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マリーのぽわぽわ日記

愛犬マリーと読書・ゲーム・音楽が中心のつれづれ日記

はじめての文系研 2日目

2006-06-18 23:23:48 | 本屋つれづれ日記
2日目、17日は10時から各テーマ別の部屋に分かれて話し合い。
まず、版元さんM社、K書房、M書房さんからお話しを聞くこととなったが、最初に話すことになったのが昨日ばっさりやってくれたM社のM谷さんだった。
それはもう、相手が素人だろうが、書籍を始めて3ヶ月だろうが、10年だろうが、関係なくビシビシと切れすぎるナイフのようなお話しを約30分してくださった。私は(例によって人文系の声の小さい人たちの)声を聞き逃さないように必死に集中して聞いていたが、
「アガンベンのホモ・サケルですが…」
のあたりから向かいのテーブルが斜めにずれていく感覚に襲われた。
これは、私の理解力や集中力を超えているにもかかわらず、無理して詰め込もうとするとしばしばおこる現象で、この時点で私は
「場違いな所にきてしまった。途中だが切りのいいところで帰ろう!」
と決心した。そして、K書房、M書房さんの話が終わったところで休憩になったので、司会進行役のiさんに
「場違いなので帰ります。全然わかりません。勉強しなおしてきます」
と言った。iさんはさすがに
「ええ?!」と驚いていたが
「なーに言ってんの。帰っちゃ何もならないよ。そりゃ、K谷とかN田とかは特別だけど、ほかはみんな同じようなレベルだから大丈夫だよ。後半はテーブル分けて話し合いだから、わからないことなんでもききなよ」
と止められた。その「わからないこと」が何かもわからないくらい難しいんだってば!!
そうか。うちの人文担当はiさんをして「特別」と言わせるくらいの人物なのね、とも思った。自慢していいのか、悲しいのか。
とにかく、帰らせてもらえそうもないので、仕方なくコーヒーをいれに出たら、職場のY美さんが「そっちどう?」とにこやかに現れた。Y美さんは読書マラソンの部屋のはずだ。私が事の次第を話すと
「わからなくても何か得るものがあるはずだから、とにかく最後までいなよ」
と励ましてくれた。
「そっちはどうですか?」
と返すと
「うーん?まったり進んでるよ」
……いいなあ。
10分の休憩の後、質疑応答。誰が質問なんかできるんだ、と思ったら、強気の人がいるもので、生協側の言い訳をさせてほしいと言って、人員削減で困っている旨などを述べた。するとやっぱりM社のM谷さんが
「人員削減は生協ばかりではないですよ。紀伊国屋本店の人文書担当はバイトだし、ジュンク堂だってバイトばかりですよ。他書店は能力がないとくびだけど、生協は購買や食堂に異動になることもあるんだからましなほうですよ」
とあっさりばっさり。返り討ち。こわい。

はじめての文系研

2006-06-18 22:39:54 | 本屋つれづれ日記
記事の途中ですが、先週末に行われた職場の研修会についてご報告。
といっても、これは私的なブログなので、私の本音を書かせていただきます。
16日は大きなホールで、出版社と全国から参加した生協の書籍担当職員が現状の報告や懇親会を行った。これはまあ、普通に進んだんだが。
「なぜ、人文書担当の人はみんなそろって声が小さいのだろうか?」
という疑問が固まった。うちの人文担当だけかと思ったら、そんなことはなかった。マイクのスイッチが入ってないんじゃないかと思うくらいだった。
「眠ってたら起こして」と言って隣に座っていた上司は、暗くなるやいなやコックリ始まった。私が「寝てる寝てる!」と肘で突つくとすぐに起きたが。
しかし、暗い上に小さな声のプレゼンでは眠くなるのも仕方ないか。
その後は階を移動して版元に挨拶。名刺交換など。すでに顔見知りの版元さんもいらしたが、お名前だけで顔をあわせるのは初めて、という方もいらしていて、非常に有意義だった。名刺はみるみるなくなり、上司は空に、私も残すところあと10枚くらい。その代わり版元さんの名刺が膨れ上がった。
その際、M社のM谷さんという方とお話しできたのだが、私が
「今年は表象文化論を勉強しようかと思っています」
というと、
「表象論ねえ…僕ははっきりいってもう終わってると思いますよ。学会が出来たでしょう?大勢で何かやろうなんてなったらもうおしまいですよ」
とばっさりやられた。さすが、うわさにたがわず。
その後はまた下の階に戻って、立食懇親会。
といっても、私も上司もこの中では最下層なので、ちびちびビールを飲んで寿司を食べていた。懇親らしきものはあまりできなかった。何か仲介がないと…。

