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Mak_Sagami の≪デジカメ閑話≫

デジタルカメラとその周辺に関する“たわごと”

デジカメ閑話 20 ≪ストロボの影≫

2005年08月08日 | Digital Camera
ストロボを光らせて写真を撮ると、影が出来て気になることがあります。

影が出来ないようにするには被写体を壁際から離すことが最も効果的です。
しかし、人物を撮る場合に、どうしても壁を背に撮らざるを得ない場合もありますし、影のことまで気が回らないことも多いと思います。

普通の撮影ではストロボの影は邪魔なものですが、影の出方はカメラによって少しずつ違います。
この写真の例で言えば、私はDSC P-71の影が最も気になります。Optio SとDiMAGE A2の影は似ていますが、多くの場合、DiMAGE A2の影が一番気になりません。

これは、カメラのレンズとストロボの位置関係によります。
DSC P-71のストロボはレンズの横に位置しているため、被写体の横に影が出ます。Optio Sはレンズの斜め上、DiMAGE A2はレンズの上にストロボがついているため、影はそれぞれ斜め下と下に現れます。
レンズの上にストロボがあると、被写体の後ろ側に出来る影が多くなり、写真に写る影は比較的小さくなります。

レンズとストロボの位置関係まで考えてカメラを選択する人はあまりいないと思いますが、ストロボを使う撮影では、自分のカメラの影の出方を知っていれば、より良い写真が撮れると思います。

デジカメ閑話 19 ≪IrfanViewで "ベタ焼き"≫

2005年07月21日 | Digital Camera
 フィルムカメラの時代は、DP店に先ずフィルムを印画紙に密着させてプリントする「ベタ焼き」を依頼し、写真の出来具合を確かめてから良く出来たものだけを普通サイズにプリントすることがよくありました。
 デジカメは撮影直後に写真の出来具合を確かめられますから、DP店に小さなサイズで全ての写真をプリントするように依頼することはなくなったと思います。

 しかし、デジカメ写真をパソコン上で整理するのではなく、プリント写真で保管・整理する場合は、サムネイル状の写真を「ベタ焼き」風にプリントすると便利な場合もあると思います。
 「コンタクトシート」を「ベタ焼き」と訳して良いかどうか分かりませんが、IrfanViewにはこの写真のようなコンタクトシートを作る機能があります。サムネイルのサイズは、50×50から600×600ピクセルまで、14サイズの中から選択することが出来ます。


 

デジカメ閑話 18 ≪IrfanViewで画像修整≫

2005年07月14日 | Digital Camera
 IrfanViewは画像ビューワソフトですが、かなり多機能なレタッチ(画像修整)ソフトでもあります。
 写真1-1はいわゆる「青被り」の写真、1-2はそれをIrfanViewで修整したもの、写真2-1は「赤被り」の写真、2-2はそれを修整したものです。





 "青被り" は蛍光灯の下で撮った写真に、"赤被り" は白熱灯の下で撮った写真に現れやすい現象です。
 ホワイトバランスの設定がオートになっていれば、多くの場合自然な色調で撮影されますが、蛍光灯には色々なタイプがありますので、感じた色とは違った色調になってしまうことがあります。また、異なる種類の光源から成る凝った照明(カクテル光線)の下では、ホワイトバランスが狂ってしまうことはよくあります。
 このような写真も、「Photoshop」のような画像処理ソフトを使えば、余程ひどい写真でない限り、自然な色調に修整することが出来ます。また多くのカメラに附属してるレタッチソフトを使っても、簡単な修整は可能です。

 IrfanViewによる修整は、Phtoshopにはかないませんが、この程度の色調の修整であれば、十分実用になります。写真3は、写真2-1を修整した際の設定画面です。"カラーバランス(RGB)"、"コントラスト"、"ガンマ補正"、"彩度"をいじってあります。

      
 
 勿論、画像の修整には限界があります。そして、Photoshopなどの専用ソフトの方が性能の点でも、使い易さの点でも優れていることは間違いありません。また、「Photoshop Elements 3」には「自動スマート補正」モードがあり、"お任せ"でほぼ完璧に補正できる写真も結構ありますから、IrfanViewは機能的にこのような専用ソフトに対抗するものではありません。しかし、専用ソフトを持っていない場合には、十分役に立つソフトであると思います。
 また、IrfanViewは非常に軽いソフトですから、起動時間が驚異的に早いのです(私のパソコンで約1秒)。「Photoshop Elements 3」は同じパソコンで起動に約25秒もかかりますから、私は簡単な修整はIrfanViewで済ませる場合も結構あります。

