男と女

男女間のすれ違い、違い、特徴についての科学的考察

男女の差/男と女について(特性・印象など全般)

2022-08-29 01:23:58 | 男と女

(男と女)

[男女の差/男と女について(特性・印象など全般)]

〇「男女の特徴の一般的なイメージ」(ネットより収集したものに加筆)

[男性]      [女性]
具体性重視    イメージ重視
結果重視     プロセス重視
理屈・論理的   感覚・情緒的
思考力      観察力
鈍感       敏感
大雑把・粗雑   繊細・丁寧
競争・攻撃的   共感・防御的
一点集中     複数同時
即決・独断専行  優柔不断・相談協力
内向的      社交的
沈思黙考     開口饒舌
寡黙・静か    おしゃべり・賑やか

[父性]           [母性]
断じる 決する       包み込む 呑みこむ 
明確さ・価値観・決着重視  なんとなく 空気を読む 馴れ合い
厳しい 厳格        優しい 許容する 
叱る 怒る         褒める 慈しむ
率先垂範 リーダー志向   調和・協調・協力重視
静独性           社交性
黙して語らず        やかましい うるさい

〇「男性・女性それぞれの比率が高い職業」(平成27年度総務省統計局による国勢調査)

[男性の比率が高い職業]

 1位 電気工事技術者 (98.0)
 2位 建設・土木作業従事者 (97.9)
 3位 消防員 (97.5)
 4位 輸送・機械運転 (97.1)
 5位 土木・測量技術者 (96.7)
 6位 電気通信技術者、金属技術者 (96.0)
 8位 警備員、機械技術者、輸送機器技術者 (95~)
11位 林業従事者 (93.7)
12位 自衛官、スポーツ選手 (92.3)
14位 警察官・海上保安官 (91.6)
15位 建築技術者、卸売店店長 (90~)
17位 看守、その他の司法警察職員 (89.4)
19位 システムコンサルタント・設計者 (87.6)
20位 税理士 (87.1)

*体力のいる仕事、腕力のいる仕事、安全を守る仕事などが多い


[女性の比率が高い職業]

 1位 保健師、歯科衛生士 (99.0)
 2位 保育師 (97.0)
 3位 栄養師、家政婦 (96.8)
 5位 幼稚園教員、エステなど美容従事者 (94.0)
 7位 看護師 (93.7)
 8位 看護助手 (92.7)
 9位 音楽の個人教師 (88.4)
10位 視能訓練士・言語聴覚士 (87.8)
11位 図書館司書・学芸員 (82.2)
12位 飲食物給仕等 (80.0)
13位 俳優や演出などの個人教師 (78.1)
14位 介護サービス (77.0)
15位 会計事務 (76.0)
16位 美容師 (74.3)
17位 広告宣伝員 (66.9)
18位 薬剤師 (65.6)
19位 特別支援学校教員 (61.7)
20位 小学校教員 (61.5)

(ここには書かれていないが助産師は女性が100%。これは法律により女性しか助産師になれないため。)

*女性ならではの細やかな気配りが役立つ職業が多い

〇「女性の方が長生きする理由」

[ホルモンの影響]

女性ホルモン(エストロゲン)の働き
・免疫細胞を活性化させる。(ウィルスなどの外敵から身を守る)
・抗酸化作用がある。(正常で健康な細胞機能を維持する)
・血圧や悪玉コレステロールの血中濃度を下げたりする。(心疾患や脳卒中が少ない)

アディポネクチン(脂肪細胞から分泌されるホルモン)の働き
・糖尿病、動脈硬化を防止する作用があるが、女性の方がこの数値が高い。

*男性ホルモン(テストステロン)は免疫機能を低下させ、心血管疾患のリスクを高める作用がある。

[基礎代謝](生きていくために必要な最低限のエネルギーのこと)

女性の方が男性より基礎代謝量が低く、少ないエネルギーで生命を維持することができる。(女性は男性より20~30%低い。女性は体重が少ないこともあるが、1kg当たりの代謝量でも同じことがいえるとのこと。)
また少ないエネルギーで生命を維持することができれば、環境の変化にも適応しやすくなる。
(江戸時代の飢饉では、飢えで亡くなった人の3分の2以上は男だったとの調査結果もある。)
(近年の例では、飛行機事故などでも女性のほうが生き永らえる確率は高いようだ。)
更に基礎代謝量が低いと、エネルギーを生み出すための酸素の消費量が少なくなり、活性酸素ができにくくなる。(活性酵素は過剰になると遺伝子を傷つけ、老化やガンをを引き起こす要因となる)

[生活習慣]

・男性より女性の方が医療機関を受診する頻度が高い。
・女性の方が食事で栄養バランスに注意したり、喫煙や飲酒の頻度が少なかったり、健康に気を遣う傾向がある。
・女性の場合は鏡を見る回数も多く、月経のリズムもあることから、男性よりも自分の健康状態を気にする習慣が身についている。

(結論)

以上とは別に、女性の特徴として、活動的、社交的、病院でも素直、我慢強い、協力的など、いろいろ挙げられるが、女性が男性より長生きするのは何事もこだわらない適応力にあると言えるかもしれない。

〇「男性の方が出生率が高い理由」

日本での出生率の男女比は女子100に対して男子は105-106(105.3)となっている。(2021年、内閣府統計局)

これは、乳幼児期の死亡率が男子の方が女子より高いためと言われているが、その理由として次のようなことが挙げられている。
・男の子の方が女の子に比べて体の抵抗力が弱いため。
・男の子は、女の子より胎児期にお腹の中で大きくなる傾向があり、出産時に母体の負担やトラブルの原因となることが多いため。
・男の子は、生まれた時の肺の機能の成熟が女の子と比べて平均的に遅れがちであることや、男の子の方が代謝が活発な事が小さい頃の男の子の「弱さ」につながっている。

男子の方が出生率が高いのは、種の存続の観点から男女の比率が同じになるように、長期にわたり自然界の作用が働いた結果とされている。但し、医学が進んだ現代では、新生児期の死亡率はほぼ男女同数になっている。

(参考1)

世界的にみると、主要国の出生率は次のようになっている。(2012年、世界銀行)
中国(100:116.0)、インド(100:110.8)、ベトナム(100:110.3)、韓国(100:107.0)、タイ(100:106.2)、
ドイツ(100:105.8)、オーストラリア(100:105.5)、フランス(100:105.2)、英国(100:105.1)、米国(100:104.9)、
日本(100:105.6)、世界平均(100:105.1)

一般的にアジア地域では男子の出生率が高いが、中国の男子の出生率が際立って高いのは一人っ子政策によるところが大きいと見られ、他に跡取り問題や高額な持参金などの事情から、出生前診断により女の子だとわかると中絶するケースが多いなど、積極的な産み分けが行われた結果と思われる。

