「いい子のあくび」「お供え」「末永い幸せ」の3編
うわあー、相変わらず高瀬さんのブラックさが冴えてる。
たまに怖いときもあって、でも面白かった。
今回の一番のテーマは
ながらスマホしてる人がこっちにやってくる時、いつも自分がよける。これってどうなの？
これはあるある!
そして本作読んだら、がたいのいい男性だと経験してないことらしいというの、今迄そこに気が付かなかった。
ある時、ぶつかったる、と決意。笑っちゃいけないけど笑った。気持ちは解るわ。
最初は自転車にのりながらスマホ見てた中学生。
思いがけず車に乗っていた中年女性も巻き込んで・・・。
その後中学生のツイッターを発見。偶然彼氏の勤める中学校の生徒だった。
彼氏は真面目でちゃんとした良い人だけど
★以下ネタバレ★
ラスト、彼氏が二股かけてることに気が付く。浮気ではなく気持ちのある恋愛だろう。まさかこの人に限って、、、と思っていただけに衝撃は大きかったよね。
バレた時の彼氏の言葉や態度もアレだったし・・・
早朝ショックでボンヤリ駅のホームに居る時、それは起きてしまった。
歩きスマホの男性にぶつかって、男性は来た電車に接触、とんだスマホが彼氏の喉に飛んできて、よけなかった事を責められる彼女、、この後どうなったのかな
彼とは別れるのかな 以上
表題作だけお初で、後の2つは既読だったので、その２つは以前アップした感想を以下にコピペします。
あらすじと感想、ネタバレで全部書いているので注意!
★以下ネタバレ★
『すばる』2020年5月号「お供え」
うわぁ～凄くブラックで意地悪い内容・・・。
「Ｕさんが怖いんです」後輩Ａが言った。創業者の記念フィギュアを机に飾っていて、目が合うのがイヤだそうだ。
そのフィギュアにUさんは、みんなからもらったお土産等をお供えしている。
そのうち部内でお供えすると小さなお願いが叶うらしいという噂がたつ。
ラストは外回りから戻って来たら、Aがどうやら私が別の部署に移動しますように・・・と祈っているのを目撃。
私はフィギュア人形を少しずらし、Aと更に目が合いやすい様にした。
でも会社の同僚や先輩・後輩の関係や、親しくしていても環境が変わったら縁遠くなってしまうって処とかは多い人が共感する気がする。
・・・・・・・・・
『すばる1月号 2023』「末永い幸せ」
故郷でお正月にはいつも子供の頃からの独身の友人3人で集まって飲み会をやっている。
りっちゃんだけが故郷の実家で暮らしている。彼女は一番成績が良かったし東京の有名私大を卒業したが就職が出来なくて故郷に戻り、手芸店でバイトをしたが辞めたりしていた。彼女は今迄、誰とも交際したことが無かったと思われるが、10年前から結婚や子供等を希望していたはず・・。
そのりっちゃんが、もうすぐ結婚をする。おめでとう！と心から喜んだが、主人公の奏は結婚式が大嫌いで苦手だから参加出来ないと言う。
その理由が語られる（その結婚式内の違和感や嫌いだという感じ、奏の気持ちも理解できる） 奏とお母さんとの会話でのイヤーな感じも凄く解る。
が、ラスト結婚式に近くのホテルに宿泊していて、窓から様子を見守るのだった。（そこまでするなら、我慢して参加するほうが楽だし角が立たないのでは・・？と思ったりもしたけど・・果たして後日この事を明かすのか、秘密にしたままにするのか・・
いい子のあくび 2023/7/5
高瀬隼子
高瀬隼子「お供え」「お返し」「末永い幸せ」「うるさいこの音の全部」「おいしいごはんが食べられますように」「犬のかたちをしているもの」「水たまりで息をする」
いや～～～リアルタイム！
昨夜、読み終えましたこの本。
で、さっきブログの下書きを終えたのでやってきました（ブログには後日投稿します）
歩きスマホのね～～～。
これってさ、クレームとか言いがかりをつけられるのって、女・子供。なのと同じなのかな？って思った。
