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ブラックブック

2010-01-29 00:03:29 | ★★★★★★★☆☆☆
監督 ポール・ヴァーホーヴェン
キャスト カリス・ファン・ハウテン、セバスチャン・コッホ、トム・ホフマン、ハリナ・ライン
2006年 オランダ、ドイツ、イギリス、ベルギー
ジャンル:戦争、ドラマ、サスペンス

【あらすじ】
1944年、第二次世界大戦時ナチス・ドイツ占領下のオランダ。若く美しいユダヤ人歌手ラヘルは、ドイツ軍から解放されたオランダ南部へ家族とともに逃げようとするが、何者かの裏切りによって家族をナチスに殺されてしまう。復讐のために名前をエリスと変え、ブルネットの髪をブロンドに染め、レジスタンスに身を投じる。そしてナチス内部の情報を探るため、ナチス将校ムンツェに近づき、彼の愛人となることに成功するが…。

【感想】
ハリウッド独特の大袈裟に誇張する感じがないので好感が持てる。特に戦争映画だと生きてくる。欧州資本のみで製作したのは大正解でした。監督は「ロボコップ」「氷の微笑」「スターシップ・トゥルーパーズ」などの代表作をいくつも持つポール・ヴァーホーヴェン。相変わらず一癖ある映画を撮ってくれます。

中でも戦争をサスペンス仕立てにするという発想が斬新。もちろん家族を殺されたユダヤ人女性がレジスタンスに加入し復讐を誓うという生き様や戦争に翻弄される姿がきちんと描かれているからこそサスペンス仕立てでも違和感がなかったのだと思う。

戦争に人生を翻弄される物語はいくらでも存在しますが、本作における主人公エリスほど様々な試練に遭遇する主役は思い出せないくらいです。なぜなら囮捜査でナチス将校の愛人になる極秘任務に就いていたためドイツが敗北した後もナチス側の人間として追われることになったからです。まさに往復ビンタ状態です。他の戦争映画と比べてもボリューム感があったと思います。

そのエリス役を演じたカリス・ファン・ハウテンという女優さんは比喩ではなくて本当に体を張った演技でした。(観ればわかる)知名度の高い女優では絶対に引き受けない役どころだと言える。この体を張った演技のおかげで家族を殺されたことに対する強い気持ちや途中で受けた酷い仕打ち等が際立つこととなった。

難点としては演出面で下品な内容が多いことです。下の毛を剃ったり露骨な胸の露出があったりと・・・。特に途中にあった汚物まみれの刑は主人公が悲惨というよりは発想が幼稚過ぎるという印象が強かった。はっきり言って他人と観るのはやめた方がいい。

とはいいつつも一癖のある戦争映画として観て損をすることはないでしょう。

お薦め度:★★★★★★★☆☆☆

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