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井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

初めて組む役者さん

2018年01月25日 | ドラマ

執筆前に、初めて組む役者さんについてはリサーチします。

今回は、初めての人が多く・・・・市原隼人さん、伊藤歩さん、森川葵ちゃん、志田未来さん、白洲迅くん。

それぞれ作品を見ては役者研究をするのですが、最後まで掴めず苦労したのがジンジン(白洲迅くん)

作品歴が浅いので、見つからない上にこれといった演技が見えず・・・・

探り探り、おっかなびっくりで書いている時に見つけた動画がこれ。

 

 

朝まで飲んだり、ラインのやり取りをしたり、今は彼の役者としての「核」は掴んだので
安心して書いているわけですが・・・・

探っている時に見たこの動画で、ギターが弾けることを知り、早速シーンに「遥飛、ギターを爪弾いている」と
書いたのでした。

初々しい緊張感と、やってやるぞ! という気迫を
好もしく思っています。

初めて組む役者さんは、若者ばかりではありません。

どなたとは言いませんが・・・・後の楽しみのために・・・・・。へぇ、この方は役で
女装なさったことがあるんだ・・・・・とその画像をしみじみと眺め、いい味出してるなぁ、と
物語の最終話に近い回で、女装をして頂くことにしたのでした。

むろん、単に面白がって女装して頂くわけではなく、物語の必然性にからめての
女装です。

昔、芦屋雁之助さんに女形を書いたら、ぶつくさ言われましたが、その時は確かに
面白がりオモチャにして書いた記憶。申し訳ないことでした。

ただ視聴者はそれなりに楽しんで、サービスカットにはなった・・・と思うのですが。

 

「あすきみ」今週は、11時20分からのスタートなのでご注意。

*#2は、報道ステーションが15分拡大のため、
23時20分~の放送 です。

それと、どの週だったか五輪の関係だったかなぁ、一週お休みと聞いています。

 

誤変換、他後ほど

 


「あすきみ」韓国でオンエアだそう

2018年01月21日 | ドラマ

おはようございます。

「あすきみ」に様々なご感想を頂き、ありがとうございます。

ここ近年の私の手がけた作品とトーンが異なっているので、戸惑った人はいませんでしたか?

韓国で、オンエアが決まったみたいです。

韓国にお住まいの日本の方のために、書いておきますね。

●配信
配信局:dorama korea
配信日:2018/1/26(金)
「dorama korea」

●放送
放送局:Channel J
放送日:2018/2/13(火)22時~
「Channel J」

 

吹き替えなのか、字幕なのかは知りません。

映画化かリメークに走って貰えたら、面白そうなんですが。


「あすきみ」新情報です・・・・・

2018年01月12日 | ドラマ

土曜ナイトドラマ【明日の君がもっと好き】2018年1月20日(土)放送[序章]予告

 

 

三田佳子コメント

 私にとって特別な作品『外科医 有森冴子』シリーズ。長く続いた作品の最後が2000年ですから、こうして井沢満さんとまたご一緒できる事に万感の思いがあります。
 このところ、我ながら“次々と、まったく異なるキャラクターを演じてきたなあ”と思っておりましたが、今回もまた、一味も二味も違う役どころだと思いました。静子さんは誇り高く生きてきた人だからこそ、どうしようもない感情の行き違いに傷つき、悩み、かたくなな面を併せ持ってしまった人。井沢さんの脚本には、常に独特の世界観があるので、その中で静子さんの多くを語らず、しかしフクロウの様にすべてを見通している存在をどう演じられるか。難しくもあり、楽しみでもあります。
 テレビ朝日さんが新たに土曜日の23時台に開拓したドラマ枠で、まさに“今”を輝く皆さんの中に入ってご一緒できるなんて、私にとっても嬉しい挑戦です。