(参考2)

精子には、男となるY染色体をもつY精子と女となるX染色体をもつX精子が存在している。
射精された精液中には、Y精子がX精子より多いとされている。
女性の腟内は、外部からの雑菌の侵入を防ぐために、常に強い酸性液で満たされており、一方、X精子は酸性に強く、Y精子はアルカリ性に強いという性質を持っている。
更にX精子は寿命が2〜3日と比較的長く、Y精子は寿命がわずか1日と短い。
このため、腟内では多くのY精子がはじめに脱落していくが、腟内部から更に奥の子宮頚管、子宮内部はアルカリ性を示しており、また排卵日が近づくと子宮頚管からは更に強いアルカリ性粘液が分泌され酸性度が薄まる。これにより子宮頚管や子宮内部ではX精子よりY精子の方に有利になり、結果として生まれてくる男女比率のバランスが保たれることになる。

(参考3)

2013年に米国生殖医学会の雑誌に発表された研究では、46歳未満の若い男性の場合、Y精子とX精子の比率は1.06だった。つまり生まれる子供は、確率的に男子が女子の1.06倍多いということになる。
しかし、46歳を超えると徐々にX精子が増えてきて、55歳を過ぎると逆転し、Y精子が毎年約5%の割合で減っていくとのこと。つまり男性が年を取ってから出来る子供は、女の子の方が多くなる確率が高いということになる。

〇「男性の精子が減少している」(参考)

近年、男性の精子が減少しているということが各種マスコミで取り上げられてきた。
これは2017年に発表された論文の内容が非常に衝撃だったこともある。
その内容と言うのは「欧米男性の精子の濃度が40年で半減した」というもの。

それまでも精子が衰えてきているということは言われてきており、その原因として次のようなことが指摘されてきた。
・精子の数や運動率が悪くなっている。
・精子の中にあるDNAの損傷。
(精子が卵子に入り互いのDNAが結び付くと発育の土台が整い細胞分裂が進む。しかし精子のDNAが傷ついているとうまく結合できず、細胞分裂が正常に進まなくなる。)
・生活習慣(肥満、睡眠不足、煙草などは「老化のストレス」といわれ精子の中のDNAを損傷させる可能性がある。)
(一方母親側に於いても、妊娠中の飲酒や喫煙を続けると胎児に悪影響があることは知られていたが、男性の精巣形成不全は胎内で始まることも分かってきたので、これらが胎児の生殖能力も損なっている可能性もある。)

そして近年は更に次のようなことが指摘されている。

・環境の変化(環境ホルモン)

石油化学産業はプラスチックの微粒子をまき散らし、それを体内に取り込んだ私たちのホルモン(とりわけ女性ホルモンと男性ホルモン)のバランスに深刻な影響を与えている。

人のホルモンバランスに悪影響を及ぼす合成化学物質は、専門用語では「内分泌攪乱物質」と呼ばれるが、通称は環境ホルモンと言われている。
私たちはプラスチックに囲まれて生きており、食品加工の装置にも使われているので、微量ながらも私たちの口に入り、環境ホルモンを体内に蓄積させている。
しかも、その影響は遺伝するので、精子の少ない親から生まれた子の精子はもっと少なくなる可能性がある。

以上のことは、下記サイトから要点をピックアップして纏めたものなので、詳細は下記参照。

「止まらない精子減少の行方──人類の終わりのはじまり?」
GQ JAPAN編集部(2018.11.27)
https://www.gqjapan.jp/life/news/20181127/sperm-count-zero

「男にもタイムリミットが!?~精子“老化”の新事実~」
NHKクローズアップ現代(2018.02.06)
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4097/

「精子の数が減りつつある。それは本当に生殖の危機か」
朝日新聞GLOBE+(ニューヨークタイムズ 世界の話題 2021.07.28)
https://globe.asahi.com/article/14405071

〇「精子/卵子の誕生(減数分裂について)」

細胞分裂には体細胞分裂と減数分裂の2種類がある。
体細胞分裂は体細胞をつくるための細胞分裂で、減数分裂は生殖細胞をつくるための細胞分裂。

*生殖細胞:遺伝情報を次世代へ伝える役割を持つ細胞。(精子、卵子になる細胞)(胚細胞ともいう)
*体細胞:生殖細胞以外の全ての細胞。(神経、筋肉、内臓などを作っている細胞)

男性の精子のもとになる細胞(精母細胞)の減数分裂は思春期になってから起こるが(減数分裂により精子は毎日2億個から3億個作られる)、女性の卵子のもとになる細胞(卵母細胞)の減数分裂は、母親体内にいる時からすでに始まっていて、出生期には途中で休止した状態になっており、思春期頃に下垂体から放出されるホルモンに反応して再開される。

減数分裂を再開した卵母細胞では,染色体は紡錘体と呼ばれる分裂装置によって2分され(第一減数分裂)、半数の染色体は極体とよばれる小さな細胞として卵母細胞から放出される。
この段階で卵母細胞は卵巣から卵管へと放出され、第二減数分裂が行われる。

減数分裂は第一減数分裂、第二減数分裂の2段階に分けて行われるが、男の場合は4個の精細胞(後に成熟、変形して精子となる)が出来るが、女の場合は卵(らん)(成熟卵子)になるのは1個だけで残りの3個は極体と呼ばれ卵子にはならず、その後消失する。

この減数分裂により、精子と卵子の染色体はどちらも半分の1組23本になるが、受精により元通りの2組46本になる。
(減数分裂に先立ちDNAの複製(DNA合成)が行われ染色体は2倍の4組になり、次に遺伝子の組換え(交差)が起こる。その後第一減数分裂により染色体は2組23本に、第二減数分裂により染色体は1組23本となり、受精により精子と卵子の染色体が合体して元の2組46本となる。)
(体細胞分裂の場合は、DNAの複製のあと遺伝子の組換えは行われず、そのまま細胞分裂が行われる。)

以上のことは、文章だけでは分かりずらいので、図解したものをネットから拾って別途纏めておいた。

減数分裂」(画像)
[原核生物の細胞分裂・体細胞分裂・減数分裂の比較]
[体細胞分裂・減数分裂の比較(DNA合成、遺伝子組換え)]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[減数分裂前の染色体の複製、遺伝子の交差と減数分裂]
[減数分裂前の染色体の対合、組換えと減数分裂]

(参考)

受精が完了すると、すぐに細胞分裂が始まり、受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管の中を子宮へ向かい着床する。
(受精卵は受精完了後、1週間~10日位の期間をかけて着床する。この時の受精卵(胚)は、約100個の細胞からできている。)

