以前「水たまりで息をする」を読んで、高瀬さんは独特の何かがあって、何故か惹かれたので、他の本も読んでみました。
くしくも新作「おいしいごはんが食べられますように」が芥川賞にノミネートされたと今日知りました。もしかして彼女、いつか受賞する気がする。
高瀬さんのデビュー作でもある本作は、当時結構話題になっていたのですが、内容が「恋人が他の女性を妊娠させてそれを引き取るか否か?的なお話」と知って、色恋沙汰のドロドロ系は気分じゃないなーとスルーしちゃったんですよね。
でもその後「水たまり~」を読んで、高瀬隼子さんなら自分が想像するのとは違った感じのお話なんじゃないか?と思ったんです。
読んで良かった。やっぱり高瀬さんらしい内容で、とても面白かった。4つ★半
凄く文章が読みやすくて、読んでいて全くストレス無いのも有難いわ。
恋人が出来て交際初期は楽しいものの、3,4ヵ月後にはセックスしたくなくなる、昔から赤ちゃん・子供を可愛いと思えた事が無いetc...と、あまり表立って人に言えない様な性分の薫。
大学生の時に子宮を手術して、以後、観察診療のため病院に通っている。そもそも妊娠出来るか解らない。
ただ故郷にいる両親は彼女に子供が出来たらとても喜ぶだろう事、現在の恋人郁也も本当は子供が好きで欲しい事を解っている。
郁也はそんな彼女を受け入れてくれて、レスの同棲生活も順調そうだったが、ある日郁也の知人のミナシロという女性が妊娠していること、おろしたくないので産みたいが、育てたくないので産んだ後、薫と郁也に育てて欲しいと言ってくる。
薫は小さい頃飼っていた犬ロクジロウを愛していた。無条件にただロクジロウの幸せをひたすら願うという愛し方だった。その時の自分の感情と比べると、郁也や他の人への愛情はそれよりもレベルが低いのだった。
セックスしないと、遅かれ早かれ恋人と別れる事になる(なってしまうのか・・?と自問自答しつつある渦中)が、ロクジロウとはそういう事はしなかったが愛情は永遠のものだった。
★以下ネタバレ★
なんと出産後、ミナシロは気持ちが変わって、自分がこの赤ちゃんを育てたくなった、郁也と一緒に普通の夫婦になって赤ちゃんと暮らしていきたいと言い出した!(オイ!)
郁也は困ったよーって言ってたけど、これは多分薫とは別れて、ミナシロと結婚生活続行しそうだな。(既に紙では提出済だしね、すぐ離婚するって約束だったけど)
薫、これからどういう風に人生歩んで行くのかな・・・。
あまりに平凡に人生歩んでいる私だけど、薫の思考に「あ、解る」って処が結構あったわ・・・以上
今後もまた高瀬さんの本を読んで行きたいなー!と思いました。
今村夏子さん(全然高瀬さんとは違ったタイプだけど、お気に入りの作家さん)も芥川賞取りましたもんね。
犬のかたちをしているもの 2020/2/5 高瀬隼子
第43回すばる文学賞受賞作
間橋薫、30歳。恋人の田中郁也と半同棲中。21歳の時に卵巣の手術をした。郁也と付き合い始めた頃、そのうちセックスしなくなると宣言した薫だが「好きだから大丈夫」だと彼は言った。ある日、郁也に呼び出されコーヒーショップに赴くと、彼の隣にはミナシロと名乗る見知らぬ女性が座っていた。大学時代の同級生で、郁也がお金を払ってセックスした相手で、妊娠してしまい、出産すると言う。
水たまりで息をする
くしくも新作「おいしいごはんが食べられますように」が芥川賞にノミネートされたと今日知りました。もしかして彼女、いつか受賞する気がする。
高瀬さんのデビュー作でもある本作は、当時結構話題になっていたのですが、内容が「恋人が他の女性を妊娠させてそれを引き取るか否か?的なお話」と知って、色恋沙汰のドロドロ系は気分じゃないなーとスルーしちゃったんですよね。
でもその後「水たまり~」を読んで、高瀬隼子さんなら自分が想像するのとは違った感じのお話なんじゃないか?と思ったんです。
読んで良かった。やっぱり高瀬さんらしい内容で、とても面白かった。4つ★半
凄く文章が読みやすくて、読んでいて全くストレス無いのも有難いわ。