柳葉敏郎コメント

 最初に台本を読んだとき、とても描写が刺激的で、小学校3年の息子にはちょっと見せられないかもしれないなと思いました(笑)。でも、クセのある人物が多い中、僕が演じる文彦は、ごくごく普通の思いを抱いて生きてきた男。そういう意味では、久しぶりに“人間”を演じられるな、と思っています。刺激的な物語の中で、ホッと息をつけるような場面をお見せできればいいですね。
 文彦は、家出少年だった主人公の亮を引き取って一人前の職人に育てましたが、それは男気のある行動ともいえるし、無謀ともいえる。でも、文彦は文彦なりにずっとその責任を背負いながら生きてきたのではないでしょうか。脚本の井沢満先生は常に“人間”を描く方で、ピュアな気持ちを素直に言葉にしてくださるので、昭和生まれとしてはホッとしながら演じています。
 市原隼人くんは、ナイスガイですね! 熱い気持ちを持っている男だと思います。お互い、世代の違う男同士の関係を、そのまま素直に役柄として表現できればいいのではと思っています。まだ撮影がはじまって間もないので、一度、市原くんと酒を飲みながら話してみたいですね(笑)。
 このドラマは、“あなたはどんな恋をしていますか”“どんな愛し方をしていますか”…そう問いかける物語だと思います。世の中には、いろいろな愛し方、恋の形があります。視聴者の皆さんには、それぞれ自分に照らし合わせながら楽しんでいただければうれしいですね。

市原隼人コメント

 三田佳子さんとは今回、初めてご一緒させていただきますが、三田さんの“芝居”や“熱”、“思い”をこぼさずすべて受け止めて、しっかり大先輩の演技に向き合っていきたいと思っています。共演シーンの撮影はまだ先なのですが、早くお会いしたいです!
 柳葉敏郎さんは先日初めてご挨拶したとき、すごく素敵な笑顔で迎えてくださって…人間味にあふれていて、ひとつひとつの場面で“哀惜”を残し、その残したものを拾いたくなるような背中を見せてくださる方と感じました。
 柳葉さん演じる文彦さんは、亮にとっては言葉では言い表せないほどの恩がある、“おやっさん”。常にオープンで、包み隠さず自分の思いを差し出してくださる方です。そんなおやっさんを演じる柳葉さんを心の底から信用して、その胸にしっかりと踏み込んでいけるよう、ひとつひとつのお芝居をやっていきたいです。僕も一緒に飲みに行って柳葉さんのこと、もっと知りたいです! ぜひ連れまわしてもらいたいですね(笑)。
 この作品は、表面的にはラブストーリーですが、ハマったら出られない、ぬかるみのようなドロドロのドラマ。それぞれのキャラクターのバックグラウンドも濃厚で、ひとりひとりの表情をどうとらえていいかわからなくなる瞬間もあると思います。一気に冷めたと思ったら、急に相手を抱きしめたくなるような…。恋愛だけでなく、人間ドラマとしていろいろな角度から観ることができる作品なので、ぜひ衝撃的な瞬間を楽しみに、土曜の夜を待っていてください!

 

http://www.tv-asahi.co.jp/asukimi/

 

台本のほうは、現在6話を執筆中、最終章の7話目に向けて鋭意集中しています。

土曜日は、若手の俳優さんたちに息抜きに遊んでもらいますが。それまで、せっせと書いていよう。
土曜日深夜の西麻布で、若者たちとワインでわいわいが楽しみだ!!