デジカメ閑話 17 ≪IrffanViewで一括変換≫

2005年07月10日 | Digital Camera
 画像ファイルの名前を一括して変更したいことはよくあります。例えば、沢山撮った写真から不要なものを削除して残りの写真に通し番号を付ける、などです。また、大きなサイズの写真をまとめて縮小したいこともよくあります。全ての写真に同一の画像処理を施すことは稀だと思いますが、全体に青っぽく写った写真を全て同じように修整したい、などの場合がないとは言えません。
 名前の一括変換だけですと、"FileRenamer"のようなフリーウエアのソフトがあります。これもよく出来たソフトですが、IrfanViewを使えば画像ファイルの名称一括変換は勿論、画像サイズの一括変換、一括画像処理を同時に行うことが出来ます。

   
 IrfanViewのメニューバーの"ファイル"から"一括変換 形式/名前"を選択すると、「ファイル形式の一括変換」というウインドウが現れますから、ここで変換する画像を選択します。上の写真は、同じ画面の一部を切り取ったものですが、ここで機能を選択します。細かい設定は、この画面から更に"詳細設定"、"ファイル名変換の設定"ウインドウを開いてそちらで設定します。

   
 左側の写真では画像サイズと保存の条件を指定していますが、画像処理は指定していません。
 右側の写真では名前の付け方を指定しています。ここでは「Warakoro-01から始まる2桁の連番」が付くように指定しています。

 初めは若干分りにくい点もありますが、名前と画像サイズを一括変換できる点は大変便利です。

デジカメ閑話 16 ≪IrfanView のショートカットキー≫

2005年07月07日 | Digital Camera
 IrfanViewは画像ビューワソフトです。
 ビューワ以外の機能の一例が前回取り上げたスクリーンショットですが、これからはビューワ本来の機能を取り上げます。1回で全てを説明することはできませんから、今回は画像を見るときに便利で、しかも直感的に分かり易いショートカットキーを紹介します。

 IrfanViewの普通の使い方としては、マウスを使ってメニューバーやツールバーからコマンドを指定して、画像の選択・拡大/縮小・回転などを実行します。しかし、他のアプリケーションソフトと同様に、特定のキーを押すことによって直接実行できる機能がいくつかあります。上の図はショートカットキーの内、画像を見るというビューワ本来の機能で、しかも直感的に分かり易いものだけを並べたものです。

 直感的に理解できるものばかりですので、個々の説明は省略しますが、E:「EXIF情報」は他と性格が異なりますので補足します。
 EXIFは「エグジフ」と読み、"Exchangeable Image File Format"の略で、撮影情報を埋め込めるように規格化された画像形式のことです。EXIFには沢山の情報が含まれていますが、撮影日時分秒、シャッター速度、絞り値、ISO感度、ストロボ発光有無、ホワイトバランスなどは大変有用な情報です。これらの情報と写真の状態を見比べておくと、次の撮影のときに参考になります。写真の腕を上げていくためにも、時にはEXIF情報を確認することをオススメします。
 EXIF情報をこれだけ簡単な操作で見られるビューワは他にないと思います。但し、撮影モードをいつも"オート(AUTO)"にしておく人には、あまり意味のない情報かもしれません。

追記:"横回転"、"縦回転"という表現は不適切ですので、下記のように修正します。
   横回転 ⇒ 左右反転
   縦回転 ⇒ 上下反転

デジカメ閑話 15 ≪IrfanView でスクリーンショット≫

2005年06月29日 | Digital Camera
 画像ビューワソフト「IrfanView」に関することを、数回に分けて取り上げます。

       

 IrfanViewはフリーウエアの画像ビューワソフトとして、多くのファンがいます。基本はビューワソフトですが、その機能は実に豊富で、簡単な画像処理はこれで済ませるプロの写真家もいるようです。ソフトは「窓の杜」などで容易に入手することができます。

 IrfanViewの主要な機能や特長についてもいずれ触れるつもりですが、今回はあまり知られていない(と私が思う)機能について取り上げます。それは“スクリーンショット”機能です。(直接的にはデジカメに関係はありません)
 パソコンの画面をそのまま画像としてコピーしたいことはよくあります。これをスクリーンショットと言いますが、パソコンがらみの説明資料を作成するときに、パソコン画面の一部を切り取って使えば大変分かり易い資料になります。スクリーンショットは“Print Screen”(Prt Sc)キーとアクセサリ⇒ペイントを使って行うこともできますが、操作は面倒です。また、“WinShot”などの便利なソフトもありますが、私はIrfanViewが最も使い易いと思っています。