女・子供対しては、言いたい事をガンガン言う人も、相手が男だとシュンとなって言えないってヤツ(笑)
歩きスマホの人には、あんまり出会わないけど・・・私も、その歩きスマホの人の進路を邪魔する(笑) ぶつかりに行くというか、その人の前を横切ったり、わざと嫌がらせをします＾＾
って感想が反れちゃった。
いい子の彼女が、いつ切れるんだろう？と思いながらハラハラしながら読んだ。
このカップル、どうなるんだろうね？別れちゃうのかな？
最後の結婚式が嫌いな奏は、かなり共感した！私も結婚式って、ウソだらけで笑えてしまうよのね～～～
わーい、同じ時期に読めて嬉しいなー。
あら、わぐまさんはあまり歩きスマホの人に出会わないのね？私は都会に出ると頻繁に遭遇しちゃうよー。そして私が必ずよける羽目に。
ぷふふ！わぐまさん、果敢に邪魔したりするのね
私も今度してみようかな！
この本を読んだ後、夫に聞いてみたら、そんなに突進されたことはないけど、たまによけるよ（全然苦に思ってなさそう）って言ってた（夫は細くて強そうな外見ではない）
女子供だと甘くみられるはね、母が病院でもそうだって言ってた。医師との面談の時に男性(息子）が行くのと女性では絶対違うって言うんだよね。ホントかどうはは知らないけど・・・。
なんかお願いする時とかクレーム入れる時も男性と女性では対応違うとはよく聞くよ。
結婚式に関しては解る。
友達とか他人の式だったら彼女らが好きな様にやってるんだろうから参列する私は別に良いんだけど、自分の時は凄い昔だけど、カジュアルなパーティのみにしたし、娘が結婚式した時は両親への手紙とか無しにしてもらったよ。
＞私が必ずよける羽目に
もうね～、似た経験がバーッとよみがえり、真空パックされてたその時の心情がブワッって迫ってきました。
どの女も似た経験を持っているのに男はそれを知らない不均衡がもう辛すぎて・・・
結構重苦しい気持ちで読みました。
私が若い時は女はいないことにされていたんですよね。
たとえば部活帰りの男子の集団がいて、横並びで４人やってくる。
対してこちらは若い女一人。
すれ違う瞬間、そっちが前後二列二列になってくれればいいものを、話の腰を折って前後に別れようかっていう合図も送らず。
公道で、内輪のホモソーシャルな空気と、別の他者と譲り合うことを天秤に掛けて、
こちらは男４人、相手は女一人だからよけるのは女だと瞬時に判別してる。
話に夢中でお前ら前面ですら見えないんかい！ ではなく、見てあえての無視。いちいち公道ですれ違うことですらマウントを取るヤクザと理屈は同じ。
肩が当たったくらいで難癖つけそうなおっちゃんなら避ける。
何で戦国時代に領地を奪い合う世界じゃないのに、パブリックな空間で小さなパーソナルスペースを奪おうとするのか。
それが今はぶつかりおじさんっていう当たり屋がうろうろしている空間を毎日通勤しなくてはならない！！
毎日がサバイバル。はー、しんど。
そういう世界で息をしていると、わざとぶつかってきたわけでもない少年にも、生徒を思いやる側面を持つ恋人にも、そういう萌芽を探してしまう。
そしたらやっぱり他者をいないものとする権利や、傷つけたり消費する特権があるとどこかで思っている人だと分かる。
あんたたち、ずっと私の足を踏んでるんだよ、女には痛覚があって、心があって、まっすぐ歩く人権があるんだよって、言いたいよね～、うん。
そういう社会に疲れて、一時的に温かいパンとか温泉とかケアおばちゃんに癒やされて、また消費され無視され傷つけられる女に戻る未来もう詰んでるので、そういうのは最近読めません。何冊読んでもどうせ辛い。
私は、以前そういう苦しさに「では次に生まれるなら男なのか」と言われたら「ＮＯ！ 無神経な男になって人を傷つける生き物になるくらいなら、傷つけられても女に生まれる、傷つけられる痛みを知っているから加害しなくて済む」と思うことを拠り所にしていました。