 

って、明日? やべ。巻いて書かんと出られなくなっちゃう。


「振り幅」が私

2018年01月12日 | ドラマ

「あすきみ」のオンエアが近づくに連れ、バラエティには普段は出ない柳葉敏郎さんが
番宣のために出演をしてくださっているようで、ありがたく思っています。
夜遅い時間帯のドラマにも、本来ご出演がないそうで「花嫁の父」での
ご縁を大切に思ってくださってのことかと、これも嬉しくそのご厚意を
噛み締めています。

市原隼人さんはドラマについて取材を受け、その余りの急展開に
「読んでいた台本を落っことしました」
と答えていた、とプロデユーサーから聞きましたが、
「いえ、いえ、落っことすのはまだ生易しい。『同窓会』の時の西村和彦くんなんか、
読むたび、台本をぶん投げてたんですよ」
と言ったら、プロデューサーは「伝えておきます」ということでしたが。

「落っことす」も、「ぶん投げる」も台本否定ではなく、俳優からホンへのオマージュなのですが・・・・
それにしても、今回のドラマ「過激」と捉える向きがあるようで、私はいささか
驚いています。私にしてみれば普通に娯楽を書いているだけなので・・・・

単発で文芸作品を書く時には今のような書き方はせず、自ずと抑制するので
もしそうでなければ、国内外賞の対象になるようなこともないのでしょう。

要は「さじ加減」なのです。

今回のコンセプトは、「展開は劇画、要所で文芸を」として書いています。
あるプロデューサー氏から「『あすきみ』と「外科医 有森冴子』と
どちらが井沢さんなんですか?」と問われ「どちらも井沢満です。一極から対局へ。
その振り幅が私で、どちらも私です」とお答えしたのですが。

この仕事を始めてすぐ「みちしるべ」というオリジナル作品でプラハの国際テレビ祭で
グランプリを頂戴し、それ以降私に期待されたのは、もっぱらNHKをベースに「文芸作品」「芸術作品」でした。
脚本が海外のフェスティバル向けに英訳、フランス語化されることが多かったのです。
近年は中国語訳、韓国語訳もされています。そちらで賞の選考対象にあげられるので。

昔は、唐十郎さんなども参加、テレビが、というよりNHKが「芸術」を志していた時代もあったのでした。

民放からオファーが来るようになってからは、作品の質と共に数字(視聴率)を
求められるようになり、それ以来作品の質と数字とのバランス取りと格闘し続けて
来ました。数字を狙うと質が落ち、品位を守ると数字がついてこなくなるのが
この世界です。

全国放送で視聴率1%が100万人に相当する・・・・と言われているのが
テレビという雑駁な世界なのです。出版なら超大ヒットの数字でも
テレビでは3,とか4%、つまり400万人の視聴者でも「猫しか見てない」と
言われます。

つまり・・・・テレビではターゲットとする人達が書籍とは違い、相手にする層が
広汎で、ということは知性も感性もさまざままちまちな層に向け、自ずと作品の
レベルを、ある意味落とさねばやっていけないところがあります。

それを落とさずに何とか、しのげないものか、とかなり力技でやり続け、くたびれ果てて
休んでいた時期も長いのです。

橋田壽賀子さんは、のっけから「視聴者はバカ」と言い放ち、それに徹して
書き続けられ、それはそれでテレビ作家としては一つの姿勢であり潔いと
思いますが、私はそこに徹することはできません。今後もおそらく、
数字と質というアンビバレンツを統合しようと試みて行くのでしょう。それゆえ
要らざる苦しみを背負って走り続け途中で息切れして長き休業もしたのですが、「あすきみ」でやっと
ふっきれつつあるような気がしています。双方を志すという無謀が
むしろ、楽しくなっています。

ひところのNHKは、今はどうか知りませんが「数字はいいから質の高い作品を書いてください」という土壌が
ありました。

質と数字が両立しづらいのは、映画の超大ヒット作品の質が高かった試しはないのを見ればよく
解ります。

普段、映画を見ない人達をも巻き込める「誰が見ても理解できる」「感性が鈍くても面白いと思える」作品が
お客を膨大に集めるのだから、質が高いわけもない、とあられもなく言ってしまいますが・・・・

私などベルイマンやコクトーのモノクロ作品に心震わせますが、間違っても小ヒットにすらなりません。
欧州の映画がしきりに封切られていた頃が、映画の芸術性のピークでした。日本映画もまた。
ハリウッドが席巻、観客動員が最重視されるようになってからテレビ並みに
質の劣化が否めません。

