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いかりやブログ

くだらない雑記です。アニメの感想とか声優さんの話ばっかり載せると思います。

バジリスク最終話「来世邂逅」

2005年09月21日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
予想していたとはいえ、あまりにも悲しい結末で涙、涙でした。

朧の視線、仕草、言葉、全てが切なかった。
笛を見つめる目、郷八郎との言葉少ななやりとり、弦之介の籠が出るのを見て思わず伸ばした手。
籠を断り、夕暮の中を歩きながら心に浮かべるのは弦之介と通い合った幸せな日々ばかり。
回想は伊賀の過去へも及び、得意げに話す夜叉丸を囲む皆の姿。
駿府城へ行く前の出来事だったのでしょうね。
その一つ隣の部屋の襖を開くと、鏡を前に髪を整えるお幻婆。
年とってさえも、結ばれなかった弾正に会うためにおめかしする女らしい一面はかわいかった。
甲賀は仲間、伊賀は家族的な雰囲気だったことを、ここへきて再認識。
そして、次にキタのは叶わなかった夢のシーン。
弦之介との祝言の席で、二人の横には弾正とお幻。
幸せなその絵は、どんなに望んでも手に入らない現実をそれでも望んでしまう、朧の悲しい気持ちを現しているようで切なかった。
川原で弦之介と対するまでは朧視点で描かれました。
戦いの前に弦之介が何を思ったかは出なかったけど、弦之介も似たようなことを考えていたのかもしれないですね。
二人は、既に自分の身の処し方を決めていたような気がします。

そして、決着のとき。
天膳戦の傷が癒えずお侍衆に抱えられてやっと歩を進める弦之介。
朧の視線の先に描かれる現実の弦之介も、なんともいえず頼りなげで悲しい。
いざ、弦之介と向かい合っても、朧はなお現実にはならない場面を思い浮かべる。
それを阿福の言葉が遮り、現実へ引き戻された朧はとうとう弦之介へ刀を向けたかと思うと、最後の言葉を口にする。
同時に弦之介の目を塞いでいた薬の効果がはがれて落ち、開いた目が最初に見たのは倒れた朧の姿。
「大好きです」と微笑んだ朧の最後の表情を、弦之介が目にすることができてたらなぁ。
残った弦之介は。
襲ってきたお侍衆を術で返し、阿福に恨みがましい目を向け、傷が癒えない体を進め人別帖を手にする。
朧の元へ戻り、朧が自らの胸を貫いた刀を抜き、一時強く抱きしめた後、人別帖に残った名前を消し一言書き足す。
「さいごにこれをかきたるは伊賀の忍者 朧なり」と。
朧を腕に抱いて川に入った弦之介は、朧の「二人は一つの魂だった」という言葉を思い返し、必ず再び会えると曇りのない目で朧を見つめ、そして刀を自分に向ける。
川に半身つかった弦之介の後ろ姿が、傾いて水に落ちていく描写は、涙なくしては見れませんでした。
十日前に弾正とお幻婆が流れていった同じ場所で、二人の亡骸は離れることなくゆっくりと川にまかせて流れていく。
運命に抗えず、互いを思い合いながらも敵対し、結局祖父母と同じ結末を迎えてしまった二人。
自らの命を絶つしか道のなかった朧と一瞬の差で朧を先に逝かせてしまった弦之介。
待っていた結末は悲劇だったし二人は最後に言葉を交わすことも視線を交えることもなかった。
朧が何度も思い浮かべる幸せな絵と、弦之介の淡々とした行動。
二人をあえて接触させなかったことで、耐えがたく厳しい現実に直面し、静かに死を選んだ朧と弦之介の覚悟に深みが増したのではないでしょうか。
その分、前回の二人の短い触れ合いを思い出しました。

郷八郎の絡み方もうまかった。
この戦いを無益なものだと捉えている一人だったのでしょうね。
けれども止めることができない。
弦之介も朧も、心ならずも置かれた互いの立場に一言の不服も言わず、ただその身を運命にまかせただけ。
その二人に対してせめてもの罪滅ぼしをするかのように、朧に心のこもった言葉をかけるのが印象深かったです。
朧から「私達の祈り」と託された笛を自らの手で処する姿も誠実でした。

ってことで、終わっちゃいました・・・バジリスク。
続きを早く見たいんだけど見るのが怖かった、複雑な心境で迎えた最終回ですが、大満足。
1話1話とっても見応えがあり、火曜がくるのが6ヶ月待ち遠しかった。
そして、どちらかと言えば神奈川に近い東京住民に、電波を届けてくれたテレビ埼玉さんに感謝。

バジリスク第23話「夢幻抱影」

2005年09月14日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
天膳対弦之介。
弦之介が、心の目で天膳の姿を浮かべながら呻くように口にした「ヒョウマ」の名前。
自分が不利な状況を充分知り過ぎていたことから、藁をもすがる思いで出たのかな。
弦之介は、天膳の刀が左肩を貫通しながらも反対の腕で自分の刀を抜き、無理な体勢からの渾身の一太刀。
水平に引き裂かれた天膳の首からじわじわ滲み出てくる血は、切り口が鮮やかだった証拠か。
弦之介の戦う姿は瞳術しか出てなかったけれど、剣の使い手としてもかなり達者だったんだろうな。
天膳は、もげた自分の頭を両手に抱えて倒れた。

