The Viewpoint of LS-KIPPS

気になる新聞記事や本について、私の視点で書いています。

LS KIPPS 板倉克典

2019年度に向けて

2018-12-22 | ブログ

 久しぶりのブログ更新(2018年7月以来)

 2018年度もあと1週間ほど

 

ここ最近、ビジネス・経済関連の本を読んでいます

 

 田村耕太郎 「アホとは戦うな!」

 

 樺沢紫苑 「アウトプット大全」

 

 

というのは、自分の中に「何かいい方向へ変化を!」という気持ちがあるからです

インプットばかりして、アウトプットをほとんどしていない私

 

どんな分野でも知識を増やす努力は苦ではありませんが、

「その知識をどのように活用し、目に見える形で結果につなげていくのか

これが難しいし、出来ていない自分

 

そのような沼から抜け出せない自分がいることを頭のどこかでは分かってはいますが、

そこのムズムズ感を解消したがためにビジネス本に手を出して、そこに何かしらのヒント・答えを求めている

というのが実際のとこかな

 

頭で思うより、まず行動なのですが・・・

やるもやらないも自分次第

 

2019年度は、ちょっと気張って頑張ります

 

 


安く簡単に・・・その裏で

2018-07-07 | ブログ

 

久しぶりの投稿になりますが、今回のテーマは

『衣類の大量廃棄』 について

 

私たちが普段購入する服・靴・カバンなど

特に衣類に関しては、季節ごとに新しいデザイン・機能性をもった商品が

店頭に並びますが、新商品たちに売り場を奪われた旧商品たちは、どこへ

 

セールで割引して売れていくものもありますが、はやり残っていく商品たちも

このような商品たちは、日本国内だけでも年間 「10億枚」ほど廃棄されているそうです

 

ある在庫処分業者は、アパレルメーカーから定価の1割ほどで売れ残りを買い取り、

ブランドタグなどを切って、自社サイトで再販売もしているようですが、それでも廃棄されていく

 

 朝日HPより

 

最近、よく目にする 「持続可能な開発目標」=SDGs

服を供給する生産者と購入する消費者に対し

「つくる責任、つかう責任」 を提唱・・・

とは言うけれど

 

大手アパレルメーカーは、下請け工場に対して安く製造を依頼して、

工場は高い時給は出せないので、安い時給で労働者を確保

しかも、実際に働いているのは、技能実習生として日本に学びに来た人たちで

技能の習得のために来ているのに、実際は「割安な労働者」として扱われてるのが現状

 

 朝日HPより

 

こんなこと続けていたらダメですよね

 

我々消費者は、販売価格が安いなら、「万々歳

買い物の際、製造にかかるコストなんて意識していない

 

服が安く手に入るその裏側で、労働者が安い工賃で製造しているという事実

心に留めておく必要はあると思います

(全てのアパレルメーカーに当てはまる話ではないですけど・・・)

 

 

現在、法政大学総長を務めておられる 田中優子さん の書かれた記事に

「江戸の循環型経済」 というのがありました。

内容をまとめると

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江戸時代において、武士も住民も古着屋で〔着物〕を安く買い求め、

何度もリサイクルするという循環型経済が出来ていたというのです。

裕福層が、呉服屋(越後屋か?)で仕立てた着物が、数回袖を通した後に

古着屋へと渡り、ココから一般住民の手に渡って、循環がスタート

着物をほどいて、反物(巻いたやつ)にして洗い、そこから襟を付け替えたり、

また端切れ同士を合わせて、着物へと再利用

さらに、子供用の着物へ手直しをして、それでも使えなくなると

布団地や敷物、クッションなどに形を変えて再利用、

使い終わり、布をかまどで燃やした灰さえ、灰買い業者がいたというから・・・

 

古着を縫い直す技術が誰の手にもあることが、こうした循環を支えていた

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現在のように、衣類が大量にしかも安く売られてる社会において

人の意識はここまで回らないし、なにより再利用する必要性がない(低い)

 

朝日HPより

 

「古くなったら廃品業者に出すが、リサイクル店に持っていくか、メルカリに画像アップするか」

で済んでしまう

リメイクしてまで着るというのは、趣味でやっている人を除けば、そこまでやらない

 

 

極端な話、安く衣類が買えないような社会になったら、みんなリメイクしますよ

 どのメーカーもジーンズは10,000円~の商品しかない(割引なし)