今から思うと、若い時痴漢には遭ってきましたが、本当にこっちが病院に行くような怪我を負わせるぶつかりオジサンには遭遇してないから言えることで、よく分からないです。
女はもう勘弁、今は無性生物になりたいとしか・・・。
そもそも電車はまず、そう、痴漢ですよ！
緊張しながら乗って、駅に着けば歩きスマホって、ダンジョンの後にまたクソダンジョン・・・。
勇者になって剣振り回して女性を守りたい！！！
今まで３万人くらいに痴漢行為をしてきたっていう男の記事を読んだことがあるんだけど、認知が歪んでいる人は実際にいて、実際に加害することでしか心の安定を保てない、そういう人間の眼差しを受けたことがない男性に向けて想像力を働かせてほしいという小説をもっと男性作家に！ 書いてほしい！
今乗っている電車は痴漢と隣り合わせの可能性があるのだという危機感を持って乗っている女性と何も考えなくてもいい男性が、電車という閉鎖空間を共有する方法を男性作家に書いてほしい。
ヒーロー願望を満たすことを引き換え条件にするのではなくて痛みの共有をまずしてくれっていう。
今脳内、自分の好きなことのことを考えてますよね、それ、特権なんですよ、安全ピンをお守りにしなくていい人生を隣の女の子に分けてくれ、痴漢に怯える空間から降りたら次は俺の背中をぶつかりおじさんの水流を分ける楯として使いませんか？ いえいえ、見返りなんていいんです、この背中はフリー素材のように使っていいですよ！ くらいのマインドでいてくれ小説を男の作家に。
最近は毎回トイレに入るとき盗撮カメラがないかチェックしないで尿意に集中出来る夫の人生をうらやんだばかり。私、物心ついた時から公的トイレでは毎回チェックして利用して生きてきましたけど、っていう。
本当は女が女の痛みの解像度を上げる小説より、男作家が男を何とかしようとする小説を読みたいけど、もっと大きなことを動かしたのだという対価がないと、男性読者は読まないでしょうね。
自分だけに心を見せてくれたとか、恋人になるとか、肉体関係を許してくれるとか、
はぁ～。そんなの読みたくねえ・・・。
そもそも男だっておじさん嫌ですよね。そんな面倒はしなくないだろうな～。
せめて「電車に乗るときはその股もう少し閉じて座りましょう、あなたの足が接触するのが苦痛な女性いっぱいいますよ」とおじさんに言いたくなる小説書いてほしい。
う～ん、それもしないだろうな。私も怖くて言えないもん。男の人だっておじさん怖いですよね。
カメラが天井のＬＥＤライトの隣に設置されたそうだから「混んでいるのに股開いて座る常習者が乗っています」的に、電光掲示板に示す技術を開発する会社にお勤めする小説とか？
ポイント制で溜まると交通系ＩＣに呪いの文字が浮き出るシステム開発エンジニアの男子とか。
もしこの主人公が恋人と別れても、おばちゃんの私はスニーカー履いて踏ん張って電車乗るよ、マッチョプロテイン（商品名ザバス）飲んでフィジカルに鍛えた足で。
シスターフッドだ、おばちゃんを頼れ、私の背中の後に続け、でも昭和生まれのおばちゃんの背中あんたより小さいんだ、本当に何もしてあげられなくてゴメンよと言いたい。
自分を貶めて自己嫌悪にならないで友だちと支え合ってくれと願ってこの本を閉じました。
一杯コメント書いてくださって、ありがとうございました！
やっぱり前から突進してくるヤツ、なんだか知らないけど、こっちがよけるのが普通になってる・・・っていうの、感じている人多いのね。
でも、華奢で小柄な男性だったら、もしかしたら、その立場、体験をしているんじゃないかな？どうなのかな・・・
牧場主さん、この本、読んで辛くなっちゃいましたね・・・
痴漢の話
ひどいですね・・。毎日の通学や通勤が憂鬱でメンタルやられるレベルですよ、それ。
