としては、男女が興味を持つ分野や性格に差異があることが知られています。

ただし、性差があるからといって、男性や女性に対して不平等な扱いをすることは許されないと考えます。
性別によって、給与や教育、雇用、政治的な参加などの分野で差別をすることは、男女平等の理念に反すると言えます。
また、社会的・文化的な要因が性差を強化することもあり、このような問題にも取り組む必要があります。

つまり、男女には性差があるという科学的な事実を認めつつ、性差を理由に差別が行われない、男女が平等な権利と機会を持つ社会を目指すことが重要だと考えます。

User
「男女平等と性差についてどう考えますか」

ChatGPT
私は、男女平等が重要であると考えます。
男女平等とは、男性と女性が社会的・経済的に平等な権利と機会を持ち、同様に尊重されるべきであるという理念です。

世界中で、女性が男性よりも不平等な扱いを受ける社会が存在しています。
例えば、給与や教育、雇用、政治的な参加などの分野で、女性は男性に比べて劣った状況に置かれていることがあります。
このような不平等は、社会全体の成長と発展を妨げ、人権に反すると言えます。

一方で、男女には生物学的・心理学的な性差が存在していることも事実です。
これらの性差は、女性や男性が異なる生き方を選択することに繋がる可能性があります。
しかし、性差を理由に、女性に対して不平等な扱いをすることは許されないと考えます。
性差を理由に、女性に給与格差があったり、キャリアアップが制限されたりすることは、男女平等の理念に反することです。

したがって、私は、男女平等が実現されることが重要であり、性差を理由に女性が不当な扱いを受けることがないようにすることが必要だと考えます。
また、性差を認識しつつも、女性や男性が自由に選択できる社会を目指すことが、真の男女平等を実現するために必要だと思います。

 

〇「男女の色の見え方の違い」 (「男女の違い(五感)」に記載)

 

〇「男女はなぜお互いに理解し合えないのかChatGPTに聞いてみた」

User
男女はお互いに理解しにくいと言いますが、どのような理由によるものですか。
(同じ質問を何度か繰り返したところ、答えが微妙に違っていたので、それらを集約整理した)

ChatGPT
男女がお互いに理解しにくいとされる理由は、主に以下のような要因が挙げられます:

社会的・文化的背景の違い: 
男女は社会的に異なる役割や期待があり、それによって個々の経験や価値観が異なる場合があります。たとえば、子供の頃から与えられる教育や性別による役割分担、メディアの影響などが、男女間の行動や考え方に違いを生む要因となります。
社会的な期待や文化的な背景も、男女の行動やコミュニケーションに影響を及ぼします。たとえば、多くの社会で男性は感情を抑えることが奨励され、女性は感情を表現することが許容されているというステレオタイプが存在します。これによって、男女間の感情表現やコミュニケーションスタイルが異なることがあります。

コミュニケーションスタイルの違い: 
男女は一般的に、コミュニケーションの仕方に違いが見られます。女性は感情や共感を強調し、細かいニュアンスを大切にする傾向がある一方、男性は問題解決に焦点を当てることが多く、物事をより単純に解決する方向に傾く場合があります。これによって、お互いのコミュニケーションスタイルの違いが理解を妨げることがあります。

感情表現の違い: 
男女は感情の表現にも違いが見られます。女性は感情を積極的に表現する傾向がある一方、男性は感情を抑える傾向がある場合があります。これにより、お互いの感情や思考を正しく理解することが難しくなることがあります。

脳の構造とホルモンの影響: 
研究によると、男女の脳の構造には一部の違いがあります。また、性ホルモンの違いも影響を与えることがあります。男性の脳は一般的に空間的なタスクに優れており、女性の脳は言語的なスキルに優れているとされています。これにより、男女で異なる興味やコミュニケーションの傾向が生まれ、感情処理や行動パターンにも違いが生じ、お互いの理解が難しくなることがあります。

ステレオタイプと偏見: 
社会的なステレオタイプや偏見も、男性と女性の理解を困難にする要因となることがあります。これらの先入観によって、相手の行動や意図を誤解しやすくなることがあります。

これらの要因は一般的な傾向であり、全ての男女に当てはまるわけではありません。また、個人差や文化・環境の影響も考慮する必要があります。コミュニケーションと相手への理解を深めるためには、相手の個別の経験や背景を尊重し、オープンな対話を重ねることが大切です。

 

 

 

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男と女(あとがき)?

2022-09-07 16:56:40 | 男と女

(男と女)

[男と女(あとがき)?]・・ここまでの考察で感じたこと、思ったこと

この考察はまだ完了、終了したわけではなく、今後も適宜追加していく予定だが、ここで一度これ迄の考察を踏まえて感じたこと、思ったことを記しておく。

男と女の違いについて、脳の構造ではどの部分が異なっていて、どのような違いを生み出しているのか。また言動、思考方法の違いについては脳の構造の違いからくるもの以外に、ホルモンの影響が非常に大きいこと。そしてこれらは科学的にも立証され納得できるものであり、頭の中を整理することができた。(男は理詰めで説明されないと納得できないので)

そしてこれとは別に改めて分かったのは、生物学的な種の保存過程(子供をつくる過程)では、女性はかなりしんどい思いをしているということで、女性特有の、生理前や生理中の体調不良や精神的な不快感、受精時の体調の変化、妊娠時のつわり、出産時の痛みなど話には聞いていたが、今回の生物学的な考察の中で、このことについての説明にも触れることがあり、女性は大変だなと改めて思わされた。

生物の進化の過程では、女が先に存在し男は後からの付け足しらしいが、それがいつの間にか男が威張るようになり、男中心の社会になってしまったのは何故だろうか。

これは、その後の環境による役割分担、身体的な差異によるところが大きいといえる。

生物の進化の過程をもう一度振り返ってみると、

地球上に生物が誕生した当初は、生物は全て無性生殖であったが、その後手間のかかる有性生殖が行われるようになった。
これは有性生殖の方が遺伝子の組換えにより、病原体などに対する抵抗力がついたり、気候などの環境の変動に適応しやすくなるためである。

(参考)
・無性生殖(細菌や多くの下等生物)(アメーバ、ミドリムシ、ゾウリムシ、イソギンチャクなど)
・雌雄同体(精巣と卵巣の両方を持つ)(カタツムリ、ミミズ、ウミウシなど)
・雄性先熟(雌雄同体で当初は雄だがその後雌になる)(クロダイ、クマノミなど)
・雌性先熟(雌雄同体で当初は雌だがその後雄になる)(マダイ、コブダイ、クエなど)
・雄と雌の両方に何度も転換する(ダルマハゼなど)

そして、有性生殖の場合は、精子と卵子が結合して受精卵となり、その後性分化が行われるが、この性分化の当初は胎児は女性型である。(考察の中での「性分化」参照)

*これについて、石原結實氏は著書「おとこ教室、おんな教室」で次のように述べている。

「人間はもともと女になるべく設計されていたもので、Tdf遺伝子(精巣決定遺伝子)のおかげで、むりやり男にさせられている。人類の基本形は女である。男は、それを加工することによってつくられた。」
「ある種のマウスの実験で、雄のマウスの皮膚を雌の皮膚に移植すると、すぐ拒絶反応が起こるが、雌のマウスの皮膚を雄のマウスの皮膚に移植しても、拒絶反応は起こらない。」
「免疫系からみても、男は女にとって「異物」であり、排除の対象になるが、男の中には必ず女としての「原型」が残っているので、女を排除できない。」 (多田富雄氏の著書「生命の意味論」より)

「肝硬変が進んでくると、男の患者の乳が膨らんでくることがある。これは女性型乳房というが、本来、男の体の中にも女性ホルモンが存在していて、この女性ホルモンは肝臓で破壊される。しかし、肝臓病で肝機能が低下すると、女性ホルモンが壊されず体内に多く残るので乳房が発達する。」(*)

(*)このことは私も部分的に実体験している。
ある日乳頭のところにしこりが出来、小さく腫れたことがあった。当方大腸ガン等の手術をしたことがあるので、それが転移したのではと思い医者に診てもらったところ(男でも乳がんになることがあると聞いているので)、ホルモンのバランスが崩れ(当方肝硬変もあると言われている)、女性ホルモンが増えたからとのことだった(その後元に戻ったが)。
(この時検査でマンモグラフィーも体験したが、男の私でも痛かったので、女性はさぞかし大変だろなと思った次第。)

*又、以前TV(チコちゃんに叱られる)で次のような言及があった。
「男性の体には胎児の頃に女性だった名残があり、女性器が閉じられていって出来た閉じ跡の線がそれで、陰嚢の間にあるひだの部分、縫合線がその閉じた線の名残です。」

更に、次のような発言もあった。

「なぜ男と女がいるの?~男は、女にとっての保険だから~。

「地球最古の生命(微生物)が生まれたのは、およそ38億年前。性別は全て雌で、分裂することで世代交代していた。この雌が雌を産む仕組みは何と20億年近く続く。ところが、その頃、地球では気温がダイナミックに変化したり、酸素濃度が急上昇したりと、環境が激変する。こうした中、環境変化に対応できない生き物たちは絶滅の危機にさらされる。同じ生き物の中に、色々な体質を持った個体がいないと、その種は生き残れない。

そこで、雌が生み出したのが雄である。雄は、体内に母親の雌遺伝子を持ったまま、他の雌と出会い子供を作る。この時、母親が受け継いできた雌の遺伝子と、父親が運んできた雌の遺伝子が混ざり、子供は、祖先とは違う遺伝子を持った個体となる。つまり、雌は雄を遺伝子の運び屋として使い、バラエティ豊かな性質を持った子孫を作る仕組みを作り出していったのである。
人の受精卵でも、最初は女性として成長を初め、受精7週目から男性となる胎児の体内でコルチコステロンというホルモンの命令で男性ホンモンが大量放出され、男性に作り替えられていく。