ひとまず天膳を倒し、久方ぶりに言葉を交わす弦之介と朧。
弦之介が鍔隠れの里を去った日から、やっと再会できたのに、互いを討たなければならない立場。
つらいなぁ。
葛藤する二人の後ろで、意識の戻った陽炎が口を開く。
朧を討とうとしない弦之介に恨み言を言い、それを聞いた弦之介は陽炎を抱き上げて去ろうとする。
これは、死に行くしかない陽炎への最後の優しさだったのかな。
そんな弦之介に、息を吹きかける陽炎。
朧を討つことが叶わないのなら、弦之介を死の道連れにし、それによって朧が苦しむことを望む。
最後の最後まで徹底して弦之介と朧を引き離そうとする陽炎の執念はすごい。
弦之介の危機を察知しとうとう開いた朧の目により、陽炎は息絶える。
朧は、弦之介の姿を隠そうと寺の床下に一生懸命弦之介を引きずる。
朧と手を絡めながら語った弦之介の「誰も死なせたくなかった」が悲しかった。
朧の前で静かに涙を流す姿が、誰にも言えずひたすら隠してきた気持ちをやっと口にすることができた弦之介の苦悩を表すようで、とっても効果的だった。

やってきたお侍衆に抱えられて再び蘇りそうになる天膳を、距離をおいて見つめる朧。
それにより結局天膳は意識をそのまま失くし、残った人面疽が最後の足掻きをするも、朧の瞳の力でとうとう最期を迎えた。
あの過去らしき映像は結局どういう意味だったんだろうか。
男は天膳のようでそうでなさそう。
アップで映った口元は天膳っぽかった。
女が、恋仲の自分を殺した天膳を恨んで、腹の子を天膳に巣食わせたのかとも思った。
けど、その腹の子から現在の天膳へと切り替わる絵が出たって事は、その子が天膳なのか。
女は伊賀者で殺した男は甲賀者、裂かれた腹から生まれたのが天膳で、天膳に恨みを託して甲賀に恨みを持って死んだ女が人面疽になったってのもアリかもしれない。
殺された女、幼い朧が"姉や"と呼んでいた人にちょっと似てた。
あの姉やもちょっと怪しかったな。
天膳が200年以上生きていることを考えると辻褄が合わない部分もあるけど、半蔵に朧のことを子供なのかと聞かれて、そんな間柄だったこともあったけどもう思い出せないって答えてたから何かいわくありげ。
バックで、弦之介とお幻が変わりばんこに語ってた言葉も気になった。
これからを生きる朧には知る必要がないと言うお玄と、弦之介の伊賀甲賀の無意味な争いに対するやり場のない思い。
そして、天膳の尽きることない甲賀への憎しみ。
全てを察したように叫んだ朧の「何故ぇ!!!」に意味があるんだろうけど、オイラには理解不能。
まずいな。
この謎、解き明かされないで終わりそう。
コミック読んだら解明できるかな。

さて、とうとうあと一話。
跡継ぎが竹千代であることを考えると伊賀の勝利になるんだろうけど、朧に弦之介が討てるわけがないし、かといって弦之介も朧を討つ気はない。
二人は、どういう結末を迎えるんだろうか。

バジリスク第22話「鬼哭啾々」

2005年09月07日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
夜の町に響く、女の叫び声。
家々の明かりが次々と消されていく。
声の主は陽炎。
太い柱に腕をくくりつけられ、上半身をさらけ出されて、その胸下に広がる赤い"伊加"の字。
それは、天膳の吹く何本もの針と、それによる出血で形どられたもの。
天膳がさらなる針を打ち込むたびにあがる陽炎の悲痛な声と共に、完成に近づいていく"伊賀"の文字。
うーん、面白い。
こんな拷問方法があったとは。
ちょっとやそこらの痛みじゃないぞ、これは。
画数なかなかに多いし、なのにその文字を作る針の先端はあまりにも小さいし。
まあ、かなり高度な技なので、普通じゃできんが。
天膳は、ドエス炸裂。
しつこい肉体的苦痛を与えるのは、天膳にはもってこいの趣味っぽいな。
楽し気な様子だったし。
絶対天膳には関わりたくない。
それでも戦いの場において味方として考えたらこれ以上の存在はないだろうけど。

