マメゾウムシはきょうも

虫目、キノコ目、貝殻目・・・。
小さいものを、じーっと見るのが好き。

広島名物「もみじ饅頭」味くらべ

2008-03-27 22:28:45 | 

 仕事で広島へ行ってきました。

 仕事の旅はけっこう多いのですが、たとえ1泊でも日帰りでも、プライベートでも仕事でも旅は旅。制限はあるもののできるだけ楽しむことにしています。朝9時半からのインタビューの仕事だったので、前日に広島泊、夜打ち合わせ・・・ということは・…早く出ればかなりの時間観光できる!なんとか時間をつくって、他のスタッフよりかなり早く羽田を発ちました。 

 広島ははじめてではないけれど、宮島や厳島神社には行ったことがありません。そこで今回はピンポイントで宮島を目指しました。世界遺産というのは、どうもね、という感じだけれど、海の中に建てられた厳島神社、というのは一度見てみたい。あの鳥居っていう形にけっこう惹かれる。結界みたいで、あのオレンジがかった赤色の仰々しさもいい。

 広島駅からJRで宮島口駅へ。宮島へ渡る前に、ガイド本で調べた穴子メシが美味しいというフェリー乗り場近くの「うえの」で腹ごしらえしよう。付近にはすでに香ばしい穴子を焼く匂いが流れていて、人がそちらへ引き寄せられていく。店と同じくらいの広さがある待合部屋には何組もお客さんがいっぱい。雑誌『サライ』で紹介されたせいか、大人気。

 40分後、やっと名前を呼ばれる。どういうわけか「きょうはお弁当の日です」といわれて、メニューはひたすらお弁当だけ。カウンター席の隣に座った近所のおばあちゃんとお話しながら食べる。友だちがここの穴子メシを食べたら元気がでた、と言うので来たんだそうだ。確かに元気なさそうなおばあちゃん。果たして穴子メシで元気をとりもどせるか・・・・。

きたきた!穴子メシ。

 穴子のアラのスープでご飯を炊いているとかで、味が染み込んでいて、上にはこうばしく焼きあがった穴子がびっしり。さすがの味。でもなんせ弁当箱にぎっしり穴子メシのみなので、3分の2くらいでお腹いっぱい。

 となりのおばあちゃんも「多いわねえ」「ちょっとお高い(1450円)のがねえ」などとぶつぶつ。でも食べ終わると確かに私も元気になって、いざ宮島観光へ!という感じになった。おばあちゃんも心なしか足取りがしっかりしたみたい。  

 出発寸前のフェリーに飛び乗り、10分後には宮島へ到着。たった10分とはいえ、島へ渡る感じがいい~な。

 きょうの宮島観光のポイントは、というと・・・

厳島神社を見ること

穴子メシを食べること(済み)

ご当地限定の「目玉おやじ」ストラップを見つけること

宮島が元祖の名物「もみじ饅頭」をいろいろ食べ比べること

厳島神社観光&お守りを買うこと

五重塔のそばにある塔の丘茶屋休憩。「力餅」を食べること

もし時間が許せば、弥勒山、水族館ともみじ公園に行くこと 、などなど。

 風は冷たいけれどお天気は上々。対岸の広島市方面が、海の向こうに見渡せるなかなかきれいな風景を見ながら、仲見世通りへ、観光スタート。

 いきなり1軒目からもみじ饅頭の焼きたて有りの看板。すぐ食べたかったので1個購入、こしあん入り70円。歩きながらぱくっ。みたところはあまりぱっとしないもみじ饅頭だったが、う、うまいじゃん。

 ふつうあんこものを1個食べると、当然ながらお茶など一口欲しくなるものだが、甘さがすごく良い加減なので、それがない。

 海岸に沿って厳島神社まで、だらだらと続く土産物屋をゆっくり見て歩く。もみじ饅頭の店はすべてチェック。ちなみに宮島で買ったもみじ饅頭屋さんは下記のとおり。

 やまだ屋、藤い屋。ミヤトヨ本店。みや離宮。鶴亀堂。木村屋。にしき堂。博多商店。  この中では藤い屋というのがいちばん大きいようで、広島駅や空港の中にも店がある。しかし味は中庸。広島名物「もみじ饅頭」とは、こんなものです、という味。

