マメゾウムシはきょうも

虫目、キノコ目、貝殻目・・・。
小さいものを、じーっと見るのが好き。

千葉菌のキノコ観察会へ

2008-09-29 12:05:05 | きのこ

 きのうは千葉菌類談話会(通称チバキン)の9月の観察会に参加するために、キノコの先輩S嬢と、千葉の泉自然公園へ、行ってきた。

 以前きのこ観察を指導していただいた千葉菌の吹春さんという、きのこの世界では有名な方がきょうも指導をしてくださるのだが、この吹春さん、ちっとも偉ぶったところのない、楽しくて親しみやすくて、お話がわかりやすく、しかもきのこの同定(何という名前のきのこかを分類すること)にかけては日本でも有数のすばらしい人。

(吹春さんのキノコTシャツ)

 千葉駅から45分もバスに乗って、泉公園に到着。すでに公園の一隅には、採集かごやカメラなどを装備した、なるほど!という出で立ちと意気込みの面々が集まっている。年齢性別はさまざま。ちょっと高めの人が多いが、子供や女子、20歳代と思しきカップルも一組。

 会に入れていただいて初めての参加なので、年会費1000円を納める。このまえ吹春さんに「私まだ会費払ってないんですけど」とメールしたら、「いいですよ、2年くらいは・・・」というお返事。2年というのはどういう区切りなのかわからないけど、かえって気になるのできょう払えてよかった。

参加費を払ったら、こんな腕章を支給されました~

 千葉菌の会長さんの和やかなご挨拶が済んで、総勢70名ほどが、山あり谷ありの広大な園内に散らばっていキノコ観察に出発。 S嬢と私ははじめての場所なので、京都から来たというベテランの会員の方(子供のころからキノコ好きだったそうで、ベテランと行ってもまだ青年)についていくことに。

  道々の両脇で、小さいけれどいくつかのキノコをさっそく発見。図鑑で見ていたキノコが、実際に目の前に生えているのをみるのは、楽しいよ~。

私のきょうの目標は赤いキノコと、触ると青く変色するキノコを見つけること。小さいけどさっそくピンクのを見つけた。ニオイコベニタケといって、カブトムシに似た(ってどういう?)独特の悪臭があるというのだが・・・日ごろカメムシと付き合っている私の鼻には、確かにキノコの匂いとしてはユニークだが、悪臭というより爽やかな匂いに感じられました。

 

ころっと丸いのはホコリタケの一種だろうか?

小人のお茶碗サイズの黄色いチャワンタケの一種。

カナヘビにも会った。ちっちゃいのに凛々しい。

これもドールハウスサイズのチャワンタケ。

まわりがふかふかした粉状のものに覆われている、見つけた中では大きなキノコ。図鑑に出ていないのだが、形状からテングタケの仲間ではないかと・・・。

ラッパのような子実体の、その名もコクロラッパタケ。

名前のわからない黒っぽいキノコ。幼菌はみんな瑞々しくてかわいいな。

・・・などなどを観察しながら、 2時間ほど歩き回って、そこらへんで急いで弁当を食べた後、園内の施設に集まり、みんなが採ってきたものを並べて勉強会開始。  きょうは大物が少ない、ということだったが、70人の人たちが見つけた100種類以上のキノコが並ぶと壮観。

「乾きもの」と呼ばれている樹幹に生える硬いキノコも、並べてみるとけっこうきれい。

白くて美しい猛毒のドクツルタケ。こういう立派な存在感のあるやつを自分でも採集したかったです・・・。

きょういちばん収穫が多かったのがこのチチタケ。美味しくないけど食べられるらしい。

 歩き回った後で弁当を食べ、居眠りの出ている人もちらほらいたが、和やかながら熱心な雰囲気のうちに勉強会が終了。

 千葉駅構内で、限定販売の「焼きはま丼弁当」を夕ごはん用に買って(S嬢は、翌朝の分まで含め2食買っていた)東京へ。

 この前の鴨川行きのときも思ったが、千葉って、近そうで東京からけっこう時間がかかる。でも海も山も、野性味あるなかなか魅力ある土地だと思う。また行こう。


キノコのうわさ

2008-09-20 22:24:00 | きのこ

 去年の冬から、「きのこ」が気になって、春、夏、と路傍を観察してきたのだが、キノコ本番の秋到来。さすが、この時期になると、身近なところからもいろいろ、きのこの噂が聞こえてくる。