先生との企画

2006-06-09 23:56:13 | 本屋つれづれ日記
これまでにやってみたくてできなかったことの1つに、「大学の先生との企画」というのがありました。アルバイトを相手にしてくれるかな?というちょっと卑屈な考えと、知識が及ばないのは当然だけど、学生にとって魅力ある企画がたてられるかな、というのがあったからです。
でも先日、ふと手に取った『学生と読む『三四郎』』という本を読んで(読みやすいです)ああ、このi先生なら、企画にのってくださるかも…という淡い期待が浮かびました。
それからひと月後くらいに「おお、あそこにいらっしゃるのは確かに教育学部のi先生」と思い、勇気をふりしぼって話しかけ、著作を読んだこととその感想、フリーペーパーで大きく取り上げたことなどを話し、名刺をお渡ししました。
そしたら!翌日先生からお礼のメールが来て、10回くらい読み返しちゃいました。
それから2日後くらいにi先生が店舗にいらしたので、またまたお声をかけたところ、私の大学のゼミの恩師とお知り合いだったことがわかり、ちょっと盛り上がり、「i先生の企画を考えています」というと「来月新刊が出るから」と教えて
くださいました。
それで、わたしがメールで先生にインタビューをし、先生からお返事をいただくことになりました。
しかし、この「質問」に七転八倒し、上司からは「i先生の授業は人気があって、たくさんの学生が履修してるから、その学生に負けないような質問にして」と釘をさされ、ますます悩む悩む。
たっぷり1週間考えたすえ、もうタイムリミットというギリギリになってやっとメールを送れました。
私がそんな調子なのに、i先生は翌日にはたくさんの文章で誠実にお答えくださり、(しかも送信時間、朝の4時!)「これはいい企画になるぞ」と燃えたのでした。(つづく)

書こうか書くまいか

2006-06-07 00:39:53 | 本屋つれづれ日記
毎日、考えては止め、考えては止めしていることがあります。
手紙を書こうか書くまいか。(言っとくけど色っぽい手紙じゃありませんよ)
このご時世で、メールアドレスを知っている相手に、なぜわざわざ手紙を書くかっていうと、それだけ大事なことだし、メールよりも手紙の方が、心情が伝わるような気がするからです。
それに何より、私の名前は知っているかもしれないけれど、おそらく顔は覚えていないだろうと思うからです。直接会う機会が間近でありそうなので、手渡してもいいかな、と。
何言ってんのかわからないでしょうね。
うーん……勝手に悩ませてください。
書きたいこともまだなんだかまとまってない。けど、本当は直接話したいんです。
だけど、けっこう組織の上の方の人なので、会ってはくれない、ていうか時間がないだろうな、と。
でも手紙書きたいなあ。意見聞きたいなあ。
勝手なわたし。


もうすぐ文系研…

2006-06-06 00:04:15 | 本屋つれづれ日記
もうすぐでもないか。まだ10日以上あるね。
しかし、前もって参加レポートを出さなきゃならないので(あさってしめきり)忙しいんだよ。
なんせ、初参加なので、ベテランのY美さんに1度見てもらって、「これはどうかなー」というのをチェックしてもらった。そのあと自分で書き直したんだけど、さてこれでよかったかどうか。
でもまあ、誰か知り合いに見られるわけじゃないし、どうせ職場の人は分科会でばらばらになるから…と安心していたら、うちの人文担当が
「ちょっと要請があって、人文法経書の分科会に参加するから」
とヘロっと言ってのけるじゃないですか!
えー!?私の素人まるだしのレポートをあんたに読まれちゃうんですか!?
おもいっきり背伸びして昨日今日に仕入れたネタをあたかもよーーく知っているかのように書いちゃいましたよ、出しちゃいましたよ。
早く言ってよ!!
というわけで、17日は恥をかくつもりで覚悟決めて参加します…。うう。
早く言って…。

