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"Life is either a daring adventure or nothing at all"

サバイビング

2012年07月03日 16時07分04秒 | カトリック

別のところにちょっと前にアップした記事。限定公開にしているのだけど、ちょっと編集して載せます。

 

***注意:心を乱す表現があります*** 



カトリック六甲教会の片柳神父さまがFacebookで、先日、梅田の教会であったセミナーについて記事を書かれていました。 
欧米でのカトリック教会における性暴力、虐待をうけての研修だったそうです。 
どんな内容だったかは詳しくは書きませんが、虐待を受けた経験のあるサバイバーの方からのお話があったそうです。(教会は関係ない) 



私もサバイバーです。教会や家庭は関係ありません。大昔のことです。 




クライストチャーチに行ったとき、友達のお母さまが私の様子がおかしいのに気付いて、薦められてカウンセリングを受けました。 

だいたいの日常的な英語は話せて語学学校に行ったけれど、そんなカウンセリングを受けるほど詳細な、非日常の形容詞や言い回しは知らないし、セッションは私も、カウンセラーの人も大変だったと思います。(おかげで英語はうまくなった) 

帰国寸前まで受けて、抗鬱剤もたくさん処方されて、摂食障害になって、何回も救急車で運ばれて、大変でした。私も周りも。 
でも、友達にたくさん恵まれて、一人暮らしの時も様子を見に来てくれたり、家事をしてくれたり・・・ありがたかったなあ。 
命に不安を感じた時は、泊まってくれたり泊まらせてくれたり。感謝でいっぱい。 
大学も、専攻が社会学のジェンダーだったので、辛いときもありました。 




障害者と性、セクシュアリティについて考えたり、性別がないものとして(性の社会化)育てられたので、逆に女性性や男性性を外から眺めたりもしました。 
これをすべて英語でやったことが、私には良かったと思います。 
日本語に比べて直情的な言語、形容詞が多くて、相手に対しては罵り言葉もあるし。

そして、帰国してずいぶんたって、だんだん思えるようになってきたけれど、 
I am worthy. I am deserving. I am proud of myself for surviving. I can let it go.って日本語でわからない。 



でも、物理的な体調も、精神的にも耐えられなくなって帰国しました。 
ほんとはジェンダーでPhD取って、大学教授になりたかったな。 



帰国後もカウンセリングを受けました。 
でも、日本語だし、カウンセラーは母世代の女性だし、とてもむずかしかったです。あまりに辛くて記憶が飛んだり、英語しかしゃべれないときがあったりしました。そしてカウンセラーの先生も、私はこのままだったらきっと死ぬだろうと思ったようで、なにか信仰を持つように勧められて教会に行きました。 



カトリックを選んだのは、中高がカトリックの女子校だったことと、教会が家から近かったこと(。。。) 
最初の日は母校の先生についてきて頂いてミサに行き、エレベーターもあって車椅子トイレもあって、いい感じのスタートでした。 


でも、キリスト教には疑問も、課題も山積みでした。 
荘厳で純潔を尊ぶし、それなのに欧米じゃ司祭は逮捕されるし、混乱の極み。 

洗礼を受けるのに(最初は軽いノリだった。”死ぬのをやめて”生きることができればそれでよかったから)勉強しても、納得できないことが多いし。 

ゆるしなんて、生き抜くこと第一の場合、それどころじゃない。 
隣人を「自分のように」愛しなさいって、自己肯定感がないのに、意味をなさない。 

肝心な質問には誰も答えてくれそうにない雰囲気。 

「あの時神様はどこにいたの?」「なんで私なの?」 

話しても「右も頬を打たれたら左の頬を差し出しなさい」とかいうし、私、そんなん嫌!打たれた時点で逃げるよ! 
「ゆるす」ことを期待されて、「生きる」ことを前提にされている気がして、とてもとても難しい数年でした。 



私はなんで信仰者なの?             さぁ・・・?わかりません。 
きっと、これしかみつけられなかったから? 

でも、今の神父様は 
「神様は一緒に泣いて苦しんでいたと思う」「この世はある意味壊れているんです。クレイジー」「でも、あなたはそのままでとても美しく造られたの」「時間は未来に向かって流れているの。過去へは流れない。生きるっていうのは未来へ向かうこと」 

許しなさいとか、なんにも言われなかった。 
「絶対に、あなたのせいじゃないです」とも言ってくれた。 

うん。それが私への答えかも。みつかったかも。 
私は愛を見つけたし、この世界には生きてみる価値があるってことがわかったし。 

生きるって素敵だよ。 


虐待とかレイプって、一番悲しいのは心身が傷つくとかそんな軽いもんじゃない。 
自分には生きる価値がないとか、「純粋」じゃないとか信じてしまうことだと思う。 

でも生きれるようになる。 
魂って強いなぁ! 

癒えるのは一生かかると思うけれど、癒えることと、手放すこと・ゆるすことと、生きたくなることって全部違うことだと思う。 
赦せないことって罪じゃない。私はそれぞれのペースで、ここまで来たことを誇りに思ってる。 

I am worthy. I am deserving.  


ひとつひとつが奇跡で、私はお金持ちじゃないかもしれないけれど、周りの人々にはとても、とても恵まれたことに、日々感謝・・・ 
生きたい、って思うもんね。 

I am the happiest person alive.


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