ジョージィのおとなりさんたち

【個人史】「人生って、とっても楽しいもの」
そんな風に感じている今日この頃。Blogでメモっておきたい。

回想:新聞奨学生として(7) - 東京は 『鬼』 ばかり??

2006年12月01日 14時23分27秒 | Weblog
両親と一緒に住んでいたときもそうだが、上京直前にも父は 「東京の人間は生き馬の目を抜くほど怖いところ..」が口癖だった。(情報の少ない昔はだいたいこんな噂が流れていたものである)
 ・・・・・・・
その ”怖さ” を実感したのが、新聞代の集金の時だった。
全世帯の靴が並ぶ大きな玄関が一つで、一階と二階に10世帯以上が住むアパートの オカン(お母さん)たちの怖さと云ったらなかった。最初の集金に訪問したとき「ウチはずっと”ミソカ”だからまた来て頂戴」と何軒も続けて追い返されるのである。
実は”ミソカ”の意味が分からない。同僚の新人奨学生らに聞いても皆地方出身だから誰も知らないのだ。

店からは 「月末前のなるべく早めに集金を済ませろ」と云われるので、週末にまた集金に行くと 「ウチは”ミソカ”だと云ったでしょ!」と、またまた何軒も続けて怒鳴られては追い返されるのである。(翌月もまた”ミソカ”を忘れて怒られてしまった)

さらにやがて 日々の配達で ”不着”の連絡が来る。薄暗い廊下に同じようなドアが並ぶからとなりと間違えて配達したのかも知れないが 新聞を届けると また怒鳴られる。 そのうち、新聞の配達が遅いとも怒鳴られる。
とにかく東京のオカン(お母さん)たちは怖い存在なのであった。父への手紙でも 「..本当に鬼ばかりだった..」と脅かしたほどだ。

< ホントは優しいお客さんたち >
だが..、何度も失敗して 何度も怒られて(怒鳴られて)いた私だが、毎月の集金を含め、だんだんとお客さんたちと顔なじみになるに従い、となりで怒られた様子がすぐ分かるアパートだ。一人、二人、・・ とだんだんとオカンたちが優しくなってきた。そのうちオカン達の間で話題のネタにでもされたのか、やがてアパートから近隣へと広がって行き、気が付くと皆が優しいお客さんになっていた。

例えば、他紙から移ってきた(配達順の最後の方の)お客さんは、何度かご主人から「配達が遅い」と文句を言われた(他紙担当の配達員に聞くと配達始めの順路になる地域だ)。
ある日気が付くと 夕刊で元の他紙が配達されている。集金に行ったとき「○○新聞が入っているようですがウチの新聞は止めましょうか?」と確認すると、奥さんは「いいのいいの、父さんは朝早く出かけなければならないから前の新聞を入れて貰ってるけど、近所では お宅の新聞が良い と聞いているからそのまま配達してよ」と言ってくれるのである。

私の本心では 配達部数を(他の区域並みに)減らしたかったのだが、お客さんが「新聞止めると(アンタに)悪いしね」と 一向に減らなかったのだ。

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