西さんの久しぶりの長編ということで、だいぶ前にリクエストしていたのが回って来ました。
うーん・・・ 重い、、
この本を読む前に読んでいたのが「母性」湊かなえさんで、それも重くて気持ちが沈んでいたところにコレで、ダブルでズドーン・・・
ただ西さん渾身の作品っていうのは伝わって来ましたし、
「苦しかったら助けを求めよう」というメッセージもしっかり受け止めました。
そんなブラックな仕事、職場なんて死に直面するくらいになったなら辞めてしまえばいいのに・・・と私なんかは思ってしまうけど、
逃げない!頑張り過ぎてしまう人の心理等も丁寧に描いていたので良く解りました。
逃げたら負け、必死で自分はやり続けるんだ、という強い意志の持ち主、こういう人は素晴らしいんだけどね。
後輩の森さんという女性は凄いな。
こういう人が会社や世の中を少しづつ変えて行ってくれて、業界がより働きやすい風になって行くといいな。
で、アキ。
うーん、、、、あまりに可哀想過ぎます。
中盤までは興味深く読めていたのだけれど、後半は2人とも悲惨な状態だから読み続けるのが辛過ぎてね・・・。
★以下ネタバレ★
森は会社を辞めた(解雇された)俺の家へやってきて本音を明かし彼女の考えを話す(とても良い事言ってるし良いシーンなんだけど、ちょっと長いかな?)そして俺に届いた荷物を持ってきてくれた。中身はフィンランドからで、同封された手紙でアキが病気で亡くなったことを知る。
アキはフィンランドへ渡り、アキ・マケライネンを元夫に持つ未亡人と知り合い、一年間を共に暮らし幸せな日々を送って亡くなったそうだ。
え??? なんですって・・・。
いやあ・・・最後だけでもアキが幸せに暮らせていたことが解って嬉しい反面、どうやってアキが高い航空券を買って(その前にパスポート申請したのか?お金は?)フィンランドに行けたのか?にビックリ。そのあたりの説明が全くないので・・・・。ここは唐突で冷めてしまったなあ・・・。
そしてアキの日記に、アキ・マケライネンが出ていた映画の本当のタイトルが「夜が明ける」だと分かったと書かれていた
あと、中島さんって凄く良い人だなあ・・・と、しみじみ感じていたのだけれど、後半ばったり出くわす場面があって、一緒にいた男性とゲイな関係だったっぽいのだけれど・・・・
その後その部分は全く触れられない。前半こんな人格者な彼に引きこもりの息子がいるって設定だったから、そこをもっと読みたかったんだけどな・・・。
俺は体を壊し精神もやられて解雇になったけれど、森が助けの手をさしのべてくれたし、有能な人からカメラを1台かしてもらえることになったし、きっとこれから良い事もありそう・・・かな。
あと高校時代にアキを車ではねた事故を起こした男が政治の世界で頭角を現していました。以上
夜が明ける 2021/10 西加奈子
思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡を描く。再生と救済の物語。『小説新潮』連載を単行本化。
一番最近読んだ西さんの本は
「この話、続けてもいいですか。」文庫 – 2011/11/9
を2020年に読んでいて感想書きそびれたのですが、とても明るくはっちゃけたエッセイ文でした。
西加奈子さんの他の本の感想
サラバ!
舞台
「ふる」「ふくわらい」
しずく
漁港の肉子ちゃん
炎上する君
「あおい」「さくら」感想
きりこについて
うーん・・・ 重い、、
この本を読む前に読んでいたのが「母性」湊かなえさんで、それも重くて気持ちが沈んでいたところにコレで、ダブルでズドーン・・・
ただ西さん渾身の作品っていうのは伝わって来ましたし、
「苦しかったら助けを求めよう」というメッセージもしっかり受け止めました。
そんなブラックな仕事、職場なんて死に直面するくらいになったなら辞めてしまえばいいのに・・・と私なんかは思ってしまうけど、
逃げない!頑張り過ぎてしまう人の心理等も丁寧に描いていたので良く解りました。
逃げたら負け、必死で自分はやり続けるんだ、という強い意志の持ち主、こういう人は素晴らしいんだけどね。
後輩の森さんという女性は凄いな。
こういう人が会社や世の中を少しづつ変えて行ってくれて、業界がより働きやすい風になって行くといいな。
で、アキ。
うーん、、、、あまりに可哀想過ぎます。
中盤までは興味深く読めていたのだけれど、後半は2人とも悲惨な状態だから読み続けるのが辛過ぎてね・・・。
★以下ネタバレ★
森は会社を辞めた(解雇された)俺の家へやってきて本音を明かし彼女の考えを話す(とても良い事言ってるし良いシーンなんだけど、ちょっと長いかな?)そして俺に届いた荷物を持ってきてくれた。中身はフィンランドからで、同封された手紙でアキが病気で亡くなったことを知る。
アキはフィンランドへ渡り、アキ・マケライネンを元夫に持つ未亡人と知り合い、一年間を共に暮らし幸せな日々を送って亡くなったそうだ。
え??? なんですって・・・。
いやあ・・・最後だけでもアキが幸せに暮らせていたことが解って嬉しい反面、どうやってアキが高い航空券を買って(その前にパスポート申請したのか?お金は?)フィンランドに行けたのか?にビックリ。そのあたりの説明が全くないので・・・・。ここは唐突で冷めてしまったなあ・・・。
そしてアキの日記に、アキ・マケライネンが出ていた映画の本当のタイトルが「夜が明ける」だと分かったと書かれていた
あと、中島さんって凄く良い人だなあ・・・と、しみじみ感じていたのだけれど、後半ばったり出くわす場面があって、一緒にいた男性とゲイな関係だったっぽいのだけれど・・・・
その後その部分は全く触れられない。前半こんな人格者な彼に引きこもりの息子がいるって設定だったから、そこをもっと読みたかったんだけどな・・・。
俺は体を壊し精神もやられて解雇になったけれど、森が助けの手をさしのべてくれたし、有能な人からカメラを1台かしてもらえることになったし、きっとこれから良い事もありそう・・・かな。
あと高校時代にアキを車ではねた事故を起こした男が政治の世界で頭角を現していました。以上
夜が明ける 2021/10 西加奈子
思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡を描く。再生と救済の物語。『小説新潮』連載を単行本化。
一番最近読んだ西さんの本は
「この話、続けてもいいですか。」文庫 – 2011/11/9
を2020年に読んでいて感想書きそびれたのですが、とても明るくはっちゃけたエッセイ文でした。
西加奈子さんの他の本の感想
サラバ!
