父の日記 昭和17年

昭和17年の日記 
ようやく召集解除 神武屯を発ち東京へ向う

昭和17年10月19日

2005-10-19 | 昭和 (父の日記 昭和17年) 
19日 晴れ 暖かし

朝八時、宿の爺さんが迎えへに来る。宿へ帰って午前
は昼寝、昨夜の気分が陶然として未だにボンヤリして
ゐる。別府は暖かくていゝ所だ。前に来た下山中尉等
の一行は別府でいゝ所へ行けたかどうか。東京へ着いて
から威張れるだらう。昨夜の処位だったら下山中尉等に
威張ってやる事が出来る。
中食后14・39別府発で帰途に着く。家へ電報
を打つ。「20日サクラで着く」と。門司迄普通列車で
三時間半もかゝる。
下関で又うを徳へ行ったが今日はフグがないとて
喰べられぬ。別の料理を食べて22・00のサクラに乗る。
列車指定なので混まない。寝台券は取れぬ。明日
16・40迄あと少しだ。

家へ電報
鈴木中イ、新井、永井、野淵へ出簡
下関発 さくら

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