雄は、雌の子孫繁栄のための保険だった。」(以上「チコちゃんに叱られる」より)

近年、社会構造の変化や家電などの発達により女性の社会進出も増えてきて、男女の役割分担も見直されつつあるが、長い人類の歴史の中で培われてきたものはともかく容認せざるを得ず、やはりこの見直しも男女の性差を踏まえたものである必要があると思う。

また、男中心の社会では理屈が先行し、縄張り意識も強く、この為戦争などの争いも絶えないが、今こそ女性の特性である調和・協調・協力重視の姿勢が求められている時ではないだろうか。
考察の中で、近年男性の精子が激減しているということに触れたが、男性ホルモン(テストステロン)の特徴として、競争心、闘争心が強く攻撃的と言うことがあり、このことは「男はいらない」「女だけでもやっていける(元に戻るだけ)」という自然の摂理、警鐘かも知れない。

こう言うと、男がいなければ子供はできないではないかという人もいると思うが、次のような記述がある。

*(「止まらない精子減少の行方──人類の終わりのはじまり?」GQ JAPAN編集部(2018.11.27)より)

「技術革新に限界はない。仮に男の精子がゼロになっても、幹細胞を培養して精子を作るという奥の手がある。夢物語ではない。体外配偶子形成(IVG)と呼ばれる技術で、2016年12月には京都大学の斎藤通紀教授らのチームが、マウスの胎生幹細胞から精子のもとになる細胞を作り、これをマウスの精巣に移植して精子に育て、めでたく妊娠・出産にこぎつけている。ちなみに実験で使った幹細胞はメスのものだった。

つまり(少なくとも理論上は)男がいなくても精子はでき、人類は生き延びるということだ。」

(参考)

最近、NHKスペシャル「命をつなぐ生きものたち」でショッキングな映像を見た。

チョウチンアンコウ:
深海に住みメスはかなり大きく、オスはかなり小さい。
生殖の仕方は、まずオスがメスにかみつき離さない。この後メスの血管がオスの体に入り込み一体化する。その後生殖に関係のないオスの内臓や目などは全て無くなり精巣のみ残る。つまりオスはメスの体の一部となり、精巣は命のある限り精子を作り続ける。
(メスはオスを何匹でもくっ付けることができ、違うオスの受精卵も作ることができる。)

カマキリ:
オスとメスが出会うと、メスはオスに抱きつきオスの頭を食べてしまう。オスは胴体だけとなるが神経はこの部分に集中しているので、頭部がなくても胴体だけでメスと交尾を行う。
(なぜメスがオスの頭を食べてしまうかと言うと、受精後の栄養補給のためとのこと。)

やはり生物学的にみると、メスにとって最大の目的は種族保存のための受精で、受精後はオスはいらないということらしい。

(参考)

雌雄同体のその他の海中生物の受精方法。

カクレクマノミ
一番大きいのがメス(卵巣のみ)、次に大きいのがオス(精巣、卵巣の両方がある)、それ以外は全てどちらでもない存在(仮の生殖器を持っている)。
何らかの事情によりメスがいなくなると、オスの精巣が無くなり卵巣のみとなりメスとなる。
そうするとオスでもメスでもなかったうちの一匹がオスとなる。

ウミウシ
交尾の相手と出会うと、お互いの生殖器を接合させ精子を交換し、相手の卵子と受精させ卵を生む。

ナンカイニセツノヒラムシ
相手と出会うと、互いに生殖器を相手の体に(どこでもよい)突き刺そうとし、成功した方は自分の精子を相手に送り込む。
刺された方は送り込まれた精子が自分の卵子と結びつき受精する。
刺された方は卵を生むまで何もできないが、刺した方は次の相手探しをする。

タツノオトシゴ
メスがオスの腹の中(専用の袋がある)に卵を生み、オスは自分の精子と受精させる。
オスは自分の腹の中でそのまま子育てを行い、その後出産する。

 

 

 

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男女の差/男と女について(特性・印象など全般)

2022-08-29 01:23:58 | 男と女

(男と女)

[男女の差/男と女について(特性・印象など全般)]

〇「男女の特徴の一般的なイメージ」(ネットより収集したものに加筆)

[男性]      [女性]
具体性重視    イメージ重視
結果重視     プロセス重視
理屈・論理的   感覚・情緒的
思考力      観察力
鈍感       敏感
大雑把・粗雑   繊細・丁寧
競争・攻撃的   共感・防御的
一点集中     複数同時
即決・独断専行  優柔不断・相談協力
内向的      社交的
沈思黙考     開口饒舌
寡黙・静か    おしゃべり・賑やか

[父性]           [母性]
断じる 決する       包み込む 呑みこむ 
明確さ・価値観・決着重視  なんとなく 空気を読む 馴れ合い
厳しい 厳格        優しい 許容する 
叱る 怒る         褒める 慈しむ
率先垂範 リーダー志向   調和・協調・協力重視
静独性           社交性
黙して語らず        やかましい うるさい

〇「男性・女性それぞれの比率が高い職業」(平成27年度総務省統計局による国勢調査)

[男性の比率が高い職業]

 1位 電気工事技術者 (98.0)
 2位 建設・土木作業従事者 (97.9)
 3位 消防員 (97.5)
 4位 輸送・機械運転 (97.1)
 5位 土木・測量技術者 (96.7)
 6位 電気通信技術者、金属技術者 (96.0)
 8位 警備員、機械技術者、輸送機器技術者 (95~)
11位 林業従事者 (93.7)
12位 自衛官、スポーツ選手 (92.3)
14位 警察官・海上保安官 (91.6)
15位 建築技術者、卸売店店長 (90~)
17位 看守、その他の司法警察職員 (89.4)
19位 システムコンサルタント・設計者 (87.6)
20位 税理士 (87.1)

*体力のいる仕事、腕力のいる仕事、安全を守る仕事などが多い


[女性の比率が高い職業]

 1位 保健師、歯科衛生士 (99.0)
 2位 保育師 (97.0)
 3位 栄養師、家政婦 (96.8)
 5位 幼稚園教員、エステなど美容従事者 (94.0)
 7位 看護師 (93.7)
 8位 看護助手 (92.7)
 9位 音楽の個人教師 (88.4)
10位 視能訓練士・言語聴覚士 (87.8)
11位 図書館司書・学芸員 (82.2)
12位 飲食物給仕等 (80.0)
13位 俳優や演出などの個人教師 (78.1)
14位 介護サービス (77.0)
15位 会計事務 (76.0)
16位 美容師 (74.3)
17位 広告宣伝員 (66.9)
18位 薬剤師 (65.6)
19位 特別支援学校教員 (61.7)
20位 小学校教員 (61.5)

(ここには書かれていないが助産師は女性が100%。これは法律により女性しか助産師になれないため。)

*女性ならではの細やかな気配りが役立つ職業が多い

〇「女性の方が長生きする理由」

[ホルモンの影響]

女性ホルモン(エストロゲン)の働き
・免疫細胞を活性化させる。(ウィルスなどの外敵から身を守る)
・抗酸化作用がある。(正常で健康な細胞機能を維持する)
・血圧や悪玉コレステロールの血中濃度を下げたりする。(心疾患や脳卒中が少ない)

アディポネクチン(脂肪細胞から分泌されるホルモン)の働き
・糖尿病、動脈硬化を防止する作用があるが、女性の方がこの数値が高い。

*男性ホルモン(テストステロン)は免疫機能を低下させ、心血管疾患のリスクを高める作用がある。

[基礎代謝](生きていくために必要な最低限のエネルギーのこと)

女性の方が男性より基礎代謝量が低く、少ないエネルギーで生命を維持することができる。(女性は男性より20~30%低い。女性は体重が少ないこともあるが、1kg当たりの代謝量でも同じことがいえるとのこと。)
また少ないエネルギーで生命を維持することができれば、環境の変化にも適応しやすくなる。
(江戸時代の飢饉では、飢えで亡くなった人の3分の2以上は男だったとの調査結果もある。)
(近年の例では、飛行機事故などでも女性のほうが生き永らえる確率は高いようだ。)
更に基礎代謝量が低いと、エネルギーを生み出すための酸素の消費量が少なくなり、活性酸素ができにくくなる。(活性酵素は過剰になると遺伝子を傷つけ、老化やガンをを引き起こす要因となる)

[生活習慣]

・男性より女性の方が医療機関を受診する頻度が高い。
・女性の方が食事で栄養バランスに注意したり、喫煙や飲酒の頻度が少なかったり、健康に気を遣う傾向がある。
・女性の場合は鏡を見る回数も多く、月経のリズムもあることから、男性よりも自分の健康状態を気にする習慣が身についている。

(結論)

以上とは別に、女性の特徴として、活動的、社交的、病院でも素直、我慢強い、協力的など、いろいろ挙げられるが、女性が男性より長生きするのは何事もこだわらない適応力にあると言えるかもしれない。

〇「男性の方が出生率が高い理由」

日本での出生率の男女比は女子100に対して男子は105-106(105.3)となっている。(2021年、内閣府統計局)

これは、乳幼児期の死亡率が男子の方が女子より高いためと言われているが、その理由として次のようなことが挙げられている。
・男の子の方が女の子に比べて体の抵抗力が弱いため。
・男の子は、女の子より胎児期にお腹の中で大きくなる傾向があり、出産時に母体の負担やトラブルの原因となることが多いため。
・男の子は、生まれた時の肺の機能の成熟が女の子と比べて平均的に遅れがちであることや、男の子の方が代謝が活発な事が小さい頃の男の子の「弱さ」につながっている。

男子の方が出生率が高いのは、種の存続の観点から男女の比率が同じになるように、長期にわたり自然界の作用が働いた結果とされている。但し、医学が進んだ現代では、新生児期の死亡率はほぼ男女同数になっている。

(参考1)

