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日産、低価格EV電池 コバルト使わず20年代半ば実用化

2021年04月02日 06時04分53秒 | リーフ
 日産自動車は電気自動車(EV)向け電池で、コバルトを使わない低価格品を2020年代半ばにも実用化する。1回の充電で走れる距離を縮めることなくコストを下げる。コバルトはレアメタル(希少金属)で供給量が限られ、需要拡大で奪い合いになる懸念もある。米テスラなどとの開発競争が熱を帯びてきた。
 EVはコストの3割を電池が占め、電池の中では正極と呼ぶ部材が約2割に当たる。コバルトはこの正極に使い、安全性を高めたり製品寿命を伸ばしたりする役割がある。
 正極には従来、コバルトを約2割使ってきた。日産は21年に発売する新型EV「アリア」で1割程度にする。今後はマンガンなど他の素材の構成比を増やすほか、負極と呼ぶ部材も改良し、コバルトをなくす。理論的には実現のめどが立っているという。他の改良と合わせ、電池のコストを現在の1キロワット時当たり150ドル(約1万6500円)から、30年前後に100ドル以下にする計画だ。
 コバルトを使わない車載電池には、正極にリン酸鉄リチウムというまったく別の材料を使う電池(LFP)もある。中国などで実用化しているが、1回の充電で走れる距離が短い弱点がある。
 米テスラも日産と同様にコバルトフリーを目指しており、現在の正極に使う構成比は数%まで低下しているとみられる。パナソニックも既に5%以下に引き下げており、今後数年でゼロにする計画を掲げている。
 コバルトの産出はアフリカのコンゴ民主共和国など一部地域に集中している。コンゴは政情不安に加え、採掘に児童労働を使う現場もあるといった人権面での課題も指摘されている。
 各国・地域は相次いで脱炭素を強化する方針を打ち出しており、走行時に温暖化ガスを排出しないEVの普及は有力手段の一つとみられている。コバルト需要は拡大が確実視され国際相場は急騰している。2020年は1ポンド15ドル前後で推移していたが21 年3月上旬の価格は25ドル台。年初に比べ約6割高い水準だ。
 日産は世界初の量産型EV「リーフ」を10年に投入し、初期のEV市場をリードした。現在は日産総合研究所などで次世代電池の研究開発を進めている。コバルトを使わない電池の量産に向けて電池メーカーと検討を始めており、安全面や耐久性での最終的な検証を進める。
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