 IrfanViewを立ち上げて“C”キーを押すと下の画面が現れます。(CはCaptureのC)
        

 この画面で、取込む対象、取り込む画像の保存先、画像の形式などを指定して“実行”をクリックするとIrfanViewは最小化されてタスクバーの表示だけになります。
 IrfanViewをそのままにしておき、取り込み実行キーである“Ctrl”とF11”を押せば、そのときのパソコン画面が画像として指定のフォルダ(この写真の例では、デスクトップの“スクリーンショット”フォルダ)に入ります。そして、取り込まれた画像ファイルには“iviewcapture_date_29_06_2005_time_15_52_12.jpg”のような名前が付きますから、取り込み日時が秒単位で分かります。
 また、取り込み指定で“連続自動取り込み”を選択すれば、指定の時間間隔で画面の画像が保存されます。これを使えば、カメラの画像を一定時間毎に保存することなどもできると思います。

 ここに述べたことは、勿論IrfanView本来の機能ではありませんが、オススメです。


デジカメ閑話 14 ≪手ブレ補正効果≫

2005年06月15日 | Digital Camera

 デジタルカメラの光学式手ブレ補正には主に2つの方式があります。
 1つは、キヤノンや松下電器などが採用している「補正レンズ駆動」方式です。これはカメラのブレをセンサーで検知し、補正レンズを動かすことによって光軸のずれを補正するものです。
 もう1つは、コニカミノルタが採用している「画像センサー駆動」方式です。これはカメラのずれをセンサーで検知し、光軸のずれに相当する分だけ、画像センサーを動かすものです。
 性能的にはほぼ同等で、シャッター速度を2~3段遅くできる効果があると言われています。つまり、一般的に手ブレの恐れが少ないシャッター速度は1/60秒以上ですが、手ブレ補正があれば1/15または1/8秒でも手ブレなしで撮影できる可能性が高くなる、ということです。

 そこで、私のカメラ(KONICA MINOLTA DiMAGE A2)でテストしてみました。
 以下の撮影条件で手ブレ補正無しと有り、各10枚ずつ撮影し、手ブレを判定しました。
 ・撮影場所:室内
 ・シャッター速度:1/4秒
 ・絞り:F4.0
 ・ISO感度:100
 ・焦点距離:35mm換算で200mm
 望遠側ですから手ブレし易い筈ですが、椅子に座ってカメラをしっかり構えれば、1/4秒でも手ブレしない場合が多いので、立って撮影しました。ただ、ファインダーを覗いて撮影しましたから、背面モニターを見て撮影するよりは手ブレは少ないと思います。

 手ブレの判定は主観的ですが、各10枚の写真を次のように分けました。
  ○:手ブレのないもの(または、補正効果大のもの)
  △:若干の手ブレはあるが、スナップ写真としては許容範囲のもの
  ×:手ブレが許容範囲外のもの

 結果は次の通りです。
  手ブレ補正無し:○ 0枚  △ 1枚  × 9枚
  手ブレ補正有り:○ 5枚  △ 4枚  × 1枚

 この結果は手ブレ補正効果が十分あることを示しています。
 カメラをしっかり構え、落ち着いて撮影すれば、シャッター速度1/4秒でもほぼ実用上は問題なく撮影できることが分かります。日本の美術館は撮影禁止の所が多いのですが、外国ではストロボを使わなければ撮影OKの美術館が多いので、絵画の撮影も十分可能です。またストロボを発光させると、不自然な影ができたり陰影の乏しい写真になりがちですが、そうしたことも避けられます。

 但し、手ブレ補正は「被写体ブレ」には全く効果がありません。また、カメラの進化の方向としては、あくまでも「明るいレンズ」や、「ノイズが少なく、ダイナミックレンジ(ラチチュード)の広い」センサーであるべきことは確かです。

デジカメ閑話 13 ≪オートモード≫

2005年06月11日 | Digital Camera
 左の写真はPENTAX Optio Sのメニュー画面の一部、右の写真はKONICA MINOLTA DiMAGE A2の撮影モードダイヤルです。

 デジカメで写真を撮る多くの人々は、オートモードで撮影していると思われます。しかし、比較的安価なデジカメにも大抵はマニュアル設定できる項目があるはずです。それらを使いこなせば、更に良い写真ができる可能性がありますし、撮影する楽しみも増えるので、ぜひ一度自分のカメラを見直してみることを勧めます。

 左の写真では“ホワイトバランス”、“AF(オートフォーカス)エリア”、“測光方式”、“感度”が全てオート、またはそれに準じるモードに設定されています。これで思い通りの写真が撮れれば、危険を冒してまでマニュアルモードを使う理由はありませんが、往々にしてこの設定では意図した写真が撮れなかったり、明らかに失敗写真になったりすることがあります。