叫び声を聞くに耐えられなくなった朧もその場に現れる。
天膳に慈悲を請ってまで情けを自分にかける朧にさえ異議の言葉を発することもできない陽炎。
陽炎は、先週はエロい目、今週は痛い目。
ああ、もう散々。
毒の吐息が自分に効いたらよかったのにね。
天膳は懲りもせず、朧をまた手篭めにしようとする。
エロ魔人、恐るべし。
そして、陽炎の声を耳にした弦之介も、とうとう姿を現す。
生き返った天膳に疑問を投げかける静かな声は、こんな時でも相変わらず。
弦之介の登場により、天膳は矛先を転じ弦之介に対し刀を向ける。
応戦する弦之介。
目が見えないことに慣れているさすがの弦之介も、天膳に追い詰められ数箇所に傷を負う。
そして天膳自身の口から語られた、天正の戦の折の謀。
和平を望んだ弦之介や朧にとって、既に天膳は憎むべき存在以外の何者でもないはず。
もう味方とか考えてる場合じゃないだろうし、いくら優しい朧でも許したくないものはあるよな。
七夜経たことで、朧の目がすぐにでも元に戻りそうらしい。
朧の瞳なら、生き返る天膳を止められるのでは。
この憎ったらしいエロ男に終わりを迎えさせることができるのは、もう朧以外考えられない。
天膳は200年以上生きているらしい。
いくら生き返れるとは言っても、死ぬときの苦しみは常人と一緒だよな。
その内の、この10日足らずに4回も死んだ。
こりゃなかなかにつらい人生だわ。
かといって、何でもかんでも自分の思い通りにはならないぞ。

残すところも、あと2回です。

バジリスク第21話「魅殺陽炎」

2005年08月31日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
うがぁ、サエモンが・・・。
腹を貫通した天膳の刀は、背にした欄干にまで届きそれさえも突き抜けるほどグサリ。
自分の刀に手をかけたサエモンに、さらに刀を深く突き入れる天膳。
それでもサエモン踏ん張って抗ったところ、今度はお侍衆の竹槍8本。
とうとう欄干の上に背を預けるサエモン。
しょっぱなから惨たらしい死に様だったな。
夜叉丸、蛍火、朱絹、コシロウの4人の死に絡んだ分、自分の身で思い知れ!みたいな。
そんなんで、サエモン死んじゃったけど、すっごい活躍したな。
おコイのあたりから、あっちへ走りこっちへ走り。
直接自分が手にかけたのは蛍火だけだったけど、サエモンいなかったら甲賀はもっともっと窮地に陥ってた筈だし。
そして、サエモンの術があったことで、面白さが抜群に増してたと思う。
ありがとう、サエモン。
あの世でヒョウマやギョウブやおコイと仲良く暮らしてください。

陽炎は、弦之介に朱絹ではなく「朧を討った」と偽りの報告。
それを聞いても、動揺せずにサラッと流した弦之介は、感情を隠してるのか、それとも嘘を見破ってるのか。
そして、弦之介に切ない胸の内を打ち明けた陽炎は、朧の宿へ。
ここから天膳のウハウハエロ三昧。
自分が生き返ったことを知らない陽炎を、サエモンの言葉通り手篭めにしようとする。
せっかくだからやっとけ、みたいな。
陽炎の耳元でささやきながら唇に視線をやり生唾ゴックン。
阿福方を信用させるためと嘯いて押し倒し、胸元を肌蹴させて、太ももあたりをワサワサして、帯といて・・・。
手順もばっちり。
エロだよ。エロ過ぎだよ。
馬乗りになった天膳の脚や手が絡んだ陽炎の肢体が艶かしいことったらないわ。
欲情に任せて毒の吐息を持つ自分の身に乗ってる男が、サエモンではなく天膳だと認める陽炎。
そんな陽炎さん、天膳の体に足を巻きつけながら感じちゃってるフリをするわけですよ。
何だったらホントにそうなのかもしれんが。
相手がエロなら自分もエロ。これまたなんとイヤらしい。
で、弦之介の姿を浮かべながら天膳にトドメ。
甲賀の女は、二人とも女の武器をがっつり使ってたなぁ。
おもしろい。
で、陽炎はその一部始終を見ていたお侍衆にとっ捕まった。
その場へ、阿福に続いて現れた朧。
陽炎は朧を討ったと告げたときの弦之介の返事をダシに朧を傷つけようとするけど、朧はまるでそれを聞いていたかのようにドンピシャな答え。
そして、陽炎を殺せと言う阿福の言葉を制し、おとりにして弦之介をおびき出すと口にする。
それは弦之介に会いたいが故の言葉だったわけだけれど、感情むき出しの陽炎と自分を抑えた朧の女の戦いは結構燃えたぞ。

弦之介は、たった一人で駿府へ向かう船に乗る。
そこで出会った、つたない笛の音を奏でながら泣き出す子供。
これが父親を殺され、死に行くギョウブに恨みの目を向けたあの旅芸人の子供なわけですね。
この子オイシイ役回りですなぁ。
「筋はいいぞ」と言葉をかけ、互いの名が似てることでシンノスケ君の心をほぐす弦之介。
ギョウブの死に絡んだ子供と弦之介が出会う。
なんて素晴らしい偶然なんだろう。
うまい。うますぎる。
船を降りたその後は朧や天膳と対すことになるわけだけど、その前に弦之介の人柄を再確認させるような構成は見事。

バジリスク第20話「仁慈流々」

2005年08月24日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
白髪の女は、お幻婆だったのか・・・。
シワクチャの老婆ばかり印象に残ってるから、若き日は弾正とともに美形カポーだったのをうっかり忘れてた。
天膳の姉貴とか、恋仲とかちょっと期待しちった。
でもよく考えたら兄妹はサエモン&おコイ、恋仲は夜叉丸&蛍火であったから、かぶすわけないか。
ちょっと残念。