着床:子宮にたどりついた受精卵が子宮内膜にくっつくこと。

(更に詳しく説明すると)

受精卵の細胞分裂は4細胞期、8細胞期を経て桑実胚へと至る。
桑実胚はさらに細胞数を増しながら、細胞の分化が始まる。
最初の細胞の分化は、卵組織の表面を構成する1層の細胞層と内部に位置する細胞の塊である。
表面を構成する一層の細胞を『栄養膜』と呼び、内部の細胞の塊を『内部細胞塊』と呼ぶ。
栄養膜は子宮内膜表面と接触して、子宮内膜の中に入り込みながら胎盤を形成し、これから始まる発生を包んで保護する働きをする。
内部細胞塊がこれ以後さらなる分裂を繰り返しながら胎児となる。
従って、内部細胞塊は人体を構成するあらゆる細胞となりうる能力を持っていると考えられている。

(ウェブサイト「『受精』から『胚盤胞』形成に至るヒト受精卵の初期発生」より)
https://cellbank.nibiohn.go.jp/legacy/visitercenter/whatsculture/hito_hassei.html

 

 

 

 

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男女の違い(体形)

2022-08-26 21:39:25 | 男と女

(男と女)

[男女の違い(体形)]

〇「骨格」
主な違いは、肩幅、肋骨、骨盤だが、肩幅については男女差はほとんどない。

[肩幅]
男女の上半身の体形の違いとして、肩幅や鎖骨の長さが男性の方が女性より長いと言われているが、実際はそれほど違わないようである。(同じ身長での比較)
但し筋肉量は男性の方が大きいので、鎖骨の長さというよりはこの筋肉量の差が肩幅の差となっていると考えられる。
そして胸郭全体で見ると、男性の胸郭が全体的に広いのに対し、女性は男性よりも狭くなっている。
女性の上半身が華奢なのはこの影響の方が大きいと言える。

[肋骨]
肋骨の前側の肋骨弓という個所の角度が異なる。
男性は肋骨弓の角度が広く、女性は狭くなっている。
男性は肋骨の下部が広がっているため、腰にくびれができにくい体質となっている。
このため男性は胸郭から腰、下半身にかけて一直線にラインが落ちることになる。
一方女性の肋骨下部はすぼんだ形をしているため、胴体が細くなり、腰のくびれの由来となっている。
この胸郭下部のすぼんだ形は、骨盤の広さも加わって、女性特有の腰のくびれとなる。

[骨盤の形]
骨盤は、男性は横幅が狭く深い縦長型。
一方女性は、妊娠・出産に欠かせない大きな空間を確保するため、広く浅い横長型になっている。
この横長の形は、腰のくびれの由来ともなっている。

[骨盤の高さ]
骨盤の位置は、男性の方が高く、女性は低い位置にある。
男性は骨盤の位置が高いので、肋骨からの距離が近くなり、くびれはできにくい。
逆に女性のように骨盤の位置が低いと、肋骨からの距離が遠くなり、くびれができやすくなる。

[骨盤の角度]
骨盤が付いている角度も男女で異なる。
横から見た図を見てみると、男性の骨盤は後ろに傾いており、一方女性の骨盤は前に傾いている。
(恥骨は男性の方は前に出ており、女性は後ろに引っ込んでいる。)

骨盤の角度は体の見た目にも違いを生み出し、直立した時、男性はお腹が真っ直ぐに見えるが、女性の場合は骨盤の上部分が前に出ているので、下腹とお尻が出ているように見える(豊かなヒップラインが形成される)。

[大腿骨の角度]
大腿骨頸部は女性の方が男性より長い。
また男性の大腿骨は縦に狭い骨盤につくため、大腿骨の付け根から膝にかけてさほど角度はつかない。
一方女性の骨盤は横に広いため、大腿骨の付け根から膝にかけて強く角度がつくことになる。
女性ができるペタン座りを男性ができないのはこの骨盤につく大腿骨の角度が原因となっている。

以上のことは、文章だけでは分かりずらいので、図解したものをネットから拾って別途纏めておいた。

男女の体形」(画像)
(「胸部・肋骨の画像」「骨盤の画像」「肋骨・骨盤の画像」「骨盤・大腿骨の画像)

〇「脂肪のつき方」

男性:
・内臓脂肪(内臓の周りにつく脂肪でつまめない)がつきやすい
・脂肪がつきやすい場所としては、お腹や胸部、顎周りなど
・外につく脂肪が少ないことから筋肉がゴツゴツと見えるため硬い印象になる

女性:
・皮下脂肪(外から指でつまめる脂肪)がつきやすい
・脂肪がつきやすい場所としては、二の腕や下腹部、太ももなど
・脂肪がよく見える場所なので柔らかい印象になる

*女性は妊娠をして子供を体内で育てる必要があることから、皮下脂肪がつきやすい傾向にある。

〇「筋肉の量」

男性:
・男性ホルモンが体内で多く分泌されるので、筋肉がつきやすい。
・そのため筋肉による直線のラインが目立ち、角張ったような感じになる。

女性:
・女性ホルモンが多く分泌されるので、筋肉があまりつかない。
・そのため体つきのラインが曲線的で丸みのある感じになる。

 

 

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男と女(参考画像)

2022-08-21 09:13:49 | 男と女

(男と女)

[参考画像](ネット上から理解しやすいものを選択して掲載)

脳の構造と仕組み」(画像)
(「脳の構造」「脳の断面と機能」「大脳の構造1」「大脳の機能」「大脳の構造2」「大脳皮質1(大脳辺縁系)」「大脳皮質2(海馬・偏桃体)」「大脳皮質3(海馬)」「大脳髄質内の神経線維」「交連線維」「脳梁の男女比較1」「脳梁の男女比較2」「脳の情報処理の男女比較」)

男女の体形」(画像)
(「胸部・肋骨の画像」「骨盤の画像」「肋骨・骨盤の画像」「骨盤・大腿骨の画像」)

声帯の構造と仕組み」(画像)
(「声帯」「声帯のメカニズム」「男女の声帯の違い」「喉頭蓋1」「喉頭蓋2」「喉頭蓋3」「喉仏1」「喉仏2」)

[性分化](「性染色体から個体の性へ」)(説明文と画像)(東京医科歯科大学のWebSiteからの転載)

(注)(東京医科歯科大学のこのサイトにリンクを貼ろうとしたが記事のダウンロードになってしまうので、止むを得ず同じ内容をそのまま記載したものを作成し、そこにリンクを貼らせてもらうことにした。)

減数分裂」(画像)
[原核生物の細胞分裂・体細胞分裂・減数分裂の比較]
[体細胞分裂・減数分裂の比較(DNA合成、遺伝子組換え)]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[精子/卵子形成の減数分裂]
[減数分裂前の染色体の複製、遺伝子の交差と減数分裂]
[減数分裂前の染色体の対合、組換えと減数分裂]

 

 

 

 

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脳の男女差についての否定的意見

2022-08-20 19:23:09 | 男と女

(男と女)

「脳の男女差についての否定的意見」

「脳の性差」については勿論これを否定する意見もある。

ここではこれら否定的意見の中でも、代表的な2つの見解を、一部提示しておく。
(サイトへのリンクを貼ってあるので、全文はこれらを参照)

〇「脳科学者・中野信子が解説。“ジェンダー”の枠から飛び出して自由になる、頭と心のつくり方。」

── かつて、男性脳と女性脳の違いについて書かれた書籍が話題になりました。それから20年近く経ちましたが、脳科学の最新の知見でも、男性と女性の脳には違いがあるとされているのでしょうか?