世界的にみると、主要国の出生率は次のようになっている。(2012年、世界銀行)
中国(100:116.0)、インド(100:110.8)、ベトナム(100:110.3)、韓国(100:107.0)、タイ(100:106.2)、
ドイツ(100:105.8)、オーストラリア(100:105.5)、フランス(100:105.2)、英国(100:105.1)、米国(100:104.9)、
日本(100:105.6)、世界平均(100:105.1)

一般的にアジア地域では男子の出生率が高いが、中国の男子の出生率が際立って高いのは一人っ子政策によるところが大きいと見られ、他に跡取り問題や高額な持参金などの事情から、出生前診断により女の子だとわかると中絶するケースが多いなど、積極的な産み分けが行われた結果と思われる。

(参考2)

精子には、男となるY染色体をもつY精子と女となるX染色体をもつX精子が存在している。
射精された精液中には、Y精子がX精子より多いとされている。
女性の腟内は、外部からの雑菌の侵入を防ぐために、常に強い酸性液で満たされており、一方、X精子は酸性に強く、Y精子はアルカリ性に強いという性質を持っている。
更にX精子は寿命が2〜3日と比較的長く、Y精子は寿命がわずか1日と短い。
このため、腟内では多くのY精子がはじめに脱落していくが、腟内部から更に奥の子宮頚管、子宮内部はアルカリ性を示しており、また排卵日が近づくと子宮頚管からは更に強いアルカリ性粘液が分泌され酸性度が薄まる。これにより子宮頚管や子宮内部ではX精子よりY精子の方に有利になり、結果として生まれてくる男女比率のバランスが保たれることになる。

(参考3)

2013年に米国生殖医学会の雑誌に発表された研究では、46歳未満の若い男性の場合、Y精子とX精子の比率は1.06だった。つまり生まれる子供は、確率的に男子が女子の1.06倍多いということになる。
しかし、46歳を超えると徐々にX精子が増えてきて、55歳を過ぎると逆転し、Y精子が毎年約5%の割合で減っていくとのこと。つまり男性が年を取ってから出来る子供は、女の子の方が多くなる確率が高いということになる。

〇「男性の精子が減少している」(参考)

近年、男性の精子が減少しているということが各種マスコミで取り上げられてきた。
これは2017年に発表された論文の内容が非常に衝撃だったこともある。
その内容と言うのは「欧米男性の精子の濃度が40年で半減した」というもの。

それまでも精子が衰えてきているということは言われてきており、その原因として次のようなことが指摘されてきた。
・精子の数や運動率が悪くなっている。
・精子の中にあるDNAの損傷。
(精子が卵子に入り互いのDNAが結び付くと発育の土台が整い細胞分裂が進む。しかし精子のDNAが傷ついているとうまく結合できず、細胞分裂が正常に進まなくなる。)
・生活習慣(肥満、睡眠不足、煙草などは「老化のストレス」といわれ精子の中のDNAを損傷させる可能性がある。)
(一方母親側に於いても、妊娠中の飲酒や喫煙を続けると胎児に悪影響があることは知られていたが、男性の精巣形成不全は胎内で始まることも分かってきたので、これらが胎児の生殖能力も損なっている可能性もある。)

そして近年は更に次のようなことが指摘されている。

・環境の変化(環境ホルモン)

石油化学産業はプラスチックの微粒子をまき散らし、それを体内に取り込んだ私たちのホルモン(とりわけ女性ホルモンと男性ホルモン)のバランスに深刻な影響を与えている。

人のホルモンバランスに悪影響を及ぼす合成化学物質は、専門用語では「内分泌攪乱物質」と呼ばれるが、通称は環境ホルモンと言われている。
私たちはプラスチックに囲まれて生きており、食品加工の装置にも使われているので、微量ながらも私たちの口に入り、環境ホルモンを体内に蓄積させている。
しかも、その影響は遺伝するので、精子の少ない親から生まれた子の精子はもっと少なくなる可能性がある。

以上のことは、下記サイトから要点をピックアップして纏めたものなので、詳細は下記参照。

「止まらない精子減少の行方──人類の終わりのはじまり?」
GQ JAPAN編集部(2018.11.27)
https://www.gqjapan.jp/life/news/20181127/sperm-count-zero

「男にもタイムリミットが!?~精子“老化”の新事実~」
NHKクローズアップ現代(2018.02.06)
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4097/

「精子の数が減りつつある。それは本当に生殖の危機か」
朝日新聞GLOBE+(ニューヨークタイムズ 世界の話題 2021.07.28)
https://globe.asahi.com/article/14405071

〇「精子/卵子の誕生(減数分裂について)」

細胞分裂には体細胞分裂と減数分裂の2種類がある。
体細胞分裂は体細胞をつくるための細胞分裂で、減数分裂は生殖細胞をつくるための細胞分裂。

*生殖細胞:遺伝情報を次世代へ伝える役割を持つ細胞。(精子、卵子になる細胞)(胚細胞ともいう)
*体細胞:生殖細胞以外の全ての細胞。(神経、筋肉、内臓などを作っている細胞)

男性の精子のもとになる細胞(精母細胞)の減数分裂は思春期になってから起こるが(減数分裂により精子は毎日2億個から3億個作られる)、女性の卵子のもとになる細胞(卵母細胞)の減数分裂は、母親体内にいる時からすでに始まっていて、出生期には途中で休止した状態になっており、思春期頃に下垂体から放出されるホルモンに反応して再開される。

減数分裂を再開した卵母細胞では,染色体は紡錘体と呼ばれる分裂装置によって2分され(第一減数分裂)、半数の染色体は極体とよばれる小さな細胞として卵母細胞から放出される。
この段階で卵母細胞は卵巣から卵管へと放出され、第二減数分裂が行われる。

減数分裂は第一減数分裂、第二減数分裂の2段階に分けて行われるが、男の場合は4個の精細胞(後に成熟、変形して精子となる)が出来るが、女の場合は卵(らん)(成熟卵子)になるのは1個だけで残りの3個は極体と呼ばれ卵子にはならず、その後消失する。

この減数分裂により、精子と卵子の染色体はどちらも半分の1組23本になるが、受精により元通りの2組46本になる。
(減数分裂に先立ちDNAの複製(DNA合成)が行われ染色体は2倍の4組になり、次に遺伝子の組換え(交差)が起こる。その後第一減数分裂により染色体は2組23本に、第二減数分裂により染色体は1組23本となり、受精により精子と卵子の染色体が合体して元の2組46本となる。)
(体細胞分裂の場合は、DNAの複製のあと遺伝子の組換えは行われず、そのまま細胞分裂が行われる。)

以上のことは、文章だけでは分かりずらいので、図解したものをネットから拾って別途纏めておいた。

減数分裂」(画像)
[原核生物の細胞分裂・体細胞分裂・減数分裂の比較]
[体細胞分裂・減数分裂の比較(DNA合成、遺伝子組換え)]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[減数分裂前の染色体の複製、遺伝子の交差と減数分裂]
[減数分裂前の染色体の対合、組換えと減数分裂]

(参考)

受精が完了すると、すぐに細胞分裂が始まり、受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管の中を子宮へ向かい着床する。
(受精卵は受精完了後、1週間~10日位の期間をかけて着床する。この時の受精卵(胚)は、約100個の細胞からできている。)

着床:子宮にたどりついた受精卵が子宮内膜にくっつくこと。

(更に詳しく説明すると)

受精卵の細胞分裂は4細胞期、8細胞期を経て桑実胚へと至る。
桑実胚はさらに細胞数を増しながら、細胞の分化が始まる。
最初の細胞の分化は、卵組織の表面を構成する1層の細胞層と内部に位置する細胞の塊である。
表面を構成する一層の細胞を『栄養膜』と呼び、内部の細胞の塊を『内部細胞塊』と呼ぶ。
栄養膜は子宮内膜表面と接触して、子宮内膜の中に入り込みながら胎盤を形成し、これから始まる発生を包んで保護する働きをする。
内部細胞塊がこれ以後さらなる分裂を繰り返しながら胎児となる。
従って、内部細胞塊は人体を構成するあらゆる細胞となりうる能力を持っていると考えられている。

(ウェブサイト「『受精』から『胚盤胞』形成に至るヒト受精卵の初期発生」より)
https://cellbank.nibiohn.go.jp/legacy/visitercenter/whatsculture/hito_hassei.html

 

 

 

 

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男女の違い(体形)

2022-08-26 21:39:25 | 男と女

(男と女)

[男女の違い(体形)]

〇「骨格」
主な違いは、肩幅、肋骨、骨盤だが、肩幅については男女差はほとんどない。

[肩幅]
男女の上半身の体形の違いとして、肩幅や鎖骨の長さが男性の方が女性より長いと言われているが、実際はそれほど違わないようである。(同じ身長での比較)
但し筋肉量は男性の方が大きいので、鎖骨の長さというよりはこの筋肉量の差が肩幅の差となっていると考えられる。
そして胸郭全体で見ると、男性の胸郭が全体的に広いのに対し、女性は男性よりも狭くなっている。
女性の上半身が華奢なのはこの影響の方が大きいと言える。

[肋骨]
肋骨の前側の肋骨弓という個所の角度が異なる。
男性は肋骨弓の角度が広く、女性は狭くなっている。
男性は肋骨の下部が広がっているため、腰にくびれができにくい体質となっている。
このため男性は胸郭から腰、下半身にかけて一直線にラインが落ちることになる。
一方女性の肋骨下部はすぼんだ形をしているため、胴体が細くなり、腰のくびれの由来となっている。
この胸郭下部のすぼんだ形は、骨盤の広さも加わって、女性特有の腰のくびれとなる。

[骨盤の形]
骨盤は、男性は横幅が狭く深い縦長型。
一方女性は、妊娠・出産に欠かせない大きな空間を確保するため、広く浅い横長型になっている。
この横長の形は、腰のくびれの由来ともなっている。

[骨盤の高さ]
骨盤の位置は、男性の方が高く、女性は低い位置にある。
男性は骨盤の位置が高いので、肋骨からの距離が近くなり、くびれはできにくい。
逆に女性のように骨盤の位置が低いと、肋骨からの距離が遠くなり、くびれができやすくなる。