さて、本編。
天膳ザエモン、阿福一行の宿でお侍衆に囲まれた。
腕折る折る。変な方向に曲がってたよ。
それも、かなり素早い動き。
サエモン他人に化けられるだけじゃなくて、腕も結構すごいんだな。
さすが忍び。

朱絹、殺られちゃいましたね。
朧を残して、コシロウの仇も討てなくて、そして騙されて。
この人、どんなに無念で逝った事でしょうか。
それでも死ぬ間際、捕られた腕の先の天膳ザエモンの顔を見上げた朱絹の目に現れた諦めの色。
コシロウが死んだとき、狂ったようにヒョウマの骸に小刀を突き刺した朱絹と対照的に静かな最期でした。
コシロウの鎌を背帯に忍ばせるとか、弦之介の笛を隠し持ってたとかもあり、最後の最後まで女らしい部分がよく出てた。

朱絹の動きを奪った後のサエモンは痛かった。
朱絹が隠し持っていた笛により、朱絹の朧への気持ちに触れてしまったサエモン。
朱絹の最期の表情を目にして浮かべた、迷いのような表情。
朧の目について陽炎に告げた時も、ただ敵の弱点をさらしただけじゃない、何かを含んだような口調。
弦之介が言った「伊賀のたった一人でいいから近しゅうなってみる」を、敵の姿になり敵と接することで、サエモンは心ならずも実行してしまうんですよね。
敵の人となりに触れとまどいを覚え、それでも倒さなければならないサエモンは、一番悲しい人なのかも。
朱絹が朧を思う気持ちは、サエモンが弦之介に対して抱いてる感情と遠いものではないはずだし。
本当に一人一人の見せ場が見事だなぁ、この話。

そんなサエモンさんに、とうとうキタか。
お侍衆の中に本物隠れてるし・・・。
本物から不死の身であることを教えられちゃうし・・・。
あぁ・・・。
ヤバイヤバイ。全くもってヤバイ。
でも笑っちゃったのが、天膳のフリして「陽炎を女にしてやった」とかほざいちゃったところ。
なんで天膳のこと、こんなによくわかるんだろうね。

バジリスク第19話「猛女姦謀」

2005年08月17日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
うわぁ、先週のヒョウマから今回のコシロウとたて続けにくるとわ。
そして、ヒョウマ戦では有利に出た見えない目が、結局というかやっぱりというか仇となって。
それも朱絹の情にほだされて。
で、朱絹のフリをしたのは、身は陽炎でも声はサエモン。
サエモンが声でコシロウを惹きつけて、毒の吐息を持つ陽炎がコシロウに身を摺り寄せて。
敵と知れば目が見えなくても"かまいたち"の強みがあっても、味方に対しては油断があり、そして何よりコシロウは若い。
単純でありながら、コシロウに対するにはこれ以上ないってくらいの方法。
なるほどだ。うまいなぁ。
サエモンの、天膳の姿で朱絹の声で「女の声色は疲れるわい。」
"---わい"って言う美佐さん、ステキ。

そして、残ったヒョウマの死骸とコシロウの死骸。
朧を伴ってそれを見つけた朱絹が、コシロウの骸に泣きつく。
まさか自分でない自分が殺したとは露知らず・・・。
弦之介はサエモンと陽炎とともに隠れて状況を見守る。
いっぱい泣いた後、コシロウを殺された朱絹が一心不乱にヒョウマに小刀を突きつける。
それを目にするサエモンと、何度も骸にめり込む音を耳にする弦之介。
つらそうに呻くサエモンと、歯を食いしばって耐える弦之介。
立ったまま、突き立てた刀に支えらるように絶命したヒョウマ。
もう言葉を発することもないのに、その残された骸の結末は悲惨。
これは痛いわ・・・。むご過ぎる。
先週、過去バナがメインっぽくなりヒョウマの死に際は少しあっさり目に描かれてたから、死んだ後のそれは余計に重く感じて悲しくなった。

蘇る天膳。
耳たぶに目が戻り、皮膚を這いずって口が浮かび、体中をうごめく人面疽となり。
不気味の一言。
苦しみながら蘇った後は、何事もなかったかのように横たえられてた場所から去る天膳。
恐ぇ~。なんつうかこの人やばいね。
とにかく、サエモンは気をつけてくれ。

何だか、阿福まで出てきちまったし、すごいことになってるな・・・。
そして、来週の白髪らしき女は何だろうか。
天膳と関係アリ?楽しみだな。

バジリスク第18話「無明払暁」

2005年08月10日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
ヒョウマ対コシロウ。
目が見えない者同士の戦い。
ヒョウマはコシロウの目のことを知らされていて、コシロウの焦りが目に見えて露だったので、ヒョウマに有利に動くのかとも思った。
目が見えないことに慣れていない分コシロウは不利なはずなんだけど、コシロウの術を知って、ヒョウマは自分が不利であると判断。
刀と鎌だけでの戦いだったら多分ヒョウマが上だったろうけど。
意を決した攻撃で自分の場所を悟られてしまったことが仇になり、最期の瞬間、ヒョウマはあっけなく敗北を認める。
コシロウの前には、さすがのヒョウマも為す術なしか。
よけるどころか、真正面で受けちゃったよな。
ただ、これはヒョウマが冷静に分析を重ねた結果のこと。
己を失わないのは、ヒョウマらしい最期だったような気がする。
顔面はエグられたらしいけどね・・・。