それにしても、そんなに混雑（痴漢できるほど）してるんですね・・・。
私は前にも話したかと思うのですが、痴漢に遭った事が一度もないんですよ。
だから想像でしか、その恐怖や震えが解らないので、一杯共感できなくて悔しいです。
今は段々カメラがついたり、少しだけ改善される方向に行ってるのかな・・・。
昔、若い頃ですが、知人男性3名が、痴漢の被害にたまに遭うと嘆いていました。
（背は高いが華奢で、まあ、それなりにルックス良い）
相手は男性だったり、女性だったり？！だそうで・・・・。
妊婦さんまでぶつかりおじさんに狙われるなど色々目にしてしまう時にこの本を読みました。
存在が軽んじられ続ける苦しみの前に身を挺してしまうほど、もうギリギリなのだという思いを腑分けして見せてくれたこの小説はきっと誰かを現実に救うのではないでしょうか。
私が目にしたぶつかりおじさんの話ではおばちゃんが叫んで未然に防いだそうです。私もぶつかったら競り負ける体格ですが、小柄なおばちゃんの私でも叫ぶことなら出来ると勇気をもらったように。
長くなりますが、痴漢の話だとたまたま一昨日毎日新聞で「女性4割超、男性1割に被害経験」という記事を拝見しました。私の感覚では4割超というのは信じられないほど少ないです。多分もっとヒドイ事例は「痴漢」とカウントしてないのでは？
男性も一割いるのなら、その一割の声も話せる人なら聞いてみたいです。誰もが怯えずに駅を利用する為に連帯したい男性をターゲットにした男性作家が書いた小説を読みたいです。
作家さんは、これを書いた事で読んだ人に何か強く感じたり、思ってもらえて絶対嬉しいと思いますよ。
作家冥利につきるというか。
ぶつかりおじさんは、自分は逆の立場になったことって無いのかな？
痴漢の統計？これってどこの地域、年代なんでしょうね。
混雑した場所じゃないと痴漢って起きにくいと思うんですよね・・。
私の友人は電車とかじゃなく、普通に登下校中道を歩いていて、変態に遭遇し（具体的には省略しますが、小学生にとってはそれはそれは衝撃的）それも数回。そういう子が結構いました。
あと、幼い頃に、身内（親戚）や親の友人から・・・って経験した人も結構いました。ひどいですよね。見ず知らずじゃなくて、よく知ってる優しいおじさんのはずが・・・
送ればせながら「おめでとうございます！」
＞娘が結婚式した時は両親への手紙とか無しにしてもらったよ。
わかるわぁ。我が家は息子二人で照れくさい想いをせずに済んだもの。
歩きスマホ問題に関しての場外コメントです（笑）
昨日久しぶりに長崎市内へ出かけ賑わう人込みを体験し、私が日常生活しているぶんにはそれほど行きあうことがないと実感しました。地方都市の高齢者は忙しい時間を避けて、ゆっくりと流れる時間帯で買い物や散歩して暮らしているんだもの
コメントありがとうございます。
まず、ちょっとだけ。
「すいか」の記事のことなのですが、
ちょっと解り難いと思うのですが、コメント数が多いと、「コメントをもっと見る」というのが出るんです。そこのオレンジ色のところをクリックすると、しずくさんの前回のコメント等を見れると思います。
説明が下手でごめんなさい。
伝わっているといいのだけれど・・・
もし解らなかったら、再度説明しますね。
で、こちら。
＞忙しい時間を避けて、ゆっくりと流れる時間帯で買い物や散歩して暮らしている
私もですよ！ 混雑する日や時間をさけてスーパー行っていますし、お散歩しかり。でもたまにそうも言ってられない用事やお出かけの時は、慣れない人ごみで疲れ果てます・・・。
結婚は3年位前？にしていて、式はコロナで2年位後に行ったんです。
そもそもフォトだけで良いんじゃないのかな、って私は思っていたのですが、当人たちはしたかったみたい。
文字変換とか全く気になさらないでください！ 問題無し！です