 ホワイトバランスについては「デジカメ閑話 8」を見て下さい。

 AFエリアとはピント合わせをする範囲のことですが、このカメラの場合、“マルチ”というのは、撮影画面中央部の比較的大きな四角形に囲まれた範囲のどこかにピントが合う、という意味です。従って、ピントを合わせたいものがこの範囲にない場合は勿論ですが、この範囲内にあっても、意図した場所とは別の位置にピントがあってしまうこともあります。ただ多くの場合、デジカメはピントの合う前後の範囲が広い(焦点深度が深い)ので、ピンボケ写真にはならない場合も多いのです。
 しかし、絞りを小さくして花をクローズアップで撮ったり、目的の被写体が端に寄っているような構図では、どこかにピントが合っていても、目的の被写体はボケてしまう確率が高くなります。ピント合わせをしてから“フォーカスロック”機能を生かして構図を決める方法も有効ですが、ピントを合わせる範囲を絞って、その範囲を画面内の任意の位置に移動する機能を使えば、確実に狙った被写体にピントを合わせることができます。

 測光方式は写真では“多分割測光”になっています。これは画面内の多数の点の明るさを測り、露出を決める方法です。明るい戸外で人物を撮ると、顔が暗くなることが多くありますが、平均的には適正な明るさになるわけです。この場合も、測光する範囲を狭く(時にはスポットに)し、狙った位置に測光点を合わせれば、適正な露出が得られ易くなります。
 DiMAGE A2の場合は、測光点を画面内の任意の位置に移動することも可能です。

 (ISO)感度の設定はオートのままになっていることが多いと思いますが、「デジカメ閑話 7」で述べたようにISO感度を高くするほどノイズが増えます。オートの場合は、暗い場所での撮影では自動的にISO感度が高くなりますから、必然的にノイズが増えます。その代わり、シャッター速度が速くなって手ブレの危険が減るわけです。ですから三脚を使って撮影する場合などは、暗い場所でもISO感度を低く抑えて撮影した方がノイズの少ない写真になりますし、逆に明るい場所でも動きの早いものを撮影する場合は、ISO感度を高く設定してシャッター速度を早くした方が被写体ブレの少ない写真になります。(明るい写真はノイズが目立ちません)

 DiMAGE A2の場合は、この他にもマニュアルフォーカス、シャッター優先、絞り優先などのマニュアルモードがありますが、省略します。

 なお、この写真に載っている設定項目とは違いますが、ストロボ発光をオートのままにしている例をよく見かけますが、電池の消耗を早めるだけで、被写体を明るくする効果は殆どない場合も多くあります。デジカメの内臓ストロボは小さいので、2m程度しか役に立たないのです。通常は発光禁止にしておき、必要なときだけ発光させるのが正しい使い方です。(明るい戸外で、逆光のために顔が暗くなりそうな場合にストロボを使うことは有効ですが、オートでは光りません)

 折角付いているマニュアル設定モードは大いに活用したいものですが、間違った設定や設定忘れは失敗写真の大きな原因の一つですから、その点に対する細心の注意は欠かせません。

デジカメ閑話 12 ≪デジカメ評価サイト≫

2005年05月13日 | Digital Camera
 デジタルカメラの新製品が出ると、カメラ雑誌等に評価記事が載ることがよくあります。カメラを買い換える場合などには参考にはなりますが、評価者の立場もあるためか、厳しい記事は多くないように思います。

 つい最近、ある方からデジタルカメラ(一部関連ソフトなども含みます)の評価サイトがあることを教えて頂きました。アメリカのサイトなので英語ですし、日本とアメリカでは機種名が異なる場合がある(例えば、今話題のキヤノン“EOS Kiss Digital N”は米国では“EOS 350D DIGITAL”)などの問題はありますが、ざっと見て驚きました。
 まず、取り上げられている製品の多さ。1998年頃から最新の製品までざっと150のカメラが載っていました。コダックなど日本以外のカメラも含まれていますが、大部分は日本製品です。
 次に、何と言っても紹介・評価内容の豊富なことです。製品仕様は当然として、下手な取扱説明書顔負けの画像を多用した詳しい製品説明があり、項目別に詳細な評価テストの結果が記載されています。その際、競合すると思われる他社製品との比較も行われています。そして、評価者によるランク付け、長所・短所のまとめなどがあり、最後に総合評価が述べられています。更に、そのカメラで撮影されたサンプル画像も豊富に載っているのです。