舞台
「ふる」「ふくわらい」
しずく
漁港の肉子ちゃん
炎上する君
「あおい」「さくら」感想
きりこについて
「苦しかったら助けを求めよう」ってのは伝わったんだけどさ、、、誰にも気付いてもらえなかったらどうすればイイんじゃい!って思った。
でも、そうなのよね。真面目な人ほど、頑張っちゃうのよね。
本書の場合、奨学金と言う名の鎖に繋がれてたから、逃げられなかったんだね。
なんだか、暗かったよね・・・
コメントありがとう
そうよね。。。助けを求めよう、というのは解るんだけど、誰にも気づいてもらえない場合も多いんだろうし、助けて欲しいと役所とかに訴えても必ずしも何か助けてもらえない人もいるからなあ・・・(役所に申し出したけど生保却下され、餓死していた・・とか悲しい事件をニュースで)
そうでしたねー 本作は奨学金に追いかけられていましたね・・・。
なんかもう読んだ後、どっと疲れちゃったわー
最近2回めの再読をしたばかりです。
皆さんの感想が知りたくて、こちらのブログにたどり着きました。
途中は痛みを感じるほど重いですが、ラストに少し救われるのは、アキが最期に穏やかで幸せな一年を過ごしたこと。
そして、「俺」が表現する道具を手にしたこと。
(アキに関わった人々に会っているのも、取材なんでしょうか)
これがなければきっと再読はしなかったはず…。
気付いたのですが、アキ・マケライネンのパートナーは男性なんですね。
この人のお陰でアキ同様に私も救われました。
とても嬉しかったです!
ただ、2年前に読んだばかりだというのに、かなり内容を既に忘れてしまっていて、ショックを受けてます・・・。
通りすがりで失礼しますさんも再読とのことで、私もこれを機会に再度読んでみたいです。
部分的に覚えているのですが、、、
せっかくコメント書いてくださったのに、しっかりとしたレスが出来なくてごめんなさい。悔しいです。
私も初読は2年ぐらい前で、実は読んだことも忘れていました。
図書館の「予約が多かった本」のコーナーにあり、表紙に既視感のような運命を感じて手にとったら、本当に読んだことあったっていう(笑)
その後深津絵里さんとダイアン津田さんの出ているノンアルビールのCMを見て、めちゃくちゃ共感しました。
再読しましたら、ぜひぜひ感想をお聞かせくださいませ。
また来ます!
深津絵里さんとダイアン津田さんのCM!
知ってます。あれ、私も時々あるので可笑しくて。
今図書館で借りた本が積んであるので、それが終わったら必ず読んでみますね。
再読、かなりきつかったです。
2年前読んだ時は、どういう内容なのか?を解らずに最後まで読んだのですが、今回はおおよその内容を知った上で、この重量を読んだので、辛くて苦しくて・・・・。
ただ、私ったらアキのお相手を男性なのに女性だといつの間にか間違って記憶していたことに今回気がつきました。
最初に読んだ時は解っていたのか?それとも最初の時から間違っていたのか・・・いずれにしても重大なポイントをハッキリ記憶しなおしたのは再読して良かったことの一つでした。
>「俺」が表現する道具を手にしたこと。(アキに関わった人々に会っているのも、取材なんでしょうか)
これ。
取材なのかもしれない、って私は初回読んだ時全く気がつかなかったです。
もちろん、取材が一番の目的ではなかったと思いますが、
アキに関わった人たちに会って、それをカメラに残し、何か作品を残せたらいいなーって思いました。
無名のとある男性の一生とはいえ、大切な友達アキの短い一生。最後の幸せな様子を知れて良かったですよね。
いやー、でもこの小説は重い・・・。
最近、幼い頃から親に酷い目にあわされてきた子供の内容の本や映画を何故か一杯読んだり見たりしていて。
通りすがりさん、またいつでもお気軽に遊びにいらしてくださいね。