注文しておいたAIGLEのラバーブーツが届いたので、さっそく多摩川へ行くことにした。今年はこのラバーブーツ・・・私の用途からすると「長靴」・・・で、どこまでもずんずん歩いて行こう。
家から数駅ということで、ここ5年間ほど、東急多摩川駅周辺と二子玉川駅周辺で観察散歩をしている。きょう出かけたのはニコタマのほう。ここは、川辺で観察したあと、高島屋でお買いもの、というダブルの楽しみ方ができる手軽で楽しいスポットだ。
駅を出てまずケンタッキー・フライドチキンを左に見ながら、川辺に向かう。しかし・・・・近づくに連れてなんだか嫌な予感。やっぱり・・・ブルトーザーがいた。去年から川辺の改修工事みたいのをしていたのは知っていたが、まだやってる。かなり本気で川沿いにコンクリートで打った人工池をつくろうとしているもよう。多摩川の豊かな自然を快適に楽しんでもらうため、なのだろうが、それだったら、こういうことはしないほうがいい。 自然の見た目を小ぎれいにするためのブルトーザー仕事は、その場所の「世界」を一気にぶち壊してしまう。
でもまあ動植物好きにとってこういったことは、毎春恒例の落胆風景なので、「ああ、ここももうダメか・・・」と舌打ちしつつ、それでもなんかないかなぁ、なんて未練がましく観察を続けることになるのだ。
いつものコースを歩きはじめると、なんだかへん。ここいら一帯は4月には菜の花の群落が一面に広がる。まだ少し時期は早いとしても、菜の花の姿が一本もない!オドリコソウやスミレが少し花を開いているが、菜の花は、広い川辺一帯でたったの2本しかない。毎年ここで採集するナガメという赤と黒の模様が美しいカメムシの観察は今年はできないかもしれない・・・。
暗澹たる気持ちになりながら歩いていくと、ベンチなどがおいてある一画のクスノキの葉っぱに、なにやら薄緑色のピッカピカのタマゴが8つぶ。やったー!
そばの葉っぱの裏もつぎつぎ覗き込んでみたが、他には見当たらない。と・・・足元に放り出してあった黒いバッグの上に、あっ 。「こんなところに、エリクサーが!」、じゃなかったカメムシが!(どっちもうれしい!)
ベニモンツノカメムシか、セグロベニモンツノカメムシと思われる。この季節だから越冬個体だと思うが、体色はけっこうきれい。特に珍しいカメムシじゃないけど、この春最初に出会ったカメムシだからなあ、やっぱりうれしい。
付近の木の、日当たりのいい葉の中で、今度はジョロウグモの卵嚢発見。それも3つもよ~。
網目状に張り巡らされたふんわりした糸に守られて、ジューシーな感じのピンク色で、いかにも中で生まれるべく命が胎動しているという感じがする健康そうな卵嚢だ。 5月になば、ここから大体200から300匹のコグモが誕生するだろう。
ふう。ベンチでケンタッキーのホットビスケットで一休みしよう。ん???ケンタッキーのホットビスケット、変わったんだ・・・。がっかり。前の方が美味しかった。色からするとヘルシー方向に改善されたんだろうけど、でもファストフードのジャンクなエネルギーは失われてしまった。なんでもヘルシーじゃなくてもいいんじゃないの?
川辺歩きで汚れたAIGLEがちょっと気になったけど、そのまま玉川高島屋へ。
洋服とバッグ売り場を見てから、明治屋でパンとクレミエ・ド・ショームというウォッシュ・チーズ、富澤商店で重いけどがんばってハルユタカブレンド100%の強力粉などを購入。週末に餃子を作ろうと思って。