そして、ヒョウマと弦之介の過去バナ。
なるほど、弦之介が視力を失っても冷静でいられるのはヒョウマの目隠し修行のおかげか。
言葉少なで、ただその身体に感覚を覚えさせようとするヒョウマ。
石につまずこうが、木にぶつかろうが声もかけず先を行く。
崖道を、それとは言わず歩かせるのもヒョウマらしい。
口を開くとヒョウマらしく穏やかなんだけど、シゴキとしては容赦なかったな。
そうして少しずつ学んでいった弦之介は、出くわした山犬にとうとう術(らしきもの?)を使う。
力が身についたことで弦之介は修行に貪欲になる。
横で川の水を飲むヒョウマの気配を感じて、自分も川に手を差し出す。
水に触れてビックリっていうのは、細かくてイキな描写だった。
崖から足を踏み外した弦之介に、ヒョウマが伸ばした手は明らかに的を外れていたけど、その手をしっかり掴んだ弦之介。
自分からヒョウマの手を掴んだことに意味があるんだな。
これこそ修行の成果。
夜通し歩き、行き着いたいつもの崖道の果てに浮かぶ朝日を、目隠しを取らずに感じる弦之介。
弦之介の原点はここにあったんだなぁと、しみじみ。

幼い頃から自分と共にあった師匠を失った衝撃を、弦之介はどう受け止めるんだろうか。

バジリスク第17話「昏冥流亡」

2005年08月03日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
弦之介に扮したサエモンと陽炎が鷹におびき出され、残された弦之介とヒョウマの前に天膳が現れる。
弦之介まで目が見えないことを知って得意気になる天膳を前にしながら、"まさか"のヒョウマの瞳術もあり全く動じない二人。
天膳は戦う気満々で刀を抜き、その刃先がヒョウマの頭巾を裂く。
そんな状況にあってもなお弦之介の気持ちを重んじて戦いを避けようとするヒョウマが渋い。
刀を振りかざす天膳に対し、元来目が見えないことで感が鋭いヒョウマはもとより、ヒョウマの力を知る弦之介もまた同じく冷静さを失わない。
淡々とした感じながら、夜の闇と、とにかく感情を露にしないヒョウマや弦之介の口調が逆に不気味さを増してた。
そして、配下の気持ちを悟った弦之介はヒョウマに天膳を「見る」よう命じる。
ヒョウマと弦之介の関係がいい。
頭領である弦之介の気持ちを尊重することを忘れないヒョウマ。
そして、表に出す言葉とは裏腹な気持ちを見抜かれていたことで、師匠には敵わないと言う弦之介。
主従関係をどこまでも失わないヒョウマと、立場を逆転させて自分を見直す弦之介が男らしくてカッコいい。
二人の言葉はひとつひとつが重くて聞き応え充分。

弦之介とヒョウマもいいが、朧と朱絹の関係もいい。
突然の湯浴みを申し訳ないと誤る朧と、船で乗り合わせた旅芸人親子の笛を思い出した朧に、その親子の結末を隠す朱絹。
朧の言った「もう一度聞きたい」が単純な言葉ながらうますぎる。

苦悩するコシロウ。
天膳と離れて一人になった姿が頼りなくて悲しすぎる。
歩いては倒れ、鷹の羽ばたく音のみを頼りにフラフラ進み、思い浮かべるのはただ朧の姿のみ。
視力を失ったことで、朧の姿を追い求めることに更に拍車がかかって、もはや朧のことしか考えられず。
土を握ったり、噛み締めすぎて唇から血を出したり、描写が痛い。
苦しみぬくコシロウは見ててつらくなるなぁ。

で、単身弦之介一行と行き会ってしまったコシロウ。
来週はもしかしてヒョウマ対コシロウになるのか?
あぁ、つらい。どっちが逝くことになってもつらい。
でもこの二人が戦うと、どうなるんだ?
目が見えないコシロウにヒョウマの術は効かないし。
や、それ以前にヒョウマにはコシロウの目がどうなってるかなんてわかんないんだな。
目が見えないことでコシロウはヒョウマ以上なのではなかろうか。
そして、もしこのままコシロウが命を落としたら、もう朧に会うことはできないかもしれない?
ウォー、やばい。ヒョウマもコシロウもやばい。
どうなるんだ?
そして、天膳が生き返ることを知らないサエモンがなんだか危ない感じが漂うし。
バジリスク、面白すぎるぜ。