 変わりあんモノでけっこう好きだったのが、抹茶と炭入り。特に「やまだ屋」の抹茶は、まわりのカステラ風生地も薄緑色の抹茶味で、あんの味もさっぱり美味しかった。鶴亀堂は、お年寄り二人がやっているちょっと地味目、でも老舗風の雰囲気があったので期待したが、アンがさらしすぎなのかあまり白っぽかったのと、そのわりにいちばん甘みが強く、あまり好きになれなかった。けっこうなじませるのが難しいのがチーズで、冷めてチーズが硬くなっている。温めてトロっとさせて食べればけっこう美味しそうだ。 紅芋は甘過ぎ。

   

  

 8店12種のもみじ饅頭を食べ比べた結果、広島宮島名物 もみじ饅頭とは?

発祥地:広島県宮島

形態:もみじを形どっている径6センチ、厚み1.5センチの饅頭 。店により焼き型に多少違いがあるものの、葉の数はすべて7葉。例外として宮島サンリオのキティちゃん型もある。

:卵、小麦粉、砂糖からできているカステラ風。炭粉を混ぜ込んだものもあり。

アン:こしあんを中心に、つぶし、抹茶、クリーム、ブルーベリー、チーズ、紫芋、栗、レモン、アップルなどなど多種多様。こしあんは、おみやげのあんこモノとしては、よくさらしてあり、色が薄め、味もさっぱりしていて後をひく。

価格:1個70円~100円

販売方法:店先で焼いているところが多く、お客はその香りに寄っていく。1個から買 えるのも魅力。

感想:もみじ饅頭は、1個の分量といい味といい値段といい、持ち帰り安い重量といい、親しみやすさ、まんまのわかりやすいネーミングといい、満足感のある饅頭である。そのあんこモノおミヤゲ力は、5段階評価で3,5。  

はぁ・・・ちょっと胃がもたれたような。でも家に帰ってもまだ食べてまーす。   

 さて、厳島神社ですが、さすが世界遺産の貫禄。

 

 ちょうど干潮時だったので、あたりには緑色の生海苔の香りが漂い、潮の引いた海底を人々が縦横に歩き回っていました。やっぱりこれだけの建築物郡が海の中に建っているというのはすごい!

 ここは漂着物の「陶片」が採集できる所なので、長靴があれば陶片拾いをしたいところでもあった。しかし風景的には、満潮の時に来た方が良かったような。青い海に赤い神社がきっと美しかったろう・・・。

 目玉オヤジストラップは、10種類のうち6種買いました。1箇所の目玉密度としては過去最高。ここでも広島のおみやげに対する「本気」が感じられました。中にはフロッキー加工したもみじ饅頭の真ん中にオヤジがいるという手の込んだものも。

 

 五重塔近くの茶屋で、きな粉をまぶした力餅をいただき、

もう5時過ぎたので、帰りのフェリーに乗ることにしました。弥勒山や水族館には行けなかったなあ。

 夜、スタッフと合流し、打ち合わせかたがた、懐石料理をいただく。タイのしゃぶしゃぶが美味しかったー!

 翌朝は、10時30分に仕事終了。同行の代理店の方(広島出身)と、出発前にお好み焼きを食べることに。せっかくだから原爆ドームへ、とお誘いいただき、タクシーでドームへ。ここも世界遺産。記念碑的な場所にはあまり興味がないのですが、来てみるもんだ、と思いました。   

 原爆ドームは、人間のおろかさも、悲しみも痛みも・・・すべてを突き抜けたように、静かに凄惨な美しさをたたえていた。元安川のほとり、芽吹いたばかりの柳がそばで揺れていました。   

 路面電車でタクシーの運転手さんに教えてもらった穴場的なお好み焼き屋へ。鉄板のすぐ目の前のカウンター席に座ると、広い鉄板の上にはずらりと焼きあがったお好み焼きが。

 焼き方をつぶさに観察しながらいい匂いの中で、もうすぐかなぁ、

と見ていたのですが。しかし、1枚焼くのに、けっこう時間がかかることが次第にわかってきた。私たちのはまだ焼き始めてもいない。もしかして・・・飛行機の時間に間に合わないのでは・・・という、とても受け入れがたい予感がし始めたところで、ご主人のそばで手伝っていたおにいちゃんが・・・あぁっ!焼きあがったばかりの一枚を落っことしちゃった!