トイレde名刺交換

2006-05-25 22:44:16 | 本屋つれづれ日記
昨日、職場のトイレに入ったら、ドアが硬くて出られなくなり、思いっきり引っ張ってやっと出られた。
隣の個室から出てきた人と目が合ったので
「このドアすごく硬いので、こっちは使わない方がいいですよ」
と言うと
「カバン掛けのフックを持って引っ張ると楽ですよ」
と教えてくれた。でも私は以前それをやって、ドアが開くと同時に後ろのタイルに頭をぶつけた苦い経験があるのだ。
それを伝えて
「だいたいここのトイレ、通気は悪いし芳香剤の1個も無いし、ボロいですよね」
とつぶやくと
「あ!でも東大はもっと汚いし狭いですから!」
と言う。よく見ると、手にキン○ジムという名前の入った袋を提げている。
「ああ、営業さんですか」
「はい、これから東大に行くので、あそこのトイレは入りたくないから、ここで…」
思わず顔を見合わせて笑ってしまった。
「上のラ○○センターでテプラやファイルの営業をさせていただいてます」
にこやかに言われ、なんとなく名刺交換ムードに。
それで、中ではあんまりなので、トイレから出た真ん前で名刺交換してしまった。
「こういうところで名刺交換したのは初めてです!」
…私もです。
若くて可愛いピチピチの営業さんでした。がんばれ!

きょうの猫村さん湯けむりバージョン

2006-05-24 02:20:13 | 本屋つれづれ日記
去年、マガジンハウスから出た「きょうの猫村さん」というマンガはあっという間に全国を制覇して、猫村さんはあちこちで大活躍だ。
その第2巻が今月末に発売予定。
コミック担当でもある私は、4月末にマガジンハウスに問い合わせ、2巻の発売前予約をしたいというと
「限定版の方でしょうか、通常版の方でしょうか」というお答え。
「え!限定版なんてあるんですか?」
確か日販速報にもなかったぞ、と思って聞くと
「はい、お申し込みは5月10日の10:00から開始でして、取次さんから専用の申し込み用紙をもらってご記入ください」
とのこと。
こりゃ大変、とすぐにSさんに連絡して用紙をもってきてもらい、10日まで壁に貼り付けて忘れないようにし、10日の朝イチでFAXしたが全然通じず、メールでの申し込みに急遽作戦を変えた。
そしたら今日、ちゃんと限定版が満数とれたとのお返事。やったー!これで店頭にも出せる!
他の大学生協でもいろいろ苦労しているらしく、うちも残ったら振り替えようと思っているのだが、まーたぶん、初日に売り切れるだろう。
ちなみに限定版は2200円で猫村さんの石鹸と手ぬぐい付き!高いけど買うよ。

ハリポタ発売!

2006-05-17 22:58:50 | 本屋つれづれ日記
今日はハリーポッターの6巻発売日だ。
実は昨日は閉店後に残業して、ハリーポッターの準備
夜7時。閉店し、音楽も消えた店の中で、私と上司は二人で平台にセッセとハリポタを積み上げていた。ああでもない、こうでもないと試行錯誤を繰り返し、なかなか納得のいく並べ方ができなくて、会話が途切れたとき、私は場の雰囲気を柔らかくしようと
「そういえば、(職場の)Nさんは明日お休みだから、ハリポタが売れ行く様を見られないんですねー」
と言ったら、上司は
「……うん、ぼくも明日いないんだけどね…」
とぼそっとつぶやいた。
わー!そうだった!大○さんは明日、版元廻りでほとんど外出だった!
わ、忘れていた。直属の上司なのに!!
「あ、そうですね。いや、忘れてたわけじゃなくって」
「別にいいんだけどね」
わあああ。ごめんなさいいぃ。
墓穴を掘った私ですが、今日の売れ行きは絶好調で店頭分は完売。追加を早くも発注。明日も朝イチでハリポタ並べが待っている。
今度は会話に気をつけようと思いました。

犬?否犬??

