The Viewpoint of LS-KIPPS

気になる新聞記事や本について、私の視点で書いています。

LS KIPPS 板倉克典

113番 ジャポニウム

2016-01-02 | ブログ

 

昨年、12月末の新聞に

『新元素発見 理研が有力』 との見出しが

 

ちょっと興味深く見ていると

1月1日の朝刊に 「113番元素の命名権獲得  」 と

 

 理研HPより

 

周期表の元素の発見者はほとんどがヨーロッパかアメリカの研究者で

アジアでは今回が初の快挙

理化学研究所 仁科加速器センターの森田浩介 九大教授のチームが

先に報告していた米ロの研究チームを押え、IUPACより命名権を付与されたということです

 

 朝日HPより

 

原子番号92番【ウラン】 までは自然界に比較的豊富に存在していますが、これよりも

大きな 〔超ウラン元素〕 に関しては、ごくわずかしか存在していないため、

人工的な合成によりその存在を確かめることが行われてきました。

今回の発見もその1つで各国の研究チームが命名権獲得を狙って争っています

 

現在118番目までがその存在を知られている元素ですが、

理研チームを含め、研究者達は119番、120番とその先を目指しています

 

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この113番目の元素は、理研 研究チームが2003年9月に研究をスタート

2004年7月に1つ目の113番元素の合成を確認

2005年4月に2つ目

2012年8月に3つ目を観測

つまり約9年間でたった3つしか合成できないほど難しいというこですね

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原子番号83番【ビスマス】 原子番号30番【亜鉛】 の高速ビームを打ち込んで

83+30=113 番目の元素を合成するわけですが、

この9年間に打ち込まれた亜鉛ビームは1兆回  ・・・それで3つだけ

 

気が遠~くなる仕事ですが、今回、その成果が実ったわけで

この研究に携わったスタッフの方々は本当に嬉しいでしょうね

 

日本発の元素名が周期表に載ることで、科学に興味を持つ子供たちが少しでも増えれば、

将来に、科学の進歩や発見といった場面で日本の研究者の名前が挙がることも増えるかもしれません

 

ちなみに 「ジャポニウム」 という命名はまだ決定ではありません・・・

 



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