昨年の最高傑作「沈黙」はどの程度お客を呼べたのか知りませんが、大ヒットした
劇画的大作に押しやられて人の口の端に乗ることも少なく、私などは
味気なく思うものですが・・・・・しかしそれでも数字(観客動員数)を二の次にしても
「沈黙」を作ろうとする「志」がまだハリウッドにもあることに安堵します。

そう言えば、昨年のアカデミー賞作品賞は「ラ・ラ・ランド」ではなく、もう一方の
思索度の高い「ムーンライト」に与えられました。
こうしたバランス取りがある間は、ハリウッドもまだ捨てたものではないのかもしれません。

「タイタニック」のジェームス・キャメロンを完全否定しているわけではなく、ああいうレベルの
作品も無論あってもいいのですが、そればかりだと寂しいのです。文化の民度という意味で。
東京ではまだ欧州やかつての日本映画の芸術作品に触れることが出来ますが、地方では壊滅状態では
ないでしょうか。

テレビの話から映画に、飛んでしまいました。

というわけで・・・・今回は久々の連ドラで、久々に「質と数字のバランス」を
考えながらの執筆となりました。

ここ数年来、海外や国内で賞を頂いて来た作品でしか私を知らない人たちに、どう受け取られるのか
全く分かりません。

「あすきみ」の初回原稿を受け取ったプロデューサーのお一人が「今度は”こっちの井沢さん”で来たか」と
おっしゃったそうですが、スピード展開で常識から言えば大胆な”こっち”も、賞の対象となる”あっち”も双方、しょせん私です。

 

誤変換他、後ほど。


ドラマと衣装

2018年01月10日 | ドラマ

女優さんが、私に衣装の相談をしてくる、と書いたらそれが作家の領分なのか、
と不思議に思う方がいらしたのですが、役作りも衣装も普通は演出家領分で、
私がやや特殊な作家なのかもしれません。

今回は衣装もト書きで指定しています。

打ち合わせで説明するのは難しいときは、自分がその格好で出ていき、
「こんな感じ」と見てもらっています。

すると、演出家がその写真を撮って、スタイリストさんに渡し、というふうです。

 

間もなく「ドラマ誌」にシナリオの1回目が載りますが・・・・

5話目に書いた衣装指定は、たとえばこんなふう。

◯にはシーンナンバーが入ります。

 

◯「桃の秘密」外(深夜)

  「CLOSED」のプレート。

 

◯同・店内

亮、茜、遥飛が訪れている。亮は、下に書生シャツか普通のワイシャツを着込んだごくごくカジュアルな着物に、マント、ソフト帽といういでたち。着物は意図的おしゃれで、敢えて季節外れのたとえば麻とキュプラ素材のペラペラ、羽織りもそれに準じて。風が吹けばめくれて、足が見える軽い素材で。履物はブーツでもスニーカーでも、草履ふうの下駄でも良い。この場では帽子は脱いでおいてよい。

 

 

そして、シナリオには指定していませんが、演出家とプロデューサには、場合によったら
アームウォマーをつけさせて、とメールしています。

人から頂いたものですが、これをつけると暖かさもさることながら、着物に、

より洋服感が出るのです。

 

 

 

 

袖からちらっと出る程度ですね。

若い役者さんたちとの飲み会、主役の二人にロケの予定が割り込んで深夜のスタートとなり、
場所も深夜には締める三軒茶屋のワインバーから、朝四時までやっている西麻布のワインバーへと変わりました。

市原隼人さんと初対面の席で、私がワインを飲んでいたのでのんべと思われての場所設定なのかも
しれません。たぶん、そう。

家では一滴も飲まないのですが。

ボルドー系のワインが美味しく、料理も出す店だそうです。

 

 

誤変換他、後ほど