 娘は映画祭を観にいった金澤の兼六園がキノコだらけだった、というし、目白の切手博物館前の土手にも10種類以上のキノコを見た。手の届くところにあった小さい群生を採集。

 するとまた、2,3日前には娘の枯れかけのシダの鉢に、まっ黄色のきのこが発生。夜、帰宅した娘から電話で、「お母さん、今家に帰ったらね・・・」と言い出すから、私は「なにがあったんだろう?」とさっと緊張し身構えたが、「あの黄色いキノコ、いない間にすっごく育っててびっくりなの」というので、脱力。インターバル撮影をしようと三脚を買ってきたが、間に合わなかった、という。でもその夜、いちおうビデオをまわしておいたら、傘が開いたり閉じたりするのが映っていたそうだ。(ちっちゃい黄色のきのこのようすは→http://blog.goo.ne.jp/caviargirl)

 八百屋に行ってもついキノコに目がいく。きょうの東急のれん街ハヤシヤの店先には、いちばん目立つところにキノコの台があり、見たことのないものまで含めてキノコが山盛り。 そのなかで「ヤマアワビ」というキノコの見かけ(色とか形)が気に入ったので、買ってみた。

 あまり期待していなかったのだが、夜、アピオス(カルシウムの多い小さな芋。愛食している)を炒めているフライパンでいっしょに1つソテーしてみると・・・・おいしーい!!!

 味つけはその辺にあったピンクソルトだけなのに、あっさりした旨みがあり、薄手の肉のカサっとした舌触りがけっこう私の好み。急いでフライパンに追加。焼けるそばから5つ食べた。ひとつ美味しいのに出会うと、また何か新しいキノコを売っていたら試してみよう、という気になる。今月末の、千葉菌類同好会の採集会がますます楽しみになってきた。


全病室オーシャンヴューの病院って?!

2008-09-13 20:57:11 | 

 シリーズで日本各地の病院を取材する仕事で、千葉県の安房鴨川へ行ってきました。

 鴨川・・・隣の千葉なのに、東京から遠かったー。まず「わかしお」という京葉線に乗るために、東京駅の中を乗り場まで、急ぎ足で15分以上かかる。途中の丸ビル6Fに鎌倉の一茶庵丸山があるので、「ぶっかけそば」で腹ごしらえしていくことに。このぶっかけ、カニの爪の天ぷら、自家製さつま揚げ(これ美味しい)、蒸し鳥、などなど豪華な具がぶっかけてある。昼メシ夜メシ抜きになるかもしれない、きつい一日になりそうだったので、高かったけど、自分におごることにした。

 「特急わかしお」で約2時間。しだいに車窓風景が、緑ムンムンでわくわくしてきた。到着して安房鴨川の駅舎をでると、そこは海の匂いの世界だった。何度も深呼吸。

  タクシーで、鴨川シーワールドのそばにある亀田病院へ。ここはテレビでも紹介されたことがあるらしいが、私ははじめて。とてもモダンなデザインの建物なのに、亀田病院って、ローカルな名前なのがいい。土地の財産家が作った病院なので、その家名がそのまま名前になっているらしい。 http://www.kameda.com/index.html

 ゆるく弧を描く海岸線にそってそびえている。新館の病室はすべて海に向いているという。病院のどこにいても海が視界に入ってくる。インタビューの仕事が終わるともう暗くなっていたが、13階のレストランで食事。入院患者らしき人々も食事をしているが、病院の食堂とは全く違う、まさにレストラン。メニューも充実しているし、味もいい。

