The Viewpoint of LS-KIPPS

気になる新聞記事や本について、私の視点で書いています。

LS KIPPS 板倉克典

新たな2つの発見?

2016-01-27 | ブログ

 

最近、科学の世界での2つの発見が新聞記事に掲載されていました

偉そうに言えるほど私は賢くありませんが、ちょっと紹介しておきます

 

1つ目は『太陽系 第9惑星の発見』

 朝日 HPより

 

これはまだ望遠鏡などでその存在が確認できたわけではありませんが、

その惑星の存在を仮定すれば、周辺天体の軌道のゆがみの説明がつくという段階

 

現在、国際天文学連合が定義している 『惑星』 は

水・金・地球・火・木・土・天王・海王星 の8つ

 

2006年に冥王星が『惑星』から準惑星に降格しましたので、9番惑星は空席状態なんです

 

海王星より外側部分は太陽系外縁部(エッジワース・カイパーベルト領域)と呼ばれ、

今では1000個以上の天体が発見されています

 

今回、太陽系外縁部でその存在が示唆された惑星は・・・

地球の直径の数倍、質量は約10倍と大きなもの

しかし、これまでになぜ発見できなかったのかと思いませんか

天王星の公転周期が約84年、海王星の公転周期が約165年であるの対し、

今回の惑星はも~っと長いと考えられています 

ですから今後、望遠鏡で確認するにしても数年先になるようです 

 

 

2つ目は『最大の素数の発見』

【素数】とは・・・「1とその数の2つしか約数を持たない数」であり、

1から50までの素数を挙げてみると

2 3 5 7 11 13 17 19 23 29 31 37 41 43 47 合計15個

1,000までの最大の素数:997

1,000,000までの最大の素数:999983

 

どんどん大きな素数が存在していると予想されますが、

その出現には規則性がないので、発見は大変そうです・・・

 

世界のコンピューターをつないで素数を探すという試み 〔GIMPS〕 のメンバーである

アメリカのセントラルミズーリ大学教授が発見しました

その数字自体はココに書ききれません・・・

 

GIMPS HPより

 

一番左の計算をするとその素数になり、桁数(digits)は22,338,618 桁になるそうな・・・

 

 朝日 HPより

 この素数をA4用紙に記入していくと、その用紙がこんなにも積みあがるという事です

 

世界には、様々な分野で研究をしている学者さんがいて、

その人たちのk過去の発見・研究の成果が私たちの生活を

より便利で快適なものへと導いてくれているのも事実

 

今回の発見も長い目で捉えておきましょう・・・(私、もう亡くなっているかも

 

 

 

 


An Economy for the 1%

2016-01-20 | ブログ

 

題名は 「最も豊かな1%のための経済」 という意味がこめられています

 

国際NGOである 【OXFAM(オックスファム)】 が18日に出した報告書

『An Economy for the 1%』 には、次のような内容が書かれています。 ---- 内

 

【オックスファム】 貧困を克服しようとする人々を支援し、貧困を生み出す状況を変えるために活動している国際協力団体

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 The global inequality crisis is reaching new extremes.

The richest 1% now have more wealth than the rest of the world combined.

Power and privilege is being used to skew the economic system to increase the gap between the richest and the rest.

A global network of tax havens further enables the richest individuals to hide $7.6 trillion.

The fight against poverty will not be won until the inequality crisis is tackled.

 

世界で最も裕福な62人が保有する資産は、世界の貧しい半分(36億人)が所有する総資産に匹敵

 

この上位62人の保有する資産は約206兆円にものぼり、

この額が世界の経済的に恵まれない人口層の約半分(36億人)の資産と同じ水準であった

 

このスゴイ経済格差は数年前からどんどん広がっており、

世界の下位層半分の資産額が富裕層の何人分に匹敵するかを数年前から見てみると

2010年 下位半分=富裕層388人分

2014年 下位半分=富裕層80人分

2015年 下位半分=富裕層62人分

この数字を見てみると、富裕層がどんどん資産を増やしており、格差は拡大

 

2010年からの5年間でこの上位62人の資産は44%ほど増加、206兆円に達し、

逆にこの5年間で下位半分の層の資産は41%ほど減少したと指摘されています

 

下のグラフを見てみると、緑の下位層の資産が減少し 紫の62人の資産が増加

そして2015年に同じくらいになっているのがわかります

 

 oxfam HPより

 $bn: billion dollar (10億ドル)

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極端な部分を見ているとは思いますが、資本主義の成熟がこういう形で出てくるということでしょう

 

下の写真はフィリピンのマニラにあるスラムの写真ですが、格差を象徴するような1枚です

 oxfam HP

より

 

ピケティさんが指摘していた通り、世界で経済格差がどんどん広がっているのは紛れも無い事実

 

オックスファムは拡大する格差に対しての対処法を3つ挙げています

 

 人々の生活に恩恵をもたらす教育・健康などの社会サービスへの予算配分

 適正な賃金が支払われる仕組みと賃金の底上げ

 大企業や富裕層の租税回避〔tax haven〕の問題への対処とそれに伴う税収確保

 

私たち日本人のように、恵まれた環境で生きられていることに感謝して、

自分中心ではなく、「自分はどうやって人の役に立てるのか」 を常に考え

毎日を大切に生きていかないといけないと思います

 

タックスヘイブン(租税回避)に関しては、別ブログで書く予定です。

 

 


113番 ジャポニウム

2016-01-02 | ブログ

 

昨年、12月末の新聞に

『新元素発見 理研が有力』 との見出しが

 

ちょっと興味深く見ていると

1月1日の朝刊に 「113番元素の命名権獲得  」 と

 

 理研HPより

 

周期表の元素の発見者はほとんどがヨーロッパかアメリカの研究者で

アジアでは今回が初の快挙

理化学研究所 仁科加速器センターの森田浩介 九大教授のチームが

先に報告していた米ロの研究チームを押え、IUPACより命名権を付与されたということです

 

 朝日HPより

 

原子番号92番【ウラン】 までは自然界に比較的豊富に存在していますが、これよりも

大きな 〔超ウラン元素〕 に関しては、ごくわずかしか存在していないため、

人工的な合成によりその存在を確かめることが行われてきました。

今回の発見もその1つで各国の研究チームが命名権獲得を狙って争っています

 

現在118番目までがその存在を知られている元素ですが、

理研チームを含め、研究者達は119番、120番とその先を目指しています

 

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この113番目の元素は、理研 研究チームが2003年9月に研究をスタート

2004年7月に1つ目の113番元素の合成を確認

2005年4月に2つ目

2012年8月に3つ目を観測

つまり約9年間でたった3つしか合成できないほど難しいというこですね

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原子番号83番【ビスマス】 原子番号30番【亜鉛】 の高速ビームを打ち込んで

83+30=113 番目の元素を合成するわけですが、

この9年間に打ち込まれた亜鉛ビームは1兆回  ・・・それで3つだけ

 

気が遠~くなる仕事ですが、今回、その成果が実ったわけで

この研究に携わったスタッフの方々は本当に嬉しいでしょうね

 

日本発の元素名が周期表に載ることで、科学に興味を持つ子供たちが少しでも増えれば、

将来に、科学の進歩や発見といった場面で日本の研究者の名前が挙がることも増えるかもしれません

 

ちなみに 「ジャポニウム」 という命名はまだ決定ではありません・・・