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映画「インランド・エンパイア」を鑑賞しました。

2007-07-21 13:34:48 | Weblog
 
 映画の話 
ハリウッド女優ニッキー・グレース(ローラ・ダーン)は未完のポーランド映画『47』のリメイク『暗い明日の空の上で』の主演で再起を狙うも、映画の展開とリンクするように、私生活でも相手役デヴォン・バーク(ジャスティン・セロー)と不倫をし、現実と映画の区別が付かなくなり、そして……。

以上のようなストーリーなのだが、ストーリーは有って無いようなもの。映画は大きく分けて五つのパートから成り立っている。
 ハリウッドを舞台とした「女優ニッキー・グレイスの世界」と「映画内映画『暗い明日の空の上で』」。
 ポーランドを舞台とした「ロスト・ガールの世界」と「映画内映画『47』」
 そして、その空間を繋げる「RABBITSの部屋」。

 この五つのパートに、更に細かいシークウェンスが絡んで時間軸も微妙にねじれていて見ていて頭の中が混乱してくる。

 映画は、リンチお得意の物凄い重低音を含んだインダスト・ノイズで幕を開ける。劇場の壁や天井もビリビリとビビッている。
 顔にボカシの掛かった男女が情事をする部屋。その姿をテレビで見ている女。
 つまらない笑いに観客の爆笑が被さるウサギ人間の部屋。
 凄い形相の老婦人が女優ニッキー・グレイスの家に訪問して、ニッキーの未来を暗示するような話をし始めて話が動き出す。

 この映画はリンチの家の近所に、たまたま近所に引っ越してきたローラ・ダーンの為に、リンチが運営する有料サイト用に70分の作品を作るはずだったのが、リンチ興が乗り、ロサンゼルスとポーランドで、その都度脚本を書いて撮影を続けた結果、3時間の超大作になったと言う。
 その要因に一躍かったのはデジタルビデオ撮影(以下DV撮影と記載)なのではないだろうか?
 本作は全編DV撮影がされていて、オートフォーカスのピンボケや手振れもお構いなしに、ブレーキの利かなくなった暴走列車のように映画は全編突き進む。

 映画の感想
 リンチ節炸裂である。私も自称“リンチフリーク”であるが、私のような凡人が理解するまでもなくリンチは、はるか遠い向こうの世界を歩いている。リンチは一旦「ストレイト・ストーリー」で我々凡人に歩み寄ったようだったけど、その後の「マルホランド・ドライブ」でまた向こうの世界に行ってしまい、本作では更に違う次元に行ってしまった。

 この滅茶苦茶な世界観に、一本筋の通ったリアリティを与えたのは紛れも無く本作の共同制作と主演を勤めたローラ・ダーンの力だったような気がする。リンチのデタラメナ撮影にめげずにリンチの世界観を理解して同じテンションを維持して美しい顔をしわくちゃにして苦悩の表情で、リンチの脳内世界である「内なる帝国(インランド・エンパイア)」の住民を熱演している。

 映画には、リンチ映画でお馴染みの真っ暗闇にインダスト・ノイズや、リンチ作品のキーワードの“赤”が映画の中に散りばめられていて、赤い椅子、赤い照明、ビロードのカーテン、赤いドレスなどがリンチワールドを盛り上げる。

 この映画を3時間の陶酔と見るか、拷問と感じるかは見た人の感性しだいである。

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映画「ゴースト・ハウス」を鑑賞しました。

2007-07-21 00:03:40 | Weblog
映画の話
 ノースダコタ農村に建つ古い家に、シカゴからソロモン家が引っ越して来た。一家は、この村でヒマワリの栽培を始めようとしていたが、長女のジェスはこの家に不気味な何かがあると感じていた。ある日、留守を任されたジェスは、窓ガラスや階段が崩壊するのを目にする。しかし、両親は都会から来た娘が田舎に馴染めず、親の気を引きたいだけだと言って取り合わない。恐怖に震えるジェスは、地元の高校生ボビーに助けを求めるが…。

 サム・ライミが立ち上げたホラー専門レーベルのゴースト・ハウス・ピクチャーズの第三弾目のタイトルはズバリ「ゴースト・ハウス(原題 The Messngers)」だ。
 このレーベルの第一弾は清水崇監督の「呪怨」をリメイクした「THE JUON」、第二弾は「ブギーマン」、この三作に共通しているのは全て家に憑いた霊の話である。
 サム・ライミは「THE JUON」で清水崇を起用したように、本作でも「レイン」「the EYE」の香港出身のパン兄弟を監督として起用している。

 主演は「パニック・ルーム」でジョディ・フォスターの娘役を演じたクリステン・スチュワート

 映画は、コロンビアピクチャーズの女神のロゴマークがカラーから白黒に変わり、ある一家の惨劇が描かれる。東洋人と思われる母と娘と息子が何者かによって惨殺されるショッキングな幕開けだ。
 画面はカラーに戻り、月日は流れて惨劇のあった家に過去の事を知らないソロモン家が引っ越してきて間もなく不可思議な現象が子供たちだけに見え始めてくる・・・。

