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マリーのぽわぽわ日記

愛犬マリーと読書・ゲーム・音楽が中心のつれづれ日記

「検察捜査」(中嶋博行・著)講談社文庫

2005-11-25 00:00:57 | こんなの読んだよ
今、読んでいる途中なので、ここに書くのは違反かなーとも思うのだが、半分以上読み終えているので、ここまでの感想を。
もっと堅くて難しいかなと思ったけれど、登場人物が生きてて面白いです。ただ、裁判よりも検察・警察・裁判所の絡みが浮き彫りになる話なので、裁判所で大逆転!という話とはちょっと違う。主人公の若手女性検事岩崎紀美子が爽快でかっこい。ちょっと行き過ぎるところを、検察事務官の伊藤(紀美子より3つ年上の男性)がおっとり包むというコンビがいい。
思うに、この本は表紙でちょっと損してる。江戸川乱歩賞をとったらしいが、こんなにキャラの立っている話なら、キヨスクで売っていそうな表紙にしないで、漫画家にでも頼めば読者が増えると思う。
著者はどう思っているのだろうか?(偶然ながら私が毎日通っている大学の卒業生だった)

暴れん坊本屋さん(久世番子・著)

2005-10-13 20:42:49 | こんなの読んだよ
わが職場である人が購入し、ぐるぐると回覧され、さらにはまった人が自腹で買い、世の中では流行っているのか、教職員のかたからの御注文もあったというすごい本。
本屋なら絶対笑える!うなずける!
街中の書店で働く番子さんは、漫画家稼業のかたわらに書店で働いている。本屋さんの一日と苦労と喜びを凝縮した1冊。本屋なら読むべし読むべし。!
「サティって本ない?」→「実はサライだが、お客様に恥をかかせないように渡す」「1週間前の新聞広告に載ってたやつ!」「ローマ字読みでチメ(本当はTIME)って読む雑誌」お客様の要求はさまざまです。
うちだとさしづめ、「英語の本、黄色っぽいやつ。先生?わからない。曜日?木か金…」ていうところでしょうか?
「暴れん坊本屋さん」新書館・刊 650円※注.まんがです

きょうの猫村さん(ほしよりこ著)

2005-09-08 22:27:22 | こんなの読んだよ
超おすすめ!っつーか、読まなきゃ損!
正確にはマンガなんですが、これがまたちょっと異色なツールでして。
WEB上で毎日ひとコマずつ書き足していったものを今回1冊にした、というもので、見開きで4コマ、つまり1ページ2コマしかない。ペンではなく鉛筆書きのようなタッチ。そして問題のストーリーだが…、人語を解する猫の猫村さんは二本足歩行は当たり前、エプロンをして炊事洗濯食事の支度、となんでもできる。ある家政婦紹介から大きなお屋敷のお仕事を任され、通いで行っている。
この時点でとっても「変」な話、だとわかる。かといってファンタジックとも違う。むしろ人生くささがぷんぷんだ。猫村さんにもいろいろと過去がある。
猫村さんは次第にこのお屋敷の秘密と関わってゆくのだが、残念なことに2巻に続くらしく、話は途中のいいところで終わっている。2巻をハアハアいいながら待たねばならない。
一言で言うと「猫版 家政婦は見た!」てところだが、なんせ猫なので、全体がゆるーい感じに仕上がっており、生々しさはない(あたりまえか)。
と、とにかく読んで!!(マガジンハウス刊・本体1143円)

渋谷ではたらく社長の告白(藤田晋・著)

2005-07-26 00:54:05 | こんなの読んだよ
実はもっと前に読み終わっていたんだけど。今回、奥菜恵さんとの離婚話でクローズアップされたので。
離婚はともかく、本はおもしろいです!希望に満ちてきます。しかし、ある本では起業に成功するのは1500人に1人という話もありますし、やっぱり藤田氏には経営者としての才覚とカリスマ性があったんだと思います。
今、うちの書店ではこの本のコーナーを入り口で大きく取り上げています。彼が読んだという本や奥菜さんの写真集なども一緒にならべて、楽しみながら展開していたのですが、離婚と聞いて、「ああ、写真集は返品できるかな…」と考えてしまいました。朝○出版社は返品の時に了解とらなければいけないし、なんだかいろいろ言われた覚えが…最悪、自腹かなあ、とか。(ま、できるだけ売りますが。)
でも、このコーナー、けっこう売れているんですよ!頑張って集めた甲斐がありました。ノンフィクションを読みたい人なら、おすすめです。

まるごと楽しむひつじ百科(農文協)

2005-07-26 00:36:59 | こんなの読んだよ
もう!まさに!羊飼い志望の人は必読!っていう本です。こんなのがあること自体が夢?!
ページを開くと「あなたも羊飼いに」「素人でも失敗しない飼い方」「飼わないあなたも」「手紡ぎの方法」など、羊を飼うことが当たり前の本なのだ。私の周りで羊を飼っている人はただの1人もいないが、この本では飼い方、毛の刈り方、繁殖、出産、犬(もちろん羊飼い用の)との付き合いなど、今すぐにでも羊が飼えそうな気になってくる。実際の羊飼いのこぼれ話もおもしろい。
極めつけはこの本の印刷会社が光○印刷さんだってことです。奇縁ですな。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?(山田真哉・著)

2005-06-29 23:34:54 | こんなの読んだよ
そういえば、なぜ潰れないのだろう……。このタイトルを読んで、誰でもハッとしてしまうだろう。それがこの著者のすごいところだと思う。しかも、この答えをずるずる最後まで延ばしたりせずに、冒頭で明らかにしてしまうのだ。つまり、「さおだけ屋」のエピソードはこの本の一部分であり、1番とっつきやすい部分なのだ。
それに次いで、「中流の住宅地に建つ高級フランス料理屋がなぜ潰れないのか」「自動皿洗い機は本当に水道代の節約になるのか」など、いじましいくらい身近な話に絡めて、お金の流れを説明してしまっているのだ。
私は自慢じゃないが、数字は本っっっ当にダメだ。職場の伝票整理でさえ冷や汗と脂汗が出るくらいなのだ。そんな私が数字の流れについて説明しているこの本を、最初から最後まで楽しく読めた。ベストセラーになるわけだ。
私は書店に勤めているので、本来ならその経理の部分も勉強した方がいいに決まっているのだが、職場でそういう研修がとくに組まれていないことと、数字が嫌いなことが原因で会計から遠ざかっていた。(経済書担当のくせに)でも、この本のおかげで、シナプスが連携するかのごとく、断片的に知っていた知識がみごとにつながっていったのだ!もっと早く読んでおくんだった!
だからって、「経理ならまかせてくれ!」とは言えないが。一応キャッシュ・フローが理解できたという程度である。でも、これを土台に次のステップに進む気にはなった。簿記、勉強しようかなーとかね。(←すごい影響力)
私にとっては記念碑的な本である。(光文社新書・本体700円)