 このサイトの運営主体などの詳細は把握し切れていませんが、私が自分の3台のカメラの記事を見た限り、非常に的確な評価がなされているように感じました。また新製品発表後かなり早い時期に掲載されるようですから、新製品を購入する際には、大変参考になるサイトだと思います。

 サイトのアドレスは下記です。

  http://www.dpreview.com/

デジカメ閑話 11 ≪タイムラグ≫

2005年05月03日 | Digital Camera
   (写真は、DiMAGE A2のタイムラグを測定したネット上の “ストップウォッチ” の表示です。長針は1秒で1回転します。)

 私が持っている3台のデジタルカメラのタイムラグを測定してみました。

 タイムラグの定義はカメラメーカーによって違うようですが、ここでは次のように定義しました。

レリーズタイムラグ:シャッターを半押ししてオートフォーカスを行った後、更にシャッターを押してから実際に画像が記録されるまでの時間。
シャッタータイムラグ:ピントを大きく外した状態で一気にシャッターを押してから画像が記録されるまでの時間。(即ち、オートフォーカス時間とレリーズタイムラグの合計)
起動タイムラグ:パワースイッチをオンにしてから、オートフォーカスが作動し画像が記録されるまでの最短時間。(即ち、カメラの起動時間とシャッタータイムラグの合計)

【測定結果】
 KONICA MINOLTA DiMAGE A2
  レリーズタイムラグ:0.11秒、シャッタータイムラグ:0.40秒、起動タイムラグ:2.79秒
 PENTAX Optio S 
  レリーズタイムラグ:0.51秒、シャッタータイムラグ:0.65秒、起動タイムラグ:3.17秒
 SONY Cybershot P71
  レリーズタイムラグ:0.10秒、シャッタータイムラグ:0.90秒、起動タイムラグ:4.68秒

【測定方法】
 手許に1/100秒を計測できるストップウォッチがないので、インターネットで見つけた“ストップウォッチ”を撮影しました。(写真参照) これをカメラで撮ってラグタイムを測定する方法については、厳密に考えると色々問題がありそうですが、取り敢えず無視しました。
 左手でカメラのシャッターを押すと同時に右手でマウスをクリックして、写真に写った時計の時間表示をタイムラグとしました。これを5~10回繰返して平均したものが上記の数値です。かなり雑な方法ではありますが、数値のばらつきはあまり大きくないので、意味のない数値とは思っていません。
 DiMAGE A2のカタログにはタイムラグの記載はありませんが、発表当時の記事によれば、レリーズタイムラグは約0.05秒、起動時間は約1.8秒となっていますから、私の測定結果とは差異があります。これが定義の違いによるものか、測定の精度によるものかは分かりません。

【考 察】
 数値の正確さは保証しませんが、実際に撮影したとき、DiMAGEと比べるとOptioのレリーズタイムラグは確かに気になりますから、それなりに実態を反映していると思います。ひと頃は、レリーズタイムラグは0.1秒以下であれば気にならないと言われていましたが、被写体によってはやはり気になるレベルです。
 現時点で最もレリーズタイムラグが小さいカメラは、RICOH Caplio R2の0.003秒ではないかと思います。このレベルなら確かに全く気にならないのではないかと思います。Panasonicには0.006秒、SONYには0.008秒という機種があります。最近はタイムラグが小さいことを強調している製品が増えてきました。
 オートフォーカスを含むシャッタータイムラグも勿論小さい方が良いのですが、フォーカス時間はフィルムカメラでも必要だったわけですからデジカメ固有の問題ではありません。シャッターを半押しし、フォーカスロックしてからシャッターチャンスを待つようにすれば、シャッタータイムラグはあまり気にならなくなります。
 起動タイムラグは、思いがけないときに良い被写体を見つけて、すぐに写真を撮りたい時には大いに気になる数字です。これが長いといらいらした上にシャッターチャンスを逃してしまいます。
 最近はカタログ上で起動時間 0.1~1秒程度を謳う製品もありますが、“起動”の意味がはっきりしません。少なくとも、ここで定義したように、スイッチをオンしてから実際に画像を記録するまでの時間ではないと思います。

 レリーズタイムラグはデジカメの使い勝手を左右する重要な数値です。にもかかわらず、カメラメーカーは必ずしもその数値の公表に熱心ではなかったように見えます。現在でも、新製品発表記事などには載せてもカタログには明記しないメーカーもありますし、一部の機種については明らかにしていないメーカーもあります。私が調べた限りでは、ニコンはレリーズタイムラグの公表には熱心でないように見えますし、キャノンにも明らかにされていない製品があります。