恋人が出来て交際初期は楽しいものの、3,4ヵ月後にはセックスしたくなくなる、昔から赤ちゃん・子供を可愛いと思えた事が無いetc...と、あまり表立って人に言えない様な性分の薫。
大学生の時に子宮を手術して、以後、観察診療のため病院に通っている。そもそも妊娠出来るか解らない。
ただ故郷にいる両親は彼女に子供が出来たらとても喜ぶだろう事、現在の恋人郁也も本当は子供が好きで欲しい事を解っている。
郁也はそんな彼女を受け入れてくれて、レスの同棲生活も順調そうだったが、ある日郁也の知人のミナシロという女性が妊娠していること、おろしたくないので産みたいが、育てたくないので産んだ後、薫と郁也に育てて欲しいと言ってくる。
薫は小さい頃飼っていた犬ロクジロウを愛していた。無条件にただロクジロウの幸せをひたすら願うという愛し方だった。その時の自分の感情と比べると、郁也や他の人への愛情はそれよりもレベルが低いのだった。
セックスしないと、遅かれ早かれ恋人と別れる事になる(なってしまうのか・・?と自問自答しつつある渦中)が、ロクジロウとはそういう事はしなかったが愛情は永遠のものだった。
★以下ネタバレ★
なんと出産後、ミナシロは気持ちが変わって、自分がこの赤ちゃんを育てたくなった、郁也と一緒に普通の夫婦になって赤ちゃんと暮らしていきたいと言い出した!(オイ!)
郁也は困ったよーって言ってたけど、これは多分薫とは別れて、ミナシロと結婚生活続行しそうだな。(既に紙では提出済だしね、すぐ離婚するって約束だったけど)
薫、これからどういう風に人生歩んで行くのかな・・・。
あまりに平凡に人生歩んでいる私だけど、薫の思考に「あ、解る」って処が結構あったわ・・・以上
今後もまた高瀬さんの本を読んで行きたいなー!と思いました。
今村夏子さん(全然高瀬さんとは違ったタイプだけど、お気に入りの作家さん)も芥川賞取りましたもんね。
犬のかたちをしているもの 2020/2/5 高瀬隼子
第43回すばる文学賞受賞作
間橋薫、30歳。恋人の田中郁也と半同棲中。21歳の時に卵巣の手術をした。郁也と付き合い始めた頃、そのうちセックスしなくなると宣言した薫だが「好きだから大丈夫」だと彼は言った。ある日、郁也に呼び出されコーヒーショップに赴くと、彼の隣にはミナシロと名乗る見知らぬ女性が座っていた。大学時代の同級生で、郁也がお金を払ってセックスした相手で、妊娠してしまい、出産すると言う。
水たまりで息をする
薫がさ、相手の気持ちとかすんごく考える子だったので、心配しちゃいました。
もっと強気でも良いのに!って思いながら読みました。優しい子よね~~~
で、ミナシロ(笑) なんて「潔いの反対語」なの!?って。妊娠したらら覚悟決め~いや!!と思った。
そう、新刊出てるんですよね。予約中~~
楽しみです
お忙しい中、来てくださってコメントも残していただいて、ありがとうございました。
そうなのよねー薫はぐっと堪えてしまう子でしたよね。
私も、もっと言っても良い!水ぶっかけても良い処だぞ!とか思う箇所ありました。
新刊、私も予約中です。
でも、すでに9番目だったからなあ・・・。結構待ちそう。
それと、ここで書いちゃいますが、来週もしかすると退院かもしれない・・との記事拝見しました。良かったです。
ただ、退院後の自宅でのケア、食事等、大変ですよね・・・
私も老親と同居してまして、父が1月にオペ、入院からの自宅療養中です。
お互い無理をしない様に気を楽に持つようにして頑張りましょうね。
芥川賞決定のニュース観て、あれ、この名前確か、、、と思ったらやっぱり!
こちらで目にしていたんだわ。
>もしかして彼女、いつか受賞する気がする
すごい、予言が当たってる~。
この本ね、来月文庫になるみたいだから読もうと思ってます。
楽しみ~♪
そうそう、彼女受賞していたよねー、すごいー!
これ、もう文庫になるんだね?
芥川賞取ったから、きっと勢いついて、より一層注目されそうだなー。
真紅さんの感想、楽しみにしていますよ
芥川賞といえば、真紅さんちで「こちらあみこ」を教えてもらった今村夏子さん、彼女もその後取ったよねー