goo blog サービス終了のお知らせ 

Mak_Sagami の≪デジカメ閑話≫

デジタルカメラとその周辺に関する“たわごと”

デジカメ閑話 30 ≪PhotoFiltreの概要≫

2006年01月14日 | Digital Camera
PhotoFiltre はフランス製の画像処理ソフトです。(勿論、日本語化されたものを入手できます)
これはフリーウエアですが、更に機能UPされた PhotoFIltre Studio というシェアウエア(有料)版もあります。(違いの1つはレイヤー機能の有無のようですが、フリーウエア版にも擬似レイヤーとも言える機能があります)

写真で分かるように、作業ウインドウの周りには多数のボタンが配置され、主要な機能が分かり易く、かつ容易に使えるよう考えられています。また、沢山あるフィルターやプラグイン機能の中には遊び心を持った楽しいものが多数あります。
PhotoFiltre がPhotoshopやPhotoshop Elements にある機能を全て持っているわけでないことは勿論ですが、逆にこれらのソフトには無い機能も持っています。

一応動作することを確認した20のプラグインソフトを組み込んだ状態で、ソフトのサイズは約15MBです。起動時間は私のパソコンで約2秒ですから、ほぼ“瞬時”と言えます。
これに対し、Photoshop 7.0のサイズは137MB、起動時間は約7秒、Photoshop Elements 3.0のサイズは382MB、起動時間は約24秒でした。
Photoshop Elementsの起動には本当にイライラされますから、私はこの点だけでもPhotoFiltreを使う価値があると思っています。

PhotoFiltreのソフトと日本語化の方法などに関する情報は、下記のサイトから入手できます。
http://moment.websozai.jp/kakou/photofilter/patch.html
また、プラグインソフトを全て入手する場合は、下記のPhotofiltre の公式サイトに行く必要があります。
http://www.photofiltre.com/
実際のインストールは少々面倒かも知れません。(もっと容易にインストールする方法は別途とします)

次回からPhotoFiltre の機能について紹介していきます。

デジカメ閑話 29 ≪フリーの画像処理ソフト≫

2006年01月12日 | Digital Camera
暫く≪デジカメ閑話≫の更新を怠っていましたが再開します。

高機能画像処理ソフトの定番といえばPhotoshopやPhotoshop Elements、或いはPaintoshopなどが代表的ですが、これらは高価です。
フリーウエアのソフトにも、JTrimなどかなり高機能なものは存在しますが、やはり機能的には物足りなさを感じていました。
所が、最近、あるグループでご一緒しているY.Sさんから、非常に高機能なフリーウエアの画像処理ソフトの存在を教えていただきました。
これらについては私自身がまだ勉強中ですが、大変価値のあるソフトであるとの確信を持ちましたので、勉強しながら紹介していくことにしました。少々の間違いや見落としは暫くご容赦願います。

1.PhotoFilter
「PhotoFiltre」はフランス生まれの画像処理ソフトです。
下の写真はPhotoFiltreの作業画面の1例です。
作業ウインドーの周りに配置された多くのツールは直感的に分かり易く、機能は豊富です。



2.GIMP 2
「GIMP」(“ギンプ”または“ジンプ”と読みます)は、元々UNIXのソフトとして開発されたものがWindowsに移植されたもののようですが、Photoshopを凌ぐとさえ言われるほどの高機能でありながら、オープンソースのため、現在も世界中で多くの人が開発を進めていると言われているフリーウエアのソフトです。最新のバージョンはver.2.2.10ですが、まだまだ進歩の途中で、一部には不安定な所もあると言われています。
昨年暮の朝日新聞土曜版には、作家・写真家の鐸木能光氏による「GIMPはあまりに高機能なので、初心者には勧めません」というコメントが載っていました。
下の写真は、GIMPの起動中の画面と、起動後の道具箱などの画面です。


GIMP 2をここで取り上げるかどうかについては、今日現在は未定です。

次回以降暫く、PhotoFiltreの機能について、順不動に取り上げていく予定です。


デジカメ閑話 28 ≪夕日が黄色くなる理由≫

2005年11月11日 | Digital Camera
上の写真は宍道湖の夕日です。太陽とその周辺が黄色(一部は白)になってしまい、残念ながら肉眼でのイメージとは全く異なった写真になりました。
夕日の撮影に最適の時間は僅か2~3分に過ぎず、この間に露出を色々変えて沢山の写真を撮りましたが、私のカメラ(Konica Minolta DiMAGE A2)では最大に露出を絞っても太陽自体は露出オーバーになりますし、そのときの周辺は真っ暗です。周辺の様子がある程度分かるように露出を合わせると、この写真のように太陽は勿論、その周囲さえも黄色くなってしまいます。