 もし入院、っていうことにでもなったら、ここにしたい!と思ってしまうようなところだった。もちろん施設や環境だけでなく、診療の内容も充実している。個人病院なので、患者さんへのサービス精神も行き届いているのが、よくわかる。

 ああ、やっぱり1泊することにしておけば良かったなあ。病院のすぐそばには、シーワールドも鴨川グランドホテルもあるし。すぐ隣の県だからって、甘くみていた。

  悔やみつつ、19時半の電車に乗るために急いで駅へ。すると駅脇のコンビニで、なつかしいおミヤゲを見つけた。それは・・・・「カマタの鯛せんべい」。病院がカメダで、おセンベイがカマタ・・・間違いそう。

 

 目に染みるような真っ赤な、力強いパッケージも昔と変わっていない。どういうわけか、子供のころ、よくこの千葉ミヤゲが家にあった。千葉に親戚がいたからか。で、この瓦センベイ系のお菓子が私は大好きなのだ。

 ふつうの瓦センベイと違うところは、片面が白いこと。これは卵白の層かと思っていたが、こんど初めて、じっくりお菓子の栞とHPを読んでみて、そうではないことがわかった。白い色と風味を残すために、この面は生のままなので、型にいれて焼く時にすごくくっつきやすい。なので最後にセンベイを型からはがす工程は、今だに一枚一枚手でやっているのだという、こだわりの「白」なのだった。

 ふーん、ちゃんと作っているおセンベイなんだ。だから美味しいのね。鯛っていうより、ふぐみたいに見えなくもないけれど、ぴんぴんした活きのいい魚の感じが伝わってくる形も好き。

裏側に散らばっている芥子粒が、けっこう味のポイント。

 ところでこの鯛せんべいには、日蓮上人誕生にちなむ深ーいバックストーリーがあると知って、さらにびっくり。「鯛せんべいの栞」に曰く、 1222年に日蓮上人が小湊片海に誕生した時、不思議な出来事が3つ起きた。

 ① 庭先から泉が湧きだしたので産湯に使った。

 ② 季節でもないのに浜辺に青蓮華が咲いた。そして、

 ③ 小湊の海面に大小の鯛がぞくぞくと集まってきた!

 これらの異変にびっくりした村人たちは、以来、鯛を聖人の生き姿と考えて、ここを殺傷禁断の聖地とし、数百年間にわたってエサを与え続け、今では国の特別天然記念物になった。その鯛にちなんで、大正時代にその形を残そうと思案の結果生まれたのが、・・・・この「鯛せんべい」なのだそう。こんな壮大な歴史が、この「鯛せんべい」にあったとは。 ぽりぽり・・・。

こちらは、ついいっしょに買ってしまった落花生羊羹。千葉、って言えば落花生。ちょっと甘さが強いけどけっこういける味だった。

 オミヤゲお菓子といえば、これも美味しかったのが、葉山に住んでいる妹からもらった永楽家の「ヨットサブレー」。

 まるっこくデザインされたヨットが心なごむ形。コクのあるミルクの香りが後を引き、葉山の海岸に打ち寄せられる貝殻を載せた図鑑ページ風の栞も渋かわいい。

 長崎、広島、高知、山梨、盛岡、札幌と、南からはじめて北上し、7都道府県をまわって、最後が千葉県で終わり。今年行った中で、観光、食、オミヤゲの各力がいちばん充実していて楽しかったのは、広島かな。各地で買い集めている目玉おやじストラップは、今年は札幌の「うに丼オヤジ」がmyグランプリ。4年目の来年は、沖縄からスタートするとか。楽しみだー。


