茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

中置のお稽古 美味しい菓子とともに

2020-10-17 21:11:54 | 茶の湯エッセイ
 
 10月は気候もよくて過ごしやすくいい季節なのですが、私にとっては心のざわつく月で、とにかく過ぎ去るとほっとするというのが本音です。大事な人が何人も亡くなり、思いがけないことが多くて、何事もありませんようにと祈る月になってしまいました。

 さて、先日のお稽古は大板で中置。
 中置はその名の通り、風炉を畳の真ん中に置きます。

 風炉が真ん中にくることにより、水指は風炉の右横には置けず、畳左、
風炉の少し前、斜め(亭主に向く)に、置く場所は狭いのでほとんど細い水指を使います。
 
 中置は侘びた趣向のため、風炉も鉄の破風炉とか、藁灰などを入れたりすることも。
普段のお稽古ではなかなか見られませんが。

 水指の置く場所は異なりますが、基本的に点前の手順は変わらないので、あまり迷うことはありません。

 床の間には秋の花がたくさん入っていました。先生のお宅の庭はご主人様が庭仕事がお好きなこともあって丹精されていて、季節ごとに色々な花が咲いています。



ムクゲ、キキョウ、コスモス、カクトラノオ、サクラタデ、シモツケ、ミズヒキソウ


 濃茶のお菓子は、笹屋伊織の「平安左市」でした。
平安京の都を南北にのびる朱雀大路の東側に左市(東市)、西側に右市(西市)があり、
笹屋伊織は左市にあった場所に1716年から店を構え、最も古い菓子匠。
「平安左市遺店菓匠最旧老舗 笹屋伊織」と称された所以で、この「平安左市」は古くから伝わる木型を使って一つ一つ心をこめて京都限定で作っているお菓子だそう。



 とても餡が柔らかく、美味しく頂きました。おかげで濃茶も格別でした。
 コロナの影響で最近お菓子もパックから出さずに菓子器に盛ることが多いですね。
先生も本当はパックからは出すのだけれどそのまま懐紙にとってねとおっしゃいました。
そんなわけで盛られているのも2つ。


 続いて薄茶のお菓子は、こちら。



 左側の柿は先生がご自宅でとれた柿をスライスして2日ほど天日干ししたもの。
これが美味しいのです~。干す日数によって柔らかさが違ってくるのでお好みで楽しめます。
昨年初めて頂いてあまりに美味しかったので我が家も沢山作りましたが、あっという間に食べてしまいました。
今年も作ろうっと思った瞬間でした。

 ここ数日、曇り、雨とはっきりしない天気が続いていますが、数日前の朝焼けが見事でした。
変わりゆく空の色に癒され、さあ、今日も頑張るぞと元気をもらいました。
 あと少し、侘びの月を楽しみましょう。
 






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