 この瞬間、私たちは目の前でジュージュー焼かれるお好み焼きを見ること40分にして、無念にも、食べずに店を出ることを決意したのでした。

あぁぁぁ・・・・

 広島駅からのバスに飛び乗り空港へ。そこでお好み焼き有名店の「さっちゃん」を発見。 20分後、良かったぁ!

 ついにお好み焼きを食べることができたのでした。

もう15分しかないけど、穴子とタイの竹輪、サヨリの開き、もみじ饅頭を買い、トイレへ行って、タバコも吸って、ぎりぎり搭乗。

 仕事がらみ(というか仕事)の広島1泊でしたが、めいっぱい楽しんでまいりました。


ゾウムシの番です

2008-03-22 20:31:27 | 

こんばんはぁ。ゾウムシです。


 春だ~春だ~、って浮かれてちょっと葉っぱで日向ぼっこしていたら、庭掃除をはじめた人間のセーターにくっついちゃって、家の中に連れてこられました。背中の上あたりに見えるぽやぽやとした繊維は、その時くっついた人間の黄色いセーターのもの。なかなか取れないもんで、ちょっとうっとうしい。

  とりあえず何か食べるものをと思ったらしく、とりあえずその辺の菜の花の葉っぱと水をくれました。菜の花ねえ・・・。でもちょうどノドがからからだったので、水滴はありがたかった!さっそくチューッと。体の大きさが1センチもないので、水一滴あればけっこうノドの渇きを癒せます。

  図鑑を調べたらしいけど、なにゾウムシかわからなかったらしくて、ただの「ゾウムシ」になってますね。まあいいや。なんせ見た通りの「地味虫」だし、特徴のある斑紋なんかもないし、仲間も多くて、素人にはおいそれとは同定できないでしょうから。

 次の日。人間の家の中ってものをちょっと探検に。まず感じたのはすべすべして硬いもんが多いってこと。足が冷たくなっちゃったのには閉口した。それでもどんどんメクラメッポウに歩いていったら、ずいぶん遠いところまで来ちゃって、ここはどこ?

途方に暮れていると・・・・

「おかあさーん、あの虫あたしの部屋に来てるよぉ!」。

「ほんとー!すごい、こんなに小さいのに、良くこんなとこまで来たねえ!(ルーペで見て)確かにあの虫だわ、背中にまだあたしのセーターのカスがくっついてるもの」と言う声。

試算(かなりおおざっぱ)によると、人間にしたら100キロ以上も歩いたことになるんだそうな。ふう、そう聞いた途端、急に疲れが・・・。

「明日外に出してあげよう」と、窓辺の植木の上に置かれたけれどまだ夜は寒いから、しばらく家の中にいるのも悪くないなあ、なんて。水だけで生きていけるかなあ、っていう不安もあるけど、明日のことはあんまり考えないでここまで生きてきたんだから、なんとかなるでしょう。人生は命を賭けた冒険の連続なんだから。


UK ストアルームの香川さんから新刊が届いた!

2008-03-20 18:21:37 | 

 以前、『Modern Antique Tableware』 という本に出ている毒きのこモチーフのティーセットを欲しい!と思い、銀座にあるヴィンテージ・テーブルウェアのUKストアルームを訪ねたことがあった。netでも買えるけど、なんだか実物を見たくなって。 

 お目当ての毒きのこティーセットは残念ながら非売品。お店にディスプレイされているのをとっくり見せていただいてから、ちょっと本の話になり、香川さんがロンドンのヴィンテージ雑貨をテーマにしたガイド本の出版を計画されているとお聞きした。それがこのたびブルースインターアクションズから、『LOVELY LONDON』という本になって出版の運びになったそうです。あす3月21日発売。

 

 (これはこの間UKストアルームで買った銀のティースプーン。色も形もLovely !)