 ポロシャツも、ラルフローレン・フレッドペリー・ラコステなど10,000円近くするものしか存在しない

(ただし、値段が高い分、生地の質も縫製もクオリティーはGOOD)

 

 

衣類の供給サイドが、ドシドシ新商品を出してくるがゆえに、

モノが溢れすぎている現状で、循環型社会への意識向上は難しいでしょう

 

世の中が便利になっていく一方で、その悪い側面も見えない形で存在しているという

視点をいつも持ちながら生きてゆくべきだと思います

 

久しぶりに書いたら、長くなってしまいました。

最後まで、目を通していただき有難うございました

 

 

 


ハッピーは自分が決める!

2018-01-17 | ブログ

 

元旦に入る朝刊には特集を組んだ別紙が多く挟まれています

その中で気になった記事を紹介(ちょっと遅いかな)

 

平成の初期と平成の後期で

「ライフスタイルがどう変化したか」

を取り上げた記事です

 朝日新聞HPより

 

朝日新聞HPより

 

CDや書籍の売上げやカラオケの利用人数の変化は

さほどどうでも良いのですが、気になった文章がこれです

 

 哲学者の國分功一郎さんの見方

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スマートホンの普及により電車での風景が一変

「現代の消費社会は、私たちを終わることのないゲームに投げ込み、

もはや依存症に近い。平成にもたらされたのは、依存を利用して

人々にお金を消費させる仕組みではないでしょうか?」

まさにピンポイントな視点、納得です

 

電車でいい年の大人がスマホでゲームをしている姿を見ると

「なんかオカシイ 」と思いますね

 

さらに國分さんは 『暇』 『退屈』 を明確に区別されています

とは・・・自分でしたいことを決めることができる自由

退屈 とは・・・心が満たされていない状態

 

人は、毎日の生活の中で楽しみ方を知らないと暇・自由の中で退屈し、退屈が嫌だから

スマホに貴重な時間を奪われてしまう ( この見方も私は納得です)

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平成に入って身の回りのIT化が進み、我々はその恩恵を十分に受けています

その反面、昨今の 「SNS疲れ」 に見られるように自分のことより周囲のことが

気になって自分の本来の姿を見つめる余裕がなくなっている人が多くなっているのでは

と思います(持論)

 

まだまだ若造の私が言うのもアレですが、

一度きりの人生を前向きに楽しく生きていかないと損

周りの人がどう言おうと自分は自分

自分がハッピーかどうかは、周りの人間が決めることではなく、自分の問題

「いいね!」の数なんて大した問題ではない

何でも、一歩引いた所から見る余裕がないと視野が狭くなり、

本質を見失いがちになりますよね

 

長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました

 


Basic Income

2017-12-20 | ブログ

 

何もしなくても 生活に必要な最低限のお金 が支給されるようになると・・・

 

 人は何もしないで、給付されるお金で遊び、仕事をしなくなる

 社会貢献も含め、自分のしたいことに時間を費やそうと、自分らしく生きるようとする

 

今回のブログは 『BI:Basic Income (ベーシックインカム)』  について

BI とは・・・ 収入の大小に関わらず全ての人に無条件に最低限の生活費を給付する制度

 

今から10年・20年後にAIがほとんどの労働者から仕事を奪い(技術的失業)、

大失業時代が来るという予測に絡んで論じられているのを本やテレビ特集で見ます

 

新聞の書籍紹介ページで 「人工知能と経済の未来」 という本が掲載されていました

 

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機械はどんどん単純作業をとって代わるようになるだろうから、下級労働者は失業していく

 

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この本によると

特定の決まった作業を行う AI〔特化型AI〕 の発達によって雇用が奪われていく業種は、

文書作成、事務手続き、窓口業務などの 「事務的労働(=中間所得)」

この分野で職を失った労働者は 「肉体労働(=低所得)」 「頭脳労働(=高所得)」 へ移行

 

 

つまり、低賃金か高賃金の労働割合が多くなるという 【労働市場の二極化】 が起こる・・・

 

そして、特定の決まった作業に限定せず、人間と同様かそれ以上の能力を持ち合わせていると

される AI〔汎用型AI〕 の出現が2030年ごろで就業者は現在の約半分に

(つまり残り半分は失業状態)

 

