本棚。

読んだ本。見たこと。思ったこと。感じたこと。

最近読んだ本は御医者系。

2006年04月18日 | 本。
最近、たまたま続けて医者に関係のある本を読んだので、
ご紹介をば。

宋の検屍官―中国法医学事件簿 / 川田 弥一郎
…当時、宋では医師の仕事じゃなかったようなのですが、
今の日本では医師の管轄なので。
宋の時代の検死官・方淵之の話。
殺人や変死のミステリ物です。
謎解きは、そう難解ではありませんが、
当時の検死スタイルが面白いです。

江戸解剖始記―小説・山脇東洋 / 林 太郎
…日本で初めて人体解剖をした山脇東洋の話。
今でも抵抗のある人が少なくない解剖です。
当時ならばましてでしょう。
東洋は切腹・御家断絶覚悟で、解剖に挑みます。
彼がどのように生き、何故解剖をしたのか。
面白い本です。
個人的には、山脇夫婦の御伊勢参りのところが好き。

町医大覚 / 小野 洋
…江戸版ブラックジャック…というと若干語弊がありますが、
まぁそんな医者の話です。
大坂の町医者・寿命庵大覚の話。
舞台が大坂なので、関西弁満載です。
関西弁好きには堪りません(笑)
この大覚、腕のいい医者ですが、診察代がとんでもない値段です。
安くて三十両、並で五十。
当時の職人が1ヶ月身を粉にして働いて、
せいぜい二両ほどだそうですので、
今の金額にして数百~数千万…ですかね。ヒョェェェェェッ!
こんな額を設定しているのには、訳があるのですが、
それは読んでのお楽しみ、ということで。
小説としても面白いのですけど、
現在の医療や命の在り方について考えさせられる一冊。


まだ読んでないのですけど、
題名の心惹かれて、図書館で借りた本があります。
平安京の検屍官―検非違使・坂上元継の謎解き帖です。
「平安」に「検死」ときたら、私が読まないはずがありませんわw
にやりとしながら借りましたらば、
これ、「宋の~」を書いた人と同じ、川田さんの本でした。
あらまぁ偶然。
題名だけ見て借りたので、
まさか同じ人だとは思いませんでした。
これもなにかの縁ですかね。
今度、川田さんの別の本も読んでみようかと思います。

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4 コメント

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Unknown (たま)
2006-04-18 20:43:41
よく本を読んではるねえ。

当方 一度読んだのを再読してる感じで、昔のを完全に忘れているので う~ん、よろこんでいいのか 悲しむべきなのか。

さて、医者の話だけど 所詮はなおるものは なおるし、そうでないものは なおらんというのが、解ってないような気がします。ブラックジャックって、すごいねえ。というか、子供の頃に感心したのを覚えていて、びっくりしたけれど ある程度解ると お伽噺なんだと。

当たり前か。
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Re>たまさん (竹子)
2006-04-23 12:42:55
よく言われますが、以前より読書量は減っています。

多分、長編物に手を出さなくなったからかと。



「なおるものは~」ということですが、

「町医大覚」にて、大覚もいってました。

治せるものなら引き受けるけれど、

そうでなければ引き受けない。

助かる見込みもないのに手術や投薬をしても、

結局患者の家族にツケがまわってくるだけだ、とか。

冷たい言い方かもしれませんが、

確かに、と納得してしまいます。
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地獄の沙汰も (たま)
2006-04-25 20:41:38
竹子さん、悲しいけれど世の中はお金で回っています。そうでないものも もちろんありますが、(じゃあ、何?って聞かれると、・・・)

病院でもそうです。延命的な治療。きっと 1日生かすのに100万円かかるなら どれだけの人が無理な延命を望むでしょうか。

人は必ず死ぬのだから、どんな治療も延命です。

それでも 治療という行為を絶対というのなら どれだけの人が苦しむのだろう。などと、ふと 思うのですが、自分のことなら それを拒否するのは簡単(でもないけど)、他人様のことはなんともいえないのが本音です。
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金次第…。 (竹子)
2006-04-28 21:49:28
>たまさん

結局はお金なのですね…。

まぁ 無い袖は振れませんものね。



治療を受けるか受けないかは

患者側に委ねられるものですけど、

その種類にもよりますが、それが自分以外の人のことだったら…

答えを出すのが難しいですね。
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