  本のタイトルにもあるこの lovely という言葉。可愛いという意味の他に、「ステキ」「うれしい」「ありがとう」などの気持ちをこめて、子供からお年寄りまで、イギリスの人が良く使う言葉だそう。 今まで紹介されてこなかった、ロンドンのほんとにLovelyなショップやモノ、食べ物などがたくさん紹介されています。

 オーナーで著者の香川さん、そして相棒の青木さんおふたりの、センスの良さと誠実な人柄がそのまま感じられる本であり、「ロンドンって、こんなものもあるんだ!知らなかったー」と、即行きたくなっちゃう素敵な本です。書店で見かけたら、ぜひ手にとって見てください。あ、その際には、たぶん売り場で、おとなり付近に並んでいると思われる私たち(娘とわたし)の『チェコA to Z』『よりみちチェコ』の方も、どうぞ、よろしく! 

 


タ・マ・ゴのたのしみ

2008-03-14 23:54:20 | 

 注文しておいたAIGLEのラバーブーツが届いたので、さっそく多摩川へ行くことにした。今年はこのラバーブーツ・・・私の用途からすると「長靴」・・・で、どこまでもずんずん歩いて行こう。

 家から数駅ということで、ここ5年間ほど、東急多摩川駅周辺と二子玉川駅周辺で観察散歩をしている。きょう出かけたのはニコタマのほう。ここは、川辺で観察したあと、高島屋でお買いもの、というダブルの楽しみ方ができる手軽で楽しいスポットだ。 

 駅を出てまずケンタッキー・フライドチキンを左に見ながら、川辺に向かう。しかし・・・・近づくに連れてなんだか嫌な予感。やっぱり・・・ブルトーザーがいた。去年から川辺の改修工事みたいのをしていたのは知っていたが、まだやってる。かなり本気で川沿いにコンクリートで打った人工池をつくろうとしているもよう。多摩川の豊かな自然を快適に楽しんでもらうため、なのだろうが、それだったら、こういうことはしないほうがいい。 自然の見た目を小ぎれいにするためのブルトーザー仕事は、その場所の「世界」を一気にぶち壊してしまう。 

 でもまあ動植物好きにとってこういったことは、毎春恒例の落胆風景なので、「ああ、ここももうダメか・・・」と舌打ちしつつ、それでもなんかないかなぁ、なんて未練がましく観察を続けることになるのだ。  

 いつものコースを歩きはじめると、なんだかへん。ここいら一帯は4月には菜の花の群落が一面に広がる。まだ少し時期は早いとしても、菜の花の姿が一本もない!オドリコソウやスミレが少し花を開いているが、菜の花は、広い川辺一帯でたったの2本しかない。毎年ここで採集するナガメという赤と黒の模様が美しいカメムシの観察は今年はできないかもしれない・・・。

 暗澹たる気持ちになりながら歩いていくと、ベンチなどがおいてある一画のクスノキの葉っぱに、なにやら薄緑色のピッカピカのタマゴが8つぶ。やったー!

 そばの葉っぱの裏もつぎつぎ覗き込んでみたが、他には見当たらない。と・・・足元に放り出してあった黒いバッグの上に、あっ 。「こんなところに、エリクサーが!」、じゃなかったカメムシが!(どっちもうれしい!)

 ベニモンツノカメムシか、セグロベニモンツノカメムシと思われる。この季節だから越冬個体だと思うが、体色はけっこうきれい。特に珍しいカメムシじゃないけど、この春最初に出会ったカメムシだからなあ、やっぱりうれしい。 

 付近の木の、日当たりのいい葉の中で、今度はジョロウグモの卵嚢発見。それも3つもよ~。

 網目状に張り巡らされたふんわりした糸に守られて、ジューシーな感じのピンク色で、いかにも中で生まれるべく命が胎動しているという感じがする健康そうな卵嚢だ。 5月になば、ここから大体200から300匹のコグモが誕生するだろう。

 

 ふう。ベンチでケンタッキーのホットビスケットで一休みしよう。ん???ケンタッキーのホットビスケット、変わったんだ・・・。がっかり。前の方が美味しかった。色からするとヘルシー方向に改善されたんだろうけど、でもファストフードのジャンクなエネルギーは失われてしまった。なんでもヘルシーじゃなくてもいいんじゃないの?