男女の間で筋肉量や皮下脂肪の量などが異なるのと同じように、脳にも男女の違いはあります。

たとえば神経伝達物質のひとつ、セロトニンは精神を安定させることで知られていますよね。この物質の合成能力には男女で差があり、男性は女性の約1.5倍というデータが。セロトニンが少ないと欠落に過敏になりやすく、不安傾向が強まりやすいのです。

たとえば男女が同じ家に暮らしていて、洗剤がなくなりそうなことには女性のほうが先に気づくということがままあります。もし、そんなことが頻繁に起こり、なかなか互いに噛み合わないと感じるなどのケースが続くなら、男女間でセロトニンの量が違うことが原因のひとつかもしれません。でも、女性よりも早くいろいろなことに気づく男性だっていますよね。結局、男女の差はあるけれど、個人差のほうがより大きいのです。

── たしかに、女性だから不安が多く心配性であるとは言い切れないですよね。性別の差より個人差のほうが大きいということを、もう少し説明していただけますか。

身長差を考えるとわかりやすいのではないでしょうか。統計を取ると、日本の成人男性の平均身長は172センチで、女性の平均身長は158センチ。平均値では明らかに男女差があるのですが、女性の平均値よりずっと背の低い男性もいれば、きわめて背の高い女性もいる。統計上は性別による有意な差があるけれど、そのことによってふたつのグループにスパッと分けられるわけではない、というのが科学の見解です。

とはいえ人間は、男性、女性といったカテゴリーに分けてあれこれいうのが好きな動物。その楽しみはあってよいと思うのですが、そこで生じる困ったことは「ステレオタイプ脅威」というものです。

(以下、項目のみ記載)

「無意識に刷り込まれるメッセージ。」
「“女性だから地図が読めない”のは、思い込みのせい?」
「カテゴリーにはまらなければならない、という“呪い”。」
「性別という枠をはずして、自分の本音を観察する。」

「VOGUE」 2020年12月26日
https://www.vogue.co.jp/lifestyle/article/the-heart-knows-gender-free

中野信子(Nobuko Nakano)
東日本国際大学特任教授、脳科学者、医学博士。東京大学大学院 医学系研究科 脳神経医学専攻 博士課程修了後、フランス原子力庁 サクレー研究所勤務。現在はテレビ番組のコメンテーターとしても活躍中。著書は『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『パンデミックの文明論』(ヤマザキマリとの共著。文春新書)など多数。


〇「「男性脳」「女性脳」に根拠はあるか 性差より個人差」

(40年前の、わずか14人のデータに基づいた説)
―― 世の中では「男性脳」「女性脳」という言葉が人気です。「男性は脳が~~だから○○が得意」「女性は脳が~~だから△△を好む」といった説は、企業研修などにも応用され、「性別による脳の違いを理解してコミュニケーションを取ることが重要」などのアドバイスがされるケースもあります。

こうした「男性脳」「女性脳」という考え方を紹介している本の中には、最新の研究成果を反映していない非科学的なものが少なくありません。
男女の脳の違いを示す根拠として「左右の脳をつなぐ脳梁(のうりょう)の太さに差があり、女性のほうが太い」という研究結果がしばしば引用されますが、これは今から約40年も前の1982年に、男性9人、女性5人という限られた数の解剖データを元に書かれたものです(*1)。この見解を否定する研究結果も複数出ており、今も信じている研究者は少ないと思います。

―― 原始時代にまで遡り、「古来、男性は狩りを、女性は採集と子育てをしていた。だから脳や遺伝子が~~である」といった説を聞くこともあります。

それも確かとは言い切れません。昨年、米国の考古学の研究チームにより、9000年前の米大陸では大型動物ハンターの30~50%が女性だったという可能性が示されました(*2)。「男性は狩り、女性は採集と育児」という役割分担は、研究者による後付けだった可能性もあるのです。
ほかにも、「男性よりも女性のほうが会話を好む」という言説が一般的には信じられていますが、科学的な根拠を伴っていません。2007年に米国の科学者チームが発表した研究結果によれば、成人が1日に使う単語数の平均は約1万6000語であり、男女で統計的な差は見られず、むしろ個人差が非常に大きかったといいます(*3)。
また、「男女差がない」という研究結果は、「男女差がある」という結果に比べて発表されにくく、注目もされにくいというのが現状です。

―― では、男女の脳に「差はない」のでしょうか?

(わずかな男女差を上回る、大きな「個人差」がある)
いいえ、「差がない」というわけではありません。平均値を見れば、男女の脳や能力・思考には差が見られます。しかし、脳は男女による差よりも、個人による差のほうがとても大きいのです。以下の図を見てください。(以下省略)

(以下、項目のみ記載)

(MRIを用いても「男性脳」「女性脳」は見つからず)
(大人になってからでも脳は「変わる」)
(「男子は後から伸びる」は本当か)

「日経xwoman」 2022/6/3 (日経xwoman 2021年12月8日の記事を再構成)
https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM276XJ0X20C22A5000000/

四本裕子(よつもと・ゆうこ)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京大学卒業後、米国ブランダイス大学大学院でPh.D.を取得。ボストン大学およびハーバード大学医学部付属マサチューセッツ総合病院リサーチフェロー、慶応大学特任准教授を経て、2012年東京大学准教授、2022年4月より現職。専門は認知神経科学、知覚心理学。

(考察)

これらの意見について共通するのは、「男性脳」「女性脳」という区分けを否定しているものであり、脳に性差はあるということは認めつつも、「脳の性差」よりも「個人差」の方が大きいということ。
また、四本先生の否定的意見にしても、「サンプル数が少ない」「否定的な研究結果も複数ある」「確かとは言い切れない」などと言うものである。

従ってこれらの意見は、ここで考察している内容を、(事実として認められている事柄は言うまでもなく)間違っていると頭から否定しているものではないと言える。


(追記)・・脳の性差についての否定的意見の追加

〇「科学で分かる男と女の心と脳」(麻生一枝氏の著書)