 私はパン兄弟の作品を見るのは初めてだったのだが、パン兄弟は子供を使うのが旨い。まず、霊現象を目撃するのは言葉の喋れない幼児の長男が見るのだけれど、子供だから霊が何だか判らないので無邪気に霊に触れようとしたり、霊のいる方向に歩いていってしまったりで見ていてヒヤヒヤしてしまう。子供やオモチャの使い方が丁度「未知との遭遇」の頃のスティーブン・スピルバーグに似ている。
 ひまわり畑の栽培に精を出す父を悩ますのがカラスの存在で、カラスに襲われ危機一髪の所を流れ者のジョンに助けてもらい、ジョンを雇い一緒に畑仕事に専念をしだすと同時に霊現象も頻繁に現れるようになり、長女も家財道具が一斉に暴れだすポルターガイスト現象を体験するが、家財道具は一瞬にして元通りに戻ってしまう。大人たちは長女の虚言と判断して家族崩壊の危機に陥ってゆくのだが、霊現象は大人たちにも牙を剥き始めた・・・・。

 映画の感想
 人によっては相当怖かったらしいが、ホラー作品を見慣れた人であれば先の展開も予測出来るし、かなり使い古されたスタンダートなホラー作品と言った所か?
 まず脚本がアバウトで、いわく付きの物件を手にしてしまうくだりも無く、流れ者を雇用してしまったりでソロモン家の行き当たりバッタリ的な展開が駄目だ。
 演出面でも本作の鍵となる、長女の起こした事故により長男が喋らなくなったエピソードをセリフで語って終わりにしたりでアバウトな演出が駄目だ。
 それでも見所は多々あり、過去のホラー作品へのオマージュと思われるシーンがあり、カラスが大挙して人を襲う姿はヒッチコック監督の「」や、白塗りの霊の姿は「呪怨」の伽耶子や俊雄でもあるし、真っ暗な暗がりから白い手がニューッと出てくるのは「呪怨」その物でであるし、天井をカクカクした動きで這う霊の姿は「エクソシスト3」のようでもあるし、アナログ調の霊はサム・ライミ監督の「死霊のはらわた」を思い出したし、拭いても消えない壁のシミは「仄暗い水の底から」のようでもあった。
 
 ハリウッドデビューをしたパン兄弟はアジアンホラーの特徴でもある、じっとりとした湿度感を出したのかったかもしれないが、薄暗い家の室内の閉塞感と対照的に、屋外に広がるひまわり畑がその効果を打ち消してしまっているように感じた。

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映画「ダイ・ハード4.0」を鑑賞しました。

2007-07-02 00:07:21 | Weblog
映画の話
 デジタルによって制御されている全米の都市機能の壊滅を狙う謎のサイバーテロ組織が動き出し、システムがテロによって攻撃されようとしていた。アメリカ政府ですら機能不全に陥ってしまう緊急事態のなか、これまで幾度となく危機を救ってきた元刑事のジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)が、再び事件解決に乗り出す。

 3作目から12年ぶりの新作で「16ブロック」では、しょぼくれた中年刑事を演じていてブルース・ウィリスももう駄目かと思われたが奇跡的にジョン・マクレーンとして復活した。しかし、容姿があまりにも変貌してしまいマクレーンに見えないのが難点。フィルムは、コントラストの強いクロつぶれ気味のガサガサした写りでボケ気味。

 映画は、おなじみの20世紀フォックスのロゴマークが映画の内容に合わせてノイズが入り、電気が次から次へと消えて真っ暗になる面白い仕掛けだ。
 マクレーンが意表を突いた登場の仕方でニヤリ。マクレーンの元に、ある人物の身柄の確保を要請されるが、その人物を狙って敵との壮絶な戦いで幕を開ける。暗がりでの戦いなのでディティールが判り図らいアクションであるが、監督が「アンダー・ワールド」のレン・ワイズマンだけあり縦方向に動く立体的なアクションで身軽な敵の描写がヴァンパイアのようでもある。
 事件はアメリカ全土を巻き込むサイバーテロと発展して、事件の鍵を握る人物マットと共にマクレーンが事件解決に乗り出す。

 映画の感想
 うーん、凄く面白いのだが何かバランスが悪い。アクションシーンの出来はパーフェクトなのだが、その配分が良くない。アクションシーンの後のドラマのテンションが低くて、現に私の隣に座ったおじいさんは前半眠っていたぞ!
 それから本作にはユーモアが足らない。マクレーンと言えば愚痴を言いながら渋々敵に立ち向かうのだが、本作では率先して敵に立ち向かっていたし、マクレーンがヘリコプターまで操縦していたぞ!
 映画の話は、「16ブロック」を拡大解釈したような話で「ダイ・ハード3」に似た感じだが、いかんせん話が判りづらい。もう少しシンプルなストーリーでも良かったような気がする。
 しかし、キャスティングは良かった。ブルース・ウィリス以外は知らない俳優で固めてあり、前作で相棒を務めたサミュエル・ジャクソンのキャラが立ちすぎた反省か、本作では相棒に弱々しいハッカーのヲタク小僧マットにしたおかげで、マクレーンのキャラも食われる事も無く、肉体のマクレーンと知能のマットと言うコンビで二人のバランスが非常に良い。マットもなかなか使える男でハッカー仲間の手を借りて大事な所でアナログ人間のマクレーンを助けてくれる。マットを演じたジャスティン・ロングも良かった。

 それでもシリーズの復活は手放しで評価したい。90年代の20世紀フォックスの看板作品であったシリーズであったが、今ではレンタル店のアクションコーナーに埃が被って忘れられていた作品に新しい血が流れて伝説となった「ダイ・ハード」シリーズ。ぜひ映画館の大スクリーンとドルビーデジタルの大音響で作品を満喫して欲しい。アクション映画のハードルをまた一段上げてしまった事は確かだ!

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