北海道旅行で冷蔵庫が思いのほか冷えていないことがありました。
先日も出発前の1時間ほど前に冷蔵庫の電源を入れていたにもかかわらず全然冷えてない。
コンプレッサ式なのですぐに冷えてくれるはずなのに・・・。
そんなこともあり、冷蔵庫の動作確認をしたところ、バッテリー電圧が約12.5V以下になると冷蔵庫のスイッチを入れてもコンプレッサが連続して動いてないことが分かりました。コンプレッサは5秒ほど動いて停止し1分ほどすると5秒ほど動くことを繰り返します。
機種はWAECOのCB-40です。取説を読むと
バッテリー保護のために冷蔵庫の冷却機能が、10.4V以下の電圧になると自動でOFFになり11.7V以上でONとなるとのことです。
セピア号にはメインスイッチにバッテリー電圧が表示されるので、
確認すると、12.4Vで問題なし。
冷蔵庫のスイッチを入れても12.3~12.4VのままでOK。
なのに5秒でコンプレッサが停止します。
ひょっとして・・と思い、冷蔵庫の電源入力側の電圧を直接計ってみると、
(冷蔵庫の電源入力端子)
冷蔵庫のスイッチOFFでは12.3V。
スイッチをONすると、10.4V以下に下がってしまい、コンプレッサが停止します。
これで電源ケーブルによる電圧降下(12.3V-10.4V=1.9V)が原因であることがはっきりしました。
冷蔵庫の消費電力は45Wなので、12Vだと3.8Aの電流を消費します。
実測してみると、4.2Aほどでした。
つまり、バッテリー電圧が12.3Vの状態で冷蔵庫をONすると、冷蔵庫のコンプレッサを動かすために約4Aの電流が流れます。ですが、約4Aの電流が流れると電圧降下により冷蔵庫の電源入力部の電圧は10.4Vとなり、冷蔵庫のバッテリー保護回路が働きスイッチがオフになります。スイッチが切れると電流が流れないので冷蔵庫側の電圧もバッテリー電圧とほぼ同じ12.3Vになり、再びスイッチが入りコンプレッサが動くことを繰り返す。これが冷蔵庫が断続的に動いた原因です。
しかし、4Aで1.9Vの電圧降下だとすると電線ケーブルの抵抗値は、オームの法則から、1.9V÷4A=0.48Ω。使われているケーブルの太さは5.5mm2や3.5mm2のようなので、ちょっと信じられないくらい高い抵抗値です。
配線を調べてみると、無駄に引き回されていることが分かりました。
セピア号は運転席(右側)の後ろのシート下にバッテリーが搭載されています。負荷につながる+12Vケーブルは右のバッテリーボックスから左側のスライドドア入口の3連の集中スイッチに配線され、再びバッテリーボックスのヒューズボックスに戻ってから各負荷に接続されていました。
図面にすると配線はこのようになっています。
一部不明な部分は点線で書いてます。
冷蔵庫は黄色、照明・換気ファンは赤色、水ポンプ・DCソケット出力は青色で示しています。
車両右側にバッテリーボックスがあり、車両の左側に集中スイッチと冷蔵庫があります。その他の負荷はあちこちにありますが、+12Vの電源ケーブルは右側のバッテリーボックス内のヒューズを通してからつながってるようです。
冷蔵庫以外の配線も三連スイッチからヒューズボックスまで往復している部分があり、長い配線となってますのでこの電圧降下も大きいはず。
三連スイッチからヒューズボックスまでの配線の抵抗は0.23Ωもありました。5A流れれば1V以上の電圧降下、つまり11V程度の電圧で機器が動作することになり、効率が落ちます。
電圧降下を小さくするには、配線を太く・短くするしかないですが、
セピアの室内レイアウトでは、スイッチ(冷蔵庫)側に配線を通すには車両の壁・天井(または床)伝いにしか通せないので後から配線を太くするのは大変です。ボディーの下を通す方法はありますが、穴は開けたくないのでやめ。
冷蔵庫は他に機器が接続されていない専用の配線なので三連スイッチ側にヒューズを移設し冷蔵庫に直接接続することにしました。
他のスイッチの配線はあちこちに引き回されてるので、冷蔵庫の配線のようにはいきません。そこでバッテリーボックスにリレー回路を追加して主電源線のON/OFFを行うようにしました。手持ちのリレーは2個だったのでちょうど間に合った。
改良後の配線はこうなります。
こうすれば電流の多く流れる配線の長さが短くなり、電圧降下が小さく(約半分?)できます。
こちらが追加したリレーです。リレーは三連スイッチのON/OFFで動作するので操作はこれまでと同じです。
配線の改良後、冷蔵庫の電圧降下は0.3V以下に抑えられ、バッテリー電圧が11V以下になっても連続動作可能となりました。
換気ファンと水ポンプも以前より勢いよく回るようになりました。また、照明はファンなどのスイッチを入れた時に一瞬暗くなることがありましたがそれもほぼわからないくらいに改善。
バッテリーの電気を無駄なく使えるようになりました。
12Vの電源配線は、太く・短くが基本ですね。
今回はいじりませんでしたが、
+12V配線だけでなくアース側(バッテリーのマイナス側)の配線も太く短くする必要があります。
セピアはボディーアースも併用しているようでマイナス側の配線の抵抗は大きい所でも0.3Ω程度でした。車両の金属ボディーをマイナス配線としてバッテリーまでつなぐので太い配線となるのです。
最後に、今回の配線の改良作業は、いつもお世話になっている「RVランド」さんの協力を得て実施できました。
セピア号の販売元でもあるので、当然と言われればそれまでですが、ピットスタッフの皆様ありがとうございました。 なかなか好感の持てる雰囲気なので、私は好きなのです。