FIVENINE佐久間雅一独言

いつまで続くか....
佐久間くんの悪戦苦闘仕事日記
たまに脱線あり

寂寥感 そして...律儀な人

2008-08-06 01:00:33 | Weblog
僕が若きレコード会社のdirectorだった時代に
僕をとてもかわいがってくださったSさんが
先月お亡くなりになりました。
密葬だったそうで、後からお知らせをいただきました。
今日はSさんを偲ぶ会。どんどんお世話になった方が逝ってしまう。
淋しい夜です。

昔はちゃん付けで人を呼ぶのって僕らの業界のひとつの流行だったらしく
(僕の頃にはもう廃り始めてたけど...)
Sさんは「佐久間ちゃん佐久間ちゃん!」って僕を呼んでました。
「ちゃん」と呼ばれるのって僕らの世代ではちょっともう抵抗感がありましたけど(苦笑)
Sさんからそう呼ばれるのは全然嫌じゃなかった。
僕よりひとまわり以上年齢も上でしたけど、
いつも明るく目が輝いてて楽しそうで
お酒が好きで....豪放磊落と言っていいんだと思います。
ホントにこの仕事が好きなんだなぁって。
そして良き才能を見つけると闇雲に突っ走る姿は見てて気持ちよかった。
ぼくがお仕事をご一緒させていただいたのは井上大輔さんのアルバム制作。
5枚アルバム作らせていただきました。今でも大輔さんとSさんとご一緒にスタジオや撮影等で過ごした事は脳裏に焼き付いてます。
(そう、今も良く仕事する鷺巣詩郎さんもSさんからの紹介が最初だったなぁ)
あの頃の僕らの世界って今よりも荒っぽかったけど、
別の意味では悠長でやっぱり楽しかったんじゃないかな。
みんなホントにロックンロールしてました(笑)

Sさんは、そんな時代の寵児のひとりかもしれません。
いまどきの業界にいらっしゃる若者のようなスマートなモノの考え方をする人とは間逆な存在だったような気がします。
そんなSさんが手がけてらっしゃったひとりが、「BL@E R@Yじゃない...もったいない!」のYさんでした。
僕とお仕事させていただいてた時には既にYさんは彼の元を離れており、僕は間近にYさんとお目にかかる事はありませんでしたが、よくSさんがその当時の事を話してくださいました。
面白い話満載ですが....ここには記しません(笑)

「佐久間ちゃん、何ものにも代え難いのは情熱なのよ。変な打算は駄目よ。」
「形から入ると失敗するよ。いいじゃないかっこ悪くたって。」
「どんな音楽だろうと、信念が見えればいいのよ。適当に流されちゃ駄目よ」

ずいぶんやられたなぁ.....これ全部Sさん語録。

そんなSさんが僕に語ってくれた事を思い出しながら集まった方々とお酒を飲んでると(普通の蕎麦屋さんです。)
そこに突然そのYさんが登場!
疾風のように多くの方々と挨拶しSさんの飾ってあった写真にも挨拶をしてお帰りになりました。
幹事のNさんもご案内はしたけどいらっしゃるとは思ってなかったみたい。
でも...男同士、通じるもんがあるんでしょうね。
きっと「最後のお別れ」は行かないといけないと思われたんだと思います。
う~んまいった。何か泣けました。男の律義さを見せていただきました。
Sさんが逝っちゃったのは淋しいけど。良きエネルギーを頂いたような気がします。
今頃は大輔さんと天国で何しゃべってるのかなぁ。


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2 Comments

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井上忠夫さんについて (マコ)
2008-08-08 01:21:16
 以前にも井上大輔さんとお仕事をしたときのエピソードを載せて下さっていましたのを興味深く拝見しました。ブルーコメッツで活躍していた頃私は10歳だったのですが、彼の音楽性にとても惹かれるものがあり自分も音楽の仕事をしていたりしました。 これからも彼の人柄が忍ばれるようなエピソードとかを教えて下さいませ。彼は愛妻家として知られていますが、どのようなタイプの女性が好きだったのでしょう!?
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そこまでは.... (佐久間)
2008-08-09 00:32:15
大輔先生の女性のタイプまでお話しした事はありません(笑)
でも奥様はとてもお美しい方でした。
そして、何処に出かけるときも一緒でしたよ。

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