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お茶や食の話。暮らしの中のひとコマの風景。
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台湾・九イ分で買った茶器

2006年03月11日 | 中国茶


最後に台湾に行った昨年の10月からあっという間に時が過ぎました。あれからもあっちこっちへ飛び回り、ずっと昔のように思えることがあります。

韓国で買った茶器や茶葉のお話をする前に、「また今度」とブログで書いた九イ分茶坊で購入した茶器をご披露せねば!(笑)画像の茶器がその商品でございますm(__)m茶壷(茶壷の蓋置きがオマケ)、茶海、茶盤、茶荷。ここには写っていませんが、水盂と茶通にしてはだいぶ太い地元の桜の木の枝がセットになってました。念のため、下記の画像で詳しくご説明を^_^;これで確か1万5千円弱くらいだったような……。取り立てて高価なセットではありません。



*茶壷 ご存知、日本のお茶を入れる急須と同様なもの
*茶海 茶壷のお茶をこの茶海に注ぎ、お茶の濃さを一定にするもの
*茶盤 茶壷にお湯を注ぐ時、温める際にこぼれるお湯を受け止めるもの
*茶荷 茶葉を茶筒から出して目で確かめ、茶壷に入れるもの
*水盂 茶葉やお茶を捨てる器 お茶会の時に席を立って捨てる必要がなく便利 

紫泥の茶壷のぽってりしたボディにひとめぼれ^_^;泥は台湾土で、ちょっと小さめで80ccくらいのお茶が入れられます。茶盤は普段、下に竹の大きな茶盤を愛用しているので滅多に使っていないのですが、セットとして作られたものなので購入しました。あ、バラ売りもしてましたよ。

私はいくつか茶壷を持っていますが、基本的にひとつのお茶を決まった茶器で入れるようにしています。なんでも、泥の茶壷は匂いが染みこみやすいのであれこれ茶葉を変えるのにはデリケート。ただし、ひとつの茶葉で茶壷を長年使っているとお湯を入れるだけで、その茶葉の香りがするようになるとか。ちょっとその日が楽しみでひとつひとつの茶壷を育てています。

この茶壷もお茶を最初に入れた瞬間から命が宿り、何度もお茶を入れるうちに輝きが出てきました。台湾茶をはじめ多くの中国茶の楽しさのひとつは、こうした養壷にもあるのです。

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真葛@泉美咲月

ドッグオーナーが増えるのって私のせい?^_^;

2006年03月10日 | ペット
       

今、一緒にワンコの本を作っているデザイナーのミカさんがワンコをご購入。私が韓国から帰ったら、「やっぱり飼っちゃいました」と告げられました。

確かにその前からペットショップに足を運んでいると聞いていましたが、まさか、本当に飼うとは思っていなかったので、びっくり……。まだ、生まれたてのミニチュアピンシャーのジルちゃん(♀)です。

そして、なんでも「イズミさんのせいよ」って……。“えっ?私、ススメたっけ??”。そういえば、2月初旬にDJ keiからも、「犬、飼うことに決めました!イズミさんの影響です!」て声高らかに言われたのですが、その時も、“あれ?私の影響??”と思ったのです。

私、確かに犬関係の仕事を2年ほどしてます。書籍もこの初夏に2冊目を発売します。このブログでも我が家の犬猫の話を書いていますが、強制した覚えはないんだけどな~。そんなに犬を飼うことを楽しげに私、話してますか!?

ペットを飼うことってよいことだと思っています。ペットに教えられること、癒されること、楽しいこともたくさんあります。私の場合、犬を飼ったことで仕事まで増えましたし(笑)もちろん、ペットを家族として迎えることで不自由なことや心配なことも増えますが、幸福感を感じられると思います。

まぁ、どんなキッカケにしろ、そうした幸福感を分かち合える人が増えるのはよいこと。これからスクスク育っていくジルちゃんと子育ておえたミカさんが、新たな育児に明け暮れるのを見守りたいと思います(笑)


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真葛@泉美咲月

韓国カフェファイル No.3『イバドム』

2006年03月03日 | カフェ
       

韓国の3軒めのカフェは仁寺洞の『イバドム』。こちらもコーヒーが美味しいと評判のカフェです。韓国でのカフェ巡りは意識してそれぞれタイプの違ったカフェをセレクトしてみました。当初の予定では、狎鴎亭まで足を伸ばし、また、違ったカフェに行ってみたいと思っていたのですが、時間の都合でこの『イバドム』が最後のカフェとなりました。

コーヒーが運ばれ、ひとくち味わうとペーパードリップでもサイフォンでもない香りと風味が。あら、美味しいじゃない。私の好きなコーヒーです。こちらではもちろん、挽きたての新鮮な豆を使っていて、ネルドリップなんですって。そのため、独特な味わいがあるんですね。

そして、ドリンクと一緒に運ばれたのがケーキ。「あれ、頼んでないぞ」と首をかしげてしまいましたが、突っ込んで聞けず^_^;料金はドリンクの分だけだけど、これ、もれなく付いてくるもの!?ちなみにケーキは抹茶ムース、コーヒームースでした。



『イバドム』は1階にあり、広々とした空間の心地よいカフェです。インテリアなどもこれまでの2軒とはまた違ったセレクションで垢抜けた感じ。



私たちが座ったフロアはゆったりめのソファー席が並びまるで家のようにくつろいでしまました。『イバドム』がアルコールも飲めし、夜はもっと違った顔を見せてくれるのでしょうね。