[左右の脳をつなぐ脳梁の性差]

1980年代、脳梁後部の膨大部と呼ばれる部分が、女では男より厚いという研究結果が発表された。
それ以来、さまざまな解釈が一般向けの本や雑誌に登場しているのだが、とにかく行き過ぎとしか思えない断言のオンパレードだ。

・女の脳では脳梁膨大部が厚く左右の脳の連絡がいいので、視覚情報や聴覚情報がすばやく交換される。だから女は男より人や物の小さな変化に気づくのがうまい。
・女の脳では脳梁膨大部が厚く左右の脳の連絡がいいので、何かをするとき女は両方の脳を使う。一方、左右の脳の連絡が悪い男は、左右どちらか一方の脳に頼る。
・女の脳では脳梁膨大部が厚く左右の脳の連絡がいいので、多くの情報を素早く交換できる。しかし膨大部が薄い男の脳ではそれができない。だから男は1つのことに集中しやすく、女はいくつものことをこなすのが得意だ。

こういった説明を聞いたら要注意。こう言い切れるだけの科学的根拠はない。

実際には、脳梁の性差の意味は推測の域をでていない。それどころか脳梁に性差があるかどうかすら疑問視されている。いまも次々と論文が発表されているが、脳梁の性差の有無について決着はついていない。

(サイエンス・アイ新書 2010/03/25)

麻生一枝
成蹊大学理工学部講師 動物生態学、動物行動学
2011年10月より、長浜バイオ大学英語専任准教授

(考察)

麻生一枝氏は、女性の特性である以下のことを全て脳梁膨大部に関連付けて、そのように言い切れるだけの科学的根拠はないとしているが、ここでの疑問点(問題点)は、何故脳梁の膨大部に限定しているのかということ。(加えて脳梁の性差についても疑問視している)

「人や物の小さな変化に気づくのがうまい」
「何かをするとき女は両方の脳を使う」
「女はいくつものことをこなすのが得意だ」

しかし脳梁の性差については女性の方が男性より大きい(太い)ことは既に実証されている。
脳梁膨大部に限定しても、女性の方が男性より太く丸く膨らんでいることがスキャンした画像などで数多く示されている。

著者もこのようなことは分かっているはずで、何故この箇所がこのような表現になったのかは分からないが、この部分が引っ掛かったものの、その他については多くの内外の論文やデータなどを参照して科学的根拠も示され、簡潔に纏められているので入門書としては参考になる本だと思う。

(ビーズ夫妻の著書では脳梁の違いだけで結論付けている訳ではなく、MRI画像による実際の脳の活動領域も検証して総合的に判断している。)

 

(参考)

*「右脳と左脳」(右脳と左脳の話が出たので、その機能についても触れておく)

右脳と左脳の機能については一般的に次のように言われている。

右脳: 直観的、総合的(全体的)、芸術性が高い、クリエイティブ
左脳: 論理的、分析的(解剖的)、言葉を使った思考、数学的思考

しかし、このように区分することについてはほとんどの専門家は否定している。

(*)
[右脳は直観的で、左脳は論理的?](麻生一枝氏の著書より抜粋)

右脳と左脳が、ある程度作業分担をしているのは確かだ。
少なくとも右利きの男性に関する限り、声を出して話すという機能に関連した部分は左脳に偏っているし、空間認識に関連した部分は右脳に偏る傾向にある。

現在少なくとも専門書では、このように単純化した右脳・左脳論は登場しない。
過去の研究を吟味した総説論文でも、直観的・論理的と言った相対する2つの概念で左右の脳を特徴づけることには懐疑的だ。

(*)
[右脳神話」はなぜ生まれたか?](中野信子氏のネット記事より抜粋)
https://logmi.jp/business/articles/322664

(“右脳神話”が生まれた背景)

ロジャー・スペリーという人が、ノーベル医学生理学賞を取りました。脳梁を切断した患者さんを被験者として、左脳右脳の機能の差が調べられていったんです。

(スライドを指して)例えば、こういったNavon課題というものがあるんですが、この図形、おおまかに見るとHの字ですよね。H型に並んだ小さいAの字が見えると思いますが、これを、右脳が損傷している人と、左脳が損傷している人、それぞれに見せます。

見せるとなにが起きるか。左半球が損傷している人は、この小さいAが認識できないんです。「なにが見えますか?」と聞くと、大きいHの字を書きます。一方で、右が損傷している人は、小さいAがまとまってこの大きなHのかたちになっていることを認識することができません。小さいAの字を紙全体にバラバラに書くんです。

不思議ですよね。それぞれ見ている階層が違うのです。見える解像度が違う。要するに、処理する情報の、空間解像度が左右で異なるということです。

(右脳と左脳が担当する役割の違い)

左右の機能分化。右と左では担当する機能が確かに異なります。
脳を持っていて、左右にわかれている。左右にわかれていることにはやっぱり理由がなくはないのであって、魚類、両生類、鳥類にもこうした機能分化があります。
右脳は全体視をする。全体を見て予期しない事態への対応をします。天敵を回避するためにそういう機能があるんだろうと考えられている。
一方で、左脳はなにをしているのか。部分視、中心視。注意を向けたところの情報を解像度高く処理するということをします。

(*)
[右脳型?左脳型? でもそれには科学的な根拠はない!?](山本恵一氏のネット記事より抜粋)
https://start.jword.jp/magazine/detail/3367

左半球と右半球とをつないでいる「脳梁」を、手術などによって切断し、左右の脳が切り離された状態が「分離脳」です。
もともと、病気の発作を軽減するための手術法でしたが、別の深刻な影響を与えてしまいました。
それは、分離された脳がおのおの独立したふるまいを始めたことです。
たとえば、一方の手がズボンを下げようとしているのに、もう一方は上げようとする、といった具合です。
あるいは、左目に絵を見せても見えるだけで、それが何かと認識できないこともわかりました。
これにより、左右の脳はそれぞれ分化された機能は持ってはいるものの、別々に働いているのではない、
そして、両方が統合されてはじめて、物事を理解するという役割を果たす、ということが明らかになってきました。
すなわち、複雑な絵の鑑賞や、微妙な音色の聞き分けなどは、左右の脳の相互連携により理解にいたるということです。

(*)
[左脳と右脳本当の役割](日経サイエンス 1998年10月号)
https://www.nikkei-science.com/page/magazine/9810/sano-uno.html