バジリスク第16話「壊抱淡画」

2005年07月27日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
この話がこのタイミングであったことに、マッチしてるタイトルがうまい。
殺生沙汰の続く話の合間に盛り込まれたこの1話は、暗い話を忘れるような他愛ない日常の連続で綴られ、口を開けてポカーンとしながら楽しく見れた。
土と同化していたところを猪に踏まれ、鼻から流血するギョウブ。
尻の話で地雷を踏んだジョウスケをボコボコにするおコイと、顔の形が変わったジョウスケに向かって、拝む仕草をするサエモン。
占いができることで、陽炎やヒョウマの相談相手になるジュウベエ。
ジュウベエは思いもよらずいい役回りだった。
ムサいだけのおやじかと思ってたネンキ、ロウサイ、ジンゴロウも朧のしゃっくりを止めようと、茶目っ気たっぷりだった。

幼い頃の朧に背中や肩や頭で遊ばれながら真剣にお幻と話す天膳は、らしさを交えながら小さな子に冷たくできない一面も見れた。
朧、かわいかったなぁ。
半蔵との顔合わせで弦之介と初めて対面し、幼いながらに植え付けられた弦之介の伊賀への嫌悪感を取り除こうと、子供目線で伊賀のいいとこを言おうと一生懸命頑張って泣いちゃうのが健気だった。
若かりし響八郎もナイスだった。

何年か経って見合いをする弦之介と朧。
朧の見事なドジっぷりが炸裂。
止まったはずのしゃっくりが再発し、運んだ茶を3つぶちまける朧。
その内2つを手で受け止めるも意味なく、お茶をかぶってしまう弦之介が笑えた。
唖然としながら朧の瞳に吸い寄せられるように魅入る弦之介と、その視線から目をそらせられない朧。
恋に落ちた瞬間ってやつですね。
頭を抱えるお幻と、天上にぶら下がって難を逃れた弾正も楽しかった。

平和であった頃は皆が普通の暮らしをしていて、忍びたちが死んでったことを一時忘れるような穏やかな日々の描写。
盛りだくさんながら一つ一つが丁寧で、過去バナというよりストーリーの一部であるような感覚さえ覚えてしまった。
一時間のスペシャルとかで見たい、楽しい一話だった。

バジリスク第15話「波涛獄門」

2005年07月20日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
あーあ、ギョウブ死んじゃった。
オイラ、まさかギョウブの話で泣くとは思ってなかったよ。

子供時代のギョウブは、今のギョウブからは予想もつかない気弱で優しげな男の子だった。
きっちり顔がギョウブと似てる父も登場。
これがいい親父なんだな。
訓練でとどめをためらった子ギョウブに容赦なく吐くほどの一突きを腹に入れるところといい、厳しい人だったのは子ギョウブの子供ながら礼儀正しい口調にも現れてた。
でも、鍔隠れに向かう自分を見送る子ギョウブの頭をポンと撫でて微笑むんだな。
父ちゃんも甲賀と伊賀の戦いは好んでなく、「二人で穏やかに暮らすのもいい」とかって。
子ギョウブも父ちゃんが大好きで、帰ってきたら山菜鍋を約束。
二人きりだからこそ、お互い愛情いっぱい。
こういう話確実に弱いから!!泣いたから!!
父ちゃんの帰りを心待ちにして山菜を採る子ギョウブの姿まで泣けてきたよ。
で、父ちゃんは伊賀の奇襲に会ってしまう。
父の危機を察し、子ギョウブは走って父の元に向かう。
事切れる寸前の父ちゃんは、ギョウブの顔を見て微笑んで、そして死んでった。
もし生きてたら、甲賀の重鎮として弦之介達の支えになっただろうなぁ。
伊賀への憎しみから気弱で優しかったギョウブが変化するのを目だけで表現しているのはうまかった。

天膳対ギョウブは激闘だった。
旅芸人親子の父親をその巻き添えにしてしまい、父を殺されて泣く子供の姿に自分を重ねて唖然とするギョウブは、朱絹の血しぶきを浴び、板に同化するも血の色と共に陰影が残ってしまう。
天膳に仕留められたギョウブが、父を殺された子供の恨みがましい顔を目にしたまま死んでいくのは悲しかった。
屈強なギョウブだからこそ、自分のも含めて子供の話を絡めたことがうまく生きてたなぁ。

さかい橋の袂にこれ見よがしに立てかけられたギョウブの姿が染み付いた板。
天膳の挑戦状であろうこれは、弦之介一行の目にも留まり、弦之介たちはそれをギョウブだと認める。
陽炎が花を添え、静かに川を流されていくギョウブ板にはボロ泣きした。
ほとんどの忍達が仲間にその姿を看取られることなく死んでいく中、その骸は形として残らなくても死を知って悼んでもらえたことは、ちょっと救いかな。

そして、とうとう4人ずつになった甲賀・伊賀衆。
両方とも目が見えない者を二人ずつ抱え、それによって術を使えない者も一人ずつ。
人数といい互角のような気はするけれど、天膳死なねぇからなぁ・・・。