 川辺歩きで汚れたAIGLEがちょっと気になったけど、そのまま玉川高島屋へ。

 洋服とバッグ売り場を見てから、明治屋でパンとクレミエ・ド・ショームというウォッシュ・チーズ、富澤商店で重いけどがんばってハルユタカブレンド100%の強力粉などを購入。週末に餃子を作ろうと思って。


友よ、友よ、いざ裏山にきのこたずねん!

2008-03-12 22:10:22 | きのこ

 このところ、一気に興味をひかれているきのこ。毎日きのこの本を読んでから寝ます。

 これは去年、チェコのドブジーシュという町にあるカレル・チャペックの庭に生えていたキノコ。草むらの中に、ひょっこり首を出していました。

 

  ところで、きのう古い小学唱歌の中に、すてきなきのこの歌を見つけました。

 秋の日の空すみわたり

 風暖にさてもよき日や。

 山遊びするによき日や。

 友よ、友よ、手かごを持ちて、いざ裏山にきのこたずねん

 山深く行きてたずねん

 

 たどり行く細路づたひ、はや、かうばしくきのこ匂へり。

 山風にきのこかをれり。 

 「うれし、この松の根もとに、まづ見つけつ。」と高く呼ぶ聲、 

 やまびこにひびく呼聲。いでや、あの岩の小かげに、皆うちよりてえもの數へん、 

 茸狩のいさをくらべん。

(国定教科書4年生の唱歌 『たけがり』より)

 「友よ、友よ」と呼びかけているところなんか、ちょっと声が上ずりぎみに高くなりそうだし、裏山にきのこたずねん、ってきっぱり誘われたら、心が湧き立ちます。

 きのこを狩る、というんじゃなくて、きのこを訪ねよう、っていう奥ゆかしい距離感もいいし、「いざ」っていう勇ましい言葉のあとが、きのこだったりするところもかわいい。

 私の今の気持ちにこれほど合っている歌は他にないような気がします。「きのこ」という部分に、「カメムシ」なんて入れてもいいかな。

 残念なことに、この歌は昭和初期のものなので、私は歌ったことがありません。どなたか歌える方(おじいちゃん世代かな)がいらしたらぜひ教えてくださーい。


チーズダニの番です

2008-03-10 19:02:49 | Weblog

 

ボンジュー!チーズダニです。

 真ん中へんで、白く光っているのがわたしたちです。

 はるばる~フランスはパリ、マリー・アンヌ・カンタンのお店からきました。

 わたしたちが棲んでいるのは、このミモレットというチーズの外側の部分。なんでも美味しく熟成させるのにわたしたちが欠かせないんだとかで、ずいぶん人間から大事にされてます。といってもごく一部の人間ですけど。

 さて、フランスからここまでは、長い旅でした。 でも温度も湿度もちゃんと わたしたちの好みに合わせてもらったので こうやって元気なわけ。

 わたしたちにとっては、チーズこそが世界のすべて。 生まれてからずっと、 大好きなチーズの中に住んで、 とにかく食べまくってます。 チーズの外皮にある、ぼこぼこしている穴は わたしたちが食べて、 脱皮して、 ●●して、 できたもの。 人間はこの部分を削りとって食べるので わたしたちが食べられることは、ありません。 でも0.3ミリと小さい体なので、 たまに口に入っちゃうかも。