[骨盤の角度]
骨盤が付いている角度も男女で異なる。
横から見た図を見てみると、男性の骨盤は後ろに傾いており、一方女性の骨盤は前に傾いている。
(恥骨は男性の方は前に出ており、女性は後ろに引っ込んでいる。)

骨盤の角度は体の見た目にも違いを生み出し、直立した時、男性はお腹が真っ直ぐに見えるが、女性の場合は骨盤の上部分が前に出ているので、下腹とお尻が出ているように見える(豊かなヒップラインが形成される)。

[大腿骨の角度]
大腿骨頸部は女性の方が男性より長い。
また男性の大腿骨は縦に狭い骨盤につくため、大腿骨の付け根から膝にかけてさほど角度はつかない。
一方女性の骨盤は横に広いため、大腿骨の付け根から膝にかけて強く角度がつくことになる。
女性ができるペタン座りを男性ができないのはこの骨盤につく大腿骨の角度が原因となっている。

以上のことは、文章だけでは分かりずらいので、図解したものをネットから拾って別途纏めておいた。

男女の体形」(画像)
(「胸部・肋骨の画像」「骨盤の画像」「肋骨・骨盤の画像」「骨盤・大腿骨の画像)

〇「脂肪のつき方」

男性:
・内臓脂肪(内臓の周りにつく脂肪でつまめない)がつきやすい
・脂肪がつきやすい場所としては、お腹や胸部、顎周りなど
・外につく脂肪が少ないことから筋肉がゴツゴツと見えるため硬い印象になる

女性:
・皮下脂肪(外から指でつまめる脂肪)がつきやすい
・脂肪がつきやすい場所としては、二の腕や下腹部、太ももなど
・脂肪がよく見える場所なので柔らかい印象になる

*女性は妊娠をして子供を体内で育てる必要があることから、皮下脂肪がつきやすい傾向にある。

〇「筋肉の量」

男性:
・男性ホルモンが体内で多く分泌されるので、筋肉がつきやすい。
・そのため筋肉による直線のラインが目立ち、角張ったような感じになる。

女性:
・女性ホルモンが多く分泌されるので、筋肉があまりつかない。
・そのため体つきのラインが曲線的で丸みのある感じになる。

 

 

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男と女(参考画像)

2022-08-21 09:13:49 | 男と女

(男と女)

[参考画像](ネット上から理解しやすいものを選択して掲載)

脳の構造と仕組み」(画像)
(「脳の構造」「脳の断面と機能」「大脳の構造1」「大脳の機能」「大脳の構造2」「大脳皮質1(大脳辺縁系)」「大脳皮質2(海馬・偏桃体)」「大脳皮質3(海馬)」「大脳髄質内の神経線維」「交連線維」「脳梁の男女比較1」「脳梁の男女比較2」「脳の情報処理の男女比較」)

男女の体形」(画像)
(「胸部・肋骨の画像」「骨盤の画像」「肋骨・骨盤の画像」「骨盤・大腿骨の画像」)

声帯の構造と仕組み」(画像)
(「声帯」「声帯のメカニズム」「男女の声帯の違い」「喉頭蓋1」「喉頭蓋2」「喉頭蓋3」「喉仏1」「喉仏2」)

[性分化](「性染色体から個体の性へ」)(説明文と画像)(東京医科歯科大学のWebSiteからの転載)

(注)(東京医科歯科大学のこのサイトにリンクを貼ろうとしたが記事のダウンロードになってしまうので、止むを得ず同じ内容をそのまま記載したものを作成し、そこにリンクを貼らせてもらうことにした。)

減数分裂」(画像)
[原核生物の細胞分裂・体細胞分裂・減数分裂の比較]
[体細胞分裂・減数分裂の比較(DNA合成、遺伝子組換え)]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[減数分裂前の染色体の複製、遺伝子の交差と減数分裂]
[減数分裂前の染色体の対合、組換えと減数分裂]

 

 

 

 

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脳の男女差についての否定的意見

2022-08-20 19:23:09 | 男と女

(男と女)

「脳の男女差についての否定的意見」

「脳の性差」については勿論これを否定する意見もある。

ここではこれら否定的意見の中でも、代表的な2つの見解を、一部提示しておく。
(サイトへのリンクを貼ってあるので、全文はこれらを参照)

〇「脳科学者・中野信子が解説。“ジェンダー”の枠から飛び出して自由になる、頭と心のつくり方。」

── かつて、男性脳と女性脳の違いについて書かれた書籍が話題になりました。それから20年近く経ちましたが、脳科学の最新の知見でも、男性と女性の脳には違いがあるとされているのでしょうか?

男女の間で筋肉量や皮下脂肪の量などが異なるのと同じように、脳にも男女の違いはあります。

たとえば神経伝達物質のひとつ、セロトニンは精神を安定させることで知られていますよね。この物質の合成能力には男女で差があり、男性は女性の約1.5倍というデータが。セロトニンが少ないと欠落に過敏になりやすく、不安傾向が強まりやすいのです。

たとえば男女が同じ家に暮らしていて、洗剤がなくなりそうなことには女性のほうが先に気づくということがままあります。もし、そんなことが頻繁に起こり、なかなか互いに噛み合わないと感じるなどのケースが続くなら、男女間でセロトニンの量が違うことが原因のひとつかもしれません。でも、女性よりも早くいろいろなことに気づく男性だっていますよね。結局、男女の差はあるけれど、個人差のほうがより大きいのです。

── たしかに、女性だから不安が多く心配性であるとは言い切れないですよね。性別の差より個人差のほうが大きいということを、もう少し説明していただけますか。

身長差を考えるとわかりやすいのではないでしょうか。統計を取ると、日本の成人男性の平均身長は172センチで、女性の平均身長は158センチ。平均値では明らかに男女差があるのですが、女性の平均値よりずっと背の低い男性もいれば、きわめて背の高い女性もいる。統計上は性別による有意な差があるけれど、そのことによってふたつのグループにスパッと分けられるわけではない、というのが科学の見解です。

とはいえ人間は、男性、女性といったカテゴリーに分けてあれこれいうのが好きな動物。その楽しみはあってよいと思うのですが、そこで生じる困ったことは「ステレオタイプ脅威」というものです。

(以下、項目のみ記載)

「無意識に刷り込まれるメッセージ。」
「“女性だから地図が読めない”のは、思い込みのせい?」
「カテゴリーにはまらなければならない、という“呪い”。」
「性別という枠をはずして、自分の本音を観察する。」

「VOGUE」 2020年12月26日
https://www.vogue.co.jp/lifestyle/article/the-heart-knows-gender-free

中野信子(Nobuko Nakano)
東日本国際大学特任教授、脳科学者、医学博士。東京大学大学院 医学系研究科 脳神経医学専攻 博士課程修了後、フランス原子力庁 サクレー研究所勤務。現在はテレビ番組のコメンテーターとしても活躍中。著書は『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『パンデミックの文明論』(ヤマザキマリとの共著。文春新書)など多数。


〇「「男性脳」「女性脳」に根拠はあるか 性差より個人差」

(40年前の、わずか14人のデータに基づいた説)
―― 世の中では「男性脳」「女性脳」という言葉が人気です。「男性は脳が~~だから○○が得意」「女性は脳が~~だから△△を好む」といった説は、企業研修などにも応用され、「性別による脳の違いを理解してコミュニケーションを取ることが重要」などのアドバイスがされるケースもあります。

こうした「男性脳」「女性脳」という考え方を紹介している本の中には、最新の研究成果を反映していない非科学的なものが少なくありません。
男女の脳の違いを示す根拠として「左右の脳をつなぐ脳梁(のうりょう)の太さに差があり、女性のほうが太い」という研究結果がしばしば引用されますが、これは今から約40年も前の1982年に、男性9人、女性5人という限られた数の解剖データを元に書かれたものです(*1)。この見解を否定する研究結果も複数出ており、今も信じている研究者は少ないと思います。

―― 原始時代にまで遡り、「古来、男性は狩りを、女性は採集と子育てをしていた。だから脳や遺伝子が~~である」といった説を聞くこともあります。

それも確かとは言い切れません。昨年、米国の考古学の研究チームにより、9000年前の米大陸では大型動物ハンターの30~50%が女性だったという可能性が示されました(*2)。「男性は狩り、女性は採集と育児」という役割分担は、研究者による後付けだった可能性もあるのです。
ほかにも、「男性よりも女性のほうが会話を好む」という言説が一般的には信じられていますが、科学的な根拠を伴っていません。2007年に米国の科学者チームが発表した研究結果によれば、成人が1日に使う単語数の平均は約1万6000語であり、男女で統計的な差は見られず、むしろ個人差が非常に大きかったといいます(*3)。
また、「男女差がない」という研究結果は、「男女差がある」という結果に比べて発表されにくく、注目もされにくいというのが現状です。

―― では、男女の脳に「差はない」のでしょうか?