バジリスク第14話「散花海峡」

2005年07月13日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
彫り物をするコシロウに近寄る子供。無邪気でよいな。
周りの大人はコシロウの風貌を怖がって近寄ろうとしないけど、子供は面白そうなものには純粋に興味を示す。
コシロウは子供が好きなのね。
小さな木片で手際よく蛙を彫って、親に連れてかれそうになる子供にあげてた。
いいなぁ。オイラにもカエル彫ってほしいよ。
弦之介が「甲賀の子供にも教えてやってくれ」って言ってんだよね。
平和だったら、その姿も現実になったかもしれないのになぁ。
ちと悲しくなったよ・・・。

天膳、朧に迫るの図。
エロいよ、天膳。「命の生(精?性?)をお注ぎ申す。」なんて。
天膳が言うと尚更ヤらしいのね。
肩から上乳まで出た朧の肌。
乳もまれた!!オ股つかまれた!!!
危うし朧。バタつかせる裾から出た足と、見えない目が余計にそそる。
朧の叫び声はコシロウの耳に届くけど、コシロウはただただ船に術をぶつけるばかり。
そして爪を床に立てたり、唇噛み過ぎて血が出たり、朧の声に耳ふさいだり。
コシロウが何もできない自分に、身もだえする描写が熱い。
我慢できなくなったコシロウが、やっとこ這いつくばりながら部屋にたどりついたところ、怪力ギョウブがにょっと現れた。
さすが、ギョウブ。片手で天膳を首から持ち上げ、ぐりぐり窒息させた。
かっけぇぜ。

ジンゴロウは、最後の最後でかわいかった。
海の上なだけで、脅える脅える。
人数を数えてたのはえらかったが、まあ気がついちゃったのが運のツキ。
ギョウブへの恐れが災いして、次の標的にされた。
海に横っ飛びで飛んでって溶けちゃった。
朱絹がせっかく素っ裸で助けに海に飛び込むも遅し。
んで?天膳は不死身なのか?
そういやジュウベエのときもすぐに生き返ってたな。
こいつは困ったぞ。

そういや弦之介、まだ2日目なのに目が開いてた。
あれはサエモンだろうか・・・。

バジリスク第13話「胡蝶乱舞」

2005年07月06日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
前半は、たっぷりサエモン対蛍火。
サエモンは、蛍火をあおるような言葉を含んでた。
自分だけ死んでないってことにして、夜叉丸にとどめをさしたのはギョウブなのに自分だって言って。
最後の最後で自分を悪者にしたのは何故なのか。
悔いなく戦わせたかったのかな。
何だったら包帯もワザとなのかも。
ネンキの髪の下から除くサエモンの口や目が、すごい冷めてて鋭くて背筋にキた。
で、蛍火が術を使おうと出した手首を、さっくり切り落としてミゾオチに一突き。
蛍火、死んだ。
今までで一番残酷な殺し方だったような気がする。
それが刀によるものだったので、なおさらそう感じた。
蛍火の最期は、夜叉丸の幻影に向かって既に無い手を差し出して、哀れすぎて泣きそうになった。
敵であっても、蛍火の夜叉丸への気持ちを知ったサエモンは、死んでいく蛍火に対して憐みを覚えたらしい。
自分に視線を向けて「夜叉丸どの」ってつぶやく蛍火に、サエモンがうなずいてあげた。
最後の、蝶が2匹仲良く高みへ飛んでいく姿をサエモンが見送る場面がうまかった。

この番組、女が死んでいく描写が悲しいなぁ。
みんな誰かを思って、最期を迎えるのね。
それにからむのがサエモンってのはパターンなのか。
朱絹は?
コシロウなのかもしれない。

後半は、先回りしようと船に乗る伊賀の残り組。
コシロウいいよ。
見えない分、朧をしっかり感じてる。
木彫りの菩薩像。
コシロウにとっての朧なのかなぁ。
無精ひげをたくわえて、一心不乱に彫ってた。
輪郭をなぞる指が、やさしくて切なかった。
穏やかな表情の、素晴らしい出来だった。
そういえば、弦之介が鍔隠れにあったフクロウの木彫りに感心して、どんな人が彫ったのか興味を示してたっけ。
うまく構成されてる。
そんなころ、天膳はどうやら朧を手篭めにしようとしてたような・・・。

ギョウブが密かに同じ船に乗ってたよな。多分。
来週出るかな。ジンゴロウでも海に落としてやってくれ。

バジリスク第12話「追想幻燈」

2005年06月29日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
残った伊賀組の人間関係の描写がすごく興味深く描かれてた。
朱絹と朧。朱絹とコシロウ。蛍火と夜叉丸。
話半ばでのこの見せ方はうまい。

サエモンの放った小柄で、太ももに傷を負った蛍火。ロマンです。
痛そうな表情と動きがそそるわ。
痛さに耐えながら思い出す、夜叉丸との思い出。
今の、戦いや敵に対するといった状況からかけはなれた、明るい空の下での二人のやりとり。
弦之介や朧ももちろんそうだけど、不戦の約定が解かれる前のあたりまえだった日常は、もう取り戻せなくなってしまったんだなぁとしみじみ思いました。
夜叉丸が蛍火の手を自分の頬に当てて言った「不戦の約定もそう悪いもんじゃない」がそれを示してるようで、悲しかった。
そして、どうやらネンキに化けて蛍火のところへ向かったらしいサエモン。
蛍火のことを思い出すシーンがあったんだよなぁ。
ただ思い出してただけか、それとも情が移ったりしちゃったのか。
来週どちらかに決着がつくのでしょうか。

