Sweet Soul

久保田利伸さんのファン歴38年
Soul R&Bが大好き by麻亜沙

THE ROAD TO MEMPHIS

2005-06-08 | MUSIC 
監督はウッドストックの撮影監督のリチャード・ビアーズ

メンフィスの黒人街ビールストリートの変貌を
ボビー・ラッシュ、ロスコー・ゴードン、B・B・キングを中心に
ブルースマンの私生活や音楽観も織り交ぜた映像。

ボビー・ラッシュは、ツアーバスでアメリカ中を回り
(自分でも運転する)
41年間で休んだのは6週間
バスを降りたところにギターを持った男がいて
弾かせて聞いていたが、チップだとお金を渡して
これがブルースだよと自ら弾いて歌っていた。
土曜日の夜まで歌い
日曜日の朝は教会で皆の歌を聞いている。
LIVE映像では、お尻を振るダンス(今大流行のダンス)が圧巻。

ロスコー・ゴードンは、ビールストリートで一世風靡したが
泣かず飛ばずとなると、(もっと評価されても良かったのにと自分で言っていた)
N.Y.でクリーニング店の店員となった。
しかし、またブルースをやるためにメンフィスへ、
すっかり変わったビールストリートで
ブルースを演るよと、街行く人々に声をかけている。
(店の名前をメモした紙を見たり、場所は?)
楽器店の前でデモンストレーンションをしている
ミュージシャンに声をかけられて
突然セッションを始めたのは
今なら、ラップをするのと同じ感覚なんだと思った。

B・B・キングは、子どもの頃、綿畑で
1時間に8km、12時間、週6日働いていた。
16年で地球を一周すると言う。
ビールストリートのアマチュアクラブで優勝。
それまで、黒人の音楽がラジオでゴスペルしか流れなかったのが
WDIAという黒人専門のラジオ局ができると
呼ばれてCMを即興で作るとそれでOK!
次々とヒットをとばしブルースの王様に。
しかし、ファッツ・ドミノ、リトル・リチャ-ドなどの
新しい音楽の台頭に、
ボルティモアでのブーイングには、ひどく傷ついたとか。
だが、フィルモアでは白人の司会者から
「ブルース界の会長」と紹介され、95%が白人の会場
全員が立ち上がって拍手
初めてのことで、一生忘れられないとのこと。

ルーファス・トーマス、アイク・ターナーのコメントもあり
"ブルースの父"W.C.ハンディ賞に参加するために一同に会し、
あらためてブルースの力を再確認したのだった。

今まで見てきたどのDVDにも避けて通れないのが人種差別だ。
ビールストリートが小奇麗な観光地となったのも
1968年のストや暴動でも、メンフィス当局の締め付けが厳しく
黒人街が壊されたからだったそうだ。

今もパワフルなボビー・ラッシュ、堂々たる風貌で活躍するB・B・キング

ロスコー・ゴードンはツアーを始めた矢先、2002年に74歳で急逝した。(合掌)
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