この理由を示すデータが下の写真です。
これは上の写真の拡大部分のRGB別ヒストグラムです。ヒストグラムの横軸は明るさ(右端は飽和)で、縦軸は画素数です。右端に分布が存在するということは、その色の信号は飽和していることを示し、RGBが全て飽和している部分は白になります。


このデータを良く見ますと、赤で囲った部分はそれぞれの明るい部分ですが、それぞれの右端にはデータが存在しています。即ち、この写真には完全に白飛びして、真白になっている部分が存在していることが分かります。太陽自体がその部分に相当します。
更に、RとGは飽和しているもののBは飽和していない明るさの範囲が存在することも分かります。この部分が太陽周囲の黄色の部分です。この部分でも、もしRとGが飽和していなければ、肉眼イメージに近い写真が撮られた筈です。

夕日の撮影はフィルムカメラでも難しいと思いますが、ラチチュード(ダイナミックレンジ)の狭いデジカメでは本当に難しいことを実感しました。
デジカメの進歩の方向も、一時の単純な画素数競争から、大きな画素を持つ(即ちラチチュードの大きい)撮像センサーを使う方向へ向っているようですから、その内フィルムカメラに負けないデジカメが安く手に入るようになることを期待しています。

デジカメ閑話 27 ≪“修整”と“修正”≫

2005年10月24日 | Digital Camera
写真の修整(修正・改変)には色々な種類や方法がありますが、ここでは写真の一部を“修整”ではなく“修正”して、現実とは異なる写真を作った一例を紹介します。

左の写真は最近写した箱根近くにある「夕日の滝」です。周辺はまだ紅葉していません。それを修整・修正したものが右の写真です。
修整・修正箇所は次の点です。
1.左側の滝が垂直になるように全体を回転しました。
2.滝壺(?)は綺麗でないのでカットし、滝を高く感じさせるようにしました。
3.全体の色調(青被り)を修整しました。
4.滝の左右の白っぽい部分の色を濃くしました。
5.一部の樹木や草の葉の色調を変え、「紅葉」のようにしました。
  根気さえあれば色は自在に修正できますが、あくまでも写真として見せるなら、不自然にならないように注意が必要です。

なお、ここでは用語を以下のように定義しました。
修整:なるべく現実に近づけるため、または構図を整えるための写真の改変(色調、明るさの調整、トリミングなど)
修正:修整以外の写真の改変(この例の他、ほくろ取りなど)

デジカメ閑話 26 ≪コントラストの修整 2≫

2005年09月16日 | Digital Camera
 コントラストを修整した方が良くなる写真の例です。

 左の写真が原画で、右の写真はヒストグラムを調整して修整したものです。右の方が引き締まって、メリハリのある写真になったと思います。

 原画像のヒストグラム(修正前)を見ますと、暗い所から明るい所までデータが分布し、ごく僅かに "黒潰れ"・"白飛び"の部分はありますが、一見理想的なヒストグラムのようにも見えます。しかし、デジカメのラチチュード(ダイナミックレンジ)は狭いので、このような写真は明暗差(コントラスト)の乏しい、"眠たい" 写真になる場合があります。
 そこで黒潰れが生じるのは承知で、左のスライダーを右に寄せ、中央のスライダーも右に寄せた写真が修整後の写真です。
 修整後のヒストグラムは、全体にローキーの写真であることを示していますが、この写真の場合は蝶が主役で、しかも比較的明るい被写体ですから、全体を暗めにした方が引き立ったということです。
 なお、修整後のヒストグラムから分かるように、データが間引かれていますから、厳密に言えば写真の諧調が欠落している部分があることになります。

 この例で分かるように、ヒストグラムだけでは写真の良し悪しは決められません。しかし、撮影のときにカメラのヒストグラムに注目する余裕があれば、大きな失敗が減ることは間違いありませんし、画像処理によって良い写真になる確率も高まると思います。


デジカメ閑話 25 ≪IrfanViewとVIXの比較≫

2005年09月09日 | Digital Camera
 最近ある人から、画像ビューア IrfanView とVIX の優劣について尋ねられましたので、予定を変更してテストしてみました。

