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ネタバレ感想「ラブセメタリー」木原音瀬

2021-10-06 | 小説・漫画他
このところ、「流浪の月」と朝井リョウ君の「正欲」と読んで来て、それじゃあ小児性愛者の人のお話を一度しっかり読んでみたい、と思って手にとったのが本作でした。
上記の2冊も凄く良い小説でしたが、この「ラブセメタリー」たるや、凄かったです。
作家さんの覚悟。タブーのハードルを越えての内容、拍手を送りたいです。
とはいえ、後味とか読み心地は良くないです・・・。4つ★半~5つ★

★今回は全てネタバレで内容、あらすじを書いています★

最初の章「ラブセメタリー」
百貨店のイケメン外商・久瀬圭祐が精神科の病院に来て、今は抑えられているが、いつか衝動で手を出してしまうかもしれない恐怖を相談し、性欲を減退させる治療(そういうのがあるのですね。どんどんやってあげると良いのに!って思いましたが・・)をしてくれって言うんですね。その病院では何かあった時にすぐヘルプ出来るように側で看護師さんのサト(ゲイ)が待機してお話を聞いてるんです。
その後、偶然、道端に圭祐が酔いつぶれてるのを助けた事がきっかけでサトと交流が始まり、仲良くなるんですが、後に病院でばったり鉢合わせしてしまい、最初から知って隠して親しくしていた事にショックを受けた圭祐はキツイ発言をし、2人は衝突してしまいます。

次の章「あのおじさんのこと」
ノブさんこと森下を書こうとしていたライターの伊吹(⇒幼かった頃、親戚のお兄ちゃん久瀬圭祐が溺愛していた)
ホームレスのノブさんは、かつて人気のある立派な小学校教師の森下伸春だった。

基本的に森下さんは非常に良い教師であり、周りの評判も良かったし、年取ってからバーでも人望が厚く多い人から頼りにされていたし、ホームレスになってからも何でこの人が?と思われるような知性もある人でした。ただ一つ小児性愛者で実際に行動に出ちゃってる、という事以外は人格者だったのね。

伊吹が取材を続けて行くと、ノブ教師は自分を凄く可愛がってくれ圭祐の5年生時の担任だったことが解り、料亭で久しぶりに食事をとりながら話すのだけれど、伊吹が忘れていた幼い頃の記憶がよみがえってくる。ノブさんとおじさんと、少し似てる様な気がする・・ そういえばお風呂に入ってると必ずおじさんは・・・。つい伊吹が突っ込んだ質問をしてしまい、圭祐はショックを受けたのか用事が出来たと帰ってしまう。

「僕のライフ」
ノブさんの一生をノブさん目線で告白しています。
この章は・・・・相当エグくてキツかったです・・。
彼が最初に手を出した面倒を見てあげた3歳の少女。確かに幼い子の下半身はとても綺麗です。大人になるにつれてそこはグロテスクに変わってしまうんですよね。

教師をしながら、お休みにはアジアの国へ旅行へ行って子供を買う、という生活を続けていました。ここらへんは昔読んだ「闇の子供達」を思い出しました。

そして、これは気持ちが悪すぎて理解は出来ない・・と思ったのは、言う事を聞かない超問題のある男子生徒を・・・ってシーンでした。 その子は前から問題が多かったので、先生の言う事を周りは信じたんですが、結局「こういう少年を救えない自分の力不足」とかって理由で教職を辞めます。それ以後は塾教師などをしていましたが、海外に行かなくても日本国内でも子供を買える場所を知り、そこを使う様になるも、とある事件から警察に足がついて初の逮捕。それから何度も逮捕され、迷惑がかかるからと家族と縁を切り、生活保護を受けても再犯で捕まったり、役所に教え子がいたので申請がしにくくて、結局ホームレスになりました。

そして怖いのが、何も失うものが亡くなり、もう年齢的にも先行きが長くないから、好きな様に生きてやるとばかりに、公園だので幼い子供に次々と手を出す様になってしまいました・・・。ダメだろーー!!!

エピローグ
葬式で久しぶりに親類が集まり、浩一は圭祐のカッコ良さや素敵な暮らしぶりに、ただただ、羨ましいーいいよなあー!と思う処で終わってますが、圭祐の抱えている辛い小児性愛者としての苦悩を知らない。また、末っ子の日向君が圭祐おじさんとコンビニに行ってお菓子を一杯買ってもらい抱っこされてご機嫌で帰って来る。


ノブさんと圭祐の両方に共通するのは、相手が子供の時は熱烈な思いを持っていたのに、その子供が成長し大人になってしまうと、興味を失ってしまうんですね。それは辛いですね・・・。

木原音瀬さんの本を読むのは初めてですが、BL界では有名な才能ある作家さんなんですね。
文章も上手いし、ぐいぐいと惹きつける力もあって、他の本も読んでみたくなりました。

ラブセメタリー 2017/8/25 木原音瀬
内容(「BOOK」データベースより)
甥に対する密かな欲望を抱え、妄想に囚われ苦しむ百貨店のイケメン外商・久瀬圭祐。その思いがいつか暴走するのではと恐怖し、治療を求めて精神科クリニックを訪れるのだが―。小学校教師の森下伸春は遠い昔、幼い少女に繰り返し恋をした。その嗜好の果てに待っていたものは…。
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