切手市と、キノコとアゲハの日曜日

2008-09-07 22:34:06 | 

 うさぎ切手を集めているカメラマンさんやゲームデザイナーさんといっしょに、月に一度開かれる切手市場というのに行った。会場の池袋のビルに着くと、入り口にはそれらしい人々がぞくぞくとエレベーターの乗っていく。会場はすでに、切手収集家の熱気でむんむん。

 虫の切手が欲しい、とは思うものの、こういうところは初めてなので、どこから見ていいのか迷ってしまい、「額面」という表示が目に入ったので、とりあえずそちらへフラフラいってみる。 ポスタルコのデザイナーさんからいただく手紙に、あまりに素敵な切手が貼ってあるので、わたしも郵便局では扱っていないような、ちょい古い国内切手が欲しいと思っていたのだ。  

 探していた1986年発行の、昆虫シリーズ第1集から5集までの、ほとんどのものが見つかった。やった!このシリーズのカメムシのは、アカスジキンカメムシで、イラストがすごく美しい。

 隣のブースでは、これも欲しいと思っていた1977年発行の自然保護シリーズのセミ、ミヤマアゲハ、カエルをゲット。

 さらにいくつかのブースをまわって、あとは外国ものを選ぶ。虫の切手なら何でもいい、というわけではなく、好きな虫で、デザインと印刷のきれいなものを選んでいく。なんていっても切手は小さい。だから見るのに時間がかかる。でも楽しいのでやめられない。

  汗をかきかき、やっと一区切りついたところで、きょうは目白の切手博物館でもバザーをやっているので、はしごしよう、ということになった。 切手博物館は、行こうと思いつつ、いつでも行けるか、と先延ばししていたので結局きょうが初めて。バザーの会場は、池袋より整然としていて、ファイルがテーマごとに細かく分類されているので、椅子に座ってじっくり。でも全部はとても見られそうもなく、昆虫の中でも甲虫だけにしぼった。ここでカメムシを含め、かなりの虫切手が見つかった、が・・・まだ1軒目。

カメムシだけでもこんなにあった!

 2軒目の店には、また何十冊も「昆虫」という文字のファイルが並んでいる。切手の市初体験の私は、砂糖つぼに落ちたアリのように、まだまだここに居たくて、ウサギ切手を何枚か見つけてもう帰る、というカメラマンさんたちと別れ、さらに腰を据えた。

 テントウムシとか・・・

ゾウムシとか・・・


けっこう気に入っているアリ

見つけた中でいちばん気に入ったのは、キノコとキノコを食べる虫を組み合わせた6種セット。  

 喫煙所で一休みしていると、先に帰ったカメラマンさんから「博物館の前の緑地帯にキノコがいっぱい出てますよー」と速報が。行ってみると、ほんとに6種類くらいのキノコが生えていた。

  家に帰り、居間に入ると、机の上のパソコンのまわりを、1匹のアゲハチョウが飛びまわっている。あっ、越冬するのかと思っていたサナギが羽化した!なんとか写真を撮ろうとしたが、蝶は狂ったように飛びまわる。このままでは羽を痛めてしまうと思い、ドアを開けると、すぐに庭に飛んでいった。

  夜、見つけた切手について、いろいろ知りたいと思いネットを見ていたら、すごいサイトがあった。http://www.asahi-net.or.jp/~CH2M-NITU/index.htm 世界中の昆虫切手が載っている。来月の切手バザーには、これを見てから行こう。    


みにくい幼虫、その後

2008-09-01 23:04:41 | 

 鳥のフンそっくりのイモムシのその後。あれからバリバリ食べまくり、フンをしまくり、そしてある日シン、と静かになって、前蛹になった。卵から蛹まで、いろんな状態に変身したが、「前蛹」の姿と雰囲気がいちばん好き。枝に頭を押し付けるようにして、なぜか足の付近が薄いピンクに変色。大きな変化がおこる前の、静かな緊張感がオーラとなって虫を包んでいる。

 翌朝には、枯葉色の蛹に変身した。たぶんこの姿で越冬し、来年の春に羽化するのだろう。