1.画質
 画像ビューワですから、画質が第一だと思いますが、写真で示すように明らかに差があります。これは、やや極端に拡大した場合の比較ですが、通常使用する程度の拡大でも、画質の差は明らかです。
 なお、どちらの写真にも JPEG 固有のノイズが見られますが、これはビューワによるものではありません。
2.スピード
 画像の切替速度は、私のパソコン上で、IrfanView 0.1~0.2秒程、VIX 0.3~0.5秒程度です。明らかにIrfanViewの方が早いですが、VIXも耐えられないほどではありません。(何故か全画面表示での切替はVIXも早いです) 全体に全ての面でVIXの方が若干遅いです。
3.トリミング
 どちらも出来ますが、VIXは1操作余分に必要です。
4.リサイズ
 どちらも出来ますが、サイズの指定方法は IrfanViewの方のが若干豊富です。
5.色調補正
 どちらもほぼ同等の機能があります。IrfanViewは補正の前後を2画面で比較できます。
6.画像の回転
 VIXは90度づつしか出来ません。IrfanViewは0.1度単位で任意に回転できます。
7.操作の取消し
 IrfanViewには操作を取り消すコマンドがありますが、VIXにはないようです。
8.スクリーンショット
 VIXには、ウインドウを画像として取込むスクリーンショット(キャプチャー)機能はありません。

 以上の点から、私はIrfanViewの方が高機能・多機能であると思いますが、VIXについては短時間の評価ですから、客観テストとしては不十分であろうと認識しています。


デジカメ閑話 24 ≪コントラストの修整≫

2005年09月07日 | Digital Camera
 天候の具合などによっては、コントラストの弱い写真になってしまう場合があります。下の写真は、モヤに霞んでコントラストが弱くなってしまった写真の補正を試みた例です。(東京湾アクアライン 海ほたるで撮った写真です)


  
 原画のヒストグラムを見ると、データが中央に集中して、明るい部分(右側)、暗い部分(左側)にデータがありません。そのため、明暗差の乏しい(即ち、コントラストの弱い)写真になっているのです。
 そこで、中央に示すように、スライダーを動かして、データの左端が最も暗い部分に、データの右端が最も明るい部分になるように、データの幅を広げました。(ヒストグラムの両側にごく僅かデータが存在している部分は無視しました)
 その結果が修整画のヒストグラムです。データの総数が増えたわけではありませんから、データが歯抜けになっています。(ビューワソフトよっては、このデータから画像を作る際に、データがソフト的に補間される可能性はあります) 全体としては決して良い写真とは言えませんが、コントラストの点では良くなりました。(色を調整するともう少し良くなります)

 今回は機械的な補正である程度満足できる補正効果を得られた写真の例ですが、これでは不十分な場合について、次回取り上げます。

デジカメ閑話 23 ≪暗い写真の修整≫

2005年09月02日 | Digital Camera
 撮影した写真の出来具合にがっかりすることはよくあります。その内、明るさがイメージと違ってしまった写真について、修整する方法を取り上げます。

 ≪デジカメ閑話 9≫でヒストグラムについて取り上げたことがあります。
 撮影のときにカメラのヒストグラムに注意すれば、極端な露出不適合はないのですが、撮影時にはなかなか余裕がありませんし、ヒストグラムの形とイメージが食い違う場合もあります。そのようなときは、Photoshopなどの画像処理ソフトで補正すると、かなりイメージに近づけることが出来ます。


 左の原画は明らかに失敗写真です。全体が暗いし、暗い部分は黒く潰れています。それでも何とか修整して「かろうじて見られる程度」に修整したものが右の写真です。
 下の写真は修整前後のヒストグラムです。


 ヒストグラムの横軸は明るさのレベルで、左端は真黒、右端は真白を意味します。縦軸はその位置の明るさを持つデータの量(素子の数)を表します。
 横軸の左端にデータが存在しているということは、写真に真黒の部分が存在することを意味し、横軸の右端にデータがあるということは、写真に真白な部分が存在することを意味します。真黒が多いことを“黒潰れ”、真白の部分が多いことを“白潰れ”と言い、これは補正のしようがありません。一般的には、黒潰れの方が写真としては見るに耐えるものになる割合が多いようです。

 原画のヒストグラムはデータが左半分に偏っており、極端に暗い写真であることを裏付けています。そこで右半分にはデータがありませんから、ヒストグラム下の右のスライダーをデータの右端に移動しました。すると写真が修整画のように明るくなります。修整画のヒストグラムを見ますとデータが明るい方に移動したことが分かります。但し、全体のデータ量が増えたわけではありませんから、データの分布は櫛のようになっています。白い部分にはデータがないわけですから、諧調分布が不自然な写真になっています。ある程度見られるようにはなっても、決して良い写真とは言えない訳です。
 とは言っても、日常のスナップ写真をこのような方法で救済することは無意味ではありません。

 実際にはヒストグラムの分布を見ただけで写真の良し悪しを判断することはできません。また、今回は基本に限定して中間調の補正については省略しました。
 実際にヒストグラムを見ながら明暗を補正する場合は、3つのスライダーを調整して、なるべくイメージに合った写真になるように修整します。(黒潰れ、白潰れに拘らない方が良い写真になる場合も多くあります)
 Photoshop Elementsの場合は、いくつかある明暗の修整方法の中でも、これが最も基本的なものだと思います。Photoshopの場合は、この他に“トーンカーブ”を調整する方法があり、よりイメージ通りの写真を作り易くなっています。