ヒトの左脳と右脳をつなぐ連絡橋である脳梁が切断された「分離脳」の研究から,左右の脳の違いがどのように生まれてきたかがわかってきた。左脳は,外の世界で起きた出来事をつじつまの合う物語に仕上げる解釈機能を獲得,言語や会話の能力につなげたが,反対に本来もっていたいくつかの能力を失った。左右の脳の機能分化は,進化の過程で,限られた脳の容積を生かすために,すでにある能力を右脳に残し,左脳に新しい能力を割り当てるために古い能力の一部を捨ててたために起きたと考えられる。

(考察)

右脳と左脳についての問題点は、「右脳型・左脳型」或いは「右脳は直感的で左脳は論理的」というように、2分化して決めつけることにある。
右脳と左脳の機能の違い、作業分担については誰もが認めており、反論しているのはこの断定的な区分に対してである。
つまり右脳と左脳で機能的な明確な区分はなく、何か作業を行う時はどちらの脳も連携して働いており、作業の内容によって左右どちらの脳がより働いているかの違いはあるということ。

(ビーズ夫妻の著書でも、左右の脳の機能の一律的な区分はしておらず、MRI画像の脳の活動領域の違いを検証して、男女の左右の脳の働き方の違い、そして男女それぞれの得意分野の判断をしている。)

 

 

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女らしさ(男を魅了するもの)

2022-08-14 21:12:48 | 男と女

(男と女)

[女らしさ](男を魅了するもの)

昨今の風潮から言うと「男らしさ」「女らしさ」という言葉もタブーかも知れない。
しかし男女がお互いに魅かれ合うのは、相手が自分たちにはないものを持っているからで、それが「男らしさ」「女らしさ」という言葉に象徴されていると言える。
ここでは、(「男らしさ」など考察してもつまらないので)「女らしさ」についてしぐさなど特徴的なものをいくつか取り上げてみる。

〇ポニーテール

女性にとっては邪魔な髪を単にまとめただけの「手抜きスタイル」なのに、これが好きという男は多い。
時代劇などで女性剣士がよくこのスタイル(髪を高い位置で縛った形)をしているが、颯爽とした中にも女性らしい魅力がある。
何故好きかと言われても困るが、ネット上ではいくつかの理由付けをしている。

・キュートで元気な印象を受ける
・ナチュラルな美しさがある
・うなじが見えて女性らしさを感じる
(女性のうなじというのは、男からすると細くてか弱く見え、男には自分より弱いものを守ろうとする本能があるから)
・髪が揺れて可愛らしい
(男には揺れるものに結構弱いところがある。フレアースカート然り、振袖然り。)
・髪を結ぶ仕草が可愛い
・フェロモンを感じる(アポクリン腺から出ている)
(アポクリン腺とは汗腺の一種で、脇の下、外耳道、乳房、外陰部、肛門の周辺などに存在する。)
(性ホルモンによってアポクリン腺の活性化が引き起こされると、異性を惹きつけるフェロモンを放出するようになる。)

女性にとってもこのことは意識しているようだが、ポニーテールにする理由として次のようなこともあるらしい。
・オシャレがしたい(イヤリングやネックレスなどのアクセサリーを見せられる)
・スタイリングが面倒
・気分転換

(参考)

一般的に女性は髪を長くし男性は短いが、これは持って生まれた性差ではなく、女性が髪を長くするのはセックスアピールのためと言われている。

但し、髪の成長には女性ホルモンが、頭の薄毛には男性ホルモンが大きく関係している。

女性ホルモン(エストロゲン)は髪の毛の成長を促し、髪の太さやツヤに影響を与えている。
一方男性ホルモンのひとつであるジヒドロテストステロン(DHT)は薄毛の原因となっている。
DHTは男性ホルモンのテストステロンから生じたものだが、頭頂部、前頭部(おでこの上)で脱毛因子を増やし、髪の成長期を短縮させるので薄毛になっていく(薄毛ホルモンとも言われている)。

そして体毛だが、こちらは男性ホルモン(テストステロン)の働きが影響している。
女性にも男性ホルモンは存在しており、男性ホルモンの分泌が多い女性は体毛が濃くなる傾向がある。

体毛とホルモンの関係は次のようになっている。
(体毛の種類は、男性毛、両性毛、無性毛の三種類がある。)

男性毛・・ 男性ホルモンの増減を受けて濃くなったり、薄くなったりする。
両性毛・・ 男性ホルモン、女性ホルモン 両方の影響を受ける。
無性毛・・ 性ホルモンの影響は受けにくい。

男性毛・・  ヒゲ、耳毛、胸毛、背中の毛、お腹の毛、手足の硬い毛、陰毛上部、頭頂部、前頭部
両性毛・・  ワキ毛、陰毛下部
無性毛・・  まつ毛、眉毛、側頭部、後頭部

(*両性毛は無性毛に含めて分類することもある。)

〇上目使い

女性の上目使いは男にとって可愛く見えるものだが、これは顔の見え方に理由がある。
上目遣いをすると通常より目が大きく見えるので、赤ちゃんのように幼く見え、可愛いと思わせることになる。
中でも甘えたような、訴えかけるような上目遣いには、弱いものを守ろうとする男の本能はいたく刺激されてしまうことなる。

*このことについて、小谷博子氏(育児工学)は次のように述べている。

「女の上目遣いは男の本能に訴える」

女性は男性に甘えるとき、自然と上目遣いになります。これは、無意識に赤ちゃんを真似ているのです。

赤ちゃんの顔は、「体に対して目が大きい」「すべてのパーツが顔の低い位置、かつ真ん中に寄っている」「顔に占める額の割合が大きい」という特徴があります。この特徴によって赤ちゃんは人の本能に訴え、条件反射的に「かわいい」「弱い者だから、守らなくてはいけない」と感じさせるのです。上目遣いをする女性も、どんな特徴があれば「かわいい」「弱い者」と判断されるのかを本能的に知っています。「赤ちゃんのような顔」に見せて、「私は弱いから、助けてね」とアピールするために、上目遣いをするのです。

実際にやるとわかりますが、人を上から見下ろすと、正面から見たときと比べて童顔に見えます。遠近法によって目は大きく、額は広く、パーツは低い位置に寄って見えるからです。自撮りをする女の子たちがこぞって斜め上から撮りたがるのは、本能的にその角度がかわいいことを知っているからでしょう。

(PRESIDENT 2015年3月2日号)

(参考)

目、鼻、口などには性差はないが、では何故顔を見ただけで男女の区別がつくのだろうか。
これは、顔の輪郭や骨格、目、鼻、口などパーツの形やバランスなど複数の要素を総合的に判断して、その特徴を見分けているからといえる。
ではこれらの男女のそれぞれの特徴とは何だろうか。
これには、漫画家やイラストレーターが男女を描き分けるときに注意している点が参考になる。