さらにAIが発達し、人間の知性を超える未来の時点 (シンギュラリティ=技術的特異点) が来るのが

2045年頃で就業者は現在の約1割

 

この本の掲載内容は、かなり極端とも取れますが、このように世界が変わっていくのは

方向性として間違ってはいないと思います 

 

このような、失業者があふれ出すであろう未来を見据えて、『ベーシックインカムの導入』

世界で検討され始めているということでしょう

 

北欧フィンランドでは、2017年度から失業者を対象にして、ベーシックインカムの社会実験が行われています。

この社会実験では、毎月74,000円を2年間支給

無条件に支給されるお金が 「失業者にどのような行動をおこさせるのか」 をみるというわけです。

 

支給額にもよるでしょうけど、上記の  のような行動をとる人が多くなるとは思えません

 

イロイロな人がいますが、私が思うに、人は以下のような性質を備えていると思っています。

 

 自分の存在を認めて欲しい

 誰かの役に立ちたい

 時間(と金)があるなら自分のしたいことにチャレンジしたい

 

家族や友人・仕事仲間との関わり、時には新しい人との出会いがある中で生きていないと

毎日が面白くないでしょうし、充実した人生を送っていることにはならないと思います。

 

私の見方は、理想的な人物像を描いているかもしれませんが・・・

とはいえ、人間とは楽をしたい生き物 という見方もできますので、遊びほうける人も多少なりは

出てくるでしょうが・・・

 

 

実際の導入となると

「財源をどうするんだ」 という問題と 「働くもの食うべからず 」 という価値観がネックになって・・・

ハードルは高い高い

 

がっつり稼いでいるロボット企業から法人税をがっぽり取って、人間には BI を・・・そんな世の中

 

最後は、ちょっと端折りましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました(国語3の私

 

 

 


E - waste(電子電気機器廃棄物)

2017-12-16 | ブログ

 

電気電子機器(EEE)に搭載されている電子基盤などには、回収可能な金属が使われています

金、銀、銅、プラチナ、パラジウムなどの高価値な金属です

今回のブログは、この金属(資源)の回収の話です

 国連大学HPより

 

国連大学の調査によると2016年度のE-wasteの発生量は4770万トンで2014年より8%増加

今後さらに増えていくと予想されていますが、このうち回収・再利用されたのは20%のみ

 

E-wasteとなる電気電子機器は大きく6つに分類されています

 小型家電  掃除機、電子レンジ、トースター、電気ケトル、計算機、ラジオ、ビデオカメラ

 大型家電  洗濯機、乾燥機、食器洗い機、電気ストーブ、 コピー機、 ソーラーパネル

 温度熱交換機器  冷蔵庫、冷凍庫、エアコン

 小型IT・通信機器  携帯電話、GPS、ルーター、パソコン、プリンター、電話機

 照明機器  蛍光灯、 高輝度放電ランプ、 LED

 スクリーン  テレビ、モニター、ノート型パソコン、タブレット

 

上記の ~  までは今後も増加予想

小型化と省エネが進む  ~  は横ばいか減少予想

 

2016年度の回収可能な資源価値は、550億ドル(約6兆2000億円)で、これだけ見ると 『宝の山』 ですが、

E-wasteは、回収・利用できるという意味では 【資源性】 があるという良い面と

回収・分離・再利用の工程で 【有害性】 をもつという悪い面があります。

 

アジア諸国における不適正なリサイクルによる環境汚染もよく耳にします

下の画像はフィリピンにおける回収業者

国立環境研究所HPより

 

リサイクルに関する制度や技術が十分でない国に対して、

法整備や技術が比較的進んでいる日本が協力できること

※ ここでいう法整備とは、廃棄物処理法やバーゼル法(=特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律)

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 日本がこうした経験や技術を提供する(そう簡単にはいかないだろうが・・・)

 日本の非鉄製錬業者がアジア諸国のE-wasteを進んで輸入し、資源として高効率で再利用する

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携帯電話などに含まれる高価値金属の含有率は 、天然鉱石の含有率と比較した場合、

金属によっては高いモノもあるので、鉱山で掘り堀りして見つけるより効率がよいということになります

 

地球上の限られた資源を再利用して、うまく循環させていくという方向で先進国が途上国に対して

意識向上と技術供与など、長い目でやっていくしかないでしょうね