 次回はコントラストの修整について取り上げます。

デジカメ閑話 22 ≪オートフォーカス≫

2005年08月19日 | Digital Camera
 デジカメはオートフォーカスで使うのが普通です。一眼レフのデジカメならファインダーを覗いてマニュアルでピントを正確に合わせることが出来ます。大部分のコンパクトデジカメにもマニュアルフォーカスモードがありますが、現実には背面のモニター画面でピントが合っているかどうか確認することは、ほぼ不可能です。
 (注:モニターにはそれだけの解像度がありません。
 マニュアルフォーカスは、動く被写体が想定した位置に来たときにシャッターを切る目的で、予めその位置にピント合わせておくときに使います。これを「置きピン」と言います)



 オートフォーカスは優れた機能ですが、全てをカメラ任せにすると意図した通りの写真にならない場合があります。
 上の2枚の写真はピントの合っている位置が違います。もし、中央部分に何かがあれば、それにピントが合う可能性もあります。どれを狙うか、撮影者が決める必要があります。
 (撮影条件によっては、両方にピントが合うようにすることも可能です)

 多くのデジカメは、カメラを被写体に向けてシャッターを半押しすると、オートフォーカス範囲のどこにピントが合ったかを示すマークが現れます。(カメラにその機能があっても、設定によっては現れませんので、説明書で確認して下さい) ピントの合った位置が意図した通りであれば、そのままシャッターを全押しします。もし、意図とは異なる部分にピントが合っている場合は、意図した部分にカメラを向けてシャッターを半押しし、ピントの位置を確認してから、半押ししたまま構図を修整してシャッターを全押しすれば、意図したものにピントの合った写真を撮ることが出来ます。また、オートフォーカス範囲を「スポット」に出来るカメラなら、狙った位置にピントを合わせ易くなります。

 下の写真は時節外れですが、意図的にピントの位置を変えて撮った写真の例です。

    


デジカメ閑話 21 ≪測光方式の設定≫

2005年08月12日 | Digital Camera
 
 デジカメは、シャッターボタンが押されたときに、オートフォーカスでピント合わせを行うと共に、被写体の明るさを測定し、適度の露光量(露出)が得られるように、ISO感度、シャッター速度、絞り値が自動的に設定されます。これらをマニュアルで設定することもできますが、多くの人々はこれらは全て自動で行うオート(AUTO)モードで使っていると思います。撮影条件が悪くなければ、オートモードでも良い写真が撮れます。

 ここで問題になるのが被写体の明るさを測る方法です。デジカメの初期設定では、「分割測光」になっていると思いますが、他に「中央重点測光」、「スポット測光」があります。(用語はメーカーによって若干違います)
 分割測光とは、画面全体を多数のエリアに分割して測光し、カメラの露光量を決定します。戸外の順光の下などではは多くの場合正しい露出が得られますが、明るい空が多くを占める写真などでは、狙った被写体が暗くなってしまう場合も多くあります。
 中央重点測光は画面の中央部分の明るさを重点的に測光しますから、狙った被写体が中央にある場合は、適正な露出が得られ易くなります。もし、被写体が中央部にない場合は、シャッターボタンを半押しして被写体にピントを合わせてから写真の構図を決めれば、露出も適正になります。
 スポット測光は更に狭い範囲だけの明るさを測って露光量を決める方式です。カメラによっては、ピントを合わせるスポットと測光のスポットが同一で、それを画面の任意の位置に移動できますが、多くのコンパクトデジカメでは中央に固定されていると思います。その場合は、中央重点測光と同様に、シャッター半押しでフォーカスと露出をロックしてから構図を決めれば、ピントも明るさも被写体に合った写真が得られる可能性が高くなります。

 左の写真は分割測光で撮ったものですが、狙った被写体は暗く写っているのに、背景は明る過ぎます。分割測光で明るさを平均化しているために、中途半端な明るさの写真になってしまったのです。画像処理によって全体または被写体だけを明るくする方法もありますが、余計な作業が必要ですし、写真によっては画質が低下したりします。
 右の写真はスポット測光で撮ったものです。背景は完全に飛んでいますが、被写体の露出は適正になっています。 
 どちらの写真が良い写真か一概には言えませんが、逆光の場合などにはスポット測光は効果があります。

 なお、上の写真の例では分割測光でもストロボを使えば被写体は明るくなりますが、ストロボの効果があるのは2~4m程度の範囲です。