 なんでもチーズの外皮を削った カス(わたしたちも混じってま~す)も だいじにとっておいて、 またチーズの熟成に役立てるんだとか。

  ミモレットチーズを食べる前には、 ちょっとルーペで外皮の部分を見てくださいませ。 元気にしている私たちがいるチーズなら、 美味しいこと間違いなしよ。


ファーブル[虫の詩人の館」で奥本先生の講演会

2008-03-09 21:50:25 | Weblog

 先月入門者向け「昆虫標本制作教室」に参加した千駄木のファーブル昆虫館で、きょうは開館2周年を記念した館長である奥本大三郎さんの記念講演会がありました。

 もともと貝や海中の無脊椎動物が好きだった私に、虫の楽しみを開いてくださったのが奥本先生の『捕虫網の円光』という名著。これを読んで、何かが好きな人は貝も虫もおんなじだ!と。そして海に行かなくても身の回りで会える虫の楽しみに目覚めたのでした。  

 昆虫館の入り口に着くと、あ、なんだか楽しそうなことやってる!

朽木をカットしたものがたくさん積まれています。これの中から、クワガタやカミキリムシの幼虫を見つけよう、という催しのようです。みんな夢中。  

朽木を解体しながら、幼虫を探します。うわっ、面白そう~。

 講演のタイトルは『風土と虫と人間と』。世界各地の風土とそこに棲む虫、そして工芸、服飾品などに見られる色やモチーフの興味深い類似について、同じ場所にいるいろんな生き物がお互いに影響を与え合っていると思われる例をテーマに、たくさんの実例写真を使った面白いお話でした。 

例えば、

タイのキンキラの仏像と金色の蝶のサナギ、

ニューギニアの極楽鳥とトリバネアゲハの色の取り合わせ、

トビトカゲとトビナナフシの形態、

アフリカのゴライアスオオツノハナムグリなどとオカヒュやシマウマの模様の類似、

マサイ族の盾の色とフタオチョウの羽の色・・・・などなど

これでもか、というほどいろいろ例が。

 ここまで実例が多々見つかるのは、やっぱり偶然じゃない気がしてきます。 このように虫、鳥、工芸品の意匠などに共通するものがあるのは、なぜ???同じ環境の場所で、同じようなものを食べていると、虫も、鳥も人間も、同じような趣味になるのではないか―。

 もうひとつ、面白かったのが、「日本人の目は接写レンズである」「明治以前には日本には風景画はなかった」というお話。

 このブログの概要にもある「小さいものをじっと見るのが好き」というのも、私が日本人であるなによりの証だったんだ!。そして、どうも高いところから見る「いい景色~」というのが、あんまりぴんとこない、というか俯瞰でものを見ていると欲求不満になるというのも、日本人の遺伝子のなせるワザだったわけ、と納得がいった。 

 幕末の甲冑師が余技でつくったという、すべての関節が動くリアリズムの極地のような「自在置物」のカマキリの細工物も、いったいどういう情熱でこんなものに精魂込めたのか、―日本人の目は非常に細かいものに向う、というお話でした。フィギュアを集めちゃうっていうのも、この系譜なのかもしれません。奥本大三郎さんは、著書も面白いけれど、お話も面白く、2時間があっという間にたちました。  

 ところで講演会で、私の隣に座っていたお母さんと中学生のお嬢さん。お母さんのピンクの着物には子供が虫採りをしている模様、そしてお嬢さんのスカートには草むらに飛んでいるトンボの絵。昆虫採集が大好きなすてきな母娘さんでした。

  風が寒くなってきたので、地下鉄に乗る前に、千駄木駅前の今川焼き屋さんで黒アン入りを買って、あつあつの焼き立てをさっそくほおばり・・・楽しい一日だったなあ。


庭にお稲荷さんのある家

2008-03-05 21:33:25 | Weblog

 きょうはすぐ近くに住んでいるフリーランスライターのIさんのお宅へ、びのびになっていた出産のお祝いのチェコの子供靴を届けに。

Iさんのお宅は築20年以上の一軒家で、縁側の前には広い庭が広がっている。夏にはクモの巣だらけですよう、とIさんがいっていたので、虫の観察もかねてね。

 Iさんの庭には、なんと小さなお稲荷さんがあります。

 

 