[骨格] 女性の骨格は全体的になだらかで、男性は角ばっている。
男: 彫りが深く、角ばっている。大きめの顔。
女: 平面的で、丸みを帯びている。小顔。

[輪郭] 丸みがあると女性らしい印象になる。
男: 面長で角ばっている。あごがシャープ。
女: 丸顔、卵型で丸みを帯びている。

[口元] 縦の幅が厚く、ぷっくりしていると、女性らしいイメージになる。
男: 薄くのっぺらしている。
女: 厚くふっくらとしている。

[鼻] 横幅が大きいと丸みがある女性らしい印象となり、逆に横幅が小さいと鼻筋が通ったシャープな男らしい印象となる。
男: 横幅が小さい。鼻筋がスッと通っている。彫りは深め。
女: 横幅が大きい。低めで丸みがあり、彫りは浅め。

[目] 縦の幅が長いと丸みのある女性らしい印象を与え、逆に短いとシャープな男らしい印象になる。
男: 一重又は奥二重の切れ長のクールな目元。目の堀、頬骨、エラ骨が目立つ。短いまつげ。
女: 二重でクリっとした目。丸くて、滑らか。長いまつげ。

(注) 以上はあくまでも男女の一般的、平均的な特徴、印象を述べたもの。

これらを踏まえると、女性の上目使いは可愛く見えるが、男性のそれは気持ち悪い以外の何物でもない。

〇腰のくびれ

女性特有の腰のくびれ。なぜこのようなくびれが出来るのだろうか。
それは男女の骨格の違いによるものだが、肋骨、骨盤の構造とその位置関係に起因している。

(この記事内容は「男女の違い(体形)」に移動した)

 

 

 

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男女の差(声の違い、言葉づかい)

2022-08-14 21:08:27 | 男と女

(男と女)

[男女の差]

〇[男女の声の違い]

男性の声は低く、女性の声は高い。分かり切ったことだが、この違いはどうして起こるのか。

思春期になると「声変わり」が起きる。
この声変わりに大きく関係しているのが男性ホルモンで、12歳~15歳頃に分泌が増え、成長とともに声変わりが起こる。
男性は今までよりも声が約1オクターブ低くなり、それまでの子供っぽい高い声から、低く太い大人の声へと変化していく。
女性も体の成長とともに声帯が長くなるので、男性と同様に声変わりが起こり少し声が低くなるが、男性に比べて程度が軽いので気が付かれないことが多い。

では、何が変化するのか。(以下、ウェブサイト「いきいき健康相談」より)

声は、喉にある声帯(膜)が息(空気)により振動することにより出る。
声帯は、甲状軟骨(のどの前の方にある、所謂「喉仏」)と披裂軟骨(後ろの方にある)との枠に張られている。
体の成長とともに、特に思春期にこれらの軟骨も大きくなり、それにともない声帯も長く、厚くなりる。
声の高さは声帯の振動数で決まるが、声帯が長く、厚くなると振動数が下がり、そのため声が低くなる。
声帯の長さは子供が0.9cm、成人男性で2cm、成人女性で1.5cm位。

周波数で言うと、成人の基本周波数は平均125Hz、女性は男性の約2倍程度。

(以下、ウェブサイト「ママとおべんきょう」より、筆者(34歳・女・合唱はメゾソプラノ))
(注)数字はこの筆者が記載したものよりここでは若干丸めて記載した。

◆話す時の声域
成人男性 120~200Hz 成人女性 200~300Hz

◆歌う時の声域
【男声】
バス 90~290Hz バリトン 100~390Hz テノール 130~440Hz

【女声】
アルト 180~780Hz メゾ・ソプラノ 220~880Hz ソプラノ 260~1000Hz

◆「キャー!」という悲鳴 (筆者の場合) 1800Hz
◆赤ちゃんの泣き声 2000Hz以上

(以上)

(注)
声帯とは別にもう一つ男女の声質変化の要素として体格がある。
男性の方が首が太く体が大きいので、体の響きが大きくなり音は太くなる。

(参考)

〇男女の声域の違い以外に、同じ男性同士、女性同士でも声が違うのはなぜか。

声帯が声を出す器官であることは間違いないが、この声帯の振動による音(原音)はまだ声ではなくブーという小さい音なので、それが声になるためには声道をはじめ体のすべての共鳴が必要となる。
人によって声質が異なるのは、声帯の個人差もあるが、口腔や鼻腔、そして共鳴器となる体全体の大きさや形が人によって異なることによる。
一方、兄弟、姉妹などの声が似ているのは、遺伝子によりこれらが似通った形になるため。

(男女の話に戻ると、男声は男性の体、女声は女性の体を共鳴器としているので、男女それぞれ違った声質になる。)

〇録音した声はなぜ違って聞こえるのか。

録音した自分の声が 普段自分が発している声と違って聞こえるのは、音の伝わり方の違いにある。
周囲の人が聞いている自分(私)の声は、声帯の振動により口から出した声を、相手が耳でキャッチして自分(私)の声を認識している。
一方、自分自身が普段から聞いている自分の声というのは、口から発した声を自身が鼓膜でキャッチした音だけでなく、骨から伝わった音が脳内に響いている音だから。 この骨から伝わった音というのは専門用語で 『骨伝導』と言う。

〇女性にも喉仏はある (女性には喉仏はないというのは間違い)

喉仏は喉頭を覆う軟骨の一部で、喉頭やその中にある器官を守ったり、声を出すためにも必要で、人間なら誰もに備わっている。
喉仏は喉の突出部を形成しており、他の9種の軟骨と比べ最も大きく甲状軟骨と呼ばれている。
軟骨は、個体でありながら柔らかく結合性のある組織で、神経やは血管は通っていない。
2つの軟骨プレートが結合している部分が突出し、喉仏を形成している。

子どもの喉仏はみんな同じサイズだが、思春期を迎えると喉頭付近の軟骨が急成長し、声変りが起こる。
しかし、軟骨の成長の仕方は性別によって異なり、女性の場合、軟骨プレートが交わる角度は120度で鈍角なため、突出のない平らな喉になる。一方男性の場合は、この角度が90度で喉に突出部ができる。
更に、男性ホルモンであるテストステロンが軟骨の発達を促進するため、男性の軟骨や喉頭は女性に比べて大きくなる。
これにより声が低くなるだけでなく、喉仏も立派な大きさになる。

つまり、喉仏は男性の特徴だと思われがちだが、女性の場合は目立たないだけで実はちゃんと備わっている。

〇食物が気管に入らないのはなぜか。(声の考察とは異なるが喉頭関連で記述しておいた)

