アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』
登場人物は、ほとんど10人だけですが・・
舞台は隔絶された孤島で、職業にふさわしい動きをしてるのは、執事と医者くらい。
それ以外は、誰が誰だか名前を言われても分からなくなる。
加えて、ファーストネームとラストネーム、ニックネームが入り乱れると、
延べ人数は膨れ上がり、老人の認知能力を超える。
度々、<登場人物>のページに戻って確認し思い出しながら読む。
でも、何が幸いするか分からない。
そうです、読み進めるにしたがって、一人ずつ減って行くのです。
どんどん登場人物が減って分かりやすくなってくる。
「そして誰もいなくなって」ホッとする。
後期高齢の身に、これは有難い!
多分、クリスティも これで感謝されるとまでは、推理できなかったと思う。
それにしても1939年の作品です。私が生まれる6年前ですよ!
以後、「密室殺人」や「童謡になぞらえた見立て殺人」の模倣が作家の間で始まり、
それじゃあ私もと横溝正史が『悪魔の手毬唄』を世に出したのは1959年です。
アガサ・クリスティ、やっぱりすごい!
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