(わずかな男女差を上回る、大きな「個人差」がある)
いいえ、「差がない」というわけではありません。平均値を見れば、男女の脳や能力・思考には差が見られます。しかし、脳は男女による差よりも、個人による差のほうがとても大きいのです。以下の図を見てください。(以下省略)

(以下、項目のみ記載)

(MRIを用いても「男性脳」「女性脳」は見つからず)
(大人になってからでも脳は「変わる」)
(「男子は後から伸びる」は本当か)

「日経xwoman」 2022/6/3 (日経xwoman 2021年12月8日の記事を再構成)
https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM276XJ0X20C22A5000000/

四本裕子(よつもと・ゆうこ)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京大学卒業後、米国ブランダイス大学大学院でPh.D.を取得。ボストン大学およびハーバード大学医学部付属マサチューセッツ総合病院リサーチフェロー、慶応大学特任准教授を経て、2012年東京大学准教授、2022年4月より現職。専門は認知神経科学、知覚心理学。

(考察)

これらの意見について共通するのは、「男性脳」「女性脳」という区分けを否定しているものであり、脳に性差はあるということは認めつつも、「脳の性差」よりも「個人差」の方が大きいということ。
また、四本先生の否定的意見にしても、「サンプル数が少ない」「否定的な研究結果も複数ある」「確かとは言い切れない」などと言うものである。

従ってこれらの意見は、ここで考察している内容を、(事実として認められている事柄は言うまでもなく)間違っていると頭から否定しているものではないと言える。


(追記)・・脳の性差についての否定的意見の追加

〇「科学で分かる男と女の心と脳」(麻生一枝氏の著書)

[左右の脳をつなぐ脳梁の性差]

1980年代、脳梁後部の膨大部と呼ばれる部分が、女では男より厚いという研究結果が発表された。
それ以来、さまざまな解釈が一般向けの本や雑誌に登場しているのだが、とにかく行き過ぎとしか思えない断言のオンパレードだ。

・女の脳では脳梁膨大部が厚く左右の脳の連絡がいいので、視覚情報や聴覚情報がすばやく交換される。だから女は男より人や物の小さな変化に気づくのがうまい。
・女の脳では脳梁膨大部が厚く左右の脳の連絡がいいので、何かをするとき女は両方の脳を使う。一方、左右の脳の連絡が悪い男は、左右どちらか一方の脳に頼る。
・女の脳では脳梁膨大部が厚く左右の脳の連絡がいいので、多くの情報を素早く交換できる。しかし膨大部が薄い男の脳ではそれができない。だから男は1つのことに集中しやすく、女はいくつものことをこなすのが得意だ。

こういった説明を聞いたら要注意。こう言い切れるだけの科学的根拠はない。

実際には、脳梁の性差の意味は推測の域をでていない。それどころか脳梁に性差があるかどうかすら疑問視されている。いまも次々と論文が発表されているが、脳梁の性差の有無について決着はついていない。

(サイエンス・アイ新書 2010/03/25)

麻生一枝
成蹊大学理工学部講師 動物生態学、動物行動学
2011年10月より、長浜バイオ大学英語専任准教授

(考察)

麻生一枝氏は、女性の特性である以下のことを全て脳梁膨大部に関連付けて、そのように言い切れるだけの科学的根拠はないとしているが、ここでの疑問点(問題点)は、何故脳梁の膨大部に限定しているのかということ。(加えて脳梁の性差についても疑問視している)

「人や物の小さな変化に気づくのがうまい」
「何かをするとき女は両方の脳を使う」
「女はいくつものことをこなすのが得意だ」

しかし脳梁の性差については女性の方が男性より大きい(太い)ことは既に実証されている。
脳梁膨大部に限定しても、女性の方が男性より太く丸く膨らんでいることがスキャンした画像などで数多く示されている。

著者もこのようなことは分かっているはずで、何故この箇所がこのような表現になったのかは分からないが、この部分が引っ掛かったものの、その他については多くの内外の論文やデータなどを参照して科学的根拠も示され、簡潔に纏められているので入門書としては参考になる本だと思う。

(ビーズ夫妻の著書では脳梁の違いだけで結論付けている訳ではなく、MRI画像による実際の脳の活動領域も検証して総合的に判断している。)

 

(参考)

*「右脳と左脳」(右脳と左脳の話が出たので、その機能についても触れておく)

右脳と左脳の機能については一般的に次のように言われている。

右脳: 直観的、総合的(全体的)、芸術性が高い、クリエイティブ
左脳: 論理的、分析的(解剖的)、言葉を使った思考、数学的思考

しかし、このように区分することについてはほとんどの専門家は否定している。

(*)
[右脳は直観的で、左脳は論理的?](麻生一枝氏の著書より抜粋)

右脳と左脳が、ある程度作業分担をしているのは確かだ。
少なくとも右利きの男性に関する限り、声を出して話すという機能に関連した部分は左脳に偏っているし、空間認識に関連した部分は右脳に偏る傾向にある。

現在少なくとも専門書では、このように単純化した右脳・左脳論は登場しない。
過去の研究を吟味した総説論文でも、直観的・論理的と言った相対する2つの概念で左右の脳を特徴づけることには懐疑的だ。

(*)
[右脳神話」はなぜ生まれたか?](中野信子氏のネット記事より抜粋)
https://logmi.jp/business/articles/322664

(“右脳神話”が生まれた背景)

ロジャー・スペリーという人が、ノーベル医学生理学賞を取りました。脳梁を切断した患者さんを被験者として、左脳右脳の機能の差が調べられていったんです。

(スライドを指して)例えば、こういったNavon課題というものがあるんですが、この図形、おおまかに見るとHの字ですよね。H型に並んだ小さいAの字が見えると思いますが、これを、右脳が損傷している人と、左脳が損傷している人、それぞれに見せます。

見せるとなにが起きるか。左半球が損傷している人は、この小さいAが認識できないんです。「なにが見えますか?」と聞くと、大きいHの字を書きます。一方で、右が損傷している人は、小さいAがまとまってこの大きなHのかたちになっていることを認識することができません。小さいAの字を紙全体にバラバラに書くんです。

不思議ですよね。それぞれ見ている階層が違うのです。見える解像度が違う。要するに、処理する情報の、空間解像度が左右で異なるということです。

(右脳と左脳が担当する役割の違い)

左右の機能分化。右と左では担当する機能が確かに異なります。
脳を持っていて、左右にわかれている。左右にわかれていることにはやっぱり理由がなくはないのであって、魚類、両生類、鳥類にもこうした機能分化があります。
右脳は全体視をする。全体を見て予期しない事態への対応をします。天敵を回避するためにそういう機能があるんだろうと考えられている。
一方で、左脳はなにをしているのか。部分視、中心視。注意を向けたところの情報を解像度高く処理するということをします。

(*)
[右脳型?左脳型? でもそれには科学的な根拠はない!?](山本恵一氏のネット記事より抜粋)
https://start.jword.jp/magazine/detail/3367

左半球と右半球とをつないでいる「脳梁」を、手術などによって切断し、左右の脳が切り離された状態が「分離脳」です。
もともと、病気の発作を軽減するための手術法でしたが、別の深刻な影響を与えてしまいました。
それは、分離された脳がおのおの独立したふるまいを始めたことです。
たとえば、一方の手がズボンを下げようとしているのに、もう一方は上げようとする、といった具合です。
あるいは、左目に絵を見せても見えるだけで、それが何かと認識できないこともわかりました。
これにより、左右の脳はそれぞれ分化された機能は持ってはいるものの、別々に働いているのではない、
そして、両方が統合されてはじめて、物事を理解するという役割を果たす、ということが明らかになってきました。
すなわち、複雑な絵の鑑賞や、微妙な音色の聞き分けなどは、左右の脳の相互連携により理解にいたるということです。

(*)
[左脳と右脳本当の役割](日経サイエンス 1998年10月号)
https://www.nikkei-science.com/page/magazine/9810/sano-uno.html

ヒトの左脳と右脳をつなぐ連絡橋である脳梁が切断された「分離脳」の研究から,左右の脳の違いがどのように生まれてきたかがわかってきた。左脳は,外の世界で起きた出来事をつじつまの合う物語に仕上げる解釈機能を獲得,言語や会話の能力につなげたが,反対に本来もっていたいくつかの能力を失った。左右の脳の機能分化は,進化の過程で,限られた脳の容積を生かすために,すでにある能力を右脳に残し,左脳に新しい能力を割り当てるために古い能力の一部を捨ててたために起きたと考えられる。

(考察)

右脳と左脳についての問題点は、「右脳型・左脳型」或いは「右脳は直感的で左脳は論理的」というように、2分化して決めつけることにある。
右脳と左脳の機能の違い、作業分担については誰もが認めており、反論しているのはこの断定的な区分に対してである。
つまり右脳と左脳で機能的な明確な区分はなく、何か作業を行う時はどちらの脳も連携して働いており、作業の内容によって左右どちらの脳がより働いているかの違いはあるということ。

(ビーズ夫妻の著書でも、左右の脳の機能の一律的な区分はしておらず、MRI画像の脳の活動領域の違いを検証して、男女の左右の脳の働き方の違い、そして男女それぞれの得意分野の判断をしている。)

 

 

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女らしさ(男を魅了するもの)

2022-08-14 21:12:48 | 男と女

(男と女)

[女らしさ](男を魅了するもの)

昨今の風潮から言うと「男らしさ」「女らしさ」という言葉もタブーかも知れない。
しかし男女がお互いに魅かれ合うのは、相手が自分たちにはないものを持っているからで、それが「男らしさ」「女らしさ」という言葉に象徴されていると言える。
ここでは、(「男らしさ」など考察してもつまらないので)「女らしさ」についてしぐさなど特徴的なものをいくつか取り上げてみる。

〇ポニーテール

女性にとっては邪魔な髪を単にまとめただけの「手抜きスタイル」なのに、これが好きという男は多い。
時代劇などで女性剣士がよくこのスタイル(髪を高い位置で縛った形)をしているが、颯爽とした中にも女性らしい魅力がある。
何故好きかと言われても困るが、ネット上ではいくつかの理由付けをしている。

・キュートで元気な印象を受ける
・ナチュラルな美しさがある
・うなじが見えて女性らしさを感じる
(女性のうなじというのは、男からすると細くてか弱く見え、男には自分より弱いものを守ろうとする本能があるから)
・髪が揺れて可愛らしい
(男には揺れるものに結構弱いところがある。フレアースカート然り、振袖然り。)
・髪を結ぶ仕草が可愛い
・フェロモンを感じる(アポクリン腺から出ている)
(アポクリン腺とは汗腺の一種で、脇の下、外耳道、乳房、外陰部、肛門の周辺などに存在する。)
(性ホルモンによってアポクリン腺の活性化が引き起こされると、異性を惹きつけるフェロモンを放出するようになる。)