自分の家にお稲荷さんがある、って、すごい。

そういえば、昔祖父の家の庭の隅にも、大きな栗の木の陰に、苔むしたお稲荷さんがありました。祠の前には苔に覆われて緑色になった石の狐が2匹。庭で遊んでいて、この一画に来ると、なんだかちょっと怖くて、緊張した。

Iさんも「ちゃんとお供えをしないと、狐の神様がご機嫌をそこねるよ」と誰かにいわれたらしい。高さ50センチくらいの小さなお稲荷さんの上には、黄色い実をつけている柑橘類の枝が、いい感じに広がっています。

 

庭に出て、観察。朽木の中に、キクラゲみたいなキノコが生えていた。木はもうぼろぼろで、このキノコが時間をかけて分解しているのがよくわかった。

あ、粘菌!

 

 

 塀の下の板部分に、点々と白い扇形の粘菌の子実体が見つかりました。なかなかきれいな形。持ち帰って飼育してみたかったけれど、塀をはがして来るわけにはいかないので、写真を撮らせてもらうだけでガマンしました。

 そろそろ3ヶ月になるDちゃんは、庭で葉っぱを裏返したり、樹皮をむいたりしている大人たちの様子を縁側から見て、大よろこびしていました。

  来週からモロッコに取材旅行というIさんに、モロッコでキノコないか、見てきて、と無理なお願い。「モロッコとキノコですかぁ・・・考えたことなかったなあ」とIさんは言っていたが、夜メールがきて「モロッコにはマツタケがあるらしいですよ!」。真面目なIさん、さっそく調べてくれたらしい。お土産話が楽しみです。

 ここの庭には柑橘類の木が多いので、これから蝶なんか卵を産みにくるだろう。クモも巣を張るだろう。暖かくなったらまたお邪魔させてくださーい。

 そのあと、本の出版について相談したい、という娘のお友だちEちゃんと、都立大のノルスク・カフェでお茶。ここは入り口が花屋さんになっている。あ、きょうはバナナの木がある!赤黒い花が垂れ下がっていて、青いバナナの房もちゃんとついてる。残念ながら売薬済み。こんど見つけたら欲しいな。


春は、ダロワイヨの「さくらアンパン」から

2008-03-03 21:24:51 | おいしいもの

 風もなく、あまりに外がいい気持ちなので、隣駅の自由が丘ダロワイヨへ、「さくらアンパン」を買いに。 春限定のこの桜アンパンは、毎年のお楽しみ。

 桜あんと薄黄色のクリームにしっかりしたパン生地が、たまらないバランス。

 今年は新顔の「まっちゃアンパン」も出ていたので、買ってみた。これは明日の朝のお楽しみにしよう。

 それにしても、自由が丘って、どうしてこんなにお店がいっぱいあるんだろう?特にペット用品の店は、他の地域と比べてかなり高密度。

 あんまりいいお天気なので、ひと足伸ばして、モンサンクレールまで行くことにしました。 駅からかなりの距離だけど、平日のきょうもけっこう混んでいる。

じっくり見て結局買ったのは、モンブラン、シュークリーム、ショコラとカスタードのプリン、それに焼き菓子少々。

 夜、珊瑚(娘)と半分コしてショコラプリンを味見。ベルギーショコラを使っているので、こっくりしたいい味ではあるけど、プリンというよりクリームという感じ。

 うちでは甘いもの類はたいていふたりで半分コして食べます。いろいろ食べたいし、量を食べ過ぎないように。当日賞味期限の生菓子もだいたい3日間くらいは食べる。

 帰り道、園芸雑貨のin naturalでHAWSの小さい如雨露を購入。種まきの小さい鉢に水をやることが多いこのごろ、ふんわり水をかけてやれるものが欲しいと思っていたのだ。

 今年は庭を豆類でいっぱいにしたいので、とりあえず手持ちの豆類―花豆、九州産のグリーンピース、だいぶ前にパリで買った薄緑色がきれいなインゲン、赤エンドウ、パカイなどなど―を片っ端から発芽させている。

調べてみると豆類は秋蒔きのものも多いようだが、

食べる豆の収穫は二の次だから、まあいいか。