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井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

中秋の季節御神楽の儀

2012年09月29日 | 日記
靖国神社さんよりお招き頂いて中秋の御神楽を拝観しに行って参りました。

参道には消え残る蝉の声がしていて、それがいつしか虫の音に変わる頃お神楽が
始まりました。

夜の靖国神社さんは初めてですが、ライトアップされて厳かです。
案内される回廊から見るお庭が見事で、夜空には満月近い月が
ぽっかりと浮かんでいました。

昔は宮内省楽部から樂人が出張されて雅楽や舞楽の奏楽奉仕が行われていたそうですが
終戦によりこのことがなくなり、奏楽奉仕も神社内で行われることになったとか。

雅やかな楽の音に連れて、巫女舞が始まりそれに打ち続いて見目麗しい若者たちが
腰に太刀をはいての踊りであたかも平安絵巻です。
皆、日本人の顔をしていて、自分もその一員であることを感じた一夜でした。
国際化に否やはありませんが、まず足元を固めての国際化であろうかと
愚考します。

お神楽の儀の前に初めてご神体であらせられる鏡の前に立たせて頂きましたが
ハートチャクラなどというスピ用語は使いたくないのですが、胸にある
エネルギーが伝わって来て、思わず声を漏らしそうになりました。

非常に日本的な空間にいて胸を去来したのは、これら日本の伝統と美が無事に残るのか
滅びるのかということでした。残る気もすれば滅び去るのかもしれぬ、という
思いもよぎります。

御神楽の儀の後は「直会(なおらい)」です。
参加の一同で神酒を戴き神饌を食する行事(共飲共食儀礼)です。



本来は神事を構成する行事の一つで、神霊が召し上がったものを頂くことにより、神霊との結びつきを強くし、神霊の力を分けてもらい、その加護を期待するものである、と説明書きにはあります。


神饌には季節の野菜、魚介類なども供えられるのでそれを調理した物が出される場合が多いとされていますが、靖国さんでは握り寿司や魚、ビールやワインが供されました。
袴に威儀をただした神官や巫女の方たちが、グラスを満たしに歩かれて連れの人たちと「またとない、ホストとホステスだよねえ」と不埒なことをささやき合ったのでした。

招待客の中には、山谷えり子参議院議員、作家の三橋貴明氏など、日本の保守の堡塁のような方のお顔もありました。

神官の方たちに送られ外に出ると、月は雲がかかりいつしかおぼろ月。

連れの人々と別れを惜しんで、神社近くの居酒屋へ流れ、なまなましい政治関連の話題へと。
秋の楽しい一夜でした。