女性にとってもこのことは意識しているようだが、ポニーテールにする理由として次のようなこともあるらしい。
・オシャレがしたい(イヤリングやネックレスなどのアクセサリーを見せられる)
・スタイリングが面倒
・気分転換

(参考)

一般的に女性は髪を長くし男性は短いが、これは持って生まれた性差ではなく、女性が髪を長くするのはセックスアピールのためと言われている。

但し、髪の成長には女性ホルモンが、頭の薄毛には男性ホルモンが大きく関係している。

女性ホルモン(エストロゲン)は髪の毛の成長を促し、髪の太さやツヤに影響を与えている。
一方男性ホルモンのひとつであるジヒドロテストステロン(DHT)は薄毛の原因となっている。
DHTは男性ホルモンのテストステロンから生じたものだが、頭頂部、前頭部(おでこの上)で脱毛因子を増やし、髪の成長期を短縮させるので薄毛になっていく(薄毛ホルモンとも言われている)。

そして体毛だが、こちらは男性ホルモン(テストステロン)の働きが影響している。
女性にも男性ホルモンは存在しており、男性ホルモンの分泌が多い女性は体毛が濃くなる傾向がある。

体毛とホルモンの関係は次のようになっている。
(体毛の種類は、男性毛、両性毛、無性毛の三種類がある。)

男性毛・・ 男性ホルモンの増減を受けて濃くなったり、薄くなったりする。
両性毛・・ 男性ホルモン、女性ホルモン 両方の影響を受ける。
無性毛・・ 性ホルモンの影響は受けにくい。

男性毛・・  ヒゲ、耳毛、胸毛、背中の毛、お腹の毛、手足の硬い毛、陰毛上部、頭頂部、前頭部
両性毛・・  ワキ毛、陰毛下部
無性毛・・  まつ毛、眉毛、側頭部、後頭部

(*両性毛は無性毛に含めて分類することもある。)

〇上目使い

女性の上目使いは男にとって可愛く見えるものだが、これは顔の見え方に理由がある。
上目遣いをすると通常より目が大きく見えるので、赤ちゃんのように幼く見え、可愛いと思わせることになる。
中でも甘えたような、訴えかけるような上目遣いには、弱いものを守ろうとする男の本能はいたく刺激されてしまうことなる。

*このことについて、小谷博子氏(育児工学)は次のように述べている。

「女の上目遣いは男の本能に訴える」

女性は男性に甘えるとき、自然と上目遣いになります。これは、無意識に赤ちゃんを真似ているのです。

赤ちゃんの顔は、「体に対して目が大きい」「すべてのパーツが顔の低い位置、かつ真ん中に寄っている」「顔に占める額の割合が大きい」という特徴があります。この特徴によって赤ちゃんは人の本能に訴え、条件反射的に「かわいい」「弱い者だから、守らなくてはいけない」と感じさせるのです。上目遣いをする女性も、どんな特徴があれば「かわいい」「弱い者」と判断されるのかを本能的に知っています。「赤ちゃんのような顔」に見せて、「私は弱いから、助けてね」とアピールするために、上目遣いをするのです。

実際にやるとわかりますが、人を上から見下ろすと、正面から見たときと比べて童顔に見えます。遠近法によって目は大きく、額は広く、パーツは低い位置に寄って見えるからです。自撮りをする女の子たちがこぞって斜め上から撮りたがるのは、本能的にその角度がかわいいことを知っているからでしょう。

(PRESIDENT 2015年3月2日号)

(参考)

目、鼻、口などには性差はないが、では何故顔を見ただけで男女の区別がつくのだろうか。
これは、顔の輪郭や骨格、目、鼻、口などパーツの形やバランスなど複数の要素を総合的に判断して、その特徴を見分けているからといえる。
ではこれらの男女のそれぞれの特徴とは何だろうか。
これには、漫画家やイラストレーターが男女を描き分けるときに注意している点が参考になる。

[骨格] 女性の骨格は全体的になだらかで、男性は角ばっている。
男: 彫りが深く、角ばっている。大きめの顔。
女: 平面的で、丸みを帯びている。小顔。

[輪郭] 丸みがあると女性らしい印象になる。
男: 面長で角ばっている。あごがシャープ。
女: 丸顔、卵型で丸みを帯びている。

[口元] 縦の幅が厚く、ぷっくりしていると、女性らしいイメージになる。
男: 薄くのっぺらしている。
女: 厚くふっくらとしている。

[鼻] 横幅が大きいと丸みがある女性らしい印象となり、逆に横幅が小さいと鼻筋が通ったシャープな男らしい印象となる。
男: 横幅が小さい。鼻筋がスッと通っている。彫りは深め。
女: 横幅が大きい。低めで丸みがあり、彫りは浅め。

[目] 縦の幅が長いと丸みのある女性らしい印象を与え、逆に短いとシャープな男らしい印象になる。
男: 一重又は奥二重の切れ長のクールな目元。目の堀、頬骨、エラ骨が目立つ。短いまつげ。
女: 二重でクリっとした目。丸くて、滑らか。長いまつげ。

(注) 以上はあくまでも男女の一般的、平均的な特徴、印象を述べたもの。

これらを踏まえると、女性の上目使いは可愛く見えるが、男性のそれは気持ち悪い以外の何物でもない。

〇腰のくびれ

女性特有の腰のくびれ。なぜこのようなくびれが出来るのだろうか。
それは男女の骨格の違いによるものだが、肋骨、骨盤の構造とその位置関係に起因している。

(この記事内容は「男女の違い(体形)」に移動した)

 

 

 

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男女の差(声の違い、言葉づかい)

2022-08-14 21:08:27 | 男と女

(男と女)

[男女の差]

〇[男女の声の違い]

男性の声は低く、女性の声は高い。分かり切ったことだが、この違いはどうして起こるのか。

思春期になると「声変わり」が起きる。
この声変わりに大きく関係しているのが男性ホルモンで、12歳~15歳頃に分泌が増え、成長とともに声変わりが起こる。
男性は今までよりも声が約1オクターブ低くなり、それまでの子供っぽい高い声から、低く太い大人の声へと変化していく。
女性も体の成長とともに声帯が長くなるので、男性と同様に声変わりが起こり少し声が低くなるが、男性に比べて程度が軽いので気が付かれないことが多い。

では、何が変化するのか。(以下、ウェブサイト「いきいき健康相談」より)

声は、喉にある声帯(膜)が息(空気)により振動することにより出る。
声帯は、甲状軟骨(のどの前の方にある、所謂「喉仏」)と披裂軟骨(後ろの方にある)との枠に張られている。
体の成長とともに、特に思春期にこれらの軟骨も大きくなり、それにともない声帯も長く、厚くなりる。
声の高さは声帯の振動数で決まるが、声帯が長く、厚くなると振動数が下がり、そのため声が低くなる。
声帯の長さは子供が0.9cm、成人男性で2cm、成人女性で1.5cm位。

周波数で言うと、成人の基本周波数は平均125Hz、女性は男性の約2倍程度。

(以下、ウェブサイト「ママとおべんきょう」より、筆者(34歳・女・合唱はメゾソプラノ))
(注)数字はこの筆者が記載したものよりここでは若干丸めて記載した。

◆話す時の声域
成人男性 120~200Hz 成人女性 200~300Hz

◆歌う時の声域
【男声】
バス 90~290Hz バリトン 100~390Hz テノール 130~440Hz

【女声】
アルト 180~780Hz メゾ・ソプラノ 220~880Hz ソプラノ 260~1000Hz

◆「キャー!」という悲鳴 (筆者の場合) 1800Hz
◆赤ちゃんの泣き声 2000Hz以上

(以上)

(注)
声帯とは別にもう一つ男女の声質変化の要素として体格がある。
男性の方が首が太く体が大きいので、体の響きが大きくなり音は太くなる。

(参考)

〇男女の声域の違い以外に、同じ男性同士、女性同士でも声が違うのはなぜか。

声帯が声を出す器官であることは間違いないが、この声帯の振動による音(原音)はまだ声ではなくブーという小さい音なので、それが声になるためには声道をはじめ体のすべての共鳴が必要となる。
人によって声質が異なるのは、声帯の個人差もあるが、口腔や鼻腔、そして共鳴器となる体全体の大きさや形が人によって異なることによる。
一方、兄弟、姉妹などの声が似ているのは、遺伝子によりこれらが似通った形になるため。

(男女の話に戻ると、男声は男性の体、女声は女性の体を共鳴器としているので、男女それぞれ違った声質になる。)

〇録音した声はなぜ違って聞こえるのか。

録音した自分の声が 普段自分が発している声と違って聞こえるのは、音の伝わり方の違いにある。
周囲の人が聞いている自分(私)の声は、声帯の振動により口から出した声を、相手が耳でキャッチして自分(私)の声を認識している。
一方、自分自身が普段から聞いている自分の声というのは、口から発した声を自身が鼓膜でキャッチした音だけでなく、骨から伝わった音が脳内に響いている音だから。 この骨から伝わった音というのは専門用語で 『骨伝導』と言う。

〇女性にも喉仏はある (女性には喉仏はないというのは間違い)

喉仏は喉頭を覆う軟骨の一部で、喉頭やその中にある器官を守ったり、声を出すためにも必要で、人間なら誰もに備わっている。
喉仏は喉の突出部を形成しており、他の9種の軟骨と比べ最も大きく甲状軟骨と呼ばれている。
軟骨は、個体でありながら柔らかく結合性のある組織で、神経やは血管は通っていない。
2つの軟骨プレートが結合している部分が突出し、喉仏を形成している。

子どもの喉仏はみんな同じサイズだが、思春期を迎えると喉頭付近の軟骨が急成長し、声変りが起こる。
しかし、軟骨の成長の仕方は性別によって異なり、女性の場合、軟骨プレートが交わる角度は120度で鈍角なため、突出のない平らな喉になる。一方男性の場合は、この角度が90度で喉に突出部ができる。
更に、男性ホルモンであるテストステロンが軟骨の発達を促進するため、男性の軟骨や喉頭は女性に比べて大きくなる。
これにより声が低くなるだけでなく、喉仏も立派な大きさになる。