喉は食事の際には食べ物の通り道となり、呼吸の際には空気の通り道となる。この仕分けをしているのは喉頭で、喉頭は気管の入り口にあり、喉頭蓋や声帯をもっている。
喉頭蓋や声帯は呼吸をしているときには開いていて、物をのみこむときにはかたく閉じて食物が喉頭や気管へ入いらないように防いでいる。一方食道は普段は閉じているため、食道に空気が入ることはなく、物をのみこむ時には声帯は閉じて、その上から喉頭蓋が蓋をする。そして食道入り口が開くため、食物は喉頭・気管に入ることなく食道へ入っていくことができる。
つまり喉頭は、呼吸、嚥下(物を飲み込む)、発声という3つの重要な働きをしていることになる。

*飲食時の舌の役割

食べ物や飲み物を飲み込もうとすると、自然に舌の先端が口蓋(上顎)に押しつけられるようになり、軟口蓋が咽頭の後壁にぴったりと接触する。この運動により飲食物が鼻腔へ流れ込むことが防止される。 
次に、舌全体を軟口蓋につけて飲食物を咽頭蓋へ送り込む。この時、喉頭蓋が降下して気管との交通が遮断される。それまでは気管と食道に向けて2つの口が開いていたが、食道への道だけが開いた状態になる。この運動により飲食物が気管に入ることが防止される。 
その後、さらに舌根部を咽頭の後壁に押しつけ、飲食物を咽頭に送り込む。甲状軟骨(喉仏)と輪状軟骨が前上方に動き、輪状咽頭筋が弛緩して食道入り口部が大きく開くと、飲食物が食道に送り込まれる。
そして、飲食物が食道の入り口にさしかかると、食道の内側にある輪状筋が蠕動運動を始める。蠕動運動によって飲食物は徐々に胃のほうへ送られていく。この一連の運動を嚥下(えんげ)運動という。

(参考)
以上について参考となる画像をネットから上から選んで別途まとめておいた。

声帯の構造と仕組み」(画像)
(「声帯」「声帯のメカニズム」「男女の声帯の違い」「喉頭蓋1」「喉頭蓋2」「喉頭蓋3」「喉仏1」「喉仏2」)

 

〇[言葉づかい]

日本語では「男性言葉」「女性言葉」がはっきりしている。
外国語では多少の使い分けのある言語はあるものの、日本語ほどではない。
では日本語では、何時から、何故このような言葉の男女差が生まれたのだろうか。
ここでは特に「女性言葉」に焦点を当てて考察してみる。

文献によると、女性言葉は奈良時代からあったといわれているが、室町時代あたりから宮中の女房が使う御所言葉というかたちではっきりと現れ、江戸時代には御所言葉を使う階層および語彙の範囲も広がり、明治時代以降、女性語はさらに一般化されたとある。

女性語が一般化する下地となったのは、江戸末期の遊郭の女性が用いる遊里語で、それが発達し明治の「婦人語」の母体が作られた。
*遊里語=「ありんす」「ざんす(ざます)」などで「ざあます言葉」と言われている。
(ちなみに、この花魁言葉は、廓詞(くるわことば)・里詞(さとことば)・ありんす詞(ありんすことば)とも呼ばれており、田舎から売られてきた少女の方言や訛りを隠すために使われていた、いわば遊郭独自の隠語。)

現代の日本で一般的に女性語として認識されている言葉の起源は、明治時代に有産階級の女学生の間で発生した「てよだわ言葉」である。
「よくってよ」「いやだわ」「そうかしら」などの言葉の流行は、尾崎紅葉によれば「旧幕の頃青山に住める御家人の(身分のいやしき)娘がつかひたる」とある通り、もとは山の手の下層階級の女性が使っていた言葉が女学生の間に伝播したもので、当時は「異様なる言葉づかひ」などと文化人の非難の的になったが、結果的には中流以上の女性層で定着し、規範的な女性語として扱われるようになった。
*「てよだわ言葉」というのは、現代における女性語の代表格で語尾に「てよ」や「だわ」などを用いる言葉の総称で、女性の言葉遣いを特徴づける文末詞を指す表現として、国語学者の中村桃子女史が造語した言葉。

他に男女の違いが分かる特徴的な終助詞としては次のようなものがある。
男性…「だ」「だな」「だぜ」「ぞ」「さ」
女性…「わ」「わよ」「わね」「の」「のよ」「ことよ」

このように、日本語での男女の言葉遣いの差といえば、終助詞の違いが際立っているが、接頭語や単語などでもいくつかの差は見られる。
接頭語:女性は名詞に「お」をつける。(「お花」「お野菜」「お友達」など)
感嘆詞:男性…「ほう」「へー」  女性…「あら」「まあ」
単語:男性…「俺」「お前」「おやじ」  女性…「私」「あなた」「おとうさん」


〇[外国語における男性言葉と女性言葉]

外国語は日本語ほど顕著な差はないが、一部次のような区別がある。

*「男性名詞と女性名詞の文法性のある言語」

(それぞれ名詞や形容詞、動詞が男女で違う形をとることが多いので、男女で述語の形などがはっきり異なる)
(ラテン語を起源とする欧州語に多く、具体的には、スペイン語、フランス語、イタリア語など)

*「語尾の一部が変化するもの」

韓国語:(例) 男性「~ニダ」 女性「~ヨ」 (~です)
男性「アルゲッスムニダ」 女性「アルゲッソヨ」 (分かりました)
男性「エップンニダ」  女性「エッポヨ」 (きれいです)
*ただし、日本語ほど明確な使い分けはないとの意見もある。
つまりニュアンス的に「~ニダ」の方がかしこまっていて、フォーマルな印象、「~ヨ」の方が丁寧語だけど柔らかい印象という意見が多い。

タイ語:(例) 男性「~カップ」 女性「~カー」 (語尾につけることで丁寧語になる、~です、~ます)
男性「サワディ カップ」 女性「サワディ カー」 (こんにちは)
男性「コップン カップ」 女性「コップン カー」 (有難うございます)
(これはタイ人が話すと、スプードが早いためこのように聞こえるということで、正式な発音は下記)
男性「コープ クン クラップ」 女性「コープ クン カー」
*コープ→ (感謝に関する語)、クン→ あなた、クラップ/カー→(丁寧語になる)

*「言い回し、抑揚で区別されるもの」
(英語や中国語は文法的に明確な区別はなく、一部使用する単語や言い回しで差が生まれる。)

英語:(女性が好んで使う言葉、表現)
(1) "I thihk"→"I feel" ("I feel it's good.") 
(2) "I like"→"I love" ("I'd love to play tennis.") 
(3) "very"→"so" ("Thank you so much.")
(4) "wonderful"→"fabulous" ("I had a fabulous time.")
(5) 付加疑問文 ("You love me, don't you?")

 

(参考)
女性ことばについてのその後の考察

(「話の種」)「女性ことばについて」

 

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