目をやられたコシロウ。
激しく凄みが増してるよ。
口以外を黒い布で覆いながらも、つらさや苦さが表情ににじみ出てるし。
さらにいい男になった。
弦之介の術を思い出して身震いするところとか、後ろに誰かの気配を感じた瞬間恐怖を覚え、目の見えない状態を表すように、闇に浮かんだ甲賀衆の絵と自分を抱きしめるコシロウ。
描写がかっこいくて、鳥肌もんでした。
今までは表情やとまどいでしか見せなかった、朧に対する思いもやっとこ口にしてくれました。
初めて聞くような静かな声と口調で語るコシロウの姿が、逆に物悲しかった。

それにしても、朱絹はいいですな。
朧やコシロウ、自分より若い者を気遣う姿は姉のようでもあり母のようでもあり。
日に日に悲しくなっていく朧が哀れですが、この人だけは最後まで朧の気持ちを尊重してくれそうな気がする。

次回こそ、サエモンと蛍火ですかね。
なぁんか天膳が朧によこしまな考えを抱いてそうなシーンもあったなぁ。

バジリスク第11話「石礫無告」

2005年06月22日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
なんだかいろいろ楽しい回だったぞ。
弦之介の書状は、戦いは好まないが何かしたら容赦しねぇぞってな、むしろヤル気まんまんな感じ。
丁寧なのに脅迫めいた文面が返って恐ろしいわ。
自分も頭数に入れられての「伊賀七人」が、朧にとってはつらいね。

伊賀は天膳が統率しているのに対し、甲賀は弦之介を中心に結束が固い感じ。
その中で唯一弦之介の行動に納得がいかなかったのがギョウブ。
ヒョウマに「また会おうぞ。」と言い残して、一人で行っちゃったのが心配。
無事な姿で、また合流して欲しいです。

ヒョウマとサエモンが宿で向かい合って酒を飲みながら陽炎について語るシーンが面白かった。
弦之介に思いを寄せてるからこその心配もありながら、女としての色香についての評価や評判も交えて。
今まで出番の少なかった陽炎の紹介がてらといったところでしょうが、二人の穏やかな口調がうまい相乗効果になって、興味深かった。
その懸念の通り、陽炎は弦之介と心中を試みようとするも弦之介は瞳術でそれを返す。
鍔隠れの里を去るときでさえあんなに冷静だった弦之介の、一瞬のアタフタがかわいかった。
弦之介の陽炎に対する、無駄な言葉を言わないそっけない感じもよかった。

サエモンと陽炎は、蛍火を追っていきました。
来週はサエモン対蛍火のようですね。
サエモンが戦うシーンはまだなかったし、何気に楽しみだな。
弦之介が「おコイのこと、すまぬ」と言ったときの、サエモンの表情が見たかった。
あえて逆光で暗くしているのも、渋いけどね。

二人して目が見えないのに、鼻毛マンが来てもいやに落ち着いててかっこいい弦之介とヒョウマ。
鼻毛マンはヤッター!!と大喜びのところへ、まさかのヒョウマの瞳術。
弦之介と一緒なのね。
見えなくても瞳術が使えるのは、ヒョウマだからこそなのか。
そして、とうとう死んでくれました。鼻毛マン。
おコイのことがあってから、ずっと待ち望んでましたの。
これで、伊賀6人に対し甲賀5人になりました。

弦之介が、朧の姿を思い浮かべてつぶやいた「ワシには・・・」の続きが気になるよ。
まさか「討てない」?
最後は弦之介対朧になってしまうのかな。

バジリスク第10話「神祖御定」

2005年06月15日 | ◆バジリスク ~甲賀忍法帖~
駿府城で、家康、マタエモン、半蔵に甲賀伊賀の様子を報告する服部響八郎。
ってことで物語に進展はなかったけど、これまでの戦いのシーンとか出て、なんだか懐しかった。
弾正、お玄に始まりショウゲン、ジュウベエ、ジョウスケ、夜叉丸、ロウサイ、おコイ。
いっぱい死んだなぁ。
夜叉丸とショウゲンの戦いを見た又衛門は、その人ならぬ動きを魔人と呼び、響八郎は大男(ジョウスケ)とか老人(ロウサイ)とか呼んでた。
他のも見たら、どんなにかぶったまげたことだろう。

オイラにとって、やっぱり衝撃だったのはジュウベエかな。
下半身と腕がないのに動きが恐ろしく早くて、鼻には鉄具。
出たと思ったらすぐ殺られたけど、姿と動きが度肝だった。
話的には、やっぱりおコイの最期が印象に残ってる。
戦いばかりの中で、おコイとサエモンの兄弟愛は悲しかった。

今回のキャストクレジットは、杉田トップ。続いて半蔵、マタエモン、家康。
回想で登場した甲賀衆、伊賀衆の全員も出た。
すごいメンバーばかりで改めて感動でした。