つまり、喉仏は男性の特徴だと思われがちだが、女性の場合は目立たないだけで実はちゃんと備わっている。

〇食物が気管に入らないのはなぜか。(声の考察とは異なるが喉頭関連で記述しておいた)

喉は食事の際には食べ物の通り道となり、呼吸の際には空気の通り道となる。この仕分けをしているのは喉頭で、喉頭は気管の入り口にあり、喉頭蓋や声帯をもっている。
喉頭蓋や声帯は呼吸をしているときには開いていて、物をのみこむときにはかたく閉じて食物が喉頭や気管へ入いらないように防いでいる。一方食道は普段は閉じているため、食道に空気が入ることはなく、物をのみこむ時には声帯は閉じて、その上から喉頭蓋が蓋をする。そして食道入り口が開くため、食物は喉頭・気管に入ることなく食道へ入っていくことができる。
つまり喉頭は、呼吸、嚥下(物を飲み込む)、発声という3つの重要な働きをしていることになる。

*飲食時の舌の役割

食べ物や飲み物を飲み込もうとすると、自然に舌の先端が口蓋(上顎)に押しつけられるようになり、軟口蓋が咽頭の後壁にぴったりと接触する。この運動により飲食物が鼻腔へ流れ込むことが防止される。 
次に、舌全体を軟口蓋につけて飲食物を咽頭蓋へ送り込む。この時、喉頭蓋が降下して気管との交通が遮断される。それまでは気管と食道に向けて2つの口が開いていたが、食道への道だけが開いた状態になる。この運動により飲食物が気管に入ることが防止される。 
その後、さらに舌根部を咽頭の後壁に押しつけ、飲食物を咽頭に送り込む。甲状軟骨(喉仏)と輪状軟骨が前上方に動き、輪状咽頭筋が弛緩して食道入り口部が大きく開くと、飲食物が食道に送り込まれる。
そして、飲食物が食道の入り口にさしかかると、食道の内側にある輪状筋が蠕動運動を始める。蠕動運動によって飲食物は徐々に胃のほうへ送られていく。この一連の運動を嚥下(えんげ)運動という。

(参考)
以上について参考となる画像をネットから上から選んで別途まとめておいた。

声帯の構造と仕組み」(画像)
(「声帯」「声帯のメカニズム」「男女の声帯の違い」「喉頭蓋1」「喉頭蓋2」「喉頭蓋3」「喉仏1」「喉仏2」)

 

〇[言葉づかい]

日本語では「男性言葉」「女性言葉」がはっきりしている。
外国語では多少の使い分けのある言語はあるものの、日本語ほどではない。
では日本語では、何時から、何故このような言葉の男女差が生まれたのだろうか。
ここでは特に「女性言葉」に焦点を当てて考察してみる。

文献によると、女性言葉は奈良時代からあったといわれているが、室町時代あたりから宮中の女房が使う御所言葉というかたちではっきりと現れ、江戸時代には御所言葉を使う階層および語彙の範囲も広がり、明治時代以降、女性語はさらに一般化されたとある。

女性語が一般化する下地となったのは、江戸末期の遊郭の女性が用いる遊里語で、それが発達し明治の「婦人語」の母体が作られた。
*遊里語=「ありんす」「ざんす(ざます)」などで「ざあます言葉」と言われている。
(ちなみに、この花魁言葉は、廓詞(くるわことば)・里詞(さとことば)・ありんす詞(ありんすことば)とも呼ばれており、田舎から売られてきた少女の方言や訛りを隠すために使われていた、いわば遊郭独自の隠語。)

現代の日本で一般的に女性語として認識されている言葉の起源は、明治時代に有産階級の女学生の間で発生した「てよだわ言葉」である。
「よくってよ」「いやだわ」「そうかしら」などの言葉の流行は、尾崎紅葉によれば「旧幕の頃青山に住める御家人の(身分のいやしき)娘がつかひたる」とある通り、もとは山の手の下層階級の女性が使っていた言葉が女学生の間に伝播したもので、当時は「異様なる言葉づかひ」などと文化人の非難の的になったが、結果的には中流以上の女性層で定着し、規範的な女性語として扱われるようになった。
*「てよだわ言葉」というのは、現代における女性語の代表格で語尾に「てよ」や「だわ」などを用いる言葉の総称で、女性の言葉遣いを特徴づける文末詞を指す表現として、国語学者の中村桃子女史が造語した言葉。

他に男女の違いが分かる特徴的な終助詞としては次のようなものがある。
男性…「だ」「だな」「だぜ」「ぞ」「さ」
女性…「わ」「わよ」「わね」「の」「のよ」「ことよ」

このように、日本語での男女の言葉遣いの差といえば、終助詞の違いが際立っているが、接頭語や単語などでもいくつかの差は見られる。
接頭語:女性は名詞に「お」をつける。(「お花」「お野菜」「お友達」など)
感嘆詞:男性…「ほう」「へー」  女性…「あら」「まあ」
単語:男性…「俺」「お前」「おやじ」  女性…「私」「あなた」「おとうさん」


〇[外国語における男性言葉と女性言葉]

外国語は日本語ほど顕著な差はないが、一部次のような区別がある。

*「男性名詞と女性名詞の文法性のある言語」

(それぞれ名詞や形容詞、動詞が男女で違う形をとることが多いので、男女で述語の形などがはっきり異なる)
(ラテン語を起源とする欧州語に多く、具体的には、スペイン語、フランス語、イタリア語など)

*「語尾の一部が変化するもの」

韓国語:(例) 男性「~ニダ」 女性「~ヨ」 (~です)
男性「アルゲッスムニダ」 女性「アルゲッソヨ」 (分かりました)
男性「エップンニダ」  女性「エッポヨ」 (きれいです)
*ただし、日本語ほど明確な使い分けはないとの意見もある。
つまりニュアンス的に「~ニダ」の方がかしこまっていて、フォーマルな印象、「~ヨ」の方が丁寧語だけど柔らかい印象という意見が多い。

タイ語:(例) 男性「~カップ」 女性「~カー」 (語尾につけることで丁寧語になる、~です、~ます)
男性「サワディ カップ」 女性「サワディ カー」 (こんにちは)
男性「コップン カップ」 女性「コップン カー」 (有難うございます)
(これはタイ人が話すと、スプードが早いためこのように聞こえるということで、正式な発音は下記)
男性「コープ クン クラップ」 女性「コープ クン カー」
*コープ→ (感謝に関する語)、クン→ あなた、クラップ/カー→(丁寧語になる)

*「言い回し、抑揚で区別されるもの」
(英語や中国語は文法的に明確な区別はなく、一部使用する単語や言い回しで差が生まれる。)

英語:(女性が好んで使う言葉、表現)
(1) "I thihk"→"I feel" ("I feel it's good.") 
(2) "I like"→"I love" ("I'd love to play tennis.") 
(3) "very"→"so" ("Thank you so much.")
(4) "wonderful"→"fabulous" ("I had a fabulous time.")
(5) 付加疑問文 ("You love me, don't you?")

 

(参考)
女性ことばについてのその後の考察

(「話の種」)「女性ことばについて」

 

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男女平等・女性差別とは?

2022-07-29 15:53:29 | 男と女

(男と女)

[男女平等・女性差別とは?]

[男女平等・女性差別について]

かつて森会長の「女性は話が長い」という発言が波紋を呼んだが、一般的に女性は話好きで長話も多いということはよく言われていることであり、何故ここまで叩かれるのかと疑問に思ったことがある。
しかし、改めて森会長の発言の全文を読んでみると「女性は競争意識が強い」とか「場をわきまえる必要がある」などと結構余計な発言もしており、これでは非難されるのも仕方がないと思った。
ただこの時「女性は話が長い」という所だけを切り取って「女性蔑視」とか「女性差別」だと反発していた人も数多くいたように思う。(注)

ちなみにその後の世論調査の結果は次の通り。(この調査の出所は記録しておらず不明)

 女性蔑視と思うか  はい75% いいえ25%
 全文を読んでいるか はい40% いいえ60%

これによって分かるのは、全文を読まずして「女性蔑視」という人が多くいたということ。
(全文を読んだらもっと増えたかもしれないが。また、当時のマスコミも切り取り報道や否定的論評が多く、大勢に従えといった風潮があったことは否めない。)

かつて、アッシー、メッシーという言葉が流行ったことがあったが、この時女性が「男性蔑視」だと非難されただろうか、そもそも「男性蔑視」などという言葉自体これまで一度も聞いたことがない。

一般的に女性は「男との差」や「役割の違い」に敏感に反応し、また被害者意識も強いというが、確かに歴史的にそれは仕方がないとしても、単に一面あるいは表面的な面だけをとらえて杓子定規にすぐに「女性差別」とか「女性蔑視」だと言うのはどうかと思う。

(注)この話をしたとき友人が面白いことを言っていた。

・森さんたちは女の恐ろしさを知らない。
・場面、立場をわきまえて話さないといけない。
・女性だけを取り上げて話してはダメ。(必ず両方のことを言わないとダメ)
・女性が優遇されていることは多々あるが、女は自分達に都合の悪いことは言わない。


米国では"Political Correctness"あるいは"Politically Correct"ということがよく言われており、これは直訳すると「政治的正しさ」あるいは「政治的に正しい」ということになるが、これだと意味がよく分からない。「政治的妥当性」「政治的公正さ」と訳すべきだろう。
これは具体的には、特定の民族や人種、宗教、性別、職業、年齢などに対して差別的な言動を避けることということになる。

しかし、この趣旨は良いとしても、「行き過ぎた平等」「行き過ぎた配慮」「行き過ぎた批判」は時として社会に息苦しさをもたらし、表現を制限するという指摘もある。

例えば、次のような問題が指摘されている。(PC=Political Correctness)
「不適切」というクレームを恐れて、テレビ番組や企業の広告が萎縮している。
「PCに抵触するのでは?」と、社会全般にわたって窮屈に感じている人も少なくない。
「PC」を拡大解釈すると、何気なく知らずに発言してしまった言葉も、差別的だと見なされてしまう。(森さん?)