      

友人は疲れたのかココアをセレクトしてくつろいでいます。仁寺洞では、蓮花茶に日本では珍しいアジサイのお茶。そして、オミジャチャを購入。何軒もお店をめぐって茶器も2セット入手しました。

       

『イバドム』は韓国人の旦那さんと日本人の奥さんが営むカフェだそうで、韓国がはじめてで、見知らぬカフェに立ち寄るのはちょっと不安……、という人でも気軽に立ち寄れると思います。韓国で美味しいコーヒーが飲みたくなったら。仁寺洞のショッピングに疲れたら、ぜひ、お訪ねください。



*イバドム*
ソウル市中区寛勲洞12-2

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真葛@泉美咲月

韓国カフェファイル No.2『月鳥は月だけを想う』

2006年03月01日 | カフェ


そのカフェの名は『月鳥は月だけを想う』。
まるでその風景が目に浮かぶような店名です。「月」好きな私にはとても心がくすぐられる店名。

この店は伝統工芸品などのショップが並ぶ仁寺洞にあります。
韓国語で発音すると、「タルセヌンタルマンセンガカンダ」。舌がもつれそうなので、ここは日本語読みで^_^;

日本を発つ前に買い求めたガイドブックの片隅にこのカフェの紹介がありました。伝統茶のカフェですが、写真は入り口の1カットのみ。どうしてこのカフェに行こうと思ったのかというと、『月鳥は月だけを想う』という風情のある店名が最大の理由でした。

       

さて、念願の『月鳥は月だけを想う』にたどり着き、扉を開けると……。チュンチュンチュン……。目の前には鳥かごが……。そりゃ、そうだ。なってったって、店名が『月鳥は月だけを想う』だもん……。実は私、鳥は生きていようと食肉だろうと、布団やダウンジャケットだろうと嫌いです^_^;この近所にも、伝統茶の有名なカフェがあるのですが、なんでも自然の雰囲気をそのままに伝えるために、鳥を放し飼いにしているというお店があるのだそうですが、私には危険地帯です^_^;

あっ、どうしてよう……。一瞬、ためらいがおこりましたが、「ここまできて、ひるむのは茶飲み道楽にあるまじき」というもうひとりの自分の声が^_^;ものすご~く駆け足で店内に滑り込み、いくつか置かれている鳥かごを避けて小さな座敷席の一角にすわりました。

       

以降、聞こえる鳥のさえずりはすべて、BGMだと思い込み、伝統茶を堪能^_^;みなさんもすでにご存知かと思いますが、韓国には薬食同源に基づいたお茶が飲まれています。伝統茶と呼ばれるお茶たちは、植物の実や葉を乾燥させたものから作り、エキスが凝縮されたもの。飲みやすいように甘味がつけられているものが多くあります。お土産を買いによった韓国のりのお店のおにいさんに、「なんで韓国の伝統茶はみんな甘いの?」と尋ねると、「だって甘い方が美味しいから!」と一言で答えてくれました^_^;

柚子茶やナツメ茶など日本でも飲めるお茶がありますが、なかなか国内で出会えないのは五味子茶(オミジャチャ)。ここでは、私はその五味子茶を頂きました。大きめの湯のみにたっぷりと注がれた五味子茶。甘ずっぱい香りの湯気が立ち上がります。

   

五味子茶は五味子の実で作られたお茶。色はルビーのように赤みがあります。五味子には、滋養強壮、喉の痛みに効果があるそうです。そして、この五味子茶には、甘い、すっぱい、苦い、しょっぱい、からいという5つの味覚も含まれています。実際に飲んでみると最初に感じたのは酸味。そして、あとから甘みが際立ちます。お店や粉末などの五味子茶のメーカーによって、その風味は微妙に違うようですが、やはりこうした伝統茶の店で味わう手作りの五味子茶が一番美味しいと思いました。

一方、連れが頼んだのはジャスミン茶。このジャスミン茶を注いだ急須と湯湯のみがまた可愛い!すっかり一目惚れです。帰りにぜひとも仁寺洞にて買い求めようと心に決めたほどです。



伝統茶には餅菓子がついてくるのですが、↑の写真の上部にもあるチャプサルユグァというお菓子は、これを期に大のお気に入りに!甘くサクサクとしていて、軽く、かみ締めているともっちりしたお餅の風味が感じられます。素朴な美味しさがなんとも懐かしい感じ。雛あられの中にある大きなあられがありますよね?あんな感じでもっとやわらかくサクッとしています。

仁寺洞にはこうした伝統茶がたくさんありますが、現代的なカフェも多いのには驚きます。ぶらぶらと歩いただけで、たくさんのお店を見つけることができるので、ある意味激戦区かも。ですが、やはりその国の伝統に触れることの出来るカフェはいいですねぇ。この『月鳥は月だけを想う』は、茶器やインテリアなどの装飾にもこだわりが感じられます。それは、けっして古いだけでなく、現代的な感覚も反映されているような風景でした。

       

ここでは、身体に良い伝統茶を飲んで暖まり、とても健やかな気持ちに。気づけば、すでに鳥の鳴き声も気にならなくなり(笑)あぁ、韓国に来てよかったなとしみじみ感じました。



ぜひ、韓国へ行かれたら、この『月鳥は月だけを想う』を訪ねてみてください。



*月鳥は月だけを想う*
ソウル市鐘路区寛勲洞60

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真葛@泉美咲月