たかっさんは、車のことしか頭にないらしく、
夜でもテールランプの明かりを見ただけで
ほとんどの車種が分かる。
ひとの価値観というものは色々あるものだが、
フェラーリ一筋ってやつなのだ。
車を買うために毎日１２時間～１６時間労働をしている。
しかも、夜中にたまにする、Ｆ１のテレビ中継のときは、
エンジン音をサラウンド音響で、ボリュームアップだそうだ。
車はただ前に走れば良いと思っているマルには、
ただの雑音にしかきこえないのだが、
たかっさんは悦に入っている。
かなりの貯金ができていたはずなのだが、
いつのまにか嫁に家を建てられていた。
彼には家などに興味はなく、
気がつけば、家ができていたらしい。
当然、フェラーリ資金は家のほうに流れる仕組みになっており、
たかっさんはミニカーで我慢の子になってしまったのである。
彼の趣味はフェラーリ ミニカーの収集にかわってしまった。
あと、
| 1/43 フェラーリF2002 シューマッハ |
ヤフーオークションで落とすように依頼されてしまった。
１０００円でスタートしたのだが、
今は３７００円でじっとしている。相手は５人。
定価の５０００円以内では落としてやりたい。
後二日。
マルはまた余分なドキドキ感を味わっている。
