秋雨や渋谷の路地に鼠と吾 千原ジュニア
題:渋谷スクランブル交差点
1位才能アリ71点 水野真紀
オーディション帰り渋谷の秋そぞろ
2位才能アリ70点 山下真司
秋の夜ビルの谷間に光る傘
添削 ビル街の谷間秋夜を光る傘』
3位凡人60点 武田真一
三十年余勤めし渋谷野分晴
添削 三十余年勤めし渋谷秋高し
4位凡人55点 青山フォール勝ち(ネルソンズ)
天高しビジョンに写る同世代
添削 天高し街頭ビジョンに同世代
1ランク昇格 ◆中田喜子
青年の歩幅につられ秋空へ
永世名人28句目に掲載決定 ◆千原ジュニア
秋雨や渋谷の路地に鼠と吾
特別永世名人・ガッカリ… ◆梅沢富美男
甘栗の香を行く渋谷交差点
添削1 渋谷はや甘栗の香の交差点』
添削2 渋谷かの甘栗の香の交差点』
渋谷のスクランブル交差点は、世界でもっと有名な交差点と言われている。
1回に1000人以上が行き交うというから、その規模の大きさに圧倒される。
外国人観光客の人気スポットで、都内屈指の繁華街、流行の発信地だ
これを、どう俳句に詠むかだ
スクランブル交差点とう言葉を直接入れるという手がある。
秋日傘スクランブルの交差点 江口さち子
きらきらとスクランブル交差点秋 川崎展宏
後の5音で渋谷を表現するのは至難の業だ。
この句のように、普通の句になってしまうのは否めない。
少し離して表現する方法としては4位の「街頭ビジョン」が上手いなと思う。
電光掲示板も渋谷の一つの名物だ。
渋谷の雑踏の中、華やかな街頭ビジョンに同世代が写っている。
なんと華やかな映像だ。憧れ、嫉妬、入り乱れた心が交錯する。
視点がとてもいい、次はどんな句をつくるか期待してしまうかナ
又、千原ジュニアの「渋谷の路地に鼠と吾」とうのは、ちょっと切ない渋谷だな。
華やかな渋谷も一歩路地に入ると、鼠がちょろちょろしているのだ。
鼠と自分を同等において、多分まだ売れなかった頃を詠んでいるのだろう。
山下真司は、「光る傘」と言う風景を詠んで成功した。
千原ジュニアは、心象風景として詠んでいてお見事!