2006-04-27 23:35:29 | 本屋つれづれ日記
教科書販売がだんだん終息に向かいつつあり、やっと店内を普通に歩けるようになってきた。
そんなわけで、今度はカウンターが混み始め、客注は忙しくなっている。お客さんも教科書から普通の本を買いに来る人に変わりつつある。
で、あるときふと自分の担当の棚を見つめていたらなんだか急に「この辺、全然わからん!」と思う部分があり、担当してるのに全然わからんでは済まないだろうと目が覚めた。思えば、文芸書担当になってから、新刊手配にばかり気がいって、全体を見通す時間がなかった。(ていうか、認識が足りなかったんだけど)
特に私は海外文学に疎い。文芸評論と理論は大学でかじったが、海外文学の理論となると遥かかなたの別学科が勉強していたような…というなんとも頼りない思い出しかない。
それでなんか入門書を読むべし、と決めたのだが、知らないのだから何から手を着けたらいいのかすらわからない。
結局、職場の詳しそうな人に手伝ってもらってやっと1冊選べた。
ところが、本は読んでいけば行くほど謎が出てくるのを思い出し、大学の頃、芋蔓式にえんえんと本を読み続けた日々がまたやってくるのではないかという予感を抱いた。
そうして、「いつから面白い本ばかりを選ぶようになったのだろう」「いつから売れる本ばかりに目が行くようになったのだろう」とちょっと反省。
今日は本を選んでくれた人とデザインの話から始まって、哲学、思想、美術、音楽の話を少しした。2割くらいしかわからなかったと思う。わかったのは音楽だけ。
そこで、ドゥルーズ(仏の哲学者)の考えについて聞いたとき、
「この人は差異について研究した人。差異って結局名づけのこと。“犬”は“犬”と“否犬”とに分ける…つまり差をつけることで存在が認識されている……」
否犬…(ひ、いぬ)。犬一匹(いや、一匹とは限らないが)の存在を証明するのになんという。
「で、この否犬と犬との境にいるのがハスキーとか狼とか…」
「ハスキーは犬だけど」
「例えばの話だから」
こういう会話、面白いけど一晩話しつくしても終わらないような気がしてならない。この「否犬と犬」を理解しなければ文芸の棚は完成しないの?!
ちょっと気が遠くなったりして。
でもちょっと珍しくカルチャーショックを受けたりした今日でした。

疲労のピーク

2006-04-21 00:21:06 | 本屋つれづれ日記
教科書販売もピークを少し過ぎてきましたが、そんな頃にくるのが、疲労のピーク。重い本を持つという肉体的疲労と、常に在庫数を確認し続けるという精神的疲労が2月後半から始まっているので、そうとうたまっています。みんなへろへろです。
私はどういうわけか、今年は教科書担当を外れたので、前半は「こんなに楽でいいの」というくらい、いつもに比べて楽でした。しかし、後半、予定していた人員が確保できなかったり、頭数はあっていても……その…まあ、使えなかったりして急遽、上司のいる語学販売所に飛ぶことになり、3日ばかり手伝いました。、追加発注、入力、先生からの依頼の電話を受ける、などなど。
今日は通常通り文芸書の発注に精を出していたのですが、いつも元気なY美さんが「K星堂に朝からFAX送ってるのにずっとつながらない~」と嘆いているではないですか。私は「なに~?語学版元がこの時期FAXがつながらないって版元としてどうよ!」と怒り、直接電話をかけ、FAXが送れない旨を伝えた。すると今度は1発で送れた。みんなは「今切り替えたんじゃーん?」と言っていた。
Y美さんは「もう怒る元気もない…」と疲れた様子でした。
頑張れ統括!あと少しだ!