つまり、何事も行き過ぎると様々な問題、軋轢を生むことになり、これらは現に世界中で問題視されるようになってきている。


「男女平等」ということについても、その意味を取り違えて偏った考え方をする人たちが少なからずいるように思える。

男女には明らかに性差があり(これについては異論を唱える人も多くいるが)、男女平等というのは一律に何もかも男女同じにするということではないはず。

これについて、ビーズ夫妻は著書「話を聞かない男、地図が読めない女」で次のように述べている。

*「今の世の中(人種や性別、年齢などで人間を差別しない、Politically Correctを目指す社会)では、技能、適正、能力において、男女差はないことになっている。だが、その前提が完全な誤りであることは、科学の世界では以前から知られていた。」

*「男と女が異なる進化をしてきたのは、その必要があったからだ。男は狩りをして女は好みや果実を取った。男は守り女は育てた。それを続けた結果、両者の体と脳は全く別物になった。
男女の体は、それぞれの役割に合わせて発達していった。たいていの男は女より背が高く力も強くなった。そして脳の方も役割に応じて進化していった。
こうして何百年もの間に、男と女の脳は違う方向に進化していき、その結果、情報の処理の仕方まで変わってきた。いまや男と女では、考え方はもちろん、理解の仕方、優先順位、行動、信念までことごとく違う。」

「男女間に技能、適正、能力に差はない」という意見だが、これは男女は社会的にも同じ立場でなければならず、例えば職業や作業なども区別してはならないという主張である。
しかし能力についてはともかく、男女は技能面、適正面では明らかに差はあるといえる。
そしてこのような性差があればまた、それぞれの適正に合った役割というのもあるのでは。

例えば、男性の家事・育児だが、環境、役割に適応すべく進化してきた男女の脳の機能、働き方の違い、また母性という観点からも、これらはやはり女性の方がその役割に適しているのではないだろうか。
ただ、現代のように共働きが一般的になってくるとそうも言っておられず、このような役割分担も難しくなってきていることは否めない。
どこかで折り合いをつける必要があるのは確かだろうが、全て同じように分担しろというのはやはり無理があると思う。
育児というのも、父親は子供に対して厳しく、母親は優しく愛情をもってというのが一番子供の成長にとっては良いと思えるのだが。

ところで先日、世界経済フォーラム版 男女格差指数なるものが発表されたが、これを見ると日本は総合順位で146か国中116位ということで問題視されたが、これは統計方法により単純にこういう結果になったといえる。
この調査は経済・政治・教育・健康の4つの分野での男女格差を指数化したものだが、日本の分野ごとの順位は、教育が1位、健康が63位、経済が121位、政治が139位となっている。
健康の63位にしても1位の指数が0.980であるのに対して日本は0.973でそれほど差があるわけではなく、また調査の内容が「平均寿命の男女比など」となっている。言うまでもなく日本の女性の平均寿命は世界1位であり、単純に平均寿命の男女比などだけでは評価できないものがある(男女比ではそうかも知れないが)。
政治の分野では、「女性議員の比率など」の調査とあるが、日本の場合政治家になりたがる女性が少ないという背景もあるのではないだろうか。
ともかく4分野のうち健康と教育のスコアは各国あまり差がなく、経済と政治のスコアに差があるということが総合スコアの順位に影響しているといえる。


[差別と区別について]

近年の風潮として違和感を感じるのは、「差別をなくす」という名のものに、「区別」もなくしてしまうということ。

米国の履歴書では、記入欄に年齢だけでなく性別もなくしているというが、どのような理由からだろうか。
おそらく「男女間で技能や、適正、能力において差はない」という観点からすれば、このような欄があると女性が差別されて不利になるということだろう。
確かに、女性は出産等で会社を休む場合があるなどの理由で、敬遠するような会社もあるだろうが、全て一律にこのようにするというのは行き過ぎではないだろうか。
職種によっては男女それぞれ向き不向きというものがあるはずで、こうなると採用する方も面食らってしまうのでは。

一方近年、用語についてもいろいろと修正がなされている。

・当初は米国で、未婚女性は"Miss"、既婚女性は"Mrs."と区別するのはおかしいということで、女性は全て"Ms."に統一された。
ところが次は"Mr."もやり玉にあげられ、人については男女、単数複数関係なく全て"They/Them"を使うようになった。

・"Stewardess/Steward"という言葉も廃止され"Cabin Attendant"に統一された。
(尤もStewardess/Stewardという言葉は給仕という意味もあるので、これはある意味蔑視ではないかという背景もあったかもしれないが)

・"Ladies and Gentlemen"は"All Passengers" "All Riders" "Everyone"になった。
(JALでは「Good morning Ladies and Gentlemen」は「Good morning Everyone」とアナウンスしている)

・日本では看護婦という言葉は廃止され看護師と言うようになった。
(看護師については男性も看護業界に携わるようになってきたこともあり、その必要性もあっただろうが)

これらは差別用語だとして次々に修正がなされてきたものだろうが、いささか行き過ぎではないかとの疑念もある。
そのうち"Lady First"とか「主婦」という言葉なども消滅するのだろうか。

(追加)

警察官 policeman → police officer
消防士 fireman → firefighter
郵便配達人 mailman → mail carrier, letter carrier, postal worker
議長 chairman → chairperson
セールスマン salesman → salesperson

(要するに、manとあるものは全て言い換えている。)

(日本の場合、ビジネスマンは女性の場合オフィスレディ、セールスマンはセールスレディと呼ぶようになったが、今後どうするんだろうね。)

・保母は保育士に。
・助産婦は助産師に。
(しかし助産師は女性しかつけない職業なので、果たして変える必要があったのだろうか。)

(ちなみに、警察官は、昔は男性しかつけない官職だったが、戦後女性の警察官も誕生したので婦人警官という呼称が出来、1999年の改正男女雇用機会均等法により、女性の場合は女性警察官と言うようになった。なお、現在の警察官という言葉は男女を特定しない総称となっている。)


(参考)「差別と区別」

差別:偏見や先入観などをもとに、特定の人々に対して不利益・不平等な扱いをすること。
また、その扱い。
区別:あるものと他のものとの違いを認めて、それにより両者をはっきり分けること。
(引用元:三省堂 大辞林 第三版)

差別:人やものの取り扱いに「差をつける」こと。 
区別:単に「違いによって分ける」こと。

差別:その違いに合理性のない価値観を持ち込み、一方を不当に扱うこと。
区別:物事の客観的な違いを認識すること。

差別:discriminate(区別する、差別する)
区別:distinguish(物の特色、特性から違いを見分ける)
   discriminate(微妙な違いを見分けたり評価する)
   differenciate(同一種類の物を細かく比較して区別する)
(これを見るとdiscriminateという言葉はどちらにも使われているが)

差別:評価する、高低をつける (high, low)、見下す、段差を付ける。
区別:同一種類、対等な関係。

 

「男女という言葉が入った用語の使い方」(一般的に次のような印象を受ける)

「男らしい」「女らしい」(これらは良い)
「男らしさ」「女らしさ」(これらは良い)
「男らしく」(これは良い)「女らしく」(これはダメ)
「男だろ」(これは良い)「女だろ」(これはダメ)
「女だてらに」(これはダメ)
「女々しい」(これはダメ)
「男勝り」(使い方による)
「女の腐ったヤツ」(これはさすがにダメだろう)

*ダメとなる理由としては、女の方には否定的なニュアンスが入ってしまうからと思われる。
*しかし、これらは全て差別用語、不適切用語との指摘もある。


「ジェンダー(Gender)」

性別のことだが、生物学的な性別(Sex)に対して、社会的な性別を表すために、近年特によく目にするようになった。
(日本語では共に「性別」という言葉で表現されるが)

(定義)

・ジェンダーとは、生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別のことを指す。
世の中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別のこと。

・ジェンダーとは、男性・女性であることに基づき定められた社会的属性や機会、女性と男性、女児と男児の間における関係性、さらに女性間、男性間における相互関係を意味する。
こういった社会的属性や機会、関係性は社会的に構築され、社会化される過程(socialization process)において学習される。
これらは時代や背景に特有であり、変化しうる。
また、ジェンダーは一定の背景において女性・または男性として期待され、許容され、評価されることを決定する。
「男性らしい(マスキュリン)」や「女性らしい(フェミニン)」はジェンダーのカテゴリー。

(追加)

[男女別でも問題視されていないもの]

・銭湯/トイレ(これは生物学的見地より納得できる)
・スポーツ(これも男女の体力差からみて分からないことはない)
・囲碁/将棋(囲碁界では女性の棋士を「棋士」と呼んでも何ら問題はなく、女流棋士のみが出場できる女流棋戦も存在する。一方将棋界では「棋士」と「女流棋士」は異なる制度であるため、女流棋士のことを「棋士」と言うのは正確ではない。将棋連盟の説明では競技人口が女性の方が圧倒的に少ないため、女性にも活躍の場、機会を与えるために別の制度にしているとのこと。尚女性でも一定の条件のもと棋士になれる制度は存在する。)

男女平等、女性差別反対ということを声高に言うならばこれらも問題視してはと思うが、そのような話は聞かない。

 

ここで思い出したのは友人の言った「女性は自分達に都合の悪いことは言わない(自分たちに都合の良いことは黙っている)ということ。」
例えば、女性専用車両とか女性限定とか、女性が優遇されていることは多々あるのだが。

(これは生物学的に見ても、女性は自己防御本能が強いと言われているので